ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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三鷹の化け物

三鷹の化け物

ろりえ

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

母親のことなど
ちょうど観劇の前日、苦労して建てた墓に父親の納骨をした。
そのせいか観ていてふと母親(こっちはまだ生きてる)のことを思い返してた。


死ぬ前に毎日病室に通っていた時、
オヤジの好きだった服を必ず着ていたこと。

旅行に出かける前と帰ってきたあとには、
父親が心配しているだろうからと
必ず仏壇に挨拶するようにと口酸っぱく言われること(苦笑

納骨で線香をあげとき、
きらめくような夕日に包まれて緑の中、
凄くほっとした顔をしていたなぁ・・(苦笑


思い返すとキリが無いけれど、
あの下らないネタの応酬の中で笑いながら
ふとそんなことを思い出していられるのは、
ろりえの作品がいつも、深刻な悲しい気持ちほど、
笑いの中に包み隠してしまおうとしているように感じてしまうからなのか。

いろいろ元気づけようとしても、
「いつも一緒にいたお父さんのいる向こうに、私も早く安心して行きたいわ」
なんて寂しそうに言っているのはウチとおんなじなんじゃないかな、とか(苦笑

でも、まぁ、そういうしょんぼりしたのを絶対そのまんまやんない、っていうかむしろ
ほとんど笑いや怪獣の渦に呑み込まれてどっかいっちゃってる(笑
って、ところが凄くろりえらしい気がする。

だって、悲しんでばかりじゃ暗いでしょ。

怪獣、お笑い、夕日に自転車?
チープかもしんないけれど、
自分の好きなガラクタみたいなオモチャ
でも、俺の目には凄くキラキラして写るぜ!

そんな等身大の自分を元気に目いっぱい詰め込んでみました。

そんなひねくれたサービス精神?を
勝手に感じてしまっていっつも気になってしまうんだよね(笑

とりあえずこれからも、素直なフリして目いっぱいひねくれてる感じで(邪推
目いっぱい楽しんで行ってってください、みたいな感じです(苦笑

ダッチプロセス 【ご来場ありがとうございました!】

ダッチプロセス 【ご来場ありがとうございました!】

ナカゴー

王子小劇場(東京都)

2011/10/21 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★

はらわた
なんていうか・・

私事ですが、観劇前の仕事で対応してた行事で急病人・ケガ人が何人も出て
走り回って対応してフラフラだったせいか・・(苦笑
ハンバーガーのにおいもそうですが、ラストの展開なんかも
わりと胃にくる感じで・・(笑

でもそれを別にすれば、
登場人物がしたり顔で言ったことが
くるくるとひっくり返ってループするところや、
ざわついた動き(そのなかに小ネタが不毛にちりばめられていたり・・)が、
「なんでこの動作?でくるっとまとまるの?」
という感じで妙に意見が一致したかと思ったら、
なんだかとんでもない吐露が唐突にでてくることによって
離反する登場人物たちが、
これまたなんだかよくわからない動き?でなだめられてるみたいなんだけど・・
「え、ちょっと待て、そこ納得するところじゃないだろ!」
と、心の中でツッコミを入れてみたり。

わりと「心の中にツッコミ職人」的な心意気を持っていれば(笑
物語がボケ倒している?せいか、
かなり楽しめるように感じました。

強靭な胃と心のツッコミ職人の二つに自信のあるかたにはお薦め?

ただ・・やはりハンバーガーは本物ではなくて、
「リラックマ的なものが付属したカワイイぬいぐるみなんか(一例)にすれば、
においもしないし、舞台とのコントラストになっていいんじゃないかな」
と、これは自分の心の中のツッコミ職人ではなくて、源さん的な何かが申しておりました(苦笑

なお、ノートを持って行って「この役者の演技は・・」
などとやっていると、最後にはノートはぐちゃぐちゃになり、
はらわたが煮えくり返ってしまうかもしれません(そんな人は来ないか・・

Kと真夜中のほとりで

Kと真夜中のほとりで

マームとジプシー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/10/14 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★


人の死について、考えてみる。
また、音楽について。
あるいは木漏れ日のように、浮かんでは消える景色について。

お別れを言って別れるのは、人生の中ではそう多くはない。
いつの間にか、溶けるように消えて、もう二度と会わないことのほうが多い。

・・ある日突然、自分の前から消えてしまった人たちのことを考える。

たとえば自分の父親について。
病室での最後の会話を思い出す。

たわいもないある一日の出来事。
久しぶりに家に訪ねてきた人の話。
父親は「よかったな」と言っていた。
笑っていた。

それは、景色。
音はあったのだろうが、父親が言ったその声がはっきりと思い出せない・・。

記憶の中の景色は、音の海に溺れて消えるだけ。
水面の景色はきらめくけれど、ゆらめくばかりでとりとめもない。

ときに音が舞台の台詞をかき消すというのは、
自分にとっては酷く自然に感じられる。

考えてみれば、記憶のなかの美しい景色にはっきりとした声が必要なのか?

上演する2時間ほどの時間は、
自分のなかの記憶を探す旅でもあるように思う。

思いの鳥

思いの鳥

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

ちいさな舞台ですがそのちいささが素敵です。
ここのところ毎回観ています。

細部までしっかりと作られていて
最後まで安心して
劇の世界の中に身を委ねられるところが
素晴らしいです。

そこここにある、
 劇的ではないけれど
  人の温もりのある
町中のひとたちの声を、
 ざわめきの中から
  ひとしずくひとしずく
   ていねいにていねいに、
それこそ手の指の間からこぼさないように
 注意ぶかくすくいあげて、
そのきらきらとしたところを
 舞台の上でしっかりと描き切っています。



以前、自分が町中で見た
ちいさなおばあちゃんのやっていたお店
(あれは京都だったか・・

小さくて、きれいではないけれど、
みているだけですごく温かな気持ちになれる
ハギレがあったりして・・

その布は、ディオールとかそうした高級なものとは
違うけれど、もっと美しくて優しいものが
含まれているように感じる・・。

ひとりでやっているこのお店のおばあちゃんの人生は
どうだったんだろう?

今ひとりでやっているこれまでのこととか、
その布を見つめながらつい、想像してしまう。



キャプチンの中にはそうした、
どこにであるけれど
目を凝らさなければ決して見れない
おばあちゃんのお店の中に香る
人生のようなものがある気がしてとても好きなのです。

ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』

ルネ・ポルシュ『無防備映画都市―ルール地方三部作・第二部』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

豊洲公園西側横 野外特設会場(東京都)

2011/09/21 (水) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

あまり難しく考えすぎないほうが
良いように思います。

自分は、昔から映画が好きなので、
ケンブリッジから出ている
「The films of Roberto Rossellini」(Peter Bondanella著)を読んでいて、
今回も行く前にその本のあちこちに付箋を付けて観に行きました(苦笑

ロッセリーニはネオリアリズモの作品のイメージとは対照的に、
金持ちの子息で
魅力的でハンサムであり、
映画監督としてよりかはプレイボーイとして運命づけられ
飛行機とレーシングカーが大好きで、
たぶん女優目当てで映画界に飛び込んだ、
というような、今回の舞台そのままの人物であったようです。

それこそ自分がこの劇を見る前に行った明日館の朗読会で、
関東大震災から衝撃的な早さで立ち上がった
築地小劇場のシーンとはすべてが対照的。

そのこともまた、この作品が
芸術の揺籃期のひとつのシーンについての
想像力を膨らませた風刺であり批判でもあったように
自分に強く感じられた原因のひとつであったかもしれません。

自分はもう少し先の本やロッセリーニ、あるいはファシズムや戦争、
あるいは後に続くヌーベル・ヴァーグについて考えてみたいと思います。

そうするきっかけになるだけの力が、
あの舞台から湧き出るイメージにはあるように感じます。

観客一人ひとりのそうした考え始めの一歩を、
ポレシュは与えたかったのではないかと思います。

七福神!

七福神!

ベビー・ピー

京都大学西部講堂(京都府)

2011/07/29 (金) ~ 2011/08/02 (火)公演終了

満足度★★★★★

ずいぶんむかしに
ベビー・ピーの『みんなボブ―ルックス最高!』を観て以来、
ウッドストックの野原に吹く風のような空気を、
出町柳駅で降りるときに感じるようになってしまった(苦笑

何か遠い昔、迷子になった場末の路地で視たような、
どことなく懐かしくて自由で無茶な思い付きが、
舞台の上にいつでも転がっている気がして、
この劇団の舞台が自分はとても好きです。

今回も、屋根やテントにのぼったりしたかと思えば、
フェリーニの夢を体でなぞろうとでもするみたく、
闇の中から飛び出てまた消えてく。

見るたびごとに作風がどんどん変わり、
「みんなボブ」とはだいぶ違ってきているけれど、
リアルタイムで東京とは全く関係なく進行する京都時間を
夏ごとに体感できるようでそれもまた良いです。

背水の孤島

背水の孤島

TRASHMASTERS

笹塚ファクトリー(東京都)

2011/09/09 (金) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

重量級
TRASHMASTERSOULから
毎回観てますが、どの作品も素晴らしいです。

今回は特に、時流の暗さの中で
重量級のストーリーと、超絶舞台美術がガッチリ噛み合って
凄みを増している気がします。

相変わらず、前半から後半へ、目の眩む転換。

矢継ぎ早に繰り出される会話の中で国家の存亡が決まるスリリングさには、
地震を経て現実感がようやく追いついてきた気さえしました。

3.11から半年が経ち、いよいよ舞台上にカタストロフィー的ともいえる
重い作品が出始める幕開けになったんじゃないかな、とも感じます。

アルジェの男

アルジェの男

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2011/09/16 (金) ~ 2011/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

二度目
8月上旬の暑い宝塚で観劇して以来、
なんとかもう一度観たいと思っていた公演だったので、
東京公演の後半に滑り込めてほっとしました(苦笑

というのも大阪でひとつ宿題をもらえたから。

最初に観たとき、隣り合わせたオバさんと話をしていて、
(再演だからか)「話(の筋)、若い人には古いんじゃないかしら?」
なんて、心配そうに聞かれました。

ただ、自分にとっては話が新しいか古いかは問題じゃなく、
そこに魅力的な人たちが存在していることがより重要で、
「古いかもしれないけれど、目新しいだけの作品よりずっと素敵だ」
って、こたえていました(優等生的?

そこで改めて、自分のコトバが嘘になっていなかったか、
もう一度しっかりこの目で確かめるため、
劇場で観なおしてみたいと思っていたんです。

改めて観かえしてみて、
登場人物のひとりひとりの描写、演技が、
非常に素晴らしいことが再認識できました。

大阪の時は主人公のジュリアンに行きがちだった目を、
東京では周りの登場人物にも向けてみると、
非常に少ない描写だけでそれぞれのキャラクターを
描き切っていることに改めて気づかされます。

また、ひとつひとつのシーンが非常に印象的で美しく、
簡単な輪郭では表せないところ
(なかなかどう言ったら良いか難しい・・コトバが足りずスミマセン(汗

ネタバレBOX

自分が特に惹かれたのは
盲目の娘アナ・ベルが死を決意して湖に向かうシーン。

文字通り、自分がいつまで経っても届かない遠く、
その見えない目でいったい何を見つめていたのか・・
悲しみともあきらめともつかない何かもっと別の透明でほの暗い何か・・
アンリに自分を重ねると、何か底の見えない湖のなかを彷徨うような不安と、
大事なものを失う、刺すような痛みとを胸に感じていました。

ひとつひとつはどこにでもある話かもしれない。

でも、人生はどこにでもあるような話の連続で、
そのどれもがかけがえもないから
誰もひとの人生に偏差値なんてつけられない。

どこにでもあっていい。古い話で構わない。
そこに人生があって、人が生きているのなら、
自分はそれだけで十分なんです。

宝塚は、携わっている人たちが愛情を持って接しているから、
触れるものすべてにそうした人生の手触りが感じられるのだと思います。
ファントム

ファントム

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2011/08/12 (金) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

やはり人気公演だけあって・・
ちょっとチケット取るのが手間でしたけど、それだけの価値のある作品だったかな、と思いました。

中でも魅力的だったのは、やはり蘭寿とむさんの少年のように透き通った純粋なエリック(ファントム)。自分の醜い顔をみて逃げてしまう女の子に「怖がらせて悪かった」と言える絹のような心の優しさ(優しさにもいろいろあるので・・)、美しさを、十二分に感じさせてくれました。

まぁ、なんというか・・毎月宝塚を見ていると、見た目はおっさんになっても、心だけは少年のようにまっすぐでいたいと思うものです(友達からは気持ち悪いと言われそうですが・・(苦笑

アンソロジー5『五重奏』

アンソロジー5『五重奏』

エレベーター企画/EVKK

月眠ギャラリー(大阪府)

2011/09/18 (日) ~ 2011/09/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

橋の脇のギャラリーに
散歩がてらにぶらりと入りながら、そのまま舞台の闇にふっと溶け込めるようなところがステキです。役者が至近距離にいて、余分なセットもなく、そしてたぶん描写が真に迫っているようでもあったので、自分は雨に濡れて駅まで歩く2人の女の子の姿が特に印象的でした。きっとすごくどこにでもあるような話なのかもしれないけれど、役者の声を通して、子供たちの時間を体感できることで、それがどれだけその女の子たちにとっては辛いことなのか、想像できる素晴らしさを感じたように思いました。

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