チェイサー
ZIPANGU Stage
調布市せんがわ劇場(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
中年男の純情
20年前の約束を信じ続ける中年男の純情な心は報われるのか?なコメディ。
大笑いの中にそんな年齢での甘酸っぱい恋物語を成立させた、ラッパ屋に一脈通ずるオトナならではの劇作がさすが。
バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!
バナナ学園純情乙女組
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/10/26 (水) ~ 2011/11/01 (火)公演終了
満足度★★★★
「統制された混沌」
半ば予測していたとはいえ客席後方まで耐水養生していたことに感心。
そんな中で繰り広げられるのは20年安泰の時にも感じた「統制された混沌」。派手に暴れ回っているようで実は気を遣っているのが気持ちイイ。
ひとよ
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★★★★
21世紀の人間喜劇
基本的にはユーモラスでありながら悲哀や苦悩、優しさや「黒いもの」まで練り込んださまは21世紀の人間喜劇、あるいは苦味や辛さまで入った「塩最中」か?
それにしても親2人の気持ちを噴出させることで観る者がそれまで抑えていたものを一気に崩壊させて終わるとは容赦ないなぁ(笑)
ダッチプロセス 【ご来場ありがとうございました!】
ナカゴー
王子小劇場(東京都)
2011/10/21 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了
満足度★
次回公演に期待
ブッ跳んだ設定・発想で快調にスタートするもそれだけでは引っ張りきれずに中だるみしてしまう…。
後半に入り、プロローグとつながる外的要因を入れて仕切り直して再スタートかと思いきやむしろ停滞してしまうのはイタい。
ラストでのジャンプに向けての「溜め」だろうが、単に「溜める」だけが目的の「置き石」シーンでは本末転倒。
ということで次回公演に期待。
Archives of Leviathan
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
「理系小企業版高杉良」?(笑)
画期的な技術の開発とその後の顛末が舞台上に組まれたラックの如くきっちりしていながらも見通し良く語られて心地良い。
いくつかの過去作品と同様事実をベースにしつつも笑いが多かったのが意外だが楽しい。
それにしても、先日のミナモザにしても本作にしても、事実をベースにしたものがこんなに劇的で面白いと、虚構はこれらを上回ることができるのか?などと思ってしまう。
おねしょ沼の終わらない温かさについて
鳥公園
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★
夢の中のように変幻自在な世界
夢の中のように変幻自在で「何でもアリ」な世界の中で語られるのは「母と娘の間」?
誤読や深読みをも含む解釈の余地が大きい(爆)隠喩をあれこれ想像をめぐらせながら観るのまた楽しからずや。
それにしてもアレが洗濯糊とペンキを混ぜた物とは…!
で、「3人とも私の母です」という台詞に生みの親、育ての親などを想起するのが普通だろうが「生みの親が3人」とすんなり受け取ったのは、序盤でその3人が実は同じ人物では?と思ったためかも。
夢みた景色の描き方 flag.2 ~princess in the dark~
モエプロ
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
いかにも「青春ド真ん中」
終盤の黒依が1人で謝罪に訪れる場面と、その後の千と紅美の会話がいかにも「青春ド真ん中」で胸の奥に眠っていたナニカを刺激される。
また、序盤の的確なツッ込みとメタ系のくすぐりもツボ。
もちろん目当ての「アノ人」の「マヌケな高飛車キャラ」にも大満足。
我が儘な巨人の足音【千秋楽当日券はキャンセル待ち】
ノアノオモチャバコ
サンモールスタジオ(東京都)
2011/10/19 (水) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★
隔靴掻痒気味
構成や表現(ダンス含む)、舞台美術(衣装・装置)などよく出来ていながら、現実と夢の2つの世界の関連が最後に明かされるまで掴みにくく、肝心の「言わんとするもの」が隔靴掻痒と言おうか今一つくっきり浮かび上がらないのがもどかしい。
本作には当てはまらないかもしれないが、2つの世界のリンクが中盤あたりから徐々に明確になって行くスタイルの方が好みだな。
ハロウィン・シックス 【次月は11/19~21】
たすいち
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2011/10/22 (土) ~ 2011/10/24 (月)公演終了
満足度★★★★
正等なピカレスクもの
常識的に考えれば好ましいことなのに哀感が漂うラストは不思議な感覚。80分ほどの間に「ピカロ」な主人公にしっかり感情移入して価値観が逆転したのか?
また、アヴァンタイトル部分のハロウィンがモチーフの衣装もイイ。
アボカドって、野菜?【ご来場ありがとうございました!!】
まるけ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
女優系大満足(爆)
短編オムニバスながら、それぞれ各場に時間的隔たりがあることから併走させた構成がイイ。
また、「ゆうちゃんあっちゃん」の子供時代の残酷さとパ(ペ)ールを使った落としどころや「アダムとイヴ」「発明」が微かにリンクしているところなども上手い。
あと、GonnaBeFun の「Bitthday Party」、懐かしかったなぁ。
ウェディング&ハプニング
劇団K助
ザ・ポケット(東京都)
2011/10/18 (火) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
構成と落とし方が特に見事
苦し紛れの嘘と勘違いで事態がややこしくなるパターンを踏襲しながら仕込んだ伏線が、大半の人物が集結した終盤で一気に連鎖反応を起こす構成と、多段式に問題が片付き…な落とし方が見事。
さらにいくつか泣かせる台詞まで仕込むとは卑怯!(笑)
クライマックスの一部にO.ヘンリーのある作品を連想したのは深読み?
RING ~KIZUNA~
FEVER DRAGON NEO
笹塚ファクトリー(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/20 (木)公演終了
満足度★★★★
アツさに燃ゆる
言わば少年ジャンプのノリ?
クサいほどベタな展開(と演技)な上に擬闘も「寸止め」どころか「尺止め」(爆)に近いのに、観ていてアツくなるのがフシギ。
それにしてもN与C種の存在感(←多義的だ)といったら!(笑)
恩師の隣人の同僚のメル友からの助言
tea for two
「劇」小劇場(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
熟練の味わい
「え、ソコ知り合いなの!?」なオドロキが多い昨今、一見関連のない人々につながりがあるということに十分に説得力があり、笑わせてハラハラさせて最終的には軟着陸する構成とウイットに富んだ会話の妙は熟練の味わい。
MP3 -Future mix Ver.-
サイバー∴サイコロジック
nakano f(東京都)
2011/10/20 (木) ~ 2011/10/23 (日)公演終了
満足度★★★★
プレビュー公演!
切ないラブストーリーとナンセンスな笑いのコントラストがイイ感じ。(以下ネタバレBOXへ)
が、「演出家によるダメ出し」がなかったのはちょっと残念…ってかカンバンにイツワリあり?(笑) …とはいえ「他にも何か」であるところのアフタートーク(約15分)があったのは幸い。
なお、制作さんもカユい所に手が届く感じで◎。
「続々おとぎ夜話・寿」
Jungle Bell Theater
ART SPOT LADO(東京都)
2011/10/13 (木) ~ 2011/10/19 (水)公演終了
満足度★★★★
番外公演の番外的な?(笑)
童話などを民俗学的に説き明かすシリーズ、今回はストーリーそのものが民俗学的と言うより元は外国の話が翻案されて日本に定着する過程など裏話的なアプローチなのが新鮮。
また、チラリと反戦も織り込んだりして◎。
興す人々
劇団熱血天使
Route Theater/ルートシアター(東京都)
2011/09/14 (水) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★
観応えある青春群像劇
幕末に蘭学を修めようとしていた若者たちを中心に描いた青春群像劇で観応えあり。
時の隔たりの表現と転換を兼ねたダンスが良いアクセントになっている感じ。
が、演者が若いこともあり明治の場面に「中心部分の15年後」が感じられないのが珠に疵か?
空のハモニカ
てがみ座
「劇」小劇場(東京都)
2011/09/14 (水) ~ 2011/09/19 (月)公演終了
満足度★★★★
この劇場では初という対面客席
金子みすゞの晩年を中心に少女時代や彼女の娘も絡めて描いた力作。
事前に予習したこともあり比較的判り易かったが、前後する時制が時としてすぐにつかめなかったのは惜しい。
また、この劇場では初という対面客席にした装置での見せ方は効果的。
めろす
チェリーブロッサムハイスクール
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/09/10 (土) ~ 2011/09/14 (水)公演終了
満足度★★★★
駆けずり回る演出はアッパレ!
太宰治の「走れメロス」をモチーフに「拡大解釈」したものだが、原典に沿った部分は驚くほど忠実。
一方創作部分はかなりナンセンスで、ゆえに原作準拠の部分まで一部ギャグかと思ってしまう(爆)。
また、上演時間の大半を駆けずり回る演出はアッパレ!
昆虫系[改訂版]
鵺的(ぬえてき)
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2011/07/27 (水) ~ 2011/08/01 (月)公演終了
満足度★★★★
まるで「魔窟」?
健全な表社会からわずか壁1枚隔てた(彩光窓が1つ開いているのでもっと近い)アブない世界はまるで「魔窟」?(笑)
また、レンブラントの絵画を想起させる「光と陰」がクッキリした装置・照明は表と裏の象徴か。
冒頭の高音ノイズや時折入るトランペットなどの音効も「悪意」が感じられて◎。
花と魚
十七戦地
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2011/07/28 (木) ~ 2011/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★
21世紀版『魚が出てきた日』的?
新生物が出没するようになった村落に広がる波紋に地方の閉鎖性や中央に対する想いなどを練り込んで◎。
脚の生えた魚をナニカの象徴として読み解くこともできそうだが、そんな深読みをせず表面だけとらえても十分面白い。