Caesiumberry Jam
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
壮絶だが美しく哀しいクライマックス
セミドキュメンタリー・タッチで序盤こそ笑いも多いが次第にシリアスに転じて更に引き付ける。
事故の影響が見え隠れしながら迎えるクライマックスは壮絶だが美しく(ちょっと違うか?)もあり同時に哀しい。
また、アレを敷き詰めた舞台美術も◎。
純真無垢のメカニズム
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/08/20 (土) ~ 2011/08/22 (月)公演終了
満足度★★★★
リピートすますた
ラブコメっぽい出だしから同一時間内ループ、近未来テクノロジーものを経て「とある傾向の者(あるいは人間全般?)」への批判に転じ、含みのあるブラックユーモアで締めくくる+1版「ビューティフル・ドリーマー」、好きだなぁ。
ということで、大楽をリピート。
一千光年の引力
LIPS*S
萬劇場(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
ボーナストラック付きのロミジュリ
いわば「ボーナストラック付きのロミジュリ」。
2ヶ国の対立から起こる悲劇の後に迎える結末はロマンティックで胸キュン系だが、それによって悲劇性が薄れた感アリ。
そんなところにハッピーエンドにした『フランダースの犬』の映画を思い出したり…(笑)
これは僕が神様になりたかったけれどなれなかった話で、僕の彼女が実は地球だったってオチが待っている話なわけで、
劇団エリザベス
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/08/19 (金) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
宝探しの如し
シュールだったりナンセンス気味だったりな内容や敢えてのわざとらしい演技(←私見)などに紛れて埋もれた(爆)名台詞や胸キュン場面などを「発掘」するのは宝探しの如し。
…が、深く埋め過ぎて途中で折れる観客もいるのではあるまいか?(笑)
Nazca -ナスカ-
劇団銀石
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/18 (木) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
佐野木主宰も「野田チルドレン」!?
詩的で美しい。また現代(と言っても昭和中期)の日本と(妄想内の)古代ナスカという時間と空間を自在に往き来し、人の視点から神の視点までズーミングする見せ方、この広い会場の使い方など見どころ多し。あ、衣裳もステキ。
しかし佐野木主宰も「野田チルドレン」だったとは…。(今回初めてそれに気付いたのは、初期作品の再演だったためか?)
渚のはなし
Infinite
ザ・ポケット(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/22 (月)公演終了
満足度★★★★
さすが女魂女力
女性の「そんなところまで!?」を見せてしまうのはさすが女魂女力の第2弾。また子供がコトを起こした時の反応や酔って倒れる前の表現、それに部分的にうんと細かい会話などによりグンとリアリティが増すのは上手いなぁ。最終場の経時表現も◎。
それにしても小劇場系と有名人系(?)混成の出演者ってのもスゴくね? 中では去年の日テレジェニックが思いの外(←偏見気味)演技が上手かったのが収穫か? ジャスミンだったり怨み屋だったりのK嬢やドラマでキャバ嬢役経験もあるH嬢は折り紙付きみたいなモンだし。
しかし「日テレジェニック」とか「キャバ嬢役」とか、調べもせずにデフォでアタマに入っているσ(^-^)って…(爆)
増殖にんげん
ぬいぐるみハンター
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
増殖おんな ふたたび
「おとこ」にて前回の「おんな」で観損ねた会話を確認したので今回は各会話を効率良く観るよう時には先回りして動いたりもして…(笑) いやホント、いろんな観方を自分で選び組み合わせるというのがまたイイ。
また、「おとこ」の直後につき安心して見守っている三太さんにニヤリ。
増殖にんげん
ぬいぐるみハンター
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
増殖おとこ
原典であり「基本編」的な女性版に対してこちらは「応用編」…どころか「暴走編」?(笑) ガタイの大きい男優陣が駆けずり回りやかましいやら暑苦しいやら…(爆)
そんな中、出演者が暴走し過ぎないか気をもむ三太さんが一番可笑しかったかも?
増殖にんげん
ぬいぐるみハンター
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/21 (日)公演終了
満足度★★★★
増殖おんな
事前情報通り同時多発演技に加えて、観客にちょっかいを出したり巻き込んだりなジョーカー的存在もいるがザッピング感覚で観ればオッケー。そんなパラノ型芝居でありながら終盤では鍵となる会話をきっちり聞かせて落とし所に導くのが巧み。
また、リピートする場合の観方も「1人をずっと追う」「1ヶ所にずっととどまる」などのバリエーションがあり、単に「演ったモン勝ち」な発想だけに終わらずキチンとした計算で練り上げてあるのがイイ。
谷賢一・田中沙織 結婚式
DULL-COLORED POP
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2011/08/16 (火) ~ 2011/08/17 (水)公演終了
満足度★★★★★
祝うべき側がこんなに楽しんでも良いのか?
事前情報通りの笑いと感動に茶番(爆)や秘話も加わり、祝うべき側がこんなに楽しんでも良いのか?状態。
さらに新郎新婦はもとより関係者の人柄まで垣間見るようだったり「人の繋がり」に想いを馳せたり、出席できて本当にヨカッタ。
ちなみに「千穐楽スペシャル」的な部分もあり、目論見通りでニンマリ。
妄想再現(?)芝居のコーナーは各執筆者の個性が出ており、小劇場系演劇人の自虐っぽい部分あり大笑いだった上にE列からは新郎新婦の表情も見えて面白さ倍増、的な?(笑)
なお、開宴前に写真集に添えられた新郎新婦挨拶を読んでホロリとしたのはココだけのハナシ。
おじゃがいけ
東京ミネラル金魚
こった創作空間(東京都)
2011/08/11 (木) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
世弥きくよさんの演技
「んなワケあるかーい!」な状況ながら85分間しっかり(強引に?)引っ張って行くのは何なんだろう?(笑)
それにしても世弥きくよさんの演技、スゴいなぁ。中心となるシーンはもちろん、受けのさり気ない演技まで何だか存在感がある感じ。あ、やはり引っ張っているのはこの人か?
ダブルスピーク
SORAism company
萬劇場(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
概ね良好
若干の無理や「ソコ、要る?」な部分もありつつ、終盤のサスペンスとどんでん返しが鮮やかで幕切れも爽やかな上に「できない理由を挙げるのではなくできる方法を探せ」なる台詞にブン殴られたので概ね良好。
『賢者の贈り物』 『羊の宇宙』
舞活道 自由童子
pit北/区域(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
羊の宇宙
夢枕獏の原作は未読につきそれぞれの領分は不明だが、哲学的で奥深い話を非常にワカり易く楽しくコンパクトにまとめて見事。
エアヴァイオリンのシーンや星空の投影も◎。
ただ、子供向けとしてはちょっと難しいかも?
立体文学 「いきもののくに」
ストーリーテラーズ
ぎゃらりい茶屋町三番地(東京都)
2011/08/12 (金) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
従来と異なり物語ではなく詩が題材
従来と異なり物語ではなく詩が題材であったが、元ネタとして語るものやデュオの朗読風のもの、童謡の歌詞に新たな命を吹き込んだものなど変化を付け、それらを祖父と孫の交流的なパートで紡いでほのぼのとした感じを漂わせて◎。
欲を言えばアンコール的なカタチで「もう すんだとすれば」を聞かせてくれればもっと良かったんだが。
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
いつか
まさに「オトナの童話」で、ほのぼのとしたムードで進んでいた物語がダイナミックに展開する終盤は圧巻。また、後日譚の語り方もイイ感じ。
さらに「アレ」にあんなギミックまで仕込むとは!
いつか / タルチュフ
こゆび侍
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
タルチュフ
古典を古典としてきっちり見せる、な感じ。ファーストシーンからしっかり古典の空気が漂っているのは衣装のためもあろうが客入れ時のBGMによるところも大きいか?
また、終盤の陥れられた家族の心境を象徴するような低音ノイズと照明も効果的。
なお、事前にネットであらすじを予習しておいたのは正解。
関ヶ原BOOGIE★WOOGIE
劇団BOOGIE★WOOGIE
シアターサンモール(東京都)
2011/08/11 (木) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
関ヶ原の戦当日の朝から決着がつくまでを戯画化
07年12月の「小早川の場合」に続く第2弾。関ヶ原の戦当日の朝から決着がつくまでを戯画化し現代のあれこれも加えて描き非常にワカり易い。
序盤のドタバタ系のギャグは評価が分かれると思うが、吉川広家と容光院の夫婦愛や殺陣・剣舞などは万人に通ずるハズ。
とーく・おぶ・ざ・でっど 序
JOHNNY TIME
エビス駅前バー(東京都)
2011/08/06 (土) ~ 2011/08/11 (木)公演終了
満足度★★★★
四部作の1作目
この会場での公演としてはスケールの大きいトンデモ系(笑)。がしかし妙にマッチしており、その世界観も好み。さらに途中で入る解説の喩えも的確にして愉快。
四部作の1作目ということで、今後の展開にも大きな期待。
ところで1作目が「序」、2作目が「弐」ということはもしや以降は「待」と「夢」?
チャイムが鳴り終わるとき
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2011/08/10 (水) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★★
「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせない
当人はオトナと思っているが大人から見ればまだコドモ、な小学6年生ゆえの「無邪気な(?)残酷さ」や、後にそれを「なかったことにする」さまをありありと描き目を逸らさせない。また、そんな「心に痛みを憶える」内容なのに140分の尺を感じさせないのもスゴい。
なお、藤本七海嬢に舌を巻いた方々は映画『みづうみ』(06年、安藤正軌監督)、『子猫の涙』(07年、森岡利行監督)、『カンフーくん』(07年、小田一生監督)などでもっと驚くがいいさ。『カンフーくん』では谷垣健治氏による華麗なアクションにもご注目を。
問題のない私たち
“STRAYDOG”
テアトルBONBON(東京都)
2011/08/09 (火) ~ 2011/08/14 (日)公演終了
満足度★★★
原作コミックス全3巻を舞台化
映画は原作コミックスの第2巻までだったのをテンポ良く運び全3巻を舞台化。
主演の秋月三佳をはじめとした女子中学生(←役)チームはしっかりしていながらコメディリリーフの大人たちに若干浮いた感があるのが惜しい。森岡利行の関西人的サービスではあるのだろうが…
なお、途中で入る歌と踊りの伴奏が生演奏なのも◎。