りいちろの観てきた!クチコミ一覧

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苛々する大人の絵本(公演終了)

苛々する大人の絵本(公演終了)

庭劇団ペニノ

はこぶね(劇団アトリエ)(東京都)

2009/04/08 (水) ~ 2009/04/20 (月)公演終了

わかりやすくなると広がる
初演も拝見しているのですが
今回の方がわかりやすくなっていて
その分余韻がやわらかく深く入り込んでくるような
感じがしました。

作品の世界観も秀逸ですが
美術がやっぱりすごい・・。

ネタバレBOX

初演にくらべて、後半部分がずいぶんとわかりやすくなっていて
その分、物語に内包されているあからさまな世界を
より身近に感じることができました。

オブジェのイメージにしても、豚さんや山羊さんからやってくる感情にしても、ましてや受験生の想いにしても、魔法のように観るものの心を共鳴させるなにかが仕組まれている・・・。

ベースに横たわる劣情の抑制と開放に、なぜか強いリアリティを感じたり・・・。

しばらくすると、また観たくなりそうな不思議なトーンに魅了されてしまいました。
偽伝、ジャンヌ・ダルク

偽伝、ジャンヌ・ダルク

アロッタファジャイナ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2009/04/07 (火) ~ 2009/04/14 (火)公演終了

高揚感は圧倒的
ブルーチームを観ました。

時代を語る部分の冷静さとジャンヌダルクを描く時の高揚感の温度差が
観客をきちんと引っ張っていて・・・。

観ていて時間を忘れるほどに引き込まれる力が舞台に満ちて、でも一方でさらに昇華できる可能性も多く含まれた作品と感じました。

ネタバレBOX

安川結花のジャンヌダルクはもう圧倒的で、それを支えるナカヤマミチコや青木ナナのお芝居にも抜群の安定感がありました。

しかしながら、ジャンヌ・ダルクを取り巻く歴史や人物のエピソードとジャンヌダルクの行動や想いの積み上げ方には、まだ工夫の余地があるように思うのです。ひとつずつのエピソードには含蓄があるのですが、それらとジャンヌ・ダルクの想いの交差には、もっと物語全体を染めるようなやり方があるように感じました。それはエピソードの順番だったり、語りと演技で見せることの比率の問題にも思えるのですが・・・・。作品自体にも役者たちの芝居にも、かすかにですが、こなれていないなにかを感じてしまうのです。

ジャンヌ・ダルクの想いとそれに従う人々が作り出す舞台の高揚感はしっかりえられているわけで・・・、なにかが加わるとこの作品、大化けするような予感がします。

今回の公演をベースにゆっくりと時間をかけて再演がされればと思います。



キラーパス

キラーパス

マシンガンデニーロ

ザ・ポケット(東京都)

2009/04/08 (水) ~ 2009/04/12 (日)公演終了

満足度★★★★

テーマをリフトアップさせる力
この作品後しばらく活動を休止されるということですが、
劇団としての活動ではなくても、
ここまで培ってきた力を生かす活動を
何らかの形で
継続してほしいと思える作品でした。

幕が降りてから、いろんなことを考えさせる力が内包されていいたように思います。

ネタバレBOX

物語を追う中で感じていた
中盤のもやもや感がラストにすっと抜けていくと
そこにはハッピーエンドになりえない重さのようなものが
しっかりと残っていて・・・。

テーマの骨太さに対しての冷徹な視点が
今回は最後まで確保できていて
根底にある重いテーマをきちんとリフトアップされていく。
それが終幕後にゆっくりと様々なことを
けれんなく観客に問いかけていたように思います。

終盤の立場の切り替えがもっと強くドラスティックになされても
よかったようには思えるのですが
でも、ここで作られたトーンにマシンガンデニーロの色が
しっかりと示されたような気もするし・・・。

今回のような作品にも、まだ進化する余白があるように思うし
たとえばル・デコでの「美しきファーム」のような作品を
継続して作っていくなど
個々の劇団員の活動に並行して
劇団という枠を超えて広げていく創作領域が
構成員の3人にはきっとあるようにおもえます。

humming3

humming3

ポかリン記憶舎

cafe MURIWUI(東京都)

2009/03/31 (火) ~ 2009/04/06 (月)公演終了

繋がる時間の重なり感
登場人物の今に、つながる時間のやわらかい印影が
そこはかとなく感じられる・・・。

ここちよく、少しだけ切ない時間に浸されました

ネタバレBOX

何気ないカフェのひとときに
浮かび上がってくる登場人物たちの時間の広がり

ナチュラルで
どこかルーズでちょっと意地悪で・・
でも表層的な具象から広がる登場人物たちの過ごしてきた時間や
これから歩いていく道が
終わってみるとしっかり観る者の心に残っている

タイトルのとおり
それぞれの重なり方や共振の仕方が絶妙で・・・。

板倉チヒロが支配する時間に見事にやられました。
観る側のバランスが崩されるわけではなく、すっとそのまま引きこまれる。
うまいなあと思います。
第6回えほんをよむ

第6回えほんをよむ

うなぎ計画

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2009/03/28 (土) ~ 2009/03/28 (土)公演終了

ひたすら楽しい
子供向けの企画と思いきや
大人の鑑賞にも十二分に耐えうる内容でした。

役者の語りに力があるし
音響や照明も手作り感を残しながらも
すごく洗練されていて・・・。

まさに「百聞は一見にしかず」

こういうものを小さい頃から見ることができた子供って
大人になってから舞台が好きになるような気がします

エスカルゴ

エスカルゴ

こゆび侍

王子小劇場(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

その人からどう見えるか・・・
主人公の視点から見える世界の描き方が秀逸で、さらには息をのむような終盤が待っていました

ネタバレBOX

鳩時計が刻む時間
テーブルクロスで隠したもの・・・

最後にそのテーブルクロスで詩人を包み込んでしまうところが
まさに圧巻。

で、バスタブの人がそれを再びほどいていくところが
本当によい・・・。

浅野千鶴の継続的な演技が見事。
佐藤みゆきさんの中盤の演技にとりこまれ、そして最後の演技にはそれぞれ目を見開きました。


おやすまなさい 

おやすまなさい 

カニクラ

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/03/18 (水) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

独特の質感が魅力
駄弁ともおもえるような会話のなかに
まどろみに潜む危うさのようなものを感じて・・・。
時間を忘れて見入ってしまいました。

独特の質感を持った舞台に魅了されました

ネタバレBOX

トークショーによると、前田司郎氏の台本にはここまでの死の気配はなかったとのこと・・・。

でも、死のイメージまでの揺らぎが、物語のトーンを深く染め上げていたような・・・。そのあたりに岩井秀人の慧眼を感じたことでした。
mixture♯1【当日券有ります】

mixture♯1【当日券有ります】

空間ゼリーLabo

池袋GEKIBA(東京都)

2009/03/17 (火) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

統一したトーン
かなり異なるテイストの3作品ですが
統一したトーンがベースに貫かれていて・・・

なにか包括して色に染められた部分も面白く・・・

ネタバレBOX

深寅芥氏の演出、
3作品とも、戯曲のテイストを大切にした
繊細な演出だと思います。

劇場の大きさ、特に天井がそれほど高くないことや
それなりにある舞台の幅をうまく生かして
けれんのない密度で観客を戯曲の世界に導いていたと思います。

派手さはないけれど、
時間を感じさせないというかずっと見入ってしまうような時間があって
とても楽しめました。
15 MINUTES MADE VOLUME 5

15 MINUTES MADE VOLUME 5

Mrs.fictions

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/03/12 (木) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

ひとつずつの作品に
カタログ的な側面もある公演かとは思いますが
それぞれの作品には。それだけではない工夫がいっぱいあって
個々に味わい深いテイストがあったように思います

これ以上の作品を並べるのは大変かとも思いますが
是非にチャレンジをつづけていただきたい企画かと思います

ネタバレBOX

長編ではみられないような、創意が各劇団にあって
観ていて飽きませんでした。

すごくお得感がいっぱいだったように思います
アタシだけ楽しいの

アタシだけ楽しいの

バナナ学園純情乙女組

王子小劇場(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

ここちよい満腹感
まあ、物語にはカオスや薄っぺらさがなかったわけではありませんが少なくとも破綻は感じられず、それよりもなによりも21人の役者がひとりも埋もれていない舞台、たっぷりと見ごたえがありました。

ネタバレBOX

それぞれに個性をしっかりと持った役者が集められた印象で、しかも舞台上にその個性がきちんと生かされているのがすごい・・・。

酒巻誉洋の底力、ひたすら感服しました。二階堂瞳子や前園あかり、野上真友美や柴田薫といった役者が目をひきましたが、他の役者にもあなどれない存在感があって・・・。21人で60分の芝居をやって、アンサンブル的な役回りにつく人間がひとりもいないっていうのはある意味すごいかも・・。
しかも、そのすごさが無駄にならず、しっかりと観ている方を満足させていくのです。

14日12時30分の回はおはぎらいぶがないスケジュールだったのですが、急遽ダイジェスト版なるものが上演されて・・・。これもすごかった。

「これに惹きこまれてしまってどうする・・・=でも、でも、でも・・・ままいいか」

みたいな魅力がある舞台で。まあ良くなってしまって心から堪能させていただきました。
108

108

劇26.25団

アトリエヘリコプター(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/03/15 (日)公演終了

なるほど「108」か・・・
それほど予備知識もなく、フライヤーの印象と役者のお名前を見て伺ったのですが・・・。

比較的明るいトーンの舞台にリラックスして観ていたら、ぞくっとするような女性の内心が浮かび上がってきて圧倒されてしまいました。

ネタバレBOX

夢のシーンで同じ台詞が語られるのですが、語り手が聴き手に変わり、聴き手が話し手に変わる・・・、ただそれだけの逆転が観客に与えるインパクトの強さに愕然としました。


ひとつの視点を持つことで瓦解していく主人公の姿にぞくっと・・・。
内心に隠した独りよがりの幼さと我侭な思いが、鎧からはみ出るように現れる姿にはただただ瞠目・・・。


つけを払う刻限を悟りながら、それでも自分を制御ことのできない、どうしようもなさの表現が実に秀逸だったと思います。

清水那保の薄い皮膚の内側に見えるような繊細な心情表現に引き込まれて・・・。
永山氏、やっぱりうまいなぁと思います。

帰り道、大晦日に払うのは、確かに「108」個だったなぁと突然思いつき、勝手に納得。
正しい解釈かどうかはわかりませんけれど・・・
恋人としては無理(JAPAN TOUR)

恋人としては無理(JAPAN TOUR)

柿喰う客

STスポット(神奈川県)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/09 (月)公演終了

スピード感で押すだけではなく・・
この作品初見、

いつもの柿喰う客のバワーに加えて、静の部分で表現するニュアンスに広がりを感じました。

これまでの作品と比べても、緩急のなかにより豊かなコンテンツが含まれていたように思います。

ネタバレBOX

ポケモンみたいなロバがどうも頭に残ってしまって・・・。あの鳴き声が心にひっかかる。

それと、物語の色が切り替わる部分が圧巻。熱狂していたエルサレムが使徒の排撃に転じるときの表現の軽さにぞくっときました。

聖書の世界の登場人物というよりは、現代のありふれた人物のニュアンスで描かれた使徒、聖書の世界での彼らが素の顔を見せたような・・・。

なにかユダにも、今的な存在感を感じてしまったことでした。

また、今回の中屋敷ワールドには、なにか奥行きの広さがあって・・・。
役者の演技にもその奥行きに対応したゆとりというか、手練を感じました。
12人のそりゃ恐ろしい日本人

12人のそりゃ恐ろしい日本人

劇団チャリT企画

OFF OFFシアター(東京都)

2009/03/03 (火) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

虚に実の香りを織り込んで、
今の日本では滑稽に思えるような話でも
ある国で上演すれば
現実の描写になってしまうかも・・・。

道筋にどきっとするような説得力があって
ひきつけられました

ネタバレBOX

比較的旬のネタをちりばめながら
ネタの色だけにたよるのではなく
もっと大きな潮流のようなものに観客の視点をもってくるところが
すごい。

劇場型にコントロールされていく裁判員制度や
金融危機による貨幣価値の崩壊をもイメージさせる葉っぱ話、
派遣村のイメージから戦争にまでいたるイメージの膨らみ・・・。

風が吹けばもうかる桶屋の話であるともおもいつつ、カラスのイメージなどが加わると奇妙な真実味がやってくる。

役者たちには、それぞれのキャラクターが持つ色をちょっと強めに出す技量があって、物語の虚をうまく実に押し切っていたように思います。

ごみで太るカラスの比喩も秀逸
MY NAME IS I LOVE YOU

MY NAME IS I LOVE YOU

快快

5TANDA SONIC(東京都)

2009/03/07 (土) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

言葉に依存して言葉を超える
言語をうまく前に押し出しながら、
実は身体表現や作り上げるイメージで
物語を語るしたたかさに舌を巻きました

ボーナストラックの表現にもぞくっときました

ネタバレBOX

英語で演じるというよりは
英語と日本語を小道具のように使って表現がされていたように思います。

舞台から溢れてくるのは、とてもリアリティを持った今であり、登場人物の心情はその身体表現から溢れ観客を見事に浸潤していきます。

前説から始まって、文化祭演劇のような体裁に息を呑むほどに高度な表現を織り込んでいく・・・。

役者はもちろん舞台美術や衣装も実にしたたかで
さりげなさのなかに、ものすごいい見ごたえを感じました
人間園

人間園

角角ストロガのフ

王子小劇場(東京都)

2009/02/26 (木) ~ 2009/03/02 (月)公演終了

突き抜ける発想と支える技量
物語の突き抜け方にびっくりするけれど、でも、人間の本質をしっかりと切り取る角田さんの才能にはどこか惹かれるものが・・・。

また、角田ワールドを具現化する役者の技量にも瞠目しました

ネタバレBOX

角田ワールドが表現する世界にはためらいがないというか・・・。でも人間の本質を生々しく切り取る力には常ならぬ才能を感じました。

今後の作品がどのように展開していくのか・・・・。予想ができないところが結構魅力でもあるかも・・・。
春よ、来ない。

春よ、来ない。

くろいぬパレード

ザ・ポケット(東京都)

2009/02/25 (水) ~ 2009/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

スムーズだけれどあとに残る・・・
漁村の内実をさりげなく切り取って、日本の今を浮き上がらせていました。

ここちよいデフォルメと緻密さが役者の演技にあって、舞台に見とれてしまいましたが、ちゃんとあとに残るものもありました。

ネタバレBOX

客演陣が、くろいぬパレードの役者さんたちが築いた物語の枠を生かして奥行きのある演技を構築していきます。

漁村の疲弊や、派遣切りの実態なども肌から伝わってくるような作劇のうまさ。

大上段に問題を叫ぶのではなく、個人のキャラクターに問題を落とし込んで、その重なりの向こうに今を垣間見させるような・・・。

うまいなあと思いました。

青ノ鳥

青ノ鳥

ミクニヤナイハラプロジェクト

NHKみんなの広場 ふれあいホール(東京都)

2009/02/21 (土) ~ 2009/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★

戯曲の力もさることながら・・
森の生態系調査のチームという表面から突き破るように溢れ出てくるイメージの斬新さや豊潤さにひたすら圧倒されて・・・

ニブロールの公演に見られる身体表現の力や、映像によって圧倒的に膨らんでいく空間がそのまま演劇に持ち込まれている感じ・・。

でも、それを支えるだけの奥行きが戯曲や演技の詳細にあって、あれよあれよという間の1時間40分でした。

ネタバレBOX

終盤の青ノ鳥を探しにいく部分の表現にもとても惹きこまれてましたが、なにより前半の高校文化祭の練習を表現したシーンが凄楽しい。

映像から噛み砕けないほどに溢れ出る言葉やイメージの氾濫、それに負けないだけの役者たちの動き・・・。内側に入ってくるのではなく私のなかにもつ思い出がステージと融合するような感覚すらあって・・・。

他にも、善意のアナグマやアライグマのくだりなど、創意に満ちたエピソードが役者たちの身体的な表現に支えられて次々と観客の中に具現化していく。その力が半端じゃないのです。

中盤から終盤にかけて、ほんの少しだけ物語のダレを感じたのも事実ですが、それを差し引いてもたっぷりと見ごたえがあり、観ていてわくわくと興奮もし・・・。でもハッピーだけではない、今を生きることについてもいらだちやストレスもちゃんと残る作品だったかと。

ほんと、観ることができてよかったと思います。NHKに感謝です。

で、その恩を裏切るようで申しわけないのですが、
有料とはいえNHKの収録を観にいったわけだから
この作品は放送されるわけですよね・・・。
場内アナウンスでもはっきり言い切っていたし・・・。

でも・・・・・・・。
この作品はやっぱり生でみなければと思ったりもするのです。
まあ、映像だと別のテイストがやってくるのかもしれませんけれど。
鬼姫

鬼姫

虚飾集団廻天百眼

タイニイアリス(東京都)

2009/02/20 (金) ~ 2009/02/23 (月)公演終了

終わってみればよく出来た話
最初作られるイメージから
世界が想像できなくて・・・。

しかし、ある部分を超えて
世界観が把握できるようになると
それぞれのシーンにも得心することが
できるようになりました。

そうなると、
シーンの一つずつが持つ切れにもけっこう圧倒されて・・・
役者たちの技、けっこうすごいと思いました。

ネタバレBOX

繰り返しになりますが
輪廻転生のなかで、
娑婆から見えない世界が描かれてから
物語が一気に面白くなったというか
それまでに描かれた世界が一気に機能するようになったような・・・。
そうなると、積み上げてきた様々な表現が一気にいろを帯びてくる。

役者たちの切れ、特に動きが本当によくて・・・。
コンサバティブなバレエや舞踏などの技量をもっていたり、しっかりとした殺陣の型ができていたりと、
その世界に引きもむ手連には見ごたえがありました。

役者も牛水里美や大島朋恵などがしっかり・・・。
狐の啼きかたもまた見事。

GOD NO NAME

GOD NO NAME

タカハ劇団

駅前劇場(東京都)

2009/02/12 (木) ~ 2009/02/17 (火)公演終了

命への温度差
タカハ劇団は初見ですが
物語や人物の設定が絶妙・・・。

死の淵に漂う甘美さまでが表現されていたような・・・。

ネタバレBOX

死への距離感が異なるキャラクターが
同じ場所にいながらそれぞれに持つ死や生への感覚の表現、
或いは差異に
ものすごいリアリティがあって・・・・。

死に無関係な人は
死に対するデリカシーが欠如して健康だし
逆に死から人を救おうとする人間が
自分に余力がなくなると
たちまち救いの手を振り切ってしまう姿にも
有無を言わせぬリアリティがあって・・・

そして死に魅入られた人々の感覚・・・
肯定も否定もせずに細密にその空気を描く力の凄さ。
それを演じきる役者の力・・。

なったことが無いはずの命の電話が、森全体から次々と響いていくようなラストシーンにも震えが来るような感覚がありました。

ほんと、想像をはるかに越えるクオリティを持った作品でした

フェブリー

フェブリー

あひるなんちゃら

サンモールスタジオ(東京都)

2009/02/04 (水) ~ 2009/02/11 (水)公演終了

やわらかい充足感
相変わらず、不思議なお芝居だと思います。

でも、居心地がよくて、ほんわり満たされて・・・

ちょっと体調が悪かったのですが
お芝居を見ているうちに元気になってしまいました。

なにか癒しというか薬効までありそうな・・・。

ネタバレBOX

役者が本当に緻密にやわい雰囲気を作っている感じ。

ひとりずつの演技がちゃんと見せて観客を導いている・・・。

ここまでストレスなく観ることが出来る芝居って、つくり手は大変なのだろうなと思います。

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