みさの観てきた!クチコミ一覧

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星影のJr.

星影のJr.

庭劇団ペニノ

ザ・スズナリ(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/20 (水)公演終了

満足度★★★

ナニこれー!
ラヴェルヌ拓海を軸にした擬似家族の教育プログラム。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

いやはや・・・苦笑!(^0^)

妖精なのか、もののけなのか・・とにかく鼻の尖った天狗鼻の赤い妖精もどきのウインナー(名前)が登場し、拓海と一緒にお遊びをやらかします。

屋根裏に住んでるという妖怪おばばの登場など、もしかしたら、この家はゲゲゲの鬼太郎の家じゃね?(^0^)と思ったくらい!



教育プログラムという事なので、


1限目、社会の時間 「大人とふれあおう」

2限目、家庭科の時間 「食べ物を大切にしよう」

3限目、体育の時間 「心と体を鍛えよう」

4限目、道徳の時間 「自由な心を持とう」


のテーマに沿って、結構馬鹿馬鹿しい展開を見せていきます。


3限目まではひじょうに好みでした。
バカバカしくて妖しい世界は好きなんです。

ただ、4限目はおかあさんが犬になった設定でした。
それがあまりにも残酷で悲しい。。
おとうさんの女が登場し、おかあさんが犬になり、確かに不道徳ではありましたが、おかあさんの犬は・・・・引きました。
急速に気持ちが冷めましたね。

女がブラジャーとパンツ姿になり、その姿に拓海が水鉄砲から射水します。


たぶん、脚本家は母から父を奪った貞操観念のない女を標的にした拓海の心の部分を表現したかったのだろうが・・・それなら、同じく貞操観念のないおとうさんはどーなんだろ?


すっごく不条理を感じた部分でした。
まあ、それだから、道徳の時間なんだよ。と言われればそうなんですが・・。



これ以外はお好みの味でした。
バカバカしくて笑えたしね☆


A FUNNY THING HAPPENED ON THE WAY TO THE FORUM

A FUNNY THING HAPPENED ON THE WAY TO THE FORUM

JMS

南大塚ホール(東京都)

2008/08/15 (金) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

素晴らしいですってば!
初見でした!
いあいあ、この劇団!お勧めですよ。皆さん!
すんごく楽しい!おもろい!歌も素晴らしい!

キャストに脇が居ないと感じさせるほど、人材に恵まれた劇団です。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

本は非常に良く練られています。
会話が愉快です。
嘘の上塗りをする為にどんどん嘘が違う方向に流れえいきますが、最後はドタバタしながらも、きちんと収束します。。


この物語は、ローマ市民のセネックス、娼館のライカス、海賊にさらわれた我が子を探して旅に出ているエロニアスの3軒のお話です。

セネックスの息子ヒーローはライカスの館に新人として入ってきたフィリアを好きになり、奴隷のスードラスに何とかして仲を取り持って欲しいと頼みますが、フィリアは処女だった為に将軍に買われてしまいました。

スードラスは沢山の話をでっち上げて将軍とフィリアを会わせないように企みます。



ライカスの娼婦たちのダンスが素晴らしいです。
バレエやフラメンコの経験がありそうな役者達、魅せます。


物凄くびっくりしたのは全員の歌があまりにも上手すぎる!
素晴らしい劇団です。

本もひじょうに良く練ってあって、最終の場面ではセネックスの妻ドミーナとフィリアとヒステリウムの白いドレスが鍵となっています。

とても楽しく見ごたえのある芝居でした。
演技も素晴らしいです。

勿論、ミュージカルに欠かせない生音楽も素敵でした。
この料金でこれだけ魅せてくれれば◎でしょう。

次回も観に行きますよ~(^0^)


ボクコネ

ボクコネ

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

好みではなかった!
いやはや・・・皆さんの評価があまりにも高いので、もしかしたらワタクシ・・・人と感性が違うのではないか???と感じてしまう猛暑びより。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

物語の軸は引きこもりの板垣です。

板垣は引きこもりだが、ここのアパートに住む住人は勝手に板垣の部屋に集まり、TVを付けたり、お菓子を食べたり・・・ひとつも板垣を一人にしてくれないのだ。

板垣は迷惑そうだが、やれやれ仕方ないな~ってな感じで迷惑な人達の行動をどこかで許しながら過ごしていく。

このおしかけ的な二人の住民のお陰で、板垣は孤独ではないのである。

ある日、「宇宙旅行に行こう!」の応募に当選した。という触れ込みでクラブツーリストの社員の二人がやってくるが、この二人も板垣の部屋で勝手にやりたい放題色々な計画を練る。

たぶん・・このシーン全体はコメディとして表現したかったのだろうか?
笑いの要素が少ない。もう少し笑わせて欲しかった。

不思議な宇宙人とおばあちゃんとの会話もいまいち、のれなかった。
何故、のれなかったのだろうと考えると・・・・それはたぶん、大家さんという設定のおばあちゃんが、役の上ではおばあちゃんなのに、田中沙織(柿食う客)の年齢のまんまで芝居をしていたからだ。
このことが違和感がありまくりで、ワタクシ自身が芝居という空間に入り込めなかった理由だ。
なんだろ?この違和感。

この違和感が最初から最後までずっとずっと、ひっかかって乗れなかった。
これが高羽のあえての表現だとしたら、その手段はワタクシには理解出来なかったということだろう。。

それにしても柿の田中はそのマスクや雰囲気からも柿の舞台では自分を出せないだろうなぁ・・。と感じる。
役者とは自分の居るべき場所で自分を表現してこそ、役者なのだ。
水の中でしか生きられない魚のように・・。



芝居の後半、板垣が板垣のばあちゃんの思い出を語るシーン。素敵です。
小さい板垣の為に採った蝉が逃げないように羽を半分切ってしまった回想。

・・もうあんなに俺を愛してくれる人は現れないだろうなぁああ・・。




最終的に板垣の部屋で始まったきっかけから、小競り合いになり、板垣と大家さんと不思議な宇宙人以外は全員死んでしまいます。

人類滅亡の危機は板垣を冷凍保存することで、解決したようにも見えるけど・・・男だけが残ってもね~。。
不毛なので御座います!(^^;)




レストランSEVEN STARへようこそ

レストランSEVEN STARへようこそ

らちゃかん

萬劇場(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

びみょー!
オープニングは「を!魅せてくれるんじゃね?ワクワク!!」

だったけれど・・。


以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

ストーリー自体は相原という男が店長としてレストランにやってきたところから物語りは始まる。。

このレストランに関わる人たちのドタバタ劇な感じだが、いまいち、笑いが足りない。

物語が単純すぎる。


役者陣は華があって、それなりに魅せるのだが・・・。
もうちょっと、本に工夫が必要かも。。


不毛会議

不毛会議

1970 PROJECT

「劇」小劇場(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/20 (水)公演終了

満足度★★★

会議と言うよりは・・。
軍人の建前と本音の物語。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

鬼頭役演じる小坂と綱吉少尉役演じる谷戸がすんごくおもろい!

先に敵陣に向かって飛び立って散った荒畑中尉の敵をうつべく綱吉少尉率いる6人は自分達が飛び立つ作戦を練る。

新村は自分なりの作戦を立て提案をするがその事案に反対か賛成かの表決をとろうという事になるが、いざ蓋をあけてみると・・・一枚だけ反対票があった。

その票によって軍人達の間に乱れが生じる。

命は大切にしなきゃダメだ!無駄死にしちゃダメだ。と本音で説得する山本とあくまでもお国の為に死ぬ、とゆう建前派の鬼頭との小競り合いが観ていて楽しい。

反対票を投じたヤツは誰か?

などとなじり合いながらも、中々出陣せずに不毛な時間だけが過ぎてゆく。

そんなおり畑中中尉が生還してから事態は思わぬ方向に流れる。
無事に戻った事実から敵と言う名の出陣をせずに済むと喜ぶ派。
なぜ、生きて帰ってきたのか、生き恥をさらさないでくれ。と歓迎しない派。

畑中中尉も妻も無事に帰還した事が仲間の軍人や国民から歓迎されないという情勢を知っているだけに、傷つけあってしまう。

戦争の本当の恐ろしさは蝕まれた人の心なのだ。

荒畑中尉は妻のタマミに罵られ、生きる希望を失い自暴自棄になって精神が不安定になる。
そこで、山本と意見の食い違いから山本をナイフで刺そうとするが、小競り合いの末、反動で山本が中尉を刺した形になってしまう。

山本は反逆罪で縛られ椅子に固定されるが、綱吉少佐は彼の耳元で囁く。

「お前は何も間違っていない。でも世の中がいつも正しい方向に進むとは限らんのだ。」

この言葉は重い。


夜中、山本が縛られている部屋に侵入した中尉は

「何よりも恐いのは生きている事を認めてもらえず、誰にも相手にされず長生きしてしまう事だ。」と独り言のようにつぶやく。

そんな空気の中、ラジオから天皇の敗戦の言葉が流れる。。

喜び笑う山本。


「何故、笑った?!」と山本を射殺する中尉。


戦争がもたらした闇。


外は薄桃色の櫻が満開だ。まだ散ってはいない・・・。






最後の桜のセリフは、山本の妄想なのでしょうか?
終戦は夏だから、そうゆう事になるのよね?


解り易い劇でした。
役者陣の演技は素晴らしいです。脇は居ない。


瓦礫と勲章

瓦礫と勲章

13号地

小劇場 楽園(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

生きる。という事
今回の芝居は完璧に好き嫌いがはっきり分かれると思う。

なぜって、この物語は全体的に暗い!(--;)
だけど、不器用ながらも一所懸命生きた人達の物語です。。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

彼らはゴミの山を住処としている。。
一人は「こいつらポンコツを治してやらんと・・いや、治りはしないんだ。完全にはな。だけど、どうにか治してやらんと・・・。」と、ひたすら修理をし続ける。。

一人は新聞を読み続け、JR西日本福知山線脱線事故の情景を考える。。

一人は自らを少年Aと名乗り、新聞を読み続ける男にひたすら謝り続ける。。
少年Aは、いじめの多い学校や社会への不満、両親の浮気などで心を痛め、傷つき、ムカつき、この新聞男が住んでいる山を壊して、どうやら・・・新聞男を殺してしまったようだ。

この3人は既にこの世のものではない。

要は霊となって彷徨い、このゴミ山に住み着いてる設定だ。

そこへ痴呆の小暮と介護師の安藤が訪れる。。
小暮は彼らの住処・ゴミの山にちょこちょこ訪れているうちに、寡黙で誰とも関わらず生きてきた3人の男たちは、お互いに係わり合い話すようになっていく。
小暮によって、みんなが打ち解けていくようになったのだ。

その小暮を我慢強く、見守る責任感の強い安藤。

この二人もこの世の者ではない。


この世のものでない5人が不思議な空間を演じる。。
どの人たちも、どこか壊れてて、もっともらしい設定を演じる役者。
ここの役者さんたちの演技が本当に素晴らしいです。。

ゴミの山に住み着く浮浪者の人たる人・・・。
本物のように見える(^^;)


そこへ、かつての同僚、看護士のめぐみとさとみが関わってくるのだが、この二人は生きてるので、先の五人が見えない。。
見えないが、物語は同時に進みながらリンクしていきます。

めぐみもさとみも、安藤の死が自分の責任だと思い込み苦しんでいます。
その苦しみから逃れられずに、もがきます。。


安藤が登場した時になぜ裸足だったか?
赤い靴の意味は?
など、終盤で物語りは繋がり、私たち観客を納得させクライマックスとなります。


「生きる」という原点を見つめた作品です。
ポンコツをひたすら修理する一人。

ポンコツとは人間なのだ。
誰一人としてこの世に完全な形で生まれてきてないニンゲンだが、それでも何かと戦いながら、時には壊れながら生きていく人間の本質を見つめ、「それでも君たち、生きるんだよ。」という応援歌なのだ。。


物語のそこにはそんな希望が見える作品です。。


ワタクシは好きな作品。
好き嫌いは分かれると思うけれど、観て何かを感じ取れます。
初心者むきではないけれど、お勧めです。。
tears

tears

FREE(S)

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/15 (金)公演終了

満足度★★

まだ青いです。
キャストは19名。
その割りにワンシーンの登場が3~4人だから、ちょっと寂しい。。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

えっとね・・。

ちょっと言い辛いのだけれど・・・芸術劇場で公演するには早すぎました。

本の内容もインパクトがなくてまだまだ未開の地です。

療兵院での出来事を綴った物語。
本来の療兵院のように悲惨な状況ではなく物語りは甘いです。
取材をして作ったのか疑問に思うほど、どろどろ感がなく、現代の病院とそんなに変わりがなくインパクトも弱い・・。

3~4人の役者がワンシーンを1ページずつめくって見せるやり方で全体的に場面が寂しく静かなものだから、眠くなります。

音楽の導入も少なくシーンとした空気の中、広い舞台で役者のセリフが吐かれます。。

ちょっと苦痛でした。あまりにも平凡な芝居でうねりがない。

学芸会のレベル。他の場面とリンクすることもなく平坦な演出でした。

最後の場面。

盲目になった敬介と姉が抱き合うシーンでは、観客は泣いてないのに、舞台の役者の殆どが泣いてます。。

要するに自身の舞台に陶酔して泣いてる。。


観客を泣かせてくれなきゃ・・(^^;)

今回は本がいまいちでした。。

今はむかし

今はむかし

NPO法人 演劇倶楽部『座』

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2008/08/08 (金) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

泣けた!
ひじょうに素晴らしかったです。
本日のキャストは相沢まどか、吉田葵、内山森彦。
ピアノは本田成子。

とにかく、相沢と吉田の歌がひじょうに素晴らしいです。
レッスンしてるのでしょうか?

生演奏も素敵です。

以下はネタバレBOXへ。。

ネタバレBOX

幼馴染の今日子と未来は心が病んでいてカウンセリングを受けている。

今日子は、自分に自信がない。好きな男性が出来ても、重い・疲れると言われて振られるのだ。
今日子はいつも一生懸命に恋人を愛しぬこうとしているのだが、いつも男の方が去っていってしまうのだ。
今日子はちょこちょこ嘘をつく。それはありのままの自分はどうしようもなくつまらないから、嘘をついて面白くしてしまうのだ。


一方、未来は生きている事がつまらない。仕事もキャリアもあり、誰にも頼らず自分の足で立っているのにむなしい、手ごたえがない。
「男?そんなの当てにならないわ。男にとって理想の女を演じるのは嫌なの。」と挑戦的な言葉を吐く。


この二人がある日、久しぶりに出会って同じ病院でカウンセリングを受けていた事を知る。


未来は今日子に自分の悩みや心の重荷を告白する。

それは、未来が7歳の時、両親が離婚した。
父には女性がいたのだ。
母は気丈にもあっさりと離婚し、私は母に「お前は進歩的な女にならなきゃいけない。」と言われ、日本的情念を削除して生きてきた。もうこれ以上母に支配されたくない。と思うほど私は母の人形だった。進歩的自立とか、人形が本当の自分なのか、自分の本当の心は母に植え付けられた心なのか?
母の意地と見栄のバケモノのために、子供の人格を変えてしまった母を許せなかった。。


そして今日子も未来に告白する。

実は私も母を憎んでいたの。
父は私が7歳の時に他界して女手一つで私を育て上げてくれた。
母は完璧だった。100%自分を殺して生きて来たの。30歳そこそこでビルの掃除やスーパーの店員、ホステス、生活の為に何でもやった。他の男の人に見向きもしないで、私の生活だけを見つめ続けた。静かに。。
息が出来なかった。母の心の沈黙が実はこの上もなく重く厚かった。
ところが・・・母が死ぬことが解ったの。ガンなの。
私は残された時間を母と一緒に過ごそうと思って、「何がしたい?」って聞いたの。
そしたら、「静かな温泉に入ってのんびりするのが夢だった。」って言うの。
母は私が憎んでいた事を知ってた・・。
「自分の喜びの為に窮屈な思いをさせて悪かった。」って。
母は、娘の成長が大きな喜びだったのよ。自分の人生を捨ててはいなかったの。
私はこの人に守られ見守られて生きてきたの。
母は他の男に見向きもしないほど父を愛していたの。



ここで・・・ドバーッ(┬┬_┬┬)滝のような涙
言葉に感動して(TωT)ウルウル
もう、涙が止まりません。体中の水分が無くなってしまうんじゃないか?と思うほど泣いた!


未来と今日子の二人はお互いに話し合うことで癒しあい、徐々に心が回復していく。


今日子の母は自分の末期を、未来の母が居る病院で観てもらいたい。と希望する。
両方の母親同士が気があって仲良くなり、いつか、未来たち親子も和解する。


生きる命を与えられた事に感謝しながら、人生って素敵!
と吐く今日子と未来のセリフ。


やがて、今日子は嘘を言わなくなり、未来もむなしい、手ごたえが無い、と言わなくなる。挑戦的な言葉も無くなって、セラピーは終了する。


コミカルな場面もあり、それでいて泣かせるツボをしっかりと抑えた芝居でした。
選曲も素晴らしいです。


なんて温かな素敵な舞台だったんでしょか・・・(*´ー`*)ウットリ


シンデレラ the ミュージカル

シンデレラ the ミュージカル

コマ・プロダクション

新宿コマ劇場(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/25 (月)公演終了

満足度★★★★

楽しいじゃあないの!
いあいあ思ってた以上に楽しいじゃあないの!

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

シンデレラはどなたでもご存知ですし、説明も詳細に書かれてるので、レビューは省きます。

感想だけ。。


モーニング娘。×タカラヅカ」コラボ、素敵です。。
タカラヅカだけで、シンデレラを上演したら、でんでん違う雰囲気になったはず。
かえってモームスとのコラボが良かった。
若さとキュートさで役をソツなくこなすシンデレラ(高橋愛)と王子(新垣里沙)。

この二人が物凄く歌が上手い!(当たり前かもしれないが・・)
セリフもタカラヅカ独特のセリフ回しで、努力した様子が見て取れる。。

いあいあ、モームス!やっぱ、プロですわ!(^0^)
ちょこちょこ吐くコネタも受けて楽しかった!

流石に舞台はゴージャスでセットも美しいです。
特に白いかぼちゃの馬車が天から降りて来るシーン。。
全てが真っ白で本当に綺麗です。
夢のよう・・。

案外、このコラボ、いいのじゃあないかな~。。
タカラヅカがしっかり芝居をして、それに追いつこうと努力するモームス。
タカラヅカに若いエネルギーが投入され、観客も年齢の幅が広くなってます。
勿論、タカラヅカファンでなくモームスファンだというのがバレバレだけれど、モームスのファンが結果的にタカラヅカの芝居を観るようになる訳だから、プロデュースとしてはいいアイデアです。

最後にモームスのショーとタカラヅカのショーがあります。

こっちも楽しい!(^0^)


サ・ビ・タ 雨が運んだ愛

サ・ビ・タ 雨が運んだ愛

東宝

シアタートラム(東京都)

2008/07/26 (土) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

6000円の価値はないです
う〜ん?(・・;)
これが韓国でロングラン!?
ちょっとびっくり!(@@!)
ストーリーはどうってことない。歌も下手だし、ピアノもメロディを楽しめるものじゃあない!

これは6000円の価値はないです。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

40歳で独身の長男ドンクウは25歳の時両親が他界してから、兄弟のために、結婚もせず、世話を焼いてきた。

しかし、今は妹たち二人も結婚し、ドンヒョンは漁船で働いているから、ドンクウは一人暮らしだ。
今日はドンクウの誕生日だが二人の妹達はそのことに気がつかない。

そこへ、数年ぶりにドンヒョンが帰ってくる。
音楽教師の兄は弟のピアノ腕を認めていた事と、自分がピアニストになりたかった夢を弟に託し、ピアニストになることを進めるが、弟のドンヒョンは「アニキが俺たちの人生に首を突っ込む度に息がつまりそうだった。アネキ達だってそうだ。結婚してこの家からアニキから逃げ出したかったんだよ。」
と、告白する。

気まずい雰囲気の中に、トリッキーな女が飛び込んでくる。
彼女は結婚するカップルを盛り上げて楽しませるのが仕事だが、家を間違えて進入し歌ったり踊ったりする。

やげて家を間違ったことに気付き、会社からは首になってしまうミリだったが、ドンヒョンの提案でアニキの誕生日を盛り上げて欲しいと仕事を依頼する。

ミリが誕生日を盛り上げようと演じるが、ドンヒョンが漁の事故で手の神経が切れてしまってピアノを弾くことが出来ない事実が判明する。
一方、兄も指の末梢神経が麻痺して教師を退職したことが分かる。


兄弟のお互いが、本当は心の底からお互いを必要としているのに素直になれなかった心が溶けて和解する。。

最後のシーン・・・二人はピアノを奏でるが、これがマズイ。。
聞くに耐えない下手さ!
役者って、こんなシーンがあったらピアノを練習して観客を酔わせる努力をするべきでしょう?
あまりにも酷い。ぶっつけ本番的な旋律!
キャストの選びがマズイ。

歌は下手だし、演技も酷い。
演技面では駒田だけです。見られるのは。
最前列に座った事もありキャストの表情や目の動きもみてとれてしまい、まだまだ原田と山崎は青いです。



小劇団を随分観てきたけれど、改めて小劇団の役者の方がずっとずっと演技は上手い事に気づかされました。

いあいあ、この舞台を観て小劇団の役者の素晴らしさを思い知るとゆう皮肉な結果になりました。


入場者は全体の6割程度。空席が目立ちました。土曜日なのに。。
そんでもって雨の音が快眠効果を誘うのでしょうか。
寝ている観客がちらほら居ました。





ピクルスのすっぱさと僕の涙

ピクルスのすっぱさと僕の涙

ロスリスバーガー

サンモールスタジオ(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/11 (月)公演終了

満足度★★★★

面白かった!(^0^)
小劇団の舞台裏のお話です.

バカバカしいけど,真面目な物語.

以下はネタバレBOXに..

ネタバレBOX

公演当日,主役の役者が来なかったから,さあ,大変!

楽屋裏は誰が代役をするかで,ドタバタ!
更に,中野役の藤代(あいでんてぃてぃ)がすんごくおもろい!(^0^)
動きが妖しいし怪しい!

ナニこのひと~!素敵じゃあないの!
おおよそ,人間らしい動きではありませぬ..
この役作りに相当苦労したのではなかろうか?(・・)
で,何故かこいつがいつもピクルスを持ってる!(^0^)


そのうち,代役は主宰がやることになったものの,芝居の流れは,思わぬ方向に..

恋人の携帯電話を盗み見た事がきっかけで,別れることになってしまったジュンコの話から,「恋人の携帯は見てもいいのか,悪いのか?」で議論が盛り上がる..

そこへ役者が舞台に出払った矢先,岡田の妻は岡田の携帯に着信があったことから,つい出てしまい,ついでにアヤシイメールを見つけてしまう.

メールの相手は白石という苗字だったが,藤原の婚約者の知香と藤原が主宰をする劇団員のあずさも白石だった事から,藤原はもしかしたら知香ではないかと疑う.

結局,岡田の不倫相手はあずさだったのだが,そこにいくまでの経過が絶妙で,藤原が誤解をしたり疑心暗鬼になったりと,その落胆ぶりぶりがうまい!


藤原が夫の岡田を詰って,物語は終わるが,その叱り方がいい.
すっきりするのだ.



いあいあ,楽しいです.
中野を観られただけでお得な気分!(^0^)
お勧め!


☆4つはちょっと甘め!(^0^)
七月の鎮魂歌(レクイエム)

七月の鎮魂歌(レクイエム)

劇団アルターエゴ

OFF OFFシアター(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

甦る!
今回のお芝居は、7月最後の日曜日に願うと逝ってしまった人に会える。
という、なま温かいお話です。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

幕開けの映像が美しいです。
勿論、音楽はモーツアルトのレクイエム。

シーンは喪服姿の三姉妹、梅・すみれ・カンナが遺産の相続の件で話し合っています。

そこに、やたら可笑しな三兄弟が尋ねて来ました。
コミカルな動きがすんごくオカシイ!(^0^)
笑わずにはいられない。

このコミカルなシーンが長く続いてくれればいいのに・・。と思ったほど。
ツボりました。

三兄弟は三姉妹の亡くなった父から負債のかたにこの古い自宅を担保に肩代わりしたとの事で、この三姉妹と同居する事になったのだが・・。

長男の一郎はなにやら怪しい霊感の持ち主のようで、梅やすみれやカンナの行動や過去の出来事を読んでしまいます。


一方、男に騙されたカンナは元カレの子供を身ごもってしまいますが、一郎はみんなでその子を育てようと提案します。
「僕たちは親の愛情を知らずに育った。だから今度は生まれてくる子にそんな思いをさせないように、みんなで育てればいいんだ。そのこが大きくなったら運動会にはみんなで応援に行こう!」

ここでヤラレマス。(泣き!)


ところが・・・出産当日、赤ちゃんの容態が悪化してしまいます。
もう、ダメかも知れないと思った矢先、一郎は「ちょっと出かけてくる。」と言い残して、三郎の運転する電車に、飛び込み自殺をします。
その表情は、本当に幸せそうに三郎に手を振って亡くなったのでした。
まるで道端のお地蔵さんのようになんとも幸せそうに。


その直後、急に赤ちゃんの心臓が波打って動き出したのです。

一郎は自分の身を投げ出してケンタ(赤ちゃん)に命を与えたのではないか。

他の兄弟はそう考えました。



後日、一郎が残した戸籍謄本を見て兄弟達の本当の真実が解明されます。

二郎と三郎は結局本当の兄弟だったこと。
その上、ここの姉妹とも兄弟だった事実が分かります。

そうして、当の一郎は13年前に死亡していたこと。




なぜ、三兄弟がこの古い家に三姉妹と同居したかったかが、最後の伏線できちんと繋がります。
すっきり爽快感!(^0^)


こうやって、一郎の魂のお陰で家族の血が繋がります。




7月の最後の日曜日、逝ってしまった人に会いたいと願うと、その願いは叶います。

アットホームなドラマでした。
素敵な物語。




ツチノコを放つ

ツチノコを放つ

ワンアワーパーキング

「劇」小劇場(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

解り易いが・・。
全体的にインパクトはありません。
ホームドラマを観ているような感覚。

大きなうねりも波もなく、安心して見られるがそれだけ・・。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

群馬県下仁田町の環境保全課の野村は町の所有物である、金のつちのこを宗教団体「ゆかりの会」から取り戻す為に、何でも屋に相談に行く。

実はこのつちのこはイワクつきで、町の裏金として現金でプールしておけない為に一億円を投じて作ったものだった。

そんなイワクつきの金のつちのこの保管場所に困り、小山の経営する宗教団体に展示する事になったのだが・・。

小山は金のつちのこを展示して入信者を増やそうと企む。

一方、町の町長はつちのこを返還するように要請するも、小山は返還する意思はなく、逆に町の裏金の事を世間に公表すると脅し、金のつちのこを展示したままだった。


そこで「なんでもや」が野村の要請を受けてつちのこを返還させるまでの経緯を演じるわけだが、とにかく芝居に劇的うねりはなく、平穏でそれほどインパクトはない。

小山が金のつちのこを返す設定も、「なんでもや」が熟考した割には、あっさりと返還し、無理やり収束させた感がみてとれる。

意外にあっけない終わり方に狐につままれた心もち・・。



う~~ん。

もうちょとコメディ的な要素も欲しかったし、物凄い展開も期待してたんだけどな~。。


役者の発声は聞き取り易く完璧でした。。


初心者にも解り易い芝居ではありました。。
ビヨンド

ビヨンド

劇団ザ?猿ロマン(2000~2010)

しもきた空間リバティ(東京都)

2008/08/01 (金) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

真実とは
今回の芝居ほど書きづらかった感想はなかった!(^^;)
感想を書くにあたって、練りに練って考えた。

考えて考えて考えた感想!(疲れた!)

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

まず、芝居を観る前にカタログの説明を熟読しないと設定が解りづらいです。


「地球市第158806号」の365階の住民は「キリツ」と呼ばれる規則に支配され暮らしていたが、その暮らしに特に疑問も持たず、 軽作業をしたり、毎日3度運ばれてくる食事を食べたり、指遊びやお話をしながら過ごしていた。


ある日、上の階の居たという男が来てから、状況が一変する。

男はこの暮らしに疑問を抱き、

「オカシイと思わないか?いったいこの食事やこの作業は誰が何のために運んでくるんだ。俺達は飼われている。飼われて喰われる順番を待っているいるんだ。室長もオカシイと気づいてるだろう?気づかないフリをしてるだけなんだ。」と言う。

確かに彼らは閉じ込められた世界に居て、外の世界を知らないし、外に出た事もない。
本当の世界を知らないのだ。


そのうち、この部屋の住民が一人ずつ居なくなっていく。
豚の被り物を被った監視人が連れていくのだ。

この時点で現実世界の人間に飼われる豚の設定を反対にした妄想劇かと思ったが、どうやら、違うらしい。。


室長は真実を自分の目で確かめようとここから脱出する事を決め、部屋の住人・熊野も室長について自分も脱出すると告白する。

しかし同じくこの部屋の住人・鳥海はその計画に反対する。

「そんなことがあるはずない。オカシイだろ?どう考えても、自分達が飼われてるなんてありえない。あるはずがない。今までどおりにキリツを守っておとなしくしていれば、食事も貰えるし、懲罰もされない。」と訴える。

鳥海はうすうす気づいているものの、真実を知るのが恐くて現実から目を背けてしまう。



「自分で解ろうとしないものは何も感じないんだ。」と、室長。


二人が脱出しようとした矢先、鳥海は孤独への恐怖と懲罰への怖れから、動揺し、熊野を殺害してしまう。


今回の芝居はニンゲンの本質を表現したテーマです。

同室での裏切り、怯え、現実逃避、いじめ、見えないキリツ・・・ニンゲンの深層心理に迫った鬱の部分を題材にして抉った作品。



上演後、いったいどれだけの観客がこの舞台を理解出来たのだろうか?
制作側は一ヶ月以上も前から練りに練って作り上げていくから、事細かに解っていても、ワタクシ達観客は、たった2時間で芝居を理解しなくてはならない。

表現とは、観客に理解して貰おうと努力する。というのも非常に大切な要素だと思う。
せっかく大事に作り上げてきたものが理解されないのは悔しいはずだ。



実はワタクシ達が生きてるこの世界も真実は隠されてて、本当の世界の真実は別のところにあるんだ。と思わせるような芝居です。

役者陣は目の動き、しぐさ、脱力感、全てにおいて迫真の演技でした。
素晴らしいです。


ただ、ひじょうに重いテーマではっきり言ってワタクシは苦手です。
舞台とは楽しい、感動する。が大前提なのです。



しかしながら、何日か経って考えると、実はこの舞台、ニンゲンの本質を表現するという事においては非常にクオリティの高い舞台だったのではないか?
と感じます。
人は見えない何かで枠を作り、自分自身を縛り、それに目を逸らして生きているのだ。世界のキリツに縛られながら。


そうして窮地に追い込まれたら、あれ程までに残酷で嫌らしいニンゲンになりさがるんだ、と思い知らされた舞台です。


作者の言いたかった事は「気づき」でしょうか?



初心者向きではないです。なので「お勧め!」にしませんでした。



あたしの致死量こんくらい

あたしの致死量こんくらい

ぬいぐるみハンター

BABACHOPシアター(東京都)

2008/08/02 (土) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

本公演と真逆!
いあいあ、度肝を抜かれました!

なんじゃこりゃー!!(名言!)の世界。

まるでリトル柿喰う客のよう。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

企画公演ということで、ある意味、期待感、満ち溢れちゃっていきました。

そしたらさ、そしたらよ(@@!)


ネジ工場の4人のコミカルな会話劇だとばかり、想像していたワタクシ。
一人、いあ、一体、いあ、一頭はマネキンの頭だったりします。
そのマネキン頭を受け取った役者がマネキン頭のセリフを吐く。という形です。
まさに、この形式、柿喰う客がヨーロッパ凱旋から戻ってきた時に公演した「恋人としては無理」の演出に似ている。。

で、同様な絶叫系。


はっきり言って好みではありません。


むしろ、その後のコントユニットの方が好みでした。
こちらは、すんごく笑えた!


本来なら、コントスタイル2の「女子にナメられた」を公演するはずが、急遽中止になって、漫談に変わったのでしたww



で、近いうちに「女子にナメられた」は公演するそうで、今回の公演を観に行った参加者全員を招待するとの事だから、パンフは捨てちゃあダメだー。
このパンフがチケットに変わります。



ってことで、パンフは丁寧に取っておきます。はい。

大竹チャンネル

大竹チャンネル

山田JAM子

STUDIO9 (東京都)

2008/08/01 (金) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

笑いは好み!
初山JAM。
短編集のコントでした。

笑いのソースは好みでした。
すんごく、バカバカしい。

ワタクシの観た回は幼児は居なくて比較的、観客は上品でした。
しかし、他の劇団でも幼児の入場について問題になっていましたので、やはり、劇団側は断るべきでしょうね。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

宇宙防衛軍フィッシャーマンのコントやマネキンの会話コント、俳句の会のコント集など、短編だが、中々面白い。

トリッキーな会話とバカバカしい突っ込みに苦笑する場面もある。
全体的にコントなのだから何でもありの世界で、笑いのネタが好みならOK!、好みでなかったらアウトになる。


最後の挨拶で、大竹が涙ぐみながら、「有難う御座いました。」と観客に頭を下げるシーンは、

この舞台を作り完成させるまでの努力が想像できた。


中盤、波に乗れない場面もあり、もうちょっと練った笑いは必要かも。
まあ、全体的に○かと。



さいなら !

さいなら !

おぼんろ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2008/07/30 (水) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

ぶれる気持ち
初見ではあったが、何故かこの本を書いた主宰のぶれる気持ちが伝わってきて、結構、切なかった。

芝居を続けるという事は世間の常識の壁と戦うことであり、そーとーな心理負荷があるのだろうなー。と考えた。

いったい、常識・非常識ってなんだ?!
自分は自分であり、個であってみんなの一部ではないんだ!

そんなメッセージ性もありました。

ネタバレBOX

芝居自体は思っていた以上に深いのではないか?と感じた。

菜月ら高校生は「竹取物語」を演じる為に深夜、それぞれの自宅を抜け出して公園で練習をしていた。

この練習の最中に菜月のお母さんが亡くなってしまう。

その前日、菜月はお母さんに劇をやると言い張って、ちょっとした言い争いした矢先の事だった。

小さい頃、一番初めに買ってもらった絵本が「かぐや姫」だった。
だから、菜月はお母さんに「かぐや姫」の芝居を観て欲しかったのだ。

お母さんが亡くなっても、気丈に振舞っていた菜月だったが、本当は心に深い傷を負っていたから「お母さーんお母さーん!!」と大声で泣いて叫びたかったんだ。

罪を購う為にも菜月はお母さんを生き返らせたい、復活させたい一心で世界国民になりたいと願う。
世界国民になればお母さんは生き返ると信じているのだ。

ここで日本人独特の集団意識や主張の出来ない日本人の曖昧さに鋭くメスを入れる。



芝居を通して脚本家は自らが感じている疑問や母に対する想い、日本人の意識の嫌いな部分を菜月という媒体に言わせる。


たぶん、作者はそーとー色々考えて、考えすぎて

「ああー、めんどくせえな。生きるの。」

となるわけだ。



それでも

「決心さえすれば敵には勝てるもんだ。」

と、自分自身を励ます。



学生から社会人になる微妙な時期のぶれる心や不安を払拭しながら、自分なりの道を決心するまでの心理を描いた作品ではないのだろうか?

泣けるシーンもあって、きちんと計算されています。

幾何学的な動きが解り辛い点はあったけれど、これが独特の劇団の味なんでしょか?


こまつみちる・・・この役者は物凄く存在感があります。
登場した瞬間から客を喰ってる!(^0^)
素晴らしいです。
観客の心を掴むのも上手い。
本の通りに演じているのか、アドリブも入ってるのか?
笑いの間がいい。

たまにこうゆうオーラのある役者に出会うとワクワクします。




もぐら先生と紙風船

もぐら先生と紙風船

小櫻劇団

文京シビックホール(東京都)

2008/08/01 (金) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

ベタなお笑い人情劇
何故もぐら?とのヒソカナ疑問だと思うが、田舎野小学校に勤める青森先生はシャベルを持って校庭のあちこちを修繕してる事から、シャベルを持たせたら日本一。
ついたあだ名がもぐら先生。


以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

この田舎野小学校がある村が、開発によってダムの下に沈む。

村を出ていったかつての教え子や、元村人達が、生まれ故郷に帰った時に帰る場所が無くなってしまう。という事から、村を守ってきた村人と先生は田舎野小学校を山の中腹に移設し、村に帰ってきた時に宿泊出来るように宿泊施設を作ろうと計画するが、1000万足りない。

その1000万をかつての教え子から寄付金として集めようと、計画する。


しかし、かつての教え子達は、その話に反応が鈍かったり、出世した教え子は、現在の忙しい状況に追われて話も聞こうとしない。


「成績のいいやつほど大人になってつまんないヤツになってしまう・・。」と嘆くもぐら先生。


すると、「出来の悪いヤツほど、大人になって良いやつになってたりするから、紙風船の京子に会いに行ってみよう!」と、一人の村人が提案し、さっそく、行くことに・・。

京子が住んでるという豪邸は、ある会社の社長をしている叔母の自宅だった。

ここでの喜劇がメインだが、もぐら先生を演じる役者の年齢は82歳。
全体的に年配の役者が多く、お互いのセリフのミスをカバーしながら、ベタなお笑いを振りまく。

それなりの高齢の設定の役をその年齢の役者が演じるというのは、やはり、観ていてしっくりする。


分かり易いストーリーと、昭和の代表的なコメディ人情劇です。


最後はこの女社長が姉(京子の母)から預かっていた預金1000万円を京子に差し出して、それをあてがう。。

居候として働きもせず、のらりくらりと生きてきた京子は、イザという時に使えるお金がなかったら、前に進めない。という事を学習し改心して、まじめに働く事を、決心する。。



公演後、魅惑的なベリーダンスを観て、第3部は山下敬二郎ショーがありました。

途中、休憩中にもぐら先生役の役者の年齢を受付で聞いていたら、横からやたら饒舌に話しかけてくるアメリカンスタイルの人がいてました。

ワタクシ、ほとんど頷き隊。
休憩時間15分をうんうん(。。)(・・)(。。)(・・)と、合いの手を入れながら聞いてた、その相手が山下敬二郎でした。

ワタクシ、まったき、知りませんでしたっ!(^^;)

RUN AWAY OFF

RUN AWAY OFF

IQ5000

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/07/31 (木) ~ 2008/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

走る走る走る!
感動しました。小さな舞台なのに、確かな距離感があったのは、ソウタの走りっぷりでしょうか?

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

舞台にはセットも何もありません。

役者の動体とセリフで、その情景が映し出されるさまは、「愛情爆弾」と方向性は似ています。

照明の使い方も非常に上手いです。


チャイミン国の牢獄に監禁された山川ソウタは、シュンマ民族のハッカー、アクション、シジンと呼ばれる3人に助けられ脱出するが、そこでソウタの特別な能力が解明される。

ソウタの能力とは、能力者の能力を最大にレベルUPする事が出来ることだった。


チャイミン国がこの不思議な力を持ったシュンマ民族の人達を牢屋に閉じ込めた理由は、その能力が他国に流れて、政治に使われないようにする為だ。

しかし、閉じ込められた能力者たちは、ソウタに出会ってから、自分達もソウタの手助けをしたいと思うようになり、それぞれの能力を使ってソウタにテレパシーを送受信しながら、脱走の道順などの指示を遠隔操作によって手助けをする。


ソウタの脱出の走りが素晴らしいです。
とにかく走る!走る!走る!走りっぱなし!

その走り方が上手く舞台を使ってるものだから、舞台が広く感じて、荒野を走ってる風景までもが安易に想像できます。

スローモーションの場面も素敵です。
照明の使い方で、こんなふうになるのね。


最後の場面、ハッカー、アクション、シジンの3人は敵対するドン・チェンキムに殺されてしまうが、死ぬ前にアクションはソウタを気遣い、「俺達は無事に逃げてる。ソウタは走れ!」とテレパシーを送信してソウタを安心させる。

無地に逃げ切ったソウタは、どんな時でも希望を捨てなかった。
それは、ジパに残してきた大切な人(恋人)のもとに帰るという目的があったからだ。

そしてこの事実を世界に発信して、ハッカー、アクション、シジンを救うと心に誓う。


事実を知らないソウタの刹那と3人の戦士の最後の場面にやられて、泣けた!

とても素敵な芝居でした。
導入音楽といい、迫真の演技と言い、



いあー、舞台って本当に素晴らしい!
一尺玉の大砲

一尺玉の大砲

9-States

OFF OFFシアター(東京都)

2008/07/24 (木) ~ 2008/07/29 (火)公演終了

満足度★★

中だるみ
「占いの館」での妖しそうな会話には雰囲気も手伝って、「おお~、魅せてくれるんじゃね?」なんつー期待はしたものの、中盤~中だるみ状態でした。

以下はネタバレBOXに。。

ネタバレBOX

「占いの館」には、どーしようもない輩が集まってきます。

自信のないヒト、他人のせいばかりにして責任を持たないヒト、周りに迷惑ばかりかけながら生きるヒト、社会に順応できないヒト、くだらないプライドを捨てられないヒト・・・

詐欺グループは「占いの館」でそんな悩み多きクライアントを騙して金儲けをしようと企みますが、元々がその詐欺グループも社会からはじき出された人達なので、隙があったらお互いの足を引っ張る事しか考えません。


要はここの人達は周りに迷惑をかけながら生きてる人達ですが、決して人生を楽しんでるようには思えません。。

最終的に、騙されたクライアントが、「占いの館」に乗り込んできて大見栄きって騒いだかと思うと、ここを取り仕切るヤクザ風味の男に拉致されてしまいます。
館の下を見ると大勢の人だかりが出来ていました。
その人だかりは自分達の悪事で警官から包囲されたと思い込んでしまうという、めっさ気の弱い集団ですが、その人だかりは今夜の打ち上げ花火のせいだと気づきます。


芝居をむりむりに終わらせた感が強く、本をよく練ってないです。

たぶん、言いたかったことは、

今日がつまらなかったら、明日が来てもつまらない。もっと人生を楽しもうよ。くだらないプライドを捨てたら誰でも今より楽になれるんだ。

ってことだと思うが、その説法までの芝居が解り辛い。

キャストの役柄をオカマや、ぶーふーうー、妖しい中国人、チンピラなどにしたのなら、コメディにしたほうが良かったような気がする。

全体的に暗く、特にチンピラのセリフや間合いやしぐさ、表情がどんよりとしたダルダル感があり、それが芝居に反映して、テンポもなければ迫力もない芝居でした。


これなら、「占いの館」での設定で色んな悩み多き人達を片っ端から見る!みたいなコミカルな芝居のほうが良かったような気がする。。





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