脳しんとうのままで
GORE GORE GIRLS
王子スタジオ1(東京都)
2015/06/11 (木) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★
久保雄司さんの不在が目立った/約60分
どなたも演技はちゃんとしてたが、久保雄司さんがいないために安定感はいまひとつ。
この劇団の空気感を確立するのに久保さんがいかに大きく寄与していたかを本作を観て思い知った。
『冒険王』『新・冒険王』
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2015/06/12 (金) ~ 2015/06/29 (月)公演終了
満足度★★★★
【新・冒険王】韓国人演出家とのコラボ成功!?面白かった。/約140分
青年団としては珍しく、生き生きとして活気にあふれた一作。
深刻な事柄も扱いながら、全体としてはドタバタ味の強いシチュエーションコメディみたいで、楽しく観ました。
青年団でこんなに笑ったのは初めてかも。
韓国の演劇人との共同脚本・共同演出の賜物か?
だとすれば、とても良い科学変化が起きていたと思います。
『冒険王』『新・冒険王』
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2015/06/12 (金) ~ 2015/06/29 (月)公演終了
ふっくら!人間関係
動物電気
駅前劇場(東京都)
2015/06/06 (土) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
楽しかった〜っ/約115分
学生時代のマドンナを射止めようと奮闘する、バカだけど愛すべき中年男たちの物語。
全編ドタドタとにぎやかでライブ感もドライブ感も前作以上、コメディとしての見せ場もたっぷりで、じつに愉快な約2時間でした。
ストーリーも、シンプルだけど良かったです。
ハンサムな大悟
ロロ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/06/04 (木) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
マインドファクトリー~丸める者たち~
かわいいコンビニ店員 飯田さん
王子小劇場(東京都)
2015/06/10 (水) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★
確かに、ある意味で喜劇。でも断じてコメディーじゃあない。/約145分
超ワンマンで横暴な監督のもと、普通の高校生には無縁な数々の理不尽を味わわされる野球部員たちの物語。
監督の言動・行動には想像では生み出し得ないリアリティと凄み、いやったらしさがあり、話はほぼ実話だろうと想像されるが、作・演出家の分身とおぼしき主人公はよくもあんなつらい日々に耐えたもんだなぁ、とつくづく。
主張する演劇ではなく、客に問いかけ考えさせるタイプの演劇なので、腑に落ちないものを抱え込んで劇場を去る人も多かろうし、私もその一人だったが、主人公も監督も配役がドンピシャだわ、監督の鬼っぷりを示すシーンはハンパない生々しさだわ、百花亜季さんの役どころは魅力的だわ、何より話がリアルだわで、私はむんずと心をつかまれ、150分近い上演時間もさほど長くは感じなかった。
そしておそらく、いろんな工夫が盛り込まれた攻めの演出も見飽きなかった一要因。
ゴベリンドン
おぼんろ
吉祥寺シアター(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
修辞の力/約140分
勧善懲悪には回収しえない、人生の綾に満ち満ちた物語。
前作にも感じた寓話と隠喩の力はもとより、今作では修辞の持つ途方もない力をまざまざと思い知らされた。
夏果て幸せの果て
ねもしゅー企画
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/09 (火)公演終了
満足度★★★
バー公演風のエピソードが楽しい/約85分
いろいろ雑多な要素が入っているが、基幹となる物語は単純すぎるくらい単純で、ストーリー性に乏しいとの印象は否めず。
ただ、本筋とはほぼ無関係に展開するあるエピソードはバー公演にも劣らないバカバカしさで、楽しく観ました。
六月の家族。
中野坂上デーモンズ
荻窪小劇場(東京都)
2015/06/04 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★
人によっては荒唐無稽と評しそう
良く言えば、一歩も二歩も時代を先取りした家族劇。
その中にところどころ思わせぶりなセリフがあったり、クスッと笑えるギャグがあったり。
思わせぶりなセリフの多くは作者の言語がまだまだ未熟で(私も人のことは言えないが…)思わせぶりなままに終わっていたが、その中には少数ながら切実味の感じられるものも。
それらのセリフに触れた時には、人間としてのこの私の奥の奥に眠っていたデリケートな何かがブルッと震えたような気が…。
あれはでも、気のせいではなかったと思います。
約90分。
仲直りするために果物を
城山羊の会
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/05/29 (金) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★★★
このタイトルでこの内容!?/約100分
人が綺麗事を言ってられるのは心にまだしも余裕があるから。
極限状況に置かれれば、目先の利害しか考えない浅ましい姿を誰しもがさらす。
そんな待ったなしの状況に置かれた人間たちを乾いたタッチで描き出したブラックコメディ。
人の私欲を炙り出すシチュエーションの構築がじつに巧みで、大いに引きつけられました。
死んだらさすがに愛しく思え
MCR
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/29 (金) ~ 2015/06/02 (火)公演終了
満足度★★★★
漫画家トリオが出るかどうかは内緒/約110分
いつも通りギャグ満載だが、あまり笑う気になれないくらい今回のは重かった。
なのにそこまで胸にズシンとこなかったのは、重いバックボーンを背負っているある意味で気の毒な主人公が一点だけ我々と大きく違って、感情移入しづらかったせいか?
40minutes VOL2
TABACCHI
スクエア荏原・ひらつかホール(東京都)
2015/05/27 (水) ~ 2015/05/30 (土)公演終了
満足度★★★
ロ字ック贔屓も優勝団体に投票
「ゆれる」というテーマのもと、3劇団が競作。
そのうち唯一の未見団体だったInnocentSphereに私は投票。
そしたら、同団体が優勝を手に。
その上演作品『セイレン』は、日本の或る地域でしか起こりえない局地的な物語を普遍的なヒューマンドラマにまで高めていて、否応なしに引きつけられた。
地域密着型のホールで開かれたこの公演は、地元のお母さん方なのか、ふだん小劇場演劇など観そうにない年輩女性が大勢観覧していたが、おそらくそうした皆さんの多くも『セイレン』に投票したのではないだろうか?
それくらいの大衆性をこの作品は持っていた。
「ゆれる」というテーマが一番強く打ち出されていたのも、やはりこの『セイレン』。
ロ字ックの『東京』も『セイレン』同様、大人の女性を主人公とし、そのゆれる心を描いていたが、二者択一を迫られたヒロインがどちらを取るかで思い悩む『セイレン』のほうが、「ゆれる」というテーマがより前景化していた印象。
一考を促したいのは表彰式。
優勝団体だけでなく、2位と最下位の団体も発表して欲しいし、可能ならば各団体の集票数も教えて欲しいもの。
各団体に集まった票の山を公開してくれれば尚良い。
それくらいしてくれないと、スッキリした気持ちで劇場を去れないのだ。
そこへさらに、著名な演劇人による講評が加われば言うこと無し。
優勝はあくまでも観客投票のみで決めて欲しいが、名のある実作者が各作品をどう観たのか、演劇ファンとしてはそこも知りたい。
爛れ、至る。
elePHANTMoon
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/31 (日)公演終了
満足度★★
プレイシーンは見応えあれど…/約120分
凄絶にしてなまめかしい調教シーンは見応えあり。
が、ストーリー性が乏しくて話があんまり膨らまず、劇としての醍醐味はかなり薄め。
しかも主張が見えづらく、食いつきづらいお芝居でした。
再生
快快
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/30 (土)公演終了
満足度★★★
無茶ぶりゲーム
そんな印象の90分。
大道寺梨乃ファンとしては、あのなまめかしいウィスパーボイスを聞くことがかなわず残念至極。
いや、大道寺さん、声は発しているのですが。。。
あと、いわゆる「お芝居」としても楽しめるはずだと当日パンフには書いてあるが、私はそのようなものとしては楽しめなかった。
一言でざっくり言うなら、一種の変わり種公演ですね。
『ひとよ』★【横浜公演】6月6日・7日KAAT大スタジオ!★
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/27 (水)公演終了
満足度★★★★
KAKUTAらしさ全開の一作/約120分
田舎のタクシー会社を舞台にした、ワケあり一家とそれを取り巻く人々の物語。
途中までは或る人物の描き込みが足りないようにも感じたが、観終える頃にはその不満も解消していて、その作劇の見事さに感服!
ベースは重い話なのにドタバタ騒ぎが相次いで笑いも多く、KAKUTAらしい悲喜こもごもの人間ドラマをお腹いっぱい味わいました。
Color babar
かえるP
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/05/15 (金) ~ 2015/05/18 (月)公演終了
満足度★★★★
メガネの男性ダンサーがインパクト大でしたw/約60分
チラシに書かれているようなちょっと難しげなテーマを扱いながらエンターテイメントとしても十二分に成立している稀有なダンス公演。
ただ、テーマをたくさん設けたせいか、どれも掘り下げが足りない印象は否めなかった。
もっと超越した所へ。
月刊「根本宗子」
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/09 (土) ~ 2015/05/17 (日)公演終了
満足度★★★★
根本さんの持ち味がすべて出た、総花的な公演だったと思います。/約90分
幸せを描くとか言ってたけど、その描き方にひと捻り、ふた捻り…いや、三捻りくらいあって、さすがやっぱり根本宗子っ!!と嬉しくなりました(笑)。
大渋滞
山田ジャパン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2015/05/07 (木) ~ 2015/05/13 (水)公演終了
満足度★★★★
面白かった。女優・いとうあさこも見られて満足♪/約120分
渋滞にハマった人々の間に関わりが生まれ、さらに進んで大小さまざまな騒ぎが起きるトラフィックコメディ。
「ある一帯にこんだけワケありな人たちが固まるワケないだろ!」というくらい、登場人物はいわくありげな人たちばかり。
でもそれだけに話が弾んで、楽しい2時間でした。
楽しく観られたのはまた、とても緻密なのに、その巧さを意識させない嫌味のない脚本・演出の賜物でもあるはず。
感心させられました。
ほどよい詩情があるところや、主張がしつこすぎないところもいい。
『いないかもしれない 静ver.』『いないかもしれない 動ver.』
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/05/03 (日) ~ 2015/05/12 (火)公演終了
満足度★★★
【動バージョン】上演時間や情報量はこちらのほうがたっぷりめ/約70分
静バージョンに対して、こちらはチャレンジングな演出が多々盛り込まれた、うさぎストライプらしいバージョン。
そうした演出はストーリーへの集中力をしばしば削ぐので、お話に浸りたい人には静バージョンを推奨したい。
ただ、静バージョンにはないセリフがあったり、情報量はこちらのほうが多いです。
『いないかもしれない 静ver.』『いないかもしれない 動ver.』
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/05/03 (日) ~ 2015/05/12 (火)公演終了
満足度★★★★★
【静バージョン】緊張をはらんだ静けさに釣り込まれた/約60分
いじめられっ子だったという作・演出家が作った、元いじめられっ子の話。
それだけに、ハンパじゃない切実味がありました。