図書館的人生vol.2 盾と矛
イキウメ
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2008/10/24 (金) ~ 2008/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★
むしろコミカル
イキウメとの出会いであった06年3月の『短編集 Vol.1 図書館的人生』に続く短編オムニバスで、ちょっとフシギ、あるいはちょっとヘンな状況から次第に発展させてゆく、というベースラインはいつもと共通ながら、不安要素、不気味要素はほとんどなく、むしろコミカルなところが大きく異なり、これもまた面白い。
魔王転生~maoutenshou~
R:MIX
シアターサンモール(東京都)
2008/10/30 (木) ~ 2008/11/02 (日)公演終了
満足度★★★★
重厚で格調高く
大河歴史ロマン「魔のシリーズ」中の一編、魔王軍対レジスタンスというミクロな部分と国民を政治力で統治するようなマクロな部分、それに歴史の流れに翻弄される人々など見どころたっぷり、重厚で格調高くさえ感じてしまうのはいつも通りながら、今回は楽屋落ちや劇団☆新感線っぽいくすぐりなど、フッと緊張感を緩和する笑いのパートが多かったのは休憩込み約3時間半の大作であるがゆえか?
実は魔王軍のキャラたちも(それぞれの)理想世界を構築したがっているワケで、いわゆる「悪役」とがほとんどいないのが架空とは言え歴史劇っぽく感じさせる要因か。
ただ、「予言の勇者」のいでたちが変身ヒーローっぽいのにはちょっぴり違和感を抱く。もしや元スネークオルフェノクと戦うということでそうしたんじゃなかろうな?(笑)
TEN COUNT
カートエンターテイメント
俳優座劇場(東京都)
2008/10/30 (木) ~ 2008/11/07 (金)公演終了
満足度★
演劇表現を否定あるいは放棄する行為
本当にストレートでわかりやすく、ド真ん中の直球どころか「棒球」か「バッティングピッチャーの球」くらいにひねりも何もなく、味気ないほど。
なので映画レベルの予算と技術をそそぎ込んだというボクシングシーンに一縷の望みをかけていたら、最初と終盤の各2ラウンドのみ舞台上のライブアクションで、途中は新木場1st RING で撮影した映像。それは確かに「映画レベルの予算」が必要でしょう。(苦笑)
そしてその費用はチケット代に上乗せなワケで。(タメイキ)
6月の『帰って来た蛍』での映像は確かに意義があったが、今回のような映像使用は演劇表現の可能性を自ら否定あるいは放棄する行為…と言うか自ら技量の無さを晒す愚行。舞台表現で持て余すのなら映画でやればイイ。(怒)
ストーリー面でも試合を終えた直後にボクサーが意識を失ったのにドクターを呼ぼうとしないなど非常識にも程がある。仮に真っ白に燃え尽きた矢吹丈を真似したかったのだとしたら、動かない主人公を見せてスッパリ切るべきで、引退のテンカウントを婚約者に打たせる場面は蛇足…どころかナンセンスの極み。(タイトルがタイトルだけに切れないのだろうが)
星は出合正幸の鍛え上げられた肉体のみに捧げる。(本当はその分を考慮してもマイナスくらいなのだが…)
Believe
進戯団 夢命クラシックス
アトリエフォンテーヌ(東京都)
2008/10/29 (水) ~ 2008/11/03 (月)公演終了
満足度★★★
チョイ長め
アーサー王と円卓の騎士たちをベースにした中世の戦(いくさ)物語に聖盃ネタも絡めての2時間余、「守りたい者のために戦う」というストーリーもさることながら、映画におけるアクション監督谷垣健治の演出を想起させる舞うように華麗で体操演技のように美しい擬闘が毎度ながら見事。
また、マンガで言えば動線のような効果を後方のスクリーンに投影する技法がユニークかつ効果的。
プラスチックレモン
アマヤドリ
吉祥寺シアター(東京都)
2008/10/31 (金) ~ 2008/11/05 (水)公演終了
満足度★★★★★
理系演劇!
前半で4次元に関する理論物理学(!)を語り、SF系の中盤を経て終盤は哲学に至るという構成がスゴい。初見であった前回公演とはかなりオモムキを異にする感じ?
前半の理系パートでは次元について非常にわかりやすく解説していて、2次元世界を球が通過するさまを見せた(!)後に「異次元球」の出現のしかたが語られて膝ポン状態。
ゆえに「うをぉ、理系演劇~!」と思っていたら主宰はバリバリの文系で、この作品のために参考文献を30冊もお読みになったとのこと。(←アフタートークにて)
また、終盤では1万年という尺度を示すことで「悠久の時の流れ」というものを実感させ、それだけ生き永らえることの孤独がひしひしと迫ってくるという…。スケールがデカい。
さらに、そんな中で明かされるタイトルの意味にまたもや膝ポン。
あと、球体を吊り下げて、宇宙とも「異次元球」ともとれる装置がまた内容を的確に表現していてこれまた見事。
そんなこんなで11月4日にD列16番で再見。
2度目に特に心に沁みたのは終盤での「愉快」と「白夜」の会話。「挨拶」が戻るのは1万年後ということで、もう会うことができない「喪失感」がにじみ出ていてホロリ。
いや、「喪失感」だけでなく、1万年後に帰ってくる娘(あるいは妹)を自分たちは迎えることができず、それどころかどんな世界になっているかさえわからない、というのは死別よりも辛い気がして、ご親族の心痛はいかばかりかとお察しいたします、的な。
前半ではこの2人が「トリップ」から戻って来た「挨拶」に対して何事もなかったかのように振舞っているからなおさら。
で、それはもしかすると「挨拶」への心遣いだったのかな、などと深読みをしたりもして。
さらにちょうど劇場への道すがら、重松清の短篇集「その日のまえに」所収の身近な人がある日突然いなくなってしまった後の喪失感も描いた「朝日のあたる家」を読んでいたので、それとの相乗効果もあり…。
また、「哲学パート」における舞台を実際より奥深く見せる照明も「宇宙の広がり」や「1万年の時の長さ」がそれによって表現されているようでステキ。
ワスレモノ
デッドストックユニオン
ウッディシアター中目黒(東京都)
2008/10/30 (木) ~ 2008/11/03 (月)公演終了
満足度★★★
前半にややモタついた感あり
様々な理由から職に就けない人々を世話する自立支援施設を舞台にした物語。
前半が登場人物紹介を兼ねての新規入所(?)者にまつわるエピソード、後半が犯罪絡みという2段階の構成で、多少の開演の押しを考慮しても130分くらいあり、前半にややモタついた感なきにしも非ず。
また、いくら内容を知らされていず単に運転しただけといえ、犯罪に加担した人物の逃亡を私人が勝手に手助けするのはちょっとヤバくね?
一方、金髪娘の変身ぶりや刑事の「話がある」のくだりは愉快で楽しく、推理作家を目指す女性が即座に「戦術」を決定するあたりは快感。
斜塔~シャトウ~
ドリームプラス株式会社
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2008/10/23 (木) ~ 2008/11/02 (日)公演終了
満足度★★★★
大規模災害パニック・サスペンス
日本沈没のように局地的(?)なものでなく、地球温暖化によりワールドワイドに各地が水没し、同時に大地震なども起こっているごく近い未来を描いた大規模災害パニック・サスペンス。
六本木にある46階建てビルの最上階に国に選ばれてシェルターに行く人物4人とその付き添い(兄や夫、恋人など)が集まり、自衛隊のヘリが迎えに来るが、反政府側の男によりパイロットは射殺され一同は一旦室内に戻らざるを得ず…という状況からエゴを剥き出しにする者あり、肉親愛や夫婦愛を確認する者あり、実は自分(の家族)を犠牲にしてまで職務に忠実なことが判明する者ありと人間ドラマが展開されるという内容で、「1にササミネ、2に肘井、3、4がなくて5にストーリー」(爆)で観に行ったのだが、そのストーリーにかなり引き込まれる。
もちろん、目当ての2女優も出番が多く(ってかほぼ全員が出ずっぱり)、そっち方面でも満足。
また、時々起こる地震も、天井から下がっているペンダント照明の揺れと出演者の動き(及びSE)で表現され、ちゃんとその大きさが見てとれるのが見事。
Fuunji~風雲児・坂本龍馬~
One on One
シアター風姿花伝(東京都)
2008/10/29 (水) ~ 2008/11/02 (日)公演終了
満足度★★★★
サービス満点
坂本龍馬に「みにくいアヒルの子」や戦隊もの(!)を組み合わせ、さらにメタフィクションの要素やパラレルワールドネタも盛り込み、歴史改編系SFではお馴染みのパターンまでありと好みの要素がてんこ盛りな上に、それらをもう一ひねりしてサービス満点。
LAST SMILE
PRISMATIC
ウッディシアター中目黒(東京都)
2008/10/24 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
終盤がロマンティック
駅員である主人公がフトしたキッカケから別世界へ飛ばされ、二つの勢力が450年に亘って戦を続けているその世界の人物として立ち回らなくてはならなくなるという冒険活劇、あるアイテムによって時間を遡ることができ、知りえた流れをもとにより良い方向へ進むべくやり直すプロットはTEAM 発砲・B・ZINの『ジャスキス・デス』(96年12月)を筆頭に時々ある(ってか時間ものの定番?)ものの、伝説上の空中陸地に行きたいという「夢」が人々の心を動かして長い戦を終結に導くという終盤の流れが何ともロマンティック。
また、主要人物にはそれぞれ「大切な人」がいて、表に出す出さないの違いはあれ、その相手をよく理解していたり守るために行動したりするのもイイ感じ。
笑うフレゴリ
電動夏子安置システム
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2008/10/23 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
幻惑されっ放し
三部作の1作目となる本作のテーマは「目」の錯覚。多層構造と言おうか類似した状況がクラインの壺のようにシームレスでつながっていて幻惑されっ放し。
冒頭、当日パンフの人物紹介から思い描いたものとは異なる状況で始まるので「ありゃりゃ?」と思っていたら、しばらくして思い描いていた状況になり、なんとそこで最初の状況で交わされた会話がまんま出てくるという…。
で、かなりたってから冒頭が現実でその後が小説内のシーン(らしい)と判明するシカケ。
夢野久作の「ドグラ マグラ」は、作中小説がそのまま作中現実と合致するというスタイルだったが、こちらは作中小説と作中現実がクロスして干渉し合う分、より複雑で、クロスする別世界を見ることができる人物とできない人物がいるのも面白い。
Go!Go!ハロウィン
G-Rockets
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2008/10/22 (水) ~ 2008/10/24 (金)公演終了
満足度★★★★★
何でもアリ状態
今まで客演しているメンバーの技を見て「スゲぇ!」と思ったのは氷山の一角、次々に繰り出される大技の数々は圧巻!
オープニングから跳ぶわ跳ねるわ壁面歩行(!)するわだし、その後のエアリアルも布やロープを使ったものに加えて立方体のフレームを使うものがあって、ただ目を瞠るばかり。
新体操のリボンやリングを使ったもの、バランスボールを使ったもの、円形のフレームの中に入って転がしたりするアレ(しかも手を離して足だけでやったりも…)、リングを使ったダブルスのエアリアル、ともう何でもアリ状態?(笑)
SHOUT!!
S×Sプロデュース
新宿村LIVE(東京都)
2008/10/21 (火) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
社会派エンタテインメント
核燃料再処理場の本稼働反対運動を支援するために東京や福井から青森県のある村(町?)を訪れたメンバーと現地の人々、それに県側(国側?)の人々を描いた「社会派エンタテインメント」。
題材が題材だけにカタくなったり小難しくなったりしそうなところ、全くそんなことはなく、むしろ後半なんて『十二人の怒れる男』 の終盤、どんどん真相に近づいて行く時のワクワク感に似たモノまであって。
またこれが、ひたすら処理場を否定するのではなく、賛成はしないがそれに頼らざるを得ない地域住民の状況なども説き、その上で原子力発電に依存しなくても済む方法があることを示唆しており、説得力あり。
もちろん示唆された方法は費用面の問題もあるだろうし、劇中でも語られる弊害(と言っていいのか?)もあり、そう簡単に移行できることではないのだろうが、そういう手段もあるよ、と教えてくれて眼からウロコ状態。
そこに、やみくもに反対するのではなく「受け止め、考えて、提案する」ことが大切であり(=まんまこの芝居のスタイル)、「任せておいて人のせいにする」なんてのもイケナイと、かなり耳が痛いことまで言ってのけるんだもの。
ファミリア
30-DELUX
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2008/10/16 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
スピード感あふれる殺陣満載
内容は居合道場の後継者問題で、腕の立つ師範代と師範のダメ息子という基本設定はほとんどお約束ながら、題材が題材だけにスピード感あふれる殺陣満載。
また、師範役が沢木順だけに冒頭など歌いながらの殺陣で、もうこれだけでも観た甲斐アリ。
さらに後半の「天下一武道会」では中国風やタイ風アレンジの加わった殺陣まで見せてくれて、これも面白い。
これに加えて居合道場を写実的に表現した装置も見事。
これが11月の新国立劇場のバージョンでは四方が客席となり、装置なしになるというのだから、どんな見せ方をしてくれるのか、これまた期待。
あなたと私のやわらかな棘
ジェットラグ
新宿シアタートップス(東京都)
2008/10/17 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
「2時間サスペンス」系
夫がありながらも同棲していた相手を「殺したかったから」という理由で殺した人妻とその取調べにあたる2人の刑事を中心に、被疑者の夫や被害者の前妻らを絡めて描いた「2時間サスペンス」系。
被疑者は本当に殺人を犯したのか?でなければ真犯人は誰か?という狭義のサスペンスから、被疑者のみならず複数の人物が(被害者以外に対するものも含む)殺意を持っている(どころか露わにする)ことが示され、広義のサスペンスに転ずるあたりが巧い。
エヴリデイ・エヴリナイト
丸顔
江東区深川江戸資料館小劇場(東京都)
2008/10/17 (金) ~ 2008/10/20 (月)公演終了
満足度★★★
ハイブリッド系
演芸場の囃子兼前座の三人組「三味線ガールズ」を主人公に、彼女たちをとりまく人々をも描いており、演芸場の出し物である落語や漫談、漫才なども劇中に取り入れ、もちろん三味線ガールズの生演奏もアリというハイブリッド系。
その噺家役は立川談奈だし、女性漫才コンビがWAHAHA本舗の2人なのでほとんどホンモノである他、マッチョ系ピン芸人を少年社中の井俣太良が演じているのだが、これまたそっちでもやっていけるんじゃね?な出来具合。(笑)
さらに、日系2世の音楽プロデューサーが Studio Life の船戸慎士(客演で何度観ていることか!)だったり、双数姉妹や東京タンバリンのメンバーが出演していたり、演出が危婦人のスギタクミだったりって、いったいどういう座組み!?
…な面白さがあったので(+野村祐香が可愛かったので(爆))、ストーリーがデジャブ気味であろうが、ラストが蛇尾気味であろうが、そこには目をつぶろう。(爆)
へなちょこヴィーナス
“STRAYDOG” Seedling
ウッディシアター中目黒(東京都)
2008/10/16 (木) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★
父親と母親の両方に似ている子供、みたいな?
ダンサーだった母親から自分の夢を押し付けられ、ダンスがイヤになっていた女子高生が、フトしたキッカケからチアリーディング部を作り、陸上部を応援させられることになり…という物語。
ショーマの高橋いさをが学園青春モノとは珍しいと思っていたら、以前高校生と芝居を創り上げた時の作品とのことで納得。
ということで、冒頭(とラスト)のスプリント競技のシーンの表現はショーマ手法まんまだし、「えっっ!!!」と一同が一斉に驚くところなどはモロに森岡利行演出だし、その意味で父親と母親の両方に似ている子供、みたいな?(笑)
おわりのいろは
ホチキス
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2008/10/17 (金) ~ 2008/10/26 (日)公演終了
前作とは異なるシュールな作風
基本的なストーリーや個々のパーツは古典的と言えるほどの「家族再生モノ」ではありながら、それを一旦分解し新たな要素も加えて組み立て直した、いわば古着を仕立て直して最先端のファッションにしたような感覚。
比較的日常的だった前作『PTA』(08年1月)とはガラリと異なるシュールな作風はナイロン100℃にも通ずるもので、米山脚本作品に初めて接した劇団毛利と米山(ホチキスと少年社中のコラボ)による『銭に向け叫ぶ』(07年8月)をもっと極端にした感じ? うん、こういうのも好きざんす。
もしや、ここって日常系とシュール系の2つの軸があるのかしら?
また、柿喰う客に近いテイストも感じたのは玉置玲央が客演していたからだけではあるまい。
二葉さんの樹
天然工房
ザ・ポケット(東京都)
2008/10/15 (水) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★
かろうじて及第点?
ある女性が“兄”と共謀して(むしろ兄主導で)元カレにいささかやりすぎ気味の復讐をしようとする90分程度の作品。
劇中でその女性も気にしていたように、そのやり口があんまりだし、そもそも「バレるだろ、それは」満載なので、リアリティの無さゆえいま一つ作品世界に入り込めず。
とはいえ、中谷千絵の独特な持ち味や程良い笑いはいつも通りなので、かろうじて及第点、的な?
走れ!クラシックタイム
劇屋いっぷく堂
新宿シアターモリエール(東京都)
2008/10/16 (木) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★
ネオ人情喜劇
場外馬券売場を舞台に繰り広げられる、常連客や初めて訪れたワケありの客、それに職員たちが織りなす悲喜こもごも、様々な人生模様。一言で表現すれば「ネオ人情喜劇」あるいは「ヒューマンコメディ」といったところ?
登場人物のキャラクター設定・造形が巧い(もちろん脚本だけでなく、それを体現したキャストの演技も含めて)ことに加え、スケッチ集風にキャラ紹介を兼ねたエピソードを積み重ねて、人物が出揃ったあたりでタイトルにもなっている馬の出自をチラリと示してクライマックスへの伏線とし、さらに各人物のドラマを見せてからすべてを束ねてメインレースにつなぐという構成も巧みで、そこに名セリフやナイスツッコミまでもちりばめてあって、満足度かなり高し。
BUS STOP
smokers
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2008/10/15 (水) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★
バスがちゃんと走る
路線バスの車内を舞台にその日が最後の勤務となる運転手と乗り合わせた客たちを描いたライトコメディ。
舞台に据えられたバスを、乗客の動きと窓外を時折走る並木の枝の影やパトカーの赤色灯の照明効果でちゃんと走っているように見せるのが見事。