じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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トレイル

トレイル

メディア・ワークス

ザムザ阿佐谷(東京都)

2013/06/11 (火) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

Bキャスト観劇
ストーリー全体は悪くないが、笑いを取ろうとする部分の大半が浮いていたり複数の女性キャラがあまり意味なく暴力的だったりそのスジでは凄腕とされる男があり得ない失態をするなど細部が杜撰で興醒め。
が、吉岡亜沙美嬢の新境地的役どころは見モノ!

ところでザムザ阿佐谷って、最初からすべて座布団を置いておくと開演時刻が近付いて残席が少なくなってきた時に奥の空席に客を通すのが大変なんだよね。
1列くらい通路的に空けておいて、ほぼ埋まってからそこを客席にすればイイのに…。
(結果、6-7分の押しで、開演前・終演後を通じてそのことには一切触れず←初犯につき減点したいが、次にやったら☆1つ減ずる)

ネタバレBOX

元傭兵でさえ「銃を持っているアンタに逆らうような危険は冒さない」と言うほどの殺し屋が山道を踏み外して捻挫したばかりか銃まで紛失してしばらくそのことに気付かないなんてナンセンス。観客をナメているのか?
ナホトカ

ナホトカ

BLUE HIPS

アドリブ小劇場(東京都)

2013/06/04 (火) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

30代後半で執筆とは
座礁したタンカーから流出した原油で汚染された海岸の清掃ボランティアツアーに参加した女子大生たちを中心にした物語。
15年前の作だけに「当時は比較的に知られていたが今は?」な部分がある一方で災害ボランティアに関する部分などむしろタイムリーか?
また、登場人物の描き分けもよく、「イヤなヤツ」の口を通して言いにくい正論(?)を言わせるのなどは巧いなぁ。
30代後半でこれを執筆するとはやはりスゴいな。じんのひろあきとこの人はσ(^-^)にとって別格だわ。
初演以来15年ぶりに観るので基本的には観ていて「あー、そうだったな」と思い出しながらだったが、一部はもっと詳しく覚えており、逆に全く記憶にない部分もあり、そんなところもまた楽しからずや。

クロスイズム

クロスイズム

たろプロ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/06/08 (土) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

アイデア満載
とある町のウワサの人物に迫る(笑)物語。
中盤以降、連作短編劇中劇で物語を進めるアイデアが独特で、また、そこに盛り込まれたパロディなどが楽しい。

ネタバレBOX

桃子、犬恵、猿奈、雉美による「ももたろクローバーZ」も愉快で「ナイト・オン・ファイア」の替え歌は見事ですらある。
兄よ、宇宙へ帰れ。【ご来場ありがとうございました!】

兄よ、宇宙へ帰れ。【ご来場ありがとうございました!】

バジリコFバジオ

駅前劇場(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★

複数のツボを突かれる
個人的には大好きな「ドグラ・マグラ的構造」に加えて「演劇にできること」の1つを示し、兄妹愛などまで描いており複数のツボを突かれる。
終盤での兄を見守る妹達の表情がまたイイんだよなぁ。
ただ、ある病に関する部分は賛否が分かれるかも?

まんが×青春!!~高校ペン児の甲子園

まんが×青春!!~高校ペン児の甲子園

劇団SHOW&GO FESTIVAL

新宿シアターモリエール(東京都)

2013/06/05 (水) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

結末は一長一短
実在する通称「まんが甲子園」の予選に挑戦する複数の高校の生徒たちを中心に描いた青春グラフィティ。
舞台の上手と下手を各校の部室として交互に見せたりするスピーディーな展開と各校の特色や生徒たちの個性、それぞれの顧問教師の生徒に対する指導のしかたなどが巧い。
が、通過あり落選ありの予選結末に対する各校の表情を見せて終わるのも悪くないが大きな1つのまとまりではないので物足りない気も。

キャンベラに哭く

キャンベラに哭く

桃尻犬

王子小劇場(東京都)

2013/06/05 (水) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

ガツンとヤられる
何年か前の柿喰う客を想起させる不道徳さの漂う群像劇がやがてブッ跳び方向に転じフルスロットルになったところで終幕という構成にガツンとヤられる。
また、各キャラが見事にハマっており、説得力があると言うか何と言うか。(笑)
某団体(敢えてドコとは言いませんが)の持ち味を洗練させたような印象も。

OTOGI狂詩曲

OTOGI狂詩曲

進戯団 夢命クラシックス

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/06/05 (水) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

一長一短
お伽噺(+α)の登場人物たちによるバトルロワイアル状態からのコトの真相提示、一旦ダーク方面に振ってからの結末という構成、後半で示されるテーマ、各キャラクターのアレンジと応用(戦い方も含む)などがイイ。
が、その一方、映像とライブアクションとの「合成」も見せ場ではあるのだが、映像と演技とのタイミングがズレたり、度々使われるクラッシュ映像がチープだったりで、逆に全体のトーンを落としてしまったのは残念。

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★

「末原童話」絶好調
お馴染みの廃品を活用した舞台美術(桟敷席・段差席など客席を含む)の中を縦横無尽に駆けめぐる「末原童話」絶好調。
今回はそれに色濃い寓意性が加わり、より奥行きがあるものとなった印象。
「ジョウキゲン」の表すものの解釈も人によって様々かも?

『DRYuuuu!!!』

『DRYuuuu!!!』

激団リジョロ

シアターシャイン(東京都)

2013/05/31 (金) ~ 2013/06/10 (月)公演終了

満足度★★★★

150分の上演時間もさほど長く感じず
荒廃した未来、地上の有害なガスを浄化するために地下で作業するグループがいた…なSF設定だが昔の鉱山の作業場を思わせる装置(仕込みに4日って…(絶句))で繰り広げられるドラマは骨太で男臭く、土着的(←ダブルミーニング)。
また、先述の装置のみならず、衣裳や小道具も凝っており(劇団桟敷童子のそれに通ずる感覚?)、結末はやや甘い感もあるが観応えたっぷりで150分の上演時間もさほど長く感じず。

女(め)かくし

女(め)かくし

ケムリノケムリ

atelier SENTIO(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

妙齢の女性の結婚観
韓国人男性と同棲中の関西人女性を通して描く妙齢の女性の結婚観。
人魚なども引き合いに出しつつ不安ゆえかネガティブな感が拭い去れず、最終的に彼女が辿り着く結論もネガティブ(むしろ過激?)に思えたが、関西流の言い回しではないか?と気付いて納得。
また、序曲的な生演奏の中、出演者たちがカーペットを敷き、諸道具類をセッティングし、最後にそれらを片付けて終わるのも面白い。

チェンジ・ザ・ワールド

チェンジ・ザ・ワールド

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★★

バックステージもの・音楽編
ネットカフェ、バス、ツイッターなどその状況で「いかにもありそうなこと」をホンの少しだけ逸脱することでドラマを創るのが巧みなここ、今回はライブハウスの楽屋での騒動を描いて愉快。
ただ、ちょっとキレイにまとまり過ぎた感が無きにしも非ず?
とはいえ、ワンマンなボーカルの「成長」などもきちんと描いてハッピーエンドに導くのはイイね。

奥村さんのお茄子

奥村さんのお茄子

こねじ

大吉カフェ(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

お茶の間KF
お茶の間SF(少し不思議な話)ならぬKF(かなり不思議な話)、3組それぞれに細部はもちろん作品全体を支配する空気も異なり、奥村・遠久田両人の力関係も皆違って見えてくるのが面白いと言うか何と言うか。

全長50メートルガール

全長50メートルガール

踊れ場

RAFT(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

覗き見のちメタフィクション
深夜の女子会覗き見的かと思いきや、「めんどくさいコ」の登場により一気にブッ跳び系に…(笑)
ナイロン100℃のナンセンスさを想起させたり(※)しながら着実に笑わせる会話と思いっきりの非現実の織り込み具合、それにメタフィクション(詳細はネタバレBOXへ)など巧み。
※ あーぽんの(主に会話における)ズレっぷり、素っ頓狂っぷりに大倉孝二に通ずるモノを感じるからかも?

ネタバレBOX

序盤から「誰に説明してるの?」的なツッ込みがあったり音響・照明オペレーターに話しかけたりとメタ系な部分をチラつかせておき、最後に思いっきりメタで終わらせるのがイイやね。
スモーク

スモーク

ソラトビヨリst.

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

コミカルなクライムサスペンス
若干の甘さはあるもののコメディ色の強いクライム・サスペンスとして愉しい。
落としどころに「ユージュアル・サスペクツ」に通ずるモノも感じたのでアレがお好きな方は……あ、どうだろう?(←おいおい)
上演時間は約90分。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

サービス精神てんこ盛り!
ドタバタナンセンスと家族愛という一見「水と油」的なものを無理なく(?)融合させるお得意の「手口」絶好調。ホントに「楽しんで貰おう」というサービス精神旺盛だこと。
クリーチャー達のメイクも気合いが入っており、誰だかワカらないレベルまで…(笑)
しかし客席スタッフによる「まだ開演しておりません、開演までは15分ほどございます。このまま観ていますと開演してしまいますのでお手洗いは今のうちにお願い致します」というアナウンスが必要なほどのオープニングアクトって本末転倒じゃね?(笑)

なお、2つあるトイレ個室のうち右側を男女兼用、左を女性用とし、入口にスタッフを付けて案内したのは親切…というか、知っている範囲内のこの会場での公演で随一。
可能であれば今後他団体も追随して戴きたい。

月の岬

月の岬

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

前作「海と日傘」とは対照的な一編
同じ松田正隆作品ながら前作「海と日傘」は直球、本作は変化球なオモムキ。
二場は声をあげて笑ってしまうほどコミカルだが四場はミステリアスと振れ幅が大きく、lunaticとも言える四場を受けての最終場で「一応の」まとまりを見せるのはさすが。
がしかし、そのまとまりはあくまで四場の後ゆえに感じる相対的なものと言え、あれこれ謎を残し観た人によって解釈が異なりそうな結末は味わい深い。
また、間合いが雄弁で、台詞がない時でも充分に気持ちを引き付けるのは演技力・演出力だね。
あと、開演前に灯体に気付き予測通りであった西陽の表現を筆頭に毎度ながら見事な照明や、非常にリアルな雷鳴を聞かせた音響など、裏方の仕事もハイレベル。

水底

水底

ポムカンパニー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

共感したり耳が痛かったり
ある家族を中心とした物語。
終盤である人物から責められる主人公にイタく共感、また、その彼がある映画について語ることが心に刺さる。
構造面では併走していた3本の流れが後半で1つにまとまり結末に向かうのが巧み。

ネタバレBOX

浩介が元カノに「何で相談しないで溜め込んでしまうの?」と問われる場面は心当たりがありすぎ、また、それも別の意味で「引きこもり」なのではないかと思った。
また、主人公の「東京物語を観て親に心配をかけるようにだけはならないようにと思った」という台詞は耳が痛かったなぁ(爆)。
【当日券有】スタイルカウンシル

【当日券有】スタイルカウンシル

かもめマシーン

STスポット(神奈川県)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ブルーノプロデュースと較べるのも一興
いわき市の方々と出演者から取材した肉声を素材に「伝えること」をテーマにした「セミ・ドキュメンタリー演劇」。
ブルーノ・プロデュースのドキュメンタリー演劇とに対して「生の声」はより生々しい一方、フィクション部分がより演劇的なので、較べて観るのもまた一興。
前作より遥かにワカり易いし表現方法も工夫があって面白く、観ながらいろんなことを考えさせて戴いて愉しかったなぁ♪
なお、開演の10分ほど前からイントロ的なアクトがあるので早めの入場が吉。

ネタバレBOX

「伝えるということ」「伝わらない(かもしれない)こと」の引き合いにボイジャーやパイオニアに載せたメッセージやNHKの受信料徴収担当者を出したり、祈り・儀式のテイで始めたりなど趣向を凝らしているので60分の上演時間はアッと言う間。
Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

One on One

d-倉庫(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

一粒で二度美味しい
裁判で証言する約束を急に翻した女性を説得しようとする法律事務所員を主軸にクライマックスにガリレオ裁判の「謎」を組み込むストーリーを14曲ものナンバーで彩った本格派ミュージカル。
ライトサスペンスにユーモアをまぶし、歴史上の出来事の知的謎解きも加えた物語、重唱など本格的なツクリに生伴奏の音楽とも秀逸で、まさに一粒で二度美味しい状態。

ものすごいオジさん

ものすごいオジさん

ZIPANGU Stage

萬劇場(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ベテランの手腕に感服
20周年記念作ということで、とっさについた嘘で事態がややこしくなるコメディの王道を持ってきたな…と思わせておいて、終盤でのおばあちゃんの言葉を皮切りにした親子・家族に関する名台詞のラッシュで泣かせるとは卑怯なり!(笑)
いやいや、ベテランの手腕に感服。

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