満足度★★★
少なからぬ観客が、あまりの単調さ?に、ついウトウトとしてしまっていた舞台です。
まっ、確かに、劇伴・効果音は古いレコードに針を落としたような、静かなノイズ混じりの音を想起させ、照明も主だったシーンでは、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』的な一点スポット。自分も前夜、充分に睡眠を取ってなければ、あるいは?な雰囲気でした(苦笑)
ただ、あえて、そうした環境を設定し、セットは椅子4脚のみ。セリフの大半は、2ウェイコミュニケーションも覚束ない独り語り。各場面間のつなぎとして、傘をさしているので、互いの顔さえ分からない見知らぬヒト同士が行き交う、雨降る、渋谷スクランブル交差点のシーンを挿入…作者の意図、自分なりに察せられました。
まるで田舎の旅館の一室で、隣りの部屋から漏れ聞こえてくる、相手がいるのかどうかも定かではない、ピロートークに耳を傾ける…そんな感じの2時間20分でした。
あっ!あと大塚由祈子さんの演技、じっくり観れたのは収穫でしたよ♪