シブヤから遠く離れない(シモキタ)
コンプソンズ
OFF OFFシアター(東京都)
2019/09/25 (水) ~ 2019/09/29 (日)公演終了
満足度★★★★
いやあ凄い乱暴
コントや漫才のテイストがありつつ
星野さんや宝保さんの唯一無二の場面もあって
良いと悪いがごちゃまぜになっていた
真顔でも爆笑でも過ごせる作品
かくりよ
劇団おおたけ産業
新宿眼科画廊(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/25 (水)公演終了
満足度★★★★
日本のラジオ屋代さん脚本
屋代さんが外部に書くときのテイストがだんだんわかってきた笑
現れるべき世界から隠れてしまった人たちの話
コントのようなポップさと漫画的なキャラ設定
根底に流れる虚無に近い全肯定の空気感が緩さと可愛さを引き立てて面白かった
天獄☆サンサーラ
演劇企画ヱウレーカ
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/09/21 (土) ~ 2019/09/22 (日)公演終了
満足度★★★
ジャンルで言うと性癖芝居
特に男性陣のビジュアル設定は作者の偏愛を感じる
ジェンカなどの場面は照明と世界観が一致していてとても良かった
口上台詞は独特で味があるのでもっと長めに、抑揚や動きをつけて目立たせてほしいなと
世界観を突っ走って欲しいなと思う
やっぱり毎回思うのは衣装に金をかけさせてやりたいなあと。。。
サディさん以外のキャストの衣装、特に女性陣はメイクもヘアセットも衣装ももっと世界観にフィットするものを金をかけてあげれたら凄い良いなあと
世界観はやっぱり欠けるともったいなさが目立つ
先天性promise
こわっぱちゃん家
「劇」小劇場(東京都)
2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
森谷さんもこはるさんもいない、こわっぱちゃん家を見るのは初めて
ドラマを受け継いでたのは岩﨑舞さん
ディスカッション地域とドラマ地域の高低差がこの作品の鍵だなと
まだまだアンマッチ、でもミスマッチではない
物語の面白さは流石だなと
ディスカッションにあたる人々の会話の上っ面感というのは逆に本当にリアル
そこと打ち解け具合に温度の差が有り、ドラマとディスカッションにも温度の差がある
ディスカッションの温度の差は作品的な成功だと思う
内にも外にも向けられた優しさと同質のもの
シュカシュカ
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2019/09/12 (木) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
関村さんの書く大人の青春物にハズレ無し
まあ青春ではないんだけど、そういった時間は何歳になっても過ごせて
それでいていつも通りのなんちゃらで
全然バンドや音楽をやっているような人に見せる気もない感じが凄い”らしくて”
春が過ぎても色が変わっても治らない
暴力先輩
NICE STALKER
ザ・スズナリ(東京都)
2019/09/11 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
これめちゃめちゃ好きだ!
元々この劇団はあるテーマについてわかりやすく打ち出して
それを観客が哲学する感じなんだけど
今回は4つにわかれたドラマパートとみしゃむーそさんの存在が
ともすれば茶番になりかねない作風に上手く作用して作品に芯を作っていた
この作品に答えは出てこない
でも考えることができるし、それは現実的な生活的な哲学だと感じる
基本的には笑える作品、でも僕は泣いてしまったし
みんながどう考えるか知りたい
ヘニーデ
AURYN
中野スタジオあくとれ(東京都)
2019/09/12 (木) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
筒井康隆ファンで七瀬シリーズも穴のあくほど読んだ自分にはめちゃめちゃ楽しめる作品だった
この作品には大きく2つのタネがあって
それぞれ「やられた!」って感じになった
確かにこれは七瀬ふたたびだった
七瀬の世界が一周した先でこういう物語もあったのかもなあと思った
レティクル座の反撃オムニバス~乱れ撃ちの弾~
レティクル座
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/09/11 (水) ~ 2019/09/17 (火)公演終了
満足度★★★
とにかくアクが強くてギトギトで濃い寓話的作品
作品に合わせたかのように役者陣もぐつぐつ煮立てられた濃厚さ
特に藤代海さんの大芝居と表情は作品とマッチ
東尾咲さんは見るたびに色が増えていっている
猫多ユウさんは語る言葉が小説的
悪魔を汚せ
鵺的(ぬえてき)
サンモールスタジオ(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/18 (水)公演終了
満足度★★★★★
家や家族という閉じられた世界で
「意」を外へ発する人と自らの内に発する人
そんな立場や善悪が違うだけで、いや違いすら無いのかもしれない
そんな強さと弱さに、ただただみんな負けていくだけ
そして全てを終わらせて死のうとする人を救うための唯一の方法
そんな美しすぎる悪魔
僕自身も少し古い家族という形や血族を知ってる世代であり地域だった
そこは世界そのものであって、じりじりと削られていくだけしかないのだ
だから祁答院さん演じる三兄妹の兄が、最後にやりたいことがわかった時のその諦念に思わず涙した
そうか、たどり着いたんだなと涙した
東京学生演劇祭2019
東京学生演劇祭実行委員会
王子小劇場(東京都)
2019/09/05 (木) ~ 2019/09/09 (月)公演終了
満足度★★★
冗談だからね。「BABY・BABY」
いやもう本当にシンクロやりたいんだなあと笑
台詞は位相をずらして、ほんの少しのズレが
そのまま舞台上でも少しずつズレていく世界を表してるのかなと
そして今まで以上に輪になった世界だなあと
浦田すみれさんはやっぱり良いなあ
劇団しゃけぼたる「君の朝吸ったタバコのフィルターを舐めたい」
んー全体的なレベルが正直厳しかった
物語や設定に破綻が多すぎるうえに
作品としての一貫性が無いのがちょっとなあと
その場その場のコントのツギハギを見せられた印象
音楽の使い方も効果が薄かったし
少なくとも芯があるキャラを作る必要がある
劇団ありよりのあり「ちょっと男子ーぃ!」
きちっと作品としての練度を上げてきていて好印象
掛け合いのテンポとか台詞の速さが心地良いし
キャラの書き分けもしっかりとしていた
伏線ある構成も見事で40分作品としてよく出来ていた
おへその不在
マチルダアパルトマン
OFF OFFシアター(東京都)
2019/09/04 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
「おせっかい母ちゃん…」の頃のテイストを思い出した
最近の緩やかさにちょっとビターさが混じってて、そうしてちょっと笑顔になれる
ゆかりごはんさんと早舩聖さんの二人の空気感によって基盤ができてる作品でそれが感じ方の全てかなと
アリはフリスクを食べない
やしゃご
こまばアゴラ劇場(東京都)
2019/08/31 (土) ~ 2019/09/10 (火)公演終了
満足度★★★★★
とてもとても意地悪な脚本
知的障害を持つ兄と暮らす弟、そして彼らを取り巻く人々
何もかもの情報を与えられていない中で観客は
その関係性に理想を少し求めたり苦しさを知ったり
結局取り巻く彼らと同じに自分の理想を重ねていく
僕は知的障害者のことをよく知らない
世界がどう見えるのか、同じものを見てどう考えるのか
何も知らない
でもそれは知的障害者にだけではない
僕は自分以外の人の世界の見え方を知らない
何を考えて、その人が何なのか、誰も彼もを知らない
だから人をどう認識するかだ
「人の気持ちになってと考えろ」とよく言うけれど
そこで考えた気持ちは結局自分のものだ
誰かと知ろうとするには、まずはそこに人がいることを知らなければいけない
自分にはわからない人がいることを知らなければいけない
この作品で描かれた人たちはただ多くの中の一つの状況に過ぎない
だから正解も間違えも答えもない
自分以外の誰かに気付く、そんな作品だった
ヘブンズサイン
ヒノカサの虜
スタジオ空洞(東京都)
2019/08/29 (木) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
男女逆だった役はたくさんあったが
大人計画版との大きな違いは
メイジ役のチカナガさんに尽きるかなと
子供だか大人だか中性的なこの役者さんにより
この作品がこの作品でありえた気がする
母親の見せ方も特徴的だったし
大島さんの存在感も新井亜樹さんのようだった
演出的に小劇場というスペースの部分にだいぶ寄っていた感触
「GO」はとても見にくかった
元のテキストが面白おかしく笑える部分も多いだけに
暗めの演出と笑える場面のギャップが結構出来てしまったのが残念
本家と似ている役作りと新しい解釈が入り混じっていた
『瓶に詰めるから果実』『プラスチックは錆びない』
埋れ木
北池袋 新生館シアター(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/03 (火)公演終了
満足度★★★★★
埋れ木「瓶に詰めるから果実」
埋れ木作品なのに嘘が無い!というのが第一印象
こういう作品も書けるんだなという驚き
嘘が無いとは言ったけど、キャラクターには嘘があって
キャラの存在感で嘘を作り上げている感じだった
悪意の無い会議劇といった風でもあり
高校演劇でありそうな感じでもある
とりあえず、たなべさんが上手いなあと。あのキャラをキャラ演技でなく操ってキャラにしているのはとても良い
ののみさんは天才っぷりが全開ではないけど垣間見えた
二宮さんは陰陽の片側だけが偏った二宮さんという感じ
秋山さんもなかなかの好演
プラスチックは錆びない
あぁめちゃめちゃ面白かったしキュンキュンした…
とりあえず手近にあった帽子を噛んで見米さんの萌えシーンでドキ死するのを耐え忍んだ
とにかくしあわせでしあわせな物語
多嘉良さん側の物語も良かったなぁ、、、
リピートできないのを死ぬほど悔やむ
NAGISA 巨乳ハンター/広島死闘編
サムゴーギャットモンテイプ
シアター711(東京都)
2019/08/28 (水) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
前作も含めてこの作品は内容について言うことは無くて
とにかく馬鹿馬鹿しさを巧みな演出で並べ立てて
前作から踏襲しているネタもあったり
パワーアップしてたりお約束だったり
…これ、永遠に続けられるやつじゃん!
恒例行事希望です
2020年以降の夏
くによし組
王子小劇場(東京都)
2019/08/21 (水) ~ 2019/08/28 (水)公演終了
満足度★★★★★
こりゃまたすげえもの作ったな
國吉咲貴という天才の書いた火の鳥・近未来編だろこれは
これまで國吉さんが全部やらなければいけなかった
舞台への投影者について、深道きてれつさんを見つけたことも大きいなと
「セミ人間と恋した夏」は特に恐ろしい程イカしたテキスト
I s
セツコの豪遊
梅ヶ丘BOX(東京都)
2019/08/24 (土) ~ 2019/08/25 (日)公演終了
満足度★★★
寸劇のようなコントのような場面が組重なり
まさにフキダシのように浮かんだそれが何にもならず消えていく
一定のリズムと音で流れていく舞台上の光景
クスクス笑える部分が多かったが茶番になってしまっていた部分も…
これは多分日常系の作品
コントには長すぎて物語には短い
どう見るべきかのガイドとなる台詞や場面があれば
もっと見やすくなると思う
わかまどかさんの笑わせ間がさすが
宮村さんは舞台上の姿が凛として見栄えがする
久芳さんは声が良いし、攻める立場での表情も良い
途方もないが、光
寝れない部屋
高田馬場ラビネスト(東京都)
2019/08/23 (金) ~ 2019/08/25 (日)公演終了
満足度★★★★
とても面白い作品だと思う
ただなんかなにかが足りない気もする
85点を目指して85点を取ったような
最近お芝居で思うのは、よくある「人を好きになったことがない」という設定が、性的嗜好としてなのか、恋愛的嗜好としてなのか?ということ
アロマンチックでアセクシャルなのか?
それともヘテロロマンチックだが、性格的な問題、もしくは環境的なもので自認できないのか?
単にこれまでのように「普通って何?」とかのテーマで浅く終わってるとその一つ先を見たくなる
イマジナリーフレンドの導きもその方向でよいのか?
父親の心変わりのきっかけは?
そもそも愛されなかった子供としての経緯や母親との関係が描写として少なすぎはしなかったか?
ここら辺が少し物足りなく感じたのかもしれない
ただ役者陣は素晴らしく、主役の方などとても良い演技だったし、映画のシーンのくだりもとても面白かった
良い作品というのはつい惜しい部分が気になるもの
潜狂
第27班
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2019/08/23 (金) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★
最近思うのが、人生には選択肢なんて無くて、その時のその選択は
その時の自分が必ず選ぶ道で
正解も間違いも無い、ただ一つの道
だから僕ができるのはその時により後悔しない自分を作り上げていくことだけ
最悪しか無い道でもあがき続けるしかない
奮い立たせる音楽を聞きながら
とにかく人や人生の悪いところばかり酷いところばかり
散らばって絡まって悪化して
心が削られるだけ削られて、感情に揺らされて晒されて
人の心のヒダに触れて波立ててこの作品は何を残すのか
収束した先に光なんて無い
ただ音と、何か生きてるって、そんなそんなものが残った群像劇
ナイゲン(2019年版)
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2019/08/22 (木) ~ 2019/09/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
高村さんのアイスが予想以上に良かった。ややコント寄りだけど面白かった
池内さんのハワイ庵は本当に新解釈!まったく新しいハワイ!
七秋さんはもうさすがとしか言えない。しっかり役を飲み込んで自分の物にしてた
大田さんの文化副も新しい、強くて肉食。文化コンビの怖さ
おばか屋敷も良い意味での気持ち悪さと愛らしさ。今回の座組のキーパーソン。もっと弾けられるはず
今回のどさまわりのやり方も嫌いじゃない。ボス感の強さ
三年はみんな素晴らしい安定感
今回の長島さんの監査は萌えというより惚れというのは確かにピッタリ
監査惚れ
ナイゲン2016の二宮監査の系統なんだけど、マシン感と後半の崩れっぷり。
台詞がもっと染みれば完璧かな
監査萌えとして、今回の監査もみんなにお勧めしたい解釈と表現