きみどりさん
東京ネジ
OFF OFFシアター(東京都)
2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
そこにあるのは日本の家族の姿
変則的な上にシュールでさえあるのだが、そこにあるのは確かに日本の家族の姿。実際のエピソードがベースだからということだけではあるまい。
また、「嫌いだけど好き」なアンビバレントな感情に奥深さがあってそのリアルさに共感。
ジングルの如く度々入るタイトルコールもアクセントとして面白い。
お肉体関係
ぬいぐるみハンター
王子小劇場(東京都)
2010/07/28 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
一言で締める幕切れも印象的
ラブホテルでの様々なカップルの生態を見せて行く趣向かと思いきや、トンデモ系の要素も加えて風呂敷を広げ「おぉ!」な感じ。
それを鎮静化させての静かな会話を経てCoda的な賑やかな場に入り、「あの一言」で締めくくる構成も鮮やか。
蟹
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
今回も土着的パワーが炸裂
時代背景は比較的新しめだが、庶民が秘めた土着的パワーが発揮されるクライマックスはいつもながら圧巻。
また、冒頭から半端ではない量の本水を使うのはいかにも夏向き?
少女仮面
座・高円寺
座・高円寺1(東京都)
2010/07/24 (土) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★
唐作品も2〜3本目
アングラ色濃厚な作品をおシャレな劇場で上演というミスマッチ感が面白いが、ステージが広い分、あれこれ仕掛けが見えて予測できてしまうのが残念(さすがにラストのあそこまでは予測できなかったが)。
なお、内容的には今一つ好みに合わず。
で、テラヤマと唐十郎を混同したのは、少し前に目にした『星の王子さま』のインパクトゆえか?(爆)
くちづけ
東京セレソンデラックス
シアターサンモール(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
泣ける芝居であることに間違いはない
結末は反則も反則、大反則ながら、そんなところや「飛び道具」的な人物(笑)も含めてここの持ち味なんだから致し方あるまい(爆)。
そういう手口をよく知っていてもホロリとさせられるのだから、「日本で一番」かどうかはともかく、泣ける芝居であることは間違いないか?
で、やはり中心となる金田明夫と加藤貴子が特にイイ。
『女探偵 vs 怪奇探偵』~Case File:鬼~
しゅうくりー夢
ザ・ポケット(東京都)
2010/07/21 (水) ~ 2010/07/26 (月)公演終了
満足度★★★★
千穐楽スペシャルっっ!!!
東映戦隊モノのバーサスシリーズよりもずっと自然に2大シリーズの主人公の世界を融合させた上に、お約束のジュリーのみならず弘田三枝子の歌や76年当時の流行りものもたっぷり盛り込み、それらがほぼ(すべて?)ワカった身として面白さも二倍三倍、千穐楽スペシャルで拡張バージョンとなった150分を存分に楽しむ。
エーデルワイス
feblaboプロデュース
エビス駅前バー(東京都)
2010/07/23 (金) ~ 2010/07/30 (金)公演終了
満足度★★★★
もしも「その時」を迎えるならば
この会場の活かし方を知り尽くしているだけに、状況設定やツクリが巧み。
また、最後に明かされる「衝撃の事実」に某映画を連想してニヤリ。
さらに、もしも「その時」を迎えることがあった場合はあんな過ごし方をしたいものだ、などとも思う。
暖かそうな場所 【ご来場ありがとうございました。次回は12月クリスマス】
ろりえ
nakano f(東京都)
2010/07/22 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
境界線上を駆け抜ける笑い
微妙に芯を外した笑いが独特で、一歩間違うと単なる悪ふざけにもなりかねないところを寸止め的にギリギリの紙一重でとどめ、境界線上を駆け抜ける感覚。
また、歌・ダンス(アノ曲の振りだったとは!(笑))に加えて生の楽器演奏まで!?なパフォーマンスも◎。
なお、ウワサの「エアコンオフ」は開演時からではなく途中からとやや緩和されており、ちょっと残念かも?
反重力エンピツ(再演)
国道五十八号戦線
サンモールスタジオ(東京都)
2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
初演は未見につき…
併走する2つのシーンの関係やいかに?で引っ張りながら終盤でのヒントに続く種明かしに「やっぱりそうか」とに安心して気を抜いたら、最後に仕掛けられた落とし穴にものの見事にハマった、的な。
しかしそれは鮮やかに騙され「してやられたァ!」な快感で…って、何と良い観客なんだ(笑)
猫目月
ゆめいろちょうちょ
シアター風姿花伝(東京都)
2010/07/23 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
優しさと切なさ満載のファンタジー
ツッ込みどころもいくつかあれど、優しさあふれる切ないファンタジーぶりにホロリとさせられては文句は言えまい(笑)。
…ってか冒頭の「今ある幸せを当たり前のことと思っちゃいかん」という老人の言葉から心をワシ掴みにされていたと言っても過言ではないってくらいで。
また、宮嶋みほいのナチュラルな優しさ(あるいは包容力)と三輪友実の10歳ぶり(!)が特に印象的。
[※25日(日)13:00追加公演決定!!] 脳内TRIPアルゴリズム!!
オッセルズ
シアター711(東京都)
2010/07/21 (水) ~ 2010/07/26 (月)公演終了
満足度★★★★
実は計算したクレバーな構成
バカバカバカ、バカ丸出しの大バカ(決して貶しているのではなく、逆に褒めているつもり)…に見せかけておいてアヴァンパートでタイトルの解題はするわ「オムニバスなので筋は追うな」と断りながらもちゃんとタテ軸の通った連作にしてなおかつ変化も付けるわとかなり計算したクレバーな構成に感心。
僕の東京日記
劇団伊達組
ウエストエンドスタジオ(東京都)
2010/07/22 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
舞台上が39年前にタイムスリップ
戯曲そのものに舞台美術、衣装、メイク、演技が加わって、40年前の高円寺の下宿屋が舞台上にタイムスリップしてきたよう。
芝居のスタイルが「昔観た芝居ってこうだったよなぁ」な極めてオーソドックス(=奇をてらわず基本に忠実)な感じであることに加えて1971年には物心がついていたのでモロモロ懐かしく、140分の上演時間を存分に楽しむ。
エソラカラア
空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画
新宿ゴールデン街劇場(東京都)
2010/07/19 (月) ~ 2010/07/21 (水)公演終了
満足度★★★★
深読み、誤読のし放題(笑)
「新・ピノキオ」「眼の濁りは心の濁り」「胡蝶の夢」「輪廻転生」などのモチーフを組み合わせて語る寓話。
ストーリーに多面性があるために解釈の余地が大きく、深読み、誤読のし放題なところが好み。
また、言葉遊び的なものは控えめながら、詩的な美しさのあるモノローグはやはり野田気味か?(笑)
椿版『天保十二年のシェイクスピア』
椿組
花園神社(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
3時間近いとは思えず
沙翁のあれやこれやを実に巧く組み合わせ、そこに落語風味(あるパートはまんま人情噺では?)も漂わせて見事。
終盤での借景は恒例だが、まさかあんな手法やそんな手法もここで使うとは、なサプライズ的な演出もあって存分に楽しむ。3時間近いなんてとても思えん。
河童の水際
Jungle Bell Theater
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/20 (火)公演終了
満足度★★★★
「そう来ますか!?」な発想に脱帽
主人公が「あんなこと」までしてしまう導入部に若干の引っ掛かりも憶えるが、大好きな「急逝した者が遺した者に想いを伝える」パターンのバリエーションとして「そう来ますか!?」な発想には脱帽。
また、河童の正体の意外性(もちろん伏線はシッカリ張ってある)もイイ。
ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕
笑劇ヤマト魂
劇場MOMO(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
続いて喜劇版
いわば「8ビートのシェイクスピア」。
ダイジェスト感なしに95分余で見せてしまうスピード感が独特。
また、喜劇ゆえに許される(私見)現代のアイテム(しょこたん語まで!)取り入れたくすぐりや冒頭の役者たちの名乗りがキチンと意味を持つラストなどのアイデアも◎。
ヤマト版 夏の夜の夢〔公演終了!今後は「天幕旅団」としてリニューアル致します。〕
笑劇ヤマト魂
劇場MOMO(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
まずは悲劇
四大悲劇やロミジュリと比べるまでもなくバッドどころかビターですらない(私見)結末な上に笑える部分も少なからずあるのは看板に偽りがないでもない(笑)が、パックの「見習い時代」を描いた前日譚あるいは「裏・夏夜」として観ることができて面白い。
また、人間と妖精の演じ分けを貫頭衣風の衣装(いろいろ違う気がする…(笑))の着脱で表現するアイデアも◎。
なお、原典を知った上で観た方がより面白いと思われるので「初めての人には」は「どちらとも言えない」。
母屁3 ネズミ王国
劇団リサイクル
小劇場 楽園(東京都)
2010/07/13 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了
満足度★★★★
お化け屋敷感覚?
小劇場「楽園」をアヤしさ満載の穴蔵に仕立てて(ゆえに客は搬入口から入場)ネズミ退治を請け負った二人組の恐怖体験を描き、人物・出来事ともに悪夢のよう。
なおかつ、妙な生々しさもあるために白日夢のようでもあるという…。
居ながらにして味わうお化け屋敷感覚?
ザ・ベストマンションシリーズVol.3F
コメディユニット磯川家
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/07/14 (水) ~ 2010/07/18 (日)公演終了
満足度★★★★
「HELP」のみ観劇
ベースは咄嗟のウソの積み重ねによる騒動という笑劇の王道パターンでありながらも細部は思いもよらない方向からタマが飛んで来る、な予想外の笑いが満載で、そのさまはまさに「温故知新」的な?(ちょっと違うか)
いやさすが、笑いの本場・関西発!
赤坂炎上7
劇団福耳
L@N AKASAKA(東京都)
2010/07/16 (金) ~ 2010/07/16 (金)公演終了
満足度★★★★
それぞれの個性を存分に楽しむ
トップのゆげ(30分)はありふれたラブソングではないオリジナリティのある歌詞とシッカリした演奏が魅力。
続く赤堤ビンケ(25分)はヒップホップユニットとしての顔にビックリ。
スナック「アジミ」のチーママ、ナンバーワン、ナンバーツーによるショータイム、な味わい堂々(15分)までは音楽系(?)であったものの、ひげ太夫(20分)はハッピー林の前説ソング(厳密に言えばここまでが音楽系?(笑))も含めてお馴染みの「出し物」(さすがにNG集はないが)、トリの福耳(25分)は芸能時事ネタ(ただし他言無用の激ヤバ(爆))と芝居2本で締める構成も良く、それぞれの個性を存分に楽しむ。