じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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えっと、おいらは誰だっけ?〜Cash on Delivery〜

えっと、おいらは誰だっけ?〜Cash on Delivery〜

傑作を遊ぼう。rorian55?

ザ・ポケット(東京都)

2008/08/13 (水) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

レイ・クーニー生き写しで大笑い
苦し紛れの嘘によって主人公がどんどん窮地に追い込まれる状況は父親であるレイ・クーニー譲り…どころか生き写しで大笑い。 

また、室内ではあるのに上方は外装だという、ルネ・マグリットの「光の帝国」を想起させる舞台装置や、前と後ろで別色・別デザインの衣装など美術関連のセンスも良く、そっち方面でも満足。 

翻訳もので日本人役者がカタカナ名前の役を演じているのに、それほど違和感を持たなかったのは、その装置と衣装、それにヘアメイクによって「フィクションですよ」と主張していたからかも。

さらに、第二幕の直前に人物紹介と第一幕の説明映像を投射してくれる心遣いには感謝。おおよそわかったような気になっていたけれど、改めてそれが確認できた、みたいな。

しかし前日に観たものの結末とは対照的に、ウソをつきまくりの主人公が結局イイ目を見て、職務を全うしようとした正直者があんな目に遭うというのは「不道徳」(笑)かも?

「マーチ!」「タマゴよ、みな鳥になれると思うな」

「マーチ!」「タマゴよ、みな鳥になれると思うな」

世界名作小劇場

サンモールスタジオ(東京都)

2008/08/14 (木) ~ 2008/08/18 (月)公演終了

満足度★★★

「マーチ!」のみ観劇
掛け合い漫才のようにテンポ良い会話や、自分の関心の有無によって態度がガラリと変わる外国人が楽しく、また、状況が昨今あっても決しておかしくはないものなので引きつけられる。
 
ただ、劇中で「ウソは良くない」と何度も主張していただけに十分に理解できるとはいえ、ブラックな結末には若干の抵抗を憶える。
 
まぁ、海外に行ったらその国の情勢や事情をよく頭に叩き込んでおかないと大変なことになりますよ、という警告・教訓としてはアレでイイのか。

服部!

服部!

風雷紡

シアターシャイン(東京都)

2008/08/13 (水) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★

どちらかと言えがA面が好み
ユニコーンの曲をタイトルにして、30代の人物を描いた作品という共通の「縛り」で4人の作家が書き下ろした短編を2編ずつA面とB面に分けての上演。それぞれ特色があるがどちらかと言えばA面の方が好み。
 
なお「観たい!」に書いた各エピソードのリンクは記憶違い。

沼田宏の場合。

沼田宏の場合。

モノヅクリズム ソラトビヨリ。

劇場MOMO(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

新キャストも全く違和感なく見事
初演時は少なからずアテ書きであったであろう各キャラクターなのに、演出・演技(そして改訂した脚本?)によって全く違和感なくハマっているのが見事。
自殺説が有力となったところで一旦スピードが緩み、その後、真相究明に向けてテンポ・アップするというリズムの巧みさに気付いたりもする。
さらに、ラスト前に1人ずつ名乗りをあげてハケる時の演出も、より上手くなっていたしね。

なお、16日にもう一方も観劇

不毛会議

不毛会議

1970 PROJECT

「劇」小劇場(東京都)

2008/08/12 (火) ~ 2008/08/20 (水)公演終了

満足度★★★

一粒で二度オイしい
あらすじからカタめなのかと思いきや、上官には弱く下位の者には威張り散らす典型的な帝国軍人的な伍長がいる一方、エラく弱気というか弱虫な少尉もいて、前半は予想外にコメディタッチ。
 
が、後半で「戦争で一番怖いのは、武器や破壊ではなく、人の心がむしばまれること」(大意)という台詞の後に様々なむしばまれた心を示すのは上手い。
その意味ではこれも「一粒で二度オイしい」タイプと言えるか?

『Symphony#09・罪と罰、マジで大迷惑!』

『Symphony#09・罪と罰、マジで大迷惑!』

劇団再生

Asagaya / Loft A(東京都)

2008/08/09 (土) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★

多分に前衛的で斬新
ドストエフスキーのアレをベースとしているのは共通ながら、野田秀樹の『贋作・罪と罰』が原典のアレンジないしバリエーションであるのに対して、こちらはリミックス…どころかサンプリングの素材に使った、的な再構築具合。(…なんて知った風に書いているけれど、実は原典は未読(爆))
 
多分に前衛的で斬新だし、「罪と罰」を執筆中のドストエフスキーからこの舞台の作家(を演ずる人物)まで登場するというメタフィクション的な構造は好み。
 
また、終盤でドストエフスキーが登場人物たちに「作者に対して叛乱せよ」と煽るあたりは倉多江美の「一万十秒物語」中の一編「物語をコントロールできなくなった漫画家の悲劇」を連想。

嵐になるまで待って

嵐になるまで待って

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

キャスト一新で新鮮
初演をTV放映、再演(97年)・再々演(02年)をナマで観てつごう4度目でストーリーはかなり覚えているものの、一部を除いてキャスト一新なので新鮮な感覚。…でありながら、終盤でユーリが声を取り戻すシーンは前回同様ホロリ。
 
また、観ながら歴代の配役を思い出したり思い出せなかったりするのも楽しからずや。「そうそう、あの人だった」とか「あれぇ、誰が演じていたんだっけ?」とか差があったりもして。
 
配役と言えば渡邊安理が主役をはるようになったかと思うとキャラメルを観続けている身として感慨深いものアリ。抜けるメンバーもいるし残っているメンバーも(当然のことながら)年齢を重ねていく一方でちゃんと後進を育成しているのはエラい。

しあわせの支度

しあわせの支度

演劇ユニットand so on

ウッディシアター中目黒(東京都)

2008/08/07 (木) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

「家族って何?」
とある地方で旅館を経営している大人数家族系のコメディで、前半の「二十歳の儀式」に関する謎と「ウチの常識はヨソの非常識」的なネタによる笑いのパートと後半の特殊(特異?)な状況を通じて「家族って何?」と問いかけるパートの切り返しが実に鮮やか。
 
また当日パンフにあり、劇中でもしばしば登場する「家族の憲法」が笑いのネタでありベタな家族もの的な予測までさせて、事実それに近いのだが、後半で「ある事実」が明かされると、その憲法もあながちムチャなものではないというか、それなりの正当な(?)理由があるのも上手い。
 
さらに、会話のテンポもイイし、ちりばめられたマンガ・アニメ系トリビアも楽しく、どうやら作・演出の佐藤秀一とは波長が合う模様。
 
しかし終盤、四女の言動で泣かせた後に暗転が配してあって安心かつ油断していたら、3年後を描いたエピローグ、最後の一言で泣かせて幕なんて減点モノの反則!(笑)

阿片と拳銃

阿片と拳銃

劇団M.O.P.

紀伊國屋ホール(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/18 (月)公演終了

満足度★★★★★

円熟味のあるオトナのドラマ
第一幕(70分)は、1979年、浜松の老人ホームで幕を開け、ホームにいる1人の人物の過去である1939年の上海に遡り、さらにそこで登場した2人の人物のその後も語る1959年・京都の場を経て再び1979年に戻るという構成で、まずは概略説明と言おうか下地作りと言おうか、な感じ。
 
この1939年上海で、三上市朗、小市慢太郎、キムラ緑子、木下政治が揃っている場面を観ると「あと3回なのか…」とシミジミ。
 
10分の休憩を挟んでの第二幕(70分:カーテンコール含む)は、始まって間もなく「ある事実」が明かされることによって40年の歳月のギャップが一気に埋まり、その隠された部分を見せて行くのでダイナミック。
 
中でも終盤のキムラ緑子と小市慢太郎の会話シーンは40年の間にたまった互いの想いががっぷり四つに組み合う力相撲のよう(演技、物語としての内容とも)で白眉。涙を拭っているお客さんも少なからずいて、σ(^-^) もホロリ。
また、泣かせつつも笑いも含ませているのが上手い。
 
さらにその後、エピローグ的にすべての始まりであった「1931年 東京」のシーンを、セピア色の照明に弁士付きで見せるのもイイし、その弁士の締めくくりの言葉が何とも粋。
 
結成24周年、第43回公演というだけに円熟味があり、しっとりとしたオトナのドラマを堪能。

アノセイシュンノウタ

アノセイシュンノウタ

クレイジーパワーロマンチスト

シアターサンモール(東京都)

2008/08/06 (水) ~ 2008/08/10 (日)公演終了

満足度

ただ舞台上で起こる出来事を眺めるだけの140分
12年前の撮影中の事故と現在をカットバックでつなぎ…的なチラシの惹句で好きなタイプの作品だろうと期待したのが裏目に出たか、「言わんとするところはわからないでもないが」とさえも書けない状態。あちこちピンと来ないところだらけで、ただ舞台上で起こる出来事を眺めるだけの140分(!)というのはキツかった。

Father Christmas, Don’t Cry ~2008 下北Ver.~

Father Christmas, Don’t Cry ~2008 下北Ver.~

しゅうくりー夢

駅前劇場(東京都)

2008/07/31 (木) ~ 2008/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

盆と正月が一緒に来たような
12月のある日、クリスマスが嫌いだという主人公の前に「あなたは神に選ばれたのでどんな願いでも1つかなえる」という天使が現れ…というファンタジー系。
タイトルとチラシの情報から弱点であり大好きでもある親子ものなのは予想通りだったが、さらにやはり大好きなタイムスリップ系でもあり、文字通り「盆と正月が一緒に来たような」状態にドップリとハマる。
しかも使用曲のほとんどが流れ始めた途端にわかるし、それどころか台詞にちりばめられた当時の流行語も全部わかって、懐かしいことといったら…。
また、曲に関しては単に時代背景を表すために使うだけではなく、歌詞の内容がその使用シーンにリンクまでしているというワザに感服。

なんせんす

なんせんす

あんぽんたん組合

赤坂RED/THEATER(東京都)

2008/07/23 (水) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★

両刃の剣アリ
終盤の学生運動出身の活動家に対する「暴力によって何かを変えることができたのか?」という問いかけは単に活動家だけを対象とするのではなく、一般論として観客にも問いかけていて上手いが、随所に樫田正剛らしい笑いも少なからずあり、高まった緊張感をフッと抜く良さがある一方、焦点がボケて全体が中途半端に感じられてしまう欠点も同時にあり「両刃の剣」かも。

また、舞台が70年なのに75年に開発されたベレッタM80シリーズを使うという考証ミス(凡ミス?)はいただけない。

旧歌

旧歌

熱帯倶楽部

新宿シアターモリエール(東京都)

2008/07/30 (水) ~ 2008/08/03 (日)公演終了

満足度★★★★

祭りの前後の昂揚と寂寥感を取り入れて
「関東のとある漁師町」(当日パンフまま)での夏祭りの夕方から夜にかけて船大工工場の土間で繰り広げられる人間模様。祭りを前にして昂揚した雰囲気から祭りの後の寂寥感までが物語の進行にうまく取り入れられていて、また、いかにも「関東近郊の田舎の家族・親戚とその周辺の人たち」という感じの会話がリアルで引き込まれる。

僕らの声の届かない場所

僕らの声の届かない場所

空想組曲

王子小劇場(東京都)

2008/07/31 (木) ~ 2008/08/04 (月)公演終了

満足度★★★★

終盤が美しい
あるアトリエを舞台に、画にこめられているストーリーも時折挟まれながら進行し、それまでに紡がれてきた現実と画の中の物語がそれぞれ「しあわせな」結末を迎える終盤が美しく、ブラックライトを使った演出も効果的で、キャンバスを模した舞台(前回に引き続き傾いている(笑))の周りにずれた額縁もあり、画の中の人物たちが舞台後方の額縁とキャンバスの隙間から画布をめくって登場することにも感心。

2度目(4日、F列6番)には細部にも注目する余裕があり、名村と夜虫の「シンクロ」や名村と茜の「魂の共鳴」がより深く印象付き、心に沁み入るよう。(笑)

また、オーナー・朽葉の飄々とした口調が独特で、1回目は若干の胡散臭さ(爆)を感じたものの、2度目はむしろ「この人って本当に宇宙人で、ハンニバルが象に乗って来るのも見たというのも嘘ではないのかもなぁ」などと説得力を感じる。(ホントか?(笑))

舞台「フラガール」

舞台「フラガール」

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2008/07/18 (金) ~ 2008/08/06 (水)公演終了

満足度★★★

映画よりも単調になったうらみアリ
ダブルフィーチャーの片瀬那奈(まどか)と福田沙紀(紀美子)に焦点を絞った分、人間ドラマの部分がシンプル…どころか単調になったうらみアリ。一方、全体の構成を変えて映画のようにダンス場面ではなく「あの場面」をラストに持ってきたのは大いに納得。

屋上パラダイス

屋上パラダイス

アンクルジャム

中野スタジオあくとれ(東京都)

2008/07/25 (金) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★★

心地好い
6階建てマンションの屋上に無許可で住んでいる父娘と、そこで自殺しようとした男や6階住人などが織り成すドラマ。若干突飛な設定ではあれ、人と人のつながりができる現場を観るような感覚をユーモアでくるんで心地好い。金を盗んでおきながらもその金を入れた財布を置き忘れる泥棒が、芝居の雰囲気を象徴しているかも?
また、田中伸一演ずる6階住人のラッパーぶりが愉快。最初に登場した時はその容貌もあってコワ気味なのだけれども。(笑)
しかし終盤、「もしかしてバッドエンド?」と思わせておいてエピローグでそうでないことを明かすのはちょっとズルい。

SMOKEY~スモーキー~

SMOKEY~スモーキー~

無頼組合

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2008/07/25 (金) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★★

満足度高し
完結させたハズのシリーズの4作目を連載中でアイデアにつまった小説家が、血のつながっていない弟が絡んだ事件に巻き込まれ…という物語。
パルプフィクション(←タランティーノの映画ではなく一般名詞:念のため)的犯罪活劇とコミカルな作家パートの融合がうまくいっており、そこに兄弟の絆なんてσ(^-^) の弱点を突くスパイスもきかせているので満足度高し。
さらにバイクシーンの見せ方とか、スリッパのホルスター(笑)なんて小ワザも愉快だし、冒頭で作家が書いている小説の世界と近いことが現実で起こるという構造も上手く、それにその冒頭で見せる小説の内容のベタさ加減(いかにも説明調な台詞なんて明らかに狙ってやっているよね)にはニヤリ。
ただ、マスターの役どころがオイシ過ぎかも? ま、そこは作・演出も兼ねる特権なんでしょうが。(笑)
なお、オープニングに使われた Char の「SMOKY」が、もう30年くらい前の曲であることに気づき愕然。

E.S.P.

E.S.P.

回転OZORA

駅前劇場(東京都)

2008/07/25 (金) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★

超能力捜査班!
「超能力捜査班」を結成すべく集められたメンバーは前科を持ち、しかも些細な能力の持ち主ばかりで…という物語。終盤の展開のための設定で前半も通そうとすることに若干の無理が生じて説得力に欠けてしまったのは惜しいが、終盤、その能力が発揮されるパートが良いので満足。

ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」

ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」

ホリプロ

東京国際フォーラム ホールC(東京都)

2007/07/20 (金) ~ 2007/07/31 (火)公演終了

満足度★★★★★

さすがブロードウェイミュージカル
さすがにブロードウェイミュージカルだけに見せるツボを心得ており、フライング場面を筆頭に、タイガー・リリーとその仲間たちのアクション、犬やワニ、それにティンカーベルの表現など見どころ満載な上に、子供でも飽きないように計算された構成も見事。親子連れにほぼ独占状態なんてもったいない!

タオの月

タオの月

カプセル兵団

笹塚ファクトリー(東京都)

2008/07/23 (水) ~ 2008/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

映画での場面が想像できる
1年前の『ゼイラム THE LIVE』と同じく雨宮慶太監督作品(未見)の舞台化ながら、今回は『ゼ』の反動かギャグも多く、その意味ではいつものノリに近いか?映画は未見なのにその見事な独自の表現により映画での場面が想像できてしまうのはさすが。
 
また、途中で出てくる「もたらされた平和によって気が抜けたようになってしまう」なんて台詞は原作にあるものなのだろうが含蓄アリ。
 
さらに、終盤でヒロインを救うのが祖父の形見の蜜刀だというのも上手い。
 
あと、時代劇だけに刀鍛治が愉快でオイシイ役なのは劇団☆新感線などと共通だね。

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