キミと暮らした部屋
天然工房
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★
着想は良いのに活かしきれずもったいないi
3D写真や映画の左眼用と右眼用の如くほぼ同じ装置を上手下手に配して1年の隔たりがある同じ部屋の様子を見せるという着想は良いが、冒頭と終盤でしかそれを活かせず、2つのストーリーがコマ切れになるデメリットばかり強調される結果に終わったのは非常に残念だしもったいない。(着想に溺れたとも言えるか?)
このような内容ならばケースはやや異なるが先日のクロカミショウネンのように同じ装置で短い暗転のうちに細部を変えて見せた方が効果的ではあるまいか?
どこまでもゆける
水写
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★
優しく物静かなタッチは心地好いが…
女性作家二人による連作短篇3話。
SPIRAL MOONに通ずる優しく物静かなタッチは心地好いが、その半面アクセントに欠ける感無きにしもあらず。
また、2〜3年の猶予があることからか終末を迎える緊張感のようなものが感じられず、だったら敢えて謳わなくてもイイじゃん、的な?(笑)
さらに二重の入れ子構造なの?な部分も中途半端か?
一方、『ブラック・コメディ』冒頭ばりの暗闇シーンや写真撮影のストップ・モーションは○。
二丁目のグッドバイ
GRIPPER
ザ・ポケット(東京都)
2010/05/18 (火) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
中二日でBチーム
Aチームとはキャラが正反対の和田・吉成を筆頭にダブルの違いはもちろん、シングルもネタが増えていて、両チームそれぞれに面白い。
また、祭の夜に一般的な和風の祭り囃子ではなくサンバ系で昂揚感を出すのも◎。
で、フト現代版恋愛系「吾輩は猫である」か?と思ったりも…
らめらめ
Team IMAGINE
ワーサルシアター(東京都)
2010/05/18 (火) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
オーディションシーンが特にイイ
ダンス&歌のスタジオに通うダメダメだった「おにゃのこ」たちの青春群像。
ベタでお約束満載のストーリーも割り切って観れば楽しいし、終盤のオーディションシーンは役柄と演ずる本人たちがオーバーラップした『がんばっていきまっしょい』効果もあって軽く感動。
課長、コクっちゃえば?
劇屋いっぷく堂
サンモールスタジオ(東京都)
2010/05/18 (火) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
物語、人物設定、配役が三位一体で見事
窓際的部署の日常をコミカルに描いた前半から会社内部の不正をめぐるサスペンスに繋ぎ、会社組織(に巣喰う悪)のコワさやフクザツなオンナゴコロも盛り込んだストーリーと、キャラ設定、キャスティングが三位一体となり見事。
また、肝心な部分はことごとく女性主体で進む展開や下手後方の装置のシカケもイイ。
新・八犬伝
劇団Spookies
新宿シアターモリエール(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★
上々の出来ではあるが…
生き延びていた玉梓の怨霊に老・八犬士たちと子孫が立ち向かうストーリーと程良く差し挟まれるギャグ、それに殺陣など上々の出来なのに「テロ」「テロリスト」という単語がしばしば出て来ることに違和感を憶えてその度に現実に引き戻されてしまうのが残念至極。
「ヒッキー・カンクーントルネード」の旅 2010
ハイバイ
アトリエヘリコプター(東京都)
2010/05/16 (日) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
状況と人物の妙
ありそでなさそで、でもあって決して不思議ではない絶妙な匙加減の状況に、ちょっとだけ踏み外した(気がするが実際いるかもしれない)人物を配しており引き込まれる。
笑う魔女の罠~Traps of the Laughin' Witch~
劇団三年物語
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2010/05/16 (日) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★
ドリフのコントにも通ずる可笑しさ
忍者アクション時代劇だった前作とガラリと変わった現代劇にしてコメディ。
RPG風味というか似た状況を繰り返す面白さがあり、ある意味ドリフのコントにも通ずるか?
ただ、125分の長さは感じさせないとはいえ、もう少し削った方がスッキリするような気がしないでもない。
二丁目のグッドバイ
GRIPPER
ザ・ポケット(東京都)
2010/05/18 (火) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
まずはAチーム
チラシや衣装のヒントもあるが、演出と演技によってジョージがちゃんと猫に見えるのが見事。その説得力で本作は八割がた成功しているというのはさすがに過言か?(笑)
また、全体的にはユーモラスながらジョージの余命やじーちゃんの問題などペーソス・悲哀を加味して奥行きを持たせたストーリーも上手い。
今後、開店花火も要チェックだな。
ジョセフ少年の告発(ご来場ありがとうございました!)
東京パリ帝国
プロト・シアター(東京都)
2010/05/14 (金) ~ 2010/05/17 (月)公演終了
満足度★★
「苦手かも」という予感が的中
冒頭部分での「苦手かも」という予感が的中してしまい、相性が良くないというか感性が異なるというかで不覚にも時折意識を失う(爆)。
物故ミュージシャンたちのシーンとか「M」の使い方(ミラーボールまで使うとは)など、個々のシーンに面白いものはあったのだけれども…
アストライアの天秤
オフィス・ワンダーランド
紀伊國屋ホール(東京都)
2010/05/14 (金) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
前半がややまだるっこしい
審理する事例が面白いし、裁判員制度について考えさせられるし、終盤は『12人の怒れる男』なみのスリルがあるし、でかなり満足したが、前半がややまだるっこしい。
法律用語などの説明などもあろうが、あと20分スリム化して105分程度に収めることができていればもっとスッキリしたのではあるまいか?
魔の華物語
榴華殿(RUKADEN)
タイニイアリス(東京都)
2010/05/13 (木) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
ある意味ホラー(笑)
男性にとってはある意味ホラー。それも一個人の復讐かと思いきや集団による計画とは…。
いやぁ、女性ってコワい、そしてオトコってバカですねぇ。
が、種明かしの部分でそこまでにひっかかっていた点がすべてクリアになりスッキリ。
また、大正浪漫系のどこか懐かしい雰囲気も○。
Do!太宰
ブルドッキングヘッドロック
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★
太宰を読んだことがなくても十分楽しい
対象を直接芝居にするのではなくオリジナルストーリーに原典の味や匂いを練り込むスタイルで確かに太宰を読んだことがなくても十分楽しい。
ただ、終盤で広げた風呂敷が畳みきれないのはちょっと残念。
あと、映像関係で不測のトラブルがあるも誠意ある対応に好感。
ついに始まる警備隊のマーチ
ハチビットプラネット
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2010/05/14 (金) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
見事に期待に応えてくれました
ハチビットプラネット『ついに始まる警備隊のマーチ』、前半は前回公演と比べて喜劇色が強く「こういうのもアリなのね」(不服なのではない)と観ていたが、戦う意味に関する台詞が出たり絶対的に不利な状況を覆す手段に辿り着いたりの後半ではやはり感動。
各キャラの設定やちりばめられた名作リスペクトな部分もイイ。
あ、ちょっと「アバタもエクボ」気味かも?(爆)
「ユー・アー・マイン」
クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)
駅前劇場(東京都)
2010/05/12 (水) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
ファルスの王道
以前観た『妊xxx婦 SANJO』同様レイ・クーニーばりのとっさのウソと勘違いが錯綜するファルスの王道で、薄氷を踏む状況の連続に観ているこちらまでハラハラし通し。
また、A棟とB棟の違いを表現すべくごく短い暗転の間に花と絵を変えるワザにも感心。
北と東の狭間
JACROW
サンモールスタジオ(東京都)
2010/05/07 (金) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
続いて外伝
前作の外伝は「基本形」で今回は「応用編」といった印象。ボーナストラックあるいはDVDの特典映像の「カットされたシーン」的な内容をシリアスからコミカル(これが愉快なんだ!)まで幅広く取り揃えて様々なスタイルの一人芝居で見せ、本編がさらに立体的に浮かび上がる感覚。
北と東の狭間
JACROW
サンモールスタジオ(東京都)
2010/05/07 (金) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
まずは本編
フロアが広過ぎなのは芝居のウソとして受容するもラストのアレは気付くのでは?というところがひっかからないでもないが、チカを中心とした切なくも美しい(←常套句だな)バートと「半・裏社会」(笑)のコワイ部分との対比ならびにリアリティのある表現は見事。
『エレベーター音楽』公演終了 ご来場ありがとうございました!!
津田記念日
王子小劇場(東京都)
2010/05/12 (水) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★
終末がお好きなんでしょうか?(笑)
作家は違えど奇しくも前作『炭酸の空』と同じく終末を題材にしたストーリー。が、リアルな前作に対してこちらは思い切りシュールというその対比が面白い。
また、中心となる装置にM.C.エッシャーの「物見の塔」を連想したもんだから作中にどこか勘違いを誘う部分があるのでは?と深読み…(笑)
プランクトンの踊り場
イキウメ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/05/08 (土) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
今まで観た中で一番好きかも?
前半は従来通り得体の知れない不安感が支配していながらも幽霊の正体がススキであると早めに明かしそのススキを苅ろうとするのが新機軸で、フクザツなオンナゴコロまで盛り込んでさらに全編に笑いもまぶすとは…。
また、客入れ時から「いかにもイキウメ」と思っていた装置をあんな風に使うのもイイ。
今まで観た中で一番好きかも?
リバースヒストリカ
演劇集団Z団
六行会ホール(東京都)
2010/05/08 (土) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
さらにブラッシュアップされたZ団バージョン?
三演までされたオリジナル版は未見につき想像の域を出ないが、元々よくできた脚本に意外な役どころ(少年ではないやまだまいこの新鮮なこと!(笑))あり客演ありな配役の妙が加わり、さらにブラッシュアップされたZ団バージョンとして仕上がった、な印象。