満足度★★★★
コメディリリーフ的なシーンの配分が絶妙
ルームシェアをしている男女4人を中心とした恋愛模様、他人の恋愛事情を盗み見しているような、あるいは自分が相談を受けているような感覚で引き込まれるルーム内の主な流れと、コメディリリーフ的なバーのシーンとの配分が絶妙。
このバーのシーンで、年齢を重ねたマスターが口にすれば説得力のありそうな含蓄ある言葉を「あの」マスターがしたり顔で語るところが何とも可笑しい。
また、家族愛が弱点である身にとって終盤で兄が妹への愛情をサラリと口にし、元カレ(でいいのか?)に感謝するシーンがツボ。
あと、中央から上手方向にかけてのルーム、下手のバー、手前側の屋外と3つの場を同居させている装置を使っての映画並みに細かい場割りが心地よく、上演時間が短く感じられる。
それにしても各シーンが「寸止め」というか、普通ならもう少し語るところを敢えて切って想像の余地の残すのは巧いなぁ。ま、考えようによっては「生殺し」のようでもあるんだが…(笑)