からゆきさん
EgofiLter
OFF OFFシアター(東京都)
2018/12/21 (金) ~ 2018/12/25 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/23 (日) 13:00
価格2,700円
昔、社会科の授業で習ったことが複数出てきて、キリシタン弾圧の影響はそこまで及んでいたのかとか日本の中国や東南アジアに対する行動はそういう政策だったのかとか学んだ(?)り。
また、「上海バンスキング」を思い出したりも……。
いやしかし、装置や衣装など、舞台美術関連はOFF・OFFシアターでは珍しいレベル(偏見)だったかも?
円盤屋ジョニー
ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン
上野ストアハウス(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/25 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/21 (金) 14:00
価格3,000円
かつて「ラフカット」に書き下ろした短編3本オムニバス。
1編目「晩秋に吠えろ」
ラフカットにおける堤作品は、ロッカールームが舞台のものが少なくなく、また、内容的にも「ラフカットの堤作品」の王道。
かつて毎年「ラフカット」を観ていた身からすれば、この企画に相応しいオープニング、的な。
2編目「円盤屋ジョニー」
一般市民が裏社会の端っこに足を踏み入れてしまい……なバイオレンス系なタッチは堤作品としては異色?
ラフカットでの松尾スズキ作品「洞海湾」を思い出したが、そういう意味ではこれもラフカットらしいと言えるかも。
3編目「父を叩く」
これは初演を観た記憶があった。1編目とは対照的なタッチではあるが、近年の堤作品、なオモムキ。そう考えると3編の上演順はこれがベスト……と言うよりこれしかない、みたいな。
劇作家と小説家とシナリオライター
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/11/21 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/11/21 (水) 19:00
メタフィクションのバリエーション的な手法を交えて描く「ある企画」のメイキング。広げた風呂敷を綺麗にたたむだけでなくリボンまでかけるようなラストも巧い。
「ある企画」とはタイトルの三者、劇作家と小説家とテレビドラマのシナリオライターがそれぞれの分野でマルチメディア展開をすべく共作で1つの物語を創り上げというもの。
これ、知っている範囲内では3つのメディアで展開させたものはないと思うが、昨今のことを考えると近い将来にあるかもしれず、リアリティもあって面白いし、創り上げてゆく物語に3人の作家の実体験が練りこまれるというのもいかにもありそう。
そしてシングルキャストの劇団員が配役の妙で「こういう仕事の人ってそんな感じだよねぇ」という説得力アリ。(逆にこの役を他の人が演じたらどうだろう?な興味も(笑))
深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~
Sun-mallstudio produce
サンモールスタジオ(東京都)
2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2019/01/05 (土) 14:00
座席G列5番
価格4,000円
3年前にも観ていたが記憶が曖昧になっていたので観ながら「あぁそうだったそうだった♪」とか思い出しつつ愉しむ(当日パンフレットの佐山さんの言葉通り「NHK少年ドラマシリーズ世代」なもので愉しみも倍増?)。
本当によくできているハナシだし、プロジェクションマッピング的な効果も見事。
また、アガリスクの「時をかける稽古場2.0」で「時間ものとパラレルワールドは紙一重」と学んだ(?)のでこれは時間ものというよりもパラレルワールドものにカテゴライズされるのだろうな、とも。
それにしてもタイムパラドックスなどSFファンはよく知っていても一般的には「?」になりそうな用語などを劇中の人物に対して劇中人物が解り易く説明するのは親切だし巧いなぁ。
人造カノジョ~あるいは近未来のフランケンシュタイン~
劇団鋼鉄村松
萬劇場(東京都)
2018/11/28 (水) ~ 2018/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/11/28 (水) 14:00
座席H列7番
価格2,500円
STAP細胞と3Dプリンタを使い「理想のカノジョ」をカスタマイズして作るというマッドサイエンティストを取材しに行った記者が巻き込まれる事態……「フランケンシュタイン」(演劇企画集団THE・ガジラ、天幕旅団も取り上げた)「A.I.」(キコ qui-co.、たすいち、トツゲキ倶楽部も取り上げた)と小劇場シンクロニシティの二重盛りな上に層構造、胡蝶之夢、複数のどんでん返しとσ(^-^)の好きなネタ満載の傑作娯楽サスペンス。
物語の中心部分は往年のNHK少年ドラマシリーズに通ずるオモムキのジュヴナイル系冒険譚。そこにSFでは定番の「A.I.に感情は芽生えるか?」や(擬似)恋愛要素も絡め、ハッピーエンドかと思わせておいてそこから胡蝶之夢をも思わせるどんでん返しパートに進むというのはシッポまで餡が詰まった鯛焼きの如し。
そんなSFでありながらも「あんな怪物を作った科学者こそ真の怪物ではないか?」という主人公の疑問(=観客への問いかけ?)や基本構造が原典に準拠してるというのもまた巧み。
いやぁ、面白かったなぁ。
なお、本作に「おぉ!」と思った方は岡嶋二人「クラインの壷」(小説)も楽しめると思うし、「クラインの壷」がお好きな方は本作も気に入ると思う。
アトムが来た日
serial number(風琴工房改め)
ザ・スズナリ(東京都)
2018/12/20 (木) ~ 2018/12/29 (土)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/26 (水) 14:00
座席G列11番
価格4,300円
今から20年ほど未来の核燃料処理施設をめぐる話と東海村に日本初の原子力発電所ができることになる話を同時平行で進めて最後にメッセージを盛り込むというのはいかにも詩森作品。
過去パートで原子力発電所建設予定地周辺住民が期待する姿などにDULL-COLORED POPの福島三部作 第一部「1961年:夜に昇る太陽」を思い出す。そして、その期待を裏切るような未来が待ち受けている(しかもそれを観客が知っている)ことにJACROW「夕闇、山を越える」や劇団チョコレートケーキ「熱狂」(2012,13,17年)も連想。
原子力発電に寄せられた過去の期待と将来起こり得るであろう事態を丁寧に描いて見せた後、その両方の流れを束ねながら(2つの時代の登場人物が縁もゆかりもない別人なのに名前は同じという仕掛けも相俟って)メッセージを伝えるという終盤が特に見事。
夕闇、山を越える/宵闇、街に登る
JACROW
小劇場B1(東京都)
2018/12/20 (木) ~ 2018/12/27 (木)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/25 (火) 19:30
座席6列1番
価格3,500円
【宵闇、街に登る】
料亭で進行した「夕闇」に対してこちらは各人の事務所で進行。
物心ついていた昭和40年代が舞台だけに「そうそう、あれあれ♪」満載で、それに「あの裏ではそんな策略や動きがあったのか」も加わって面白いったらありゃあしない。
例えば冒頭で語られる「都市政策大綱」ではカタいのでタイトルを変えよう、と言う角さんに「あ、アレね」だったり(狩野さん、書道の心得があるのかしら?)、流れるテレビ番組のテーマ曲も「あら懐かしい……」だったり。
またこのL字型客席の2面の角に背面を向ける形で置かれたテレビの表現と、それによって劇中でそれから語られる事象の概要を観客に伝える手法が巧み。
夕闇、山を越える/宵闇、街に登る
JACROW
小劇場B1(東京都)
2018/12/20 (木) ~ 2018/12/27 (木)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/25 (火) 14:00
座席3列2番
価格3,500円
【夕闇、山を越える】
2年前の初演時も思ったが、まさしく「政治は料亭で動く」(笑)。そして5人の政治家たちが初演よりもより当人たちに似てきたような気がする。
開幕一番、登場した狩野さんが演説を始めた瞬間にそこに田中角栄がいる、という感じ方に劇団チョコレートケーキ「熱狂」(2012,13,17年)を連想。
そしてそこから、政治の道に入った頃は世のため人のためと希望に燃えていたのにやがて方向を誤り暴走してあんな末路を迎えるという流れが田中角栄、アドルフ・ヒトラーに共通ではないか?などと思う。
それにしてもあの頃は自民のセンセイがたも「ちゃんとした政治」をしていたのに……。
HOME
劇団おねがいシスターズ
ひつじ座(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/22 (土) 18:00
価格2,800円
おねがいシスターズのお家芸ともいえる3話連作オムニバスだが、従来は3編の短編ありきでそれを結びつけるような構成だったのと対照的にまずラストありきでそこに向かうための3編という印象。
それは福井という土地を土台に据えたからかとも思い、もちろんそれもあるが、藤吉主宰から最終編で中心となる駅長を演じた方の最後の舞台との裏話を伺い「そういうコトか」と得心。
コーポ・カルミアの由々しき狼
牡丹茶房
高田馬場ラビネスト(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/20 (木) 19:30
価格3,200円
長屋式の古い建物を改築した女性専用アパートに二人組が新たに入居したことから起こる波紋……。かなり身近なトラブルなので妙に現実味がある一方で、それらは表面的なもので奥底には何やら禍々しいモノがありそう、な語り口が巧み。
その「表面的な部分」の元凶(?)が春先に観た「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~」以降、芝居でも時々描かれた「行きすぎた正義(感)」であることにビックリ。今年のトレンドの1つであろう。
また、最終場の1つ前の場の照明(関係者は「地獄の照明」と呼んでいたとか)と「アノ人」の意外な(失敬!)美しさが印象深い。
あと、5戸が横に連なったアパートを2戸分だけの装置で住人が入れ替わることによって1号室から5号室まで表現した手法にろりえ「女優(おんなやさしい)」(2010年)を思い出す。いや、あちらは長~い家屋を横スライドさせるというとんでもない手法(笑)を使ったのだが。
【勝手にキャッチコピー】「イヤ~な2時間余を楽しみにいらっしゃい」
ミセスダイヤモンド
ろりえ
駅前劇場(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/19 (水) 19:00
価格3,800円
アニバーサリーイヤーズに女子ソフトボールチームを結成することにした下北沢の電器店に勤める女子従業員たちを中心に据えた物語。
そうして結成されたチームの1年を「演劇でしかできない」「良い意味でベタな」「映像化不可能な」表現も交えて描いて圧倒的に楽しい。
昭和時代は「スポ根もの」がもてはやされたが、平成は辛いことはあっても「根性」などではなく、例えば友情やチームワークなどで克服するのではないか?(「あさひなぐ」しかり「チア☆ダン」しかり)とも。好きなんだな、こういうの。
そう言えば公演会場である駅前劇場、題材や切り口は全く異なるが、キコの「十二月の蜘蛛と火曜日のオルガン」に続いて「大人の青春モノ」というシンクロニシティでもあった。
犬(もしくは)神
劇団肋骨蜜柑同好会
テアトルBONBON(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/19 (水) 14:30
座席G列7番
価格3,200円
田瓶市サーガがまた1つ。現在に影響をもたらしている12年前の出来事とは?
あの町ならそんな事が起きても不思議はない、ってかちょくちょく起こっていそうな奇譚に「取り込まれた」感覚=時空や平行世界があれこれ縺れあって絡んでいるが、もしかして劇中のそれらだけでなく現実世界もそこに絡まっているのではないか?
劇中現実と劇中フィクションの境目がないとか、劇中人物が現実世界を意識しているにとどまらず、それを観ている客をも(物理的・心理的)に劇中に取り込むのが究極のメタフィクションではないか?
本作意外にもそういった「究極のメタフィクション」が複数あった2018年の特色でもあるかも。
また、終盤で「あるジャンル」では定番的な展開もあるが本作ではそれが何だか別のものに思えてしまう不思議。これも田瓶市が舞台だからか?(笑)
さらに終盤で出てくる「数字」の意味を知っていると「あ~そうか」と思えたりもするし、いろいろと含みがあって面白かった。
千一夜の物語 ~as if by magic Sinbad~
集団as if~
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2018/12/14 (金) ~ 2018/12/18 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/18 (火) 16:00
座席G列5番
価格3,800円
千夜一夜物語の登場人物たちを使いシェイクスピア作品へのオマージュをちりばめたピカレスク史劇。
気付いたシェイクスピア要素は三人の魔女やロバの頭だが、もしや「リチャード3世」や「ジュリアス・シーザー」準拠?
さらにギリシア悲劇の系譜でもあり「ある部分」はVoyantroupe……(笑)
昔観てかなり経ったので不確かだが、1969年の虫プロダクション作品「千夜一夜物語」も主人公アルディン(CV:青島幸夫)が王になろうとして最後は1人になるんじゃなかったっけ?などと思い出した。
また、前日に観た「あゆみ」に続いてリンゴが出てきて「おやおや」なんてことも。
あゆみ
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2018/12/15 (土) ~ 2018/12/26 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/17 (月)
17日に15時のとことこver.と20時のてくてくver.をセット券にて観劇。
7年半ぶりにつき概要しか記憶になかったが(爆)改めて観て「一人の女性の人生絵巻」ではないか、と思う=人生の要所要所を巧みに切り取って見せるさまが「縁起絵巻」とかの場面の切り取り方・次へのつなぎ方に似ているのではないかと。
これ、折に触れいろんなキャスト、いろんな演出で観てみたいな。
ヴィクター・フランケンシュタイン、 弔いの焔のなんと早く
天幕旅団
明石スタジオ(東京都)
2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/16 (日) 15:00
価格3,500円
6月の演劇企画集団THE・ガジラによるもの(原作準拠)が北極海での晩年(?)のヴィクターから始まったのに対してこちらは少年期から描き、生命研究の動機(原作では明確に語られないらしい)に迫る本歌取り。
途中で原典から分岐、ヴィクターが生命の研究に起因して暴走し悲劇的な結末を迎えるのはいかにも天幕旅団的な展開で「一歩間違えるとこうなったかも知れない平行世界」と言えるのではないか?
また、終盤でモンスターがヴィクターに「あなたは私に名前も付けてくれなかった」と恨み言を言うのは、名前がないゆえに現実世界で「フランケンュタイン」をモンスターの名前と勘違いするケースに対する抗議と言うか、そんな風に思えてニヤリ。
かつてザ・ポケットでもSPACE梟門でも対面客席にした天幕旅団だけに明石スタジオでも対面客席なのは当然と言えば当然。
さて、次はどの会場を対面にして「え、アソコで!?」と驚かせてくれるのかな?
【勝手にキャッチコピー】マザー・ファッカー、マザコンのヴィクター
十二月の蜘蛛と火曜日のオルガン
キコ qui-co.
駅前劇場(東京都)
2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/15 (土) 19:30
【route A】
事前情報通り後半の分岐点以降は10年前に遡りミネラルの4人を中心とした過去の物語。瑞々しい青春モノはキコらしからぬもの(偏見?(笑))ながらほろ苦い展開に転じ「やっぱり!」みたいな。
しかし「アレ」もABで違うとは。
十二月の蜘蛛と火曜日のオルガン
キコ qui-co.
駅前劇場(東京都)
2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/15 (土) 14:00
【route B】
栃木県真岡市の自動車整備工場で働いているかつての暴走族の中心メンバーたちを中心にした「オトナの青春グラフィティー」的な?(※)
劇中の「ケンカよりオモシロ」というフレーズではないが従来よりユーモラスで軽妙なタッチだが、それでいて観終えて芝居を観たというより一編の小説を読み終えたような感覚が残った。
※ 「オトナの青春モノ」と言うよりは「青春を延長し続けている大人たちの物語」という感じか?
もちろんそれは「青春を引き摺っている」などというネガティブなものでなく、青春を享受し続けているというポジティブな意味で。
カラフルモノクローム
青春事情
OFF OFFシアター(東京都)
2018/12/13 (木) ~ 2018/12/18 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/14 (金) 19:30
価格3,000円
祖父が経営していた写真館の取り壊し前日、法事の帰りに見納めに立ち寄った孫娘夫婦が創業当時の業務日誌を見つけ……から始まる物語、コミカルな出だしからハートウォーミングに転じて行くのがイイ感じ。
個人的には「丘の上主従」の表情が特に印象的。
また、舞台が写真館だけに、ポートレート撮影用の大型カメラや箱型二眼レフカメラなどが出てくるのもステキ。
少女地獄
新宿公社
サンモールスタジオ(東京都)
2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/14 (金) 14:30
夢野久作臭ぶんぷんの「スタイリッシュ・レトロ」。
衣装やほぼ原作通りという台詞(アフタートークより)が「あの時代」感を出す一方で可動パーティションのような装置は現代演劇っぽく、その両者が違和感なく見事に融合している、的な。
原作は未読だが、当日パンフレットのクレジットに「原作:夢野久作短編集」とあり、観ていて3つの流れが感じられたことから「3本の短編から構成したか?」と推測し、アフタートークで原作は3つの短編と明かされて大いに納得。ちなみに1編はかなり原典に忠実、1編は原作の手紙文を芝居に起こし、あと1編はほぼ創作とのこと。
いつか新宿公社版「ドグラ・マグラ」を観たいものである。(真顔)
ボードゲームと種の起源
The end of company ジエン社
3331 Arts Chiyoda(東京都)
2018/12/11 (火) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/12/11 (火) 19:30
価格2,700円
ボードゲームを作っている(途中の)兄とその妹、彼らの家に居着いた女性、兄がゲームマーケットで知り合って連れてきた「自称妖精」の4人の関係とゲーム作りを巡る会話劇。多重会話や時制の前後などがいかにもジエン社。
また各々の人物造形に「あー、そういう人、いそうだな」な説得力あり。
当日パンフレットに登場人物の裏設定(?)が掲載されていて、そこにもある通り本編にはほとんど影響していなかったが、一読しておいたので台詞などの「背景」が受け取れたし、創作ゲームの内容も読んでおいたので理解が早かったと思う。
この回のアフタートークはゲーム作家の渡辺範明さんを迎えてのもので、「プレイヤーはゲームをしても何の得もない」なフレーズ、「観客は観劇をしても何の得もない」と言い換えることができるのでは?などと考えてニヤニヤ。
また、観客は劇場に来ることで「参加」だがゲームはプレイヤーにならないと「参加」と言えない、という部分が昼に別件で話した「ただ見るだけで面白い芝居と観客が積極的に関わらないと面白味が出にくい芝居」に通ずるようでこれもシンクロニシティ?みたいな。