しんしやく・天守物語
舞活道 自由童子
テアトロ ド ソーニョ(東京都)
2010/07/13 (火) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
ええモン見せてもろたわ〜
耽美的な味わいながら終盤には立ち回りもあり、出だしとラストでは現代とのかすかな接点も示唆する脚色と、高くてかなり八百屋な天守部分&その下層部分を使い分けた演出、それにいくつかのギミックが相俟って娯楽性もたっぷり。
以前のCOLLOL版との対比という意味でも面白く、ええモン見せてもろたわ〜、的な。
Don\'t worry,Be happy.
劇団S.W.A.T!
紀伊國屋ホール(東京都)
2010/07/15 (木) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★★
大いに満足
かなりベタな人情コメディで既視感満載ながら、一種のファンタジーでもあり、何より大好きなバックステージものな上に、ラストではホロリともさせられては文句などあろうハズもなく、それどころか大いに満足。
お馴染みの次回公演予告にも大笑い。
昭和85年
TEAM JAPAN SPEC.
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
昭和史の一部を真摯にかつわかりやすく
満州事変から太平洋戦争に至る昭和史を地方財閥家を中心にして経済の視点から真摯にかつわかりやすく描いた大人の芝居、な印象。
ストーリーは若干起伏に欠ける感がないでもないが観応えあり。
また、年だけ変えて同じ日を定点観測的に描く手法に井上ひさしの作風も連想。
ツイッター・ア・ゴーゴー!
マグズサムズ
アイピット目白(東京都)
2010/07/15 (木) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★★
実際ハマっている身からも満足
ウェルメイドコメディで幕切れもハートウォーミングな上にキャラ設定・状況設定とも上手く、実際「ツイッターは生活の一部」な身(爆)として「ワカるワカる」だったり身につまされたり非常に身近に感じながら楽しく観る。
若干のツッ込みどころもあれど、それを補って余りある面白さに大変満足。
セマセマ
おにぎりスキッパーズ2
ザ・ポケット(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★
賛否両極かも?
ニューウェーブ新喜劇とでも言うべきか? かなり強引でムチャな設定を「芝居のウソ」「お約束」として許容できるかで賛否両極に分かれると思う。
基本的には支持し、ツッ込みどころの多さについても「木を見ず森を見る」観方で容認するも、個々の面白さ(歌と踊りのアソコとか)が全体に行きわたらなかった憾みあり。
ところで、開演後に遅れて来た客(3〜4組いた)をわざわざ前方の席に誘導して過半数の客の集中力をそぐのはいかがなものか?(よって星1つ減点)
ラクダ
範宙遊泳
王子小劇場(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
極彩色でPOPな古典落語
極彩色でPOPな古典落語、それはあたかも柄の良い和服をおサレなストリートファッションに仕立て直したような。
わざわざ江戸時代と断りながら現代のあんなモノやそんなモノを取り入れているのも面白い。
また、時折噺家口調になる台詞回しと熊川ふみの酔った芝居も◎。
ただ、パンフや本編冒頭で概略を語ってはいるが、オリジナルを知らない観客にどこまでワカるか若干の疑問は残る。
原典をご存知ない場合はwikipediaのあらすじに目を通しておいた方がイイかも。
ブルッシー
激団リジョロ
タイニイアリス(東京都)
2010/07/08 (木) ~ 2010/07/12 (月)公演終了
満足度★★★★
土着的なパワーを受け取る
主宰の経験を元にしているだけに中心となるホームレスたちを筆頭に人物それぞれに血の通った生身の人間を感じ、本物の土を敷いた舞台と相俟って非常にリアル。
骨太な作風に泥臭さも加わり、文字通り「土着的な」パワーを受け取る。
また、ATG映画や藤田敏八の若い頃などの日活映画の雰囲気も連想。(終わり方は「ハードな『明日に向かって撃て』」とか?)
神月
projectMISSLING
シアター風姿花伝(東京都)
2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
解散が惜しまれる
比類なき異種信仰相乗りアクションエンタテインメント、娯楽性たっぷりな中に仏教信仰の真髄や日本における信教の自由の起源もサラリと(あくまでさりげなく)織り込み、過去作品とのかすかなリンクまであって見事。
また、衣装・メイクや武具のデザインも◎。
これが解散公演とは本当に残念。関係各位のそれぞれの分野での今後の活躍を祈る。
ルーティーン247パラノイア
シネマ系スパイスコメディAchiTION!
新宿シアターモリエール(東京都)
2010/07/09 (金) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
妄想を経て辿り着く真相
某推理小説の「こういう推理も成り立つ」的な主人公の妄想を示した後でそれまでの伏線を回収しながら謎を解き、しかし土壇場でどんどん返しがあり「本当の真実」に導いて終わる構造が巧み。
また、OPクレジットのセンスが良く、「そっちかい!」な笑いも満載で125分の上演時間も体感的には100分程度。
「精跡-SEISEKI-」
角角ストロガのフ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
フルスロットルのルミちゃんワールド
ルミちゃんワールド全開で、まさに彼女の脳内風景をまんま出し、みたいな。
最初は一応ワクがあるものの次第にそれが外れて悪夢あるいは幸福な夢の如く脈絡少なに暴走(笑)するさまが快感。
従来と比べて装置がオーソドックスな分、内容のブッ跳び方は倍増、とか?(笑)
また、はらぺこペンギンの白坂主宰を迎えてのアフタートークも本編の謎解明から秘話まで盛り沢山で大いに満足。
8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
ART THEATER かもめ座(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ユーモラスなのは持ち味?
「欲…」は次第に加速して最高潮に達したところでスパッと終わるキレの良さ(あるいは潔さ)といくらでも深読みできる「支配者」の存在が印象的。
「ガハハ…」は教師の卵たちと2人の女生徒に「イマの教育現場」を感じさせるリアリティがあり、2つの流れが邂逅するラストもイイ。
で、確かにコメディではないものの、ユーモラスで楽しいのはここの持ち味によるものか?
演戯王
X-QUEST
吉祥寺シアター(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
豪華絢爛っっ!!!
見たことがあったりなかったり、関係がわかったりわからなかったり、久しぶりだったり初めてだったりな20名の客演陣を含む総勢30名が照明とスピーカー以外はない素舞台をところ狭しと駆け巡るさまはまさに豪華絢爛、20周年に相応しい。
2015年の「25人の刺客」(あるのか?)はどんな顔ぶれになるのか今から楽しみ。
マグロを釣るつもりじゃなかった
Theatre劇団子
赤坂RED/THEATER(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ズシリとした余韻が残る
泣けるという事前情報の割には泣かずに済んだと思いきや、終わってから余韻がジワジワと。
アノ人のラストの演技によるものだな。
また、盆にまつわる幻想シーンは好みだし、全体的には東京セレソンDXに近い雰囲気か。
しかし、当日パンフの挨拶文で泣かせるのは反則!(笑)
青い鳥の群れ/靴
劇団820製作所
pit北/区域(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了
満足度★★
ガレキの街の表現は圧巻
なにもそこまで小難しくせんでも…というのが正直なところ。
抽象表現も嫌いではないが、本作の場合は「この解釈でイイのかしらん?」と自信がなくなることしばしば…って、自らの解釈力不足を棚上げしてる?(爆)
一方、終盤でのガレキの街の表現方法は圧巻!
曳舟湯の怪人
シアターキューブリック
曳舟湯(東京都)
2010/06/26 (土) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
この会場ならではの残響が効果的
銭湯の脱衣所と浴場を使っての55分。
この会場ならではの残響が幻想譚的な内容によく合い、内容も好みのタイプなので楽しむ。
Wannabe
柿喰う客
アトリエ春風舎(東京都)
2010/06/29 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★★
解釈・想像の余地が大きく糸を引くようなラスト
謎気味なある人物の存在と終わり方は想像・解釈の余地が大きく、糸を引くよう。
出演者全員が登場してのアフタートークも3ヶ国混成なメンバーの和気藹々ぶりが伝わってきて心地好い。
女ともだち
劇団競泳水着
「劇」小劇場(東京都)
2010/06/30 (水) ~ 2010/07/06 (火)公演終了
満足度★★★★★
やはり「珠玉」
10年の歳月を100分間に凝縮して、それゆえ最終場で2人の胸に去来するモノが目に見えるよう。(今回は上手側だったのでなおさらか?)
また、場が移った時に髪型・服装・SEなどで時の隔たりがすぐに掴めるのも上手い。
やはり「珠玉」という語が相応しい1編、リピートできてシアワセ!
幸せまであと少し
赤堤ビンケ
荻窪メガバックスシアター(東京都)
2010/06/30 (水) ~ 2010/07/05 (月)公演終了
満足度★★★★
終盤の減速が惜しい
猫っかぶりでなかなか本音で人と接することができないアラサー女性(合コン場面の心の声が特に愉快)が三十路を迎えて“脱皮”し、本音を口にするラストとコミカルな前半はイイが、交際相手に想いの丈をぶつけて止まらなくなるクライマックスからラストにかけて急に減速…どころか停滞感まで漂ってしまうのが惜しい。
そこもテンポ良く見せれば満点だったのに…
イエ・ドロ立体落語
イエロー・ドロップス
らくごカフェ(東京都)
2010/07/04 (日) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
毎度お馴染みの…
時節柄、怪談系の噺も交え、お馴染みの白塗りスタイルでの4編。
新ネタの「そこつ長屋」で熊公の名が出る度に「がおー」と合いの手が入るのも愉快。
ラストにアイデンティティについての一言を附加して考え落ちにしたのは賛否両論あろうがこれもアリと思う。
ゴジラ
“STRAYDOG”
池袋GEKIBA(東京都)
2010/07/04 (日) ~ 2010/07/04 (日)公演終了
満足度★★★
若々しく、アレンジも愉快
研究生たちの卒業公演だけに若々しく、しかしすでに“STRAYDOG”らしさを身につけたメンバーやコメディエンヌぶりがステキなメンバーもいて今後が楽しみ。
また、元ヤンのピグモンなどのアレンジも楽しい。(青島ネタはびみょーだが…(笑))