ぱち太の観てきた!クチコミ一覧

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LINX’S~03(ゼロサン)公演~ 

LINX’S~03(ゼロサン)公演~ 

演劇ソリッドアトラクションLINX’S

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2011/11/18 (金) ~ 2011/11/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

コスモスの咲いてるころ
いつ観ても素敵なお祭り騒ぎで、今回も観ていて胸が熱くなりました。

千秋楽はホント、舞台上に全部の劇団がいっぺんに乗っかって
揺れているようすが、
先週行った川沿いのコスモス畑で
花たちが風に揺れてにこにこしてるみたいに見えて、
余計に笑顔になってしまいました(笑

別に男女差別とかそういうんじゃないですけど、
男子は女子みたく眩いみたくきらきら輝かない代わりに、
いつも心が透き通っていたら、主催の石田さんみたく
死ぬまで色褪せないでいられるんじゃないかって思います。

・・そういえばそのコスモス畑で摘んだ花で
ハンカチを紅みたく染めて、その日贈った
大阪の弟的な女子(苦笑)の知り合いは、
男装すると凄く無敵感があって(実際はそんなんじゃ全然ないんだろうけど・・
自分には大阪の人たちはそんな
男子っぽさを誰もがもってるんじゃないか、
みたく、そんな風に感じたりします。

透き通ったココロがあれば、
こんないろんな色の花が咲き乱れるコスモス畑が育つんじゃないか、
みたいなそんな気持ちになって(笑

「ああ、自分も死ぬまで・・そういやオヤジがそうだったみたく(苦笑
踏まれても殴られても
透き通ったまま、色褪せないままでいたいな、みたく
そんな風に感じました。
・・だってその方が、男子っぽくてかっこ良いでしょ?(笑

・・作品の感想まだ全然書いてないですね。
あとでネタバレにこっそり書きます。
ちょっとテンション上がりすぎちゃったんで、また(苦笑

東京ミルクホールの快傑ハリマオ〜双頭の虎DX〜

東京ミルクホールの快傑ハリマオ〜双頭の虎DX〜

劇団東京ミルクホール

SPACE107(東京都)

2011/11/16 (水) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ムーラン・ルージュ的な・・
今回の公演を観ていて、自分も木の枝を持って舞台上を
他の観客と一緒に走りながら、
昭和初期に同じ新宿の、ムーラン・ルージュで上演されていた
自分の大好きな戯曲
「春と盗ッ人たち」(山田寿夫)を思い出していました。
(↑大衆芸能資料集成第十巻より)

戦時中の話なのにこんなにも朗らかに演出しているので、
「春と盗ッ人たち」の、戦時中なのに
仇討を朗らかに笑い飛ばした
柔らかさに似ているな、と、思ったのかもしれません。

恵比寿でも公演しますが、必ず新宿に戻ってくるところといい、
なんだか、際物に見えて新宿ムーラン・ルージュ的な
健やかさを持ち合わせていて
・・いや、やっぱなんかイイですね、こういうの(笑

五反田の夜

五反田の夜

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2011/11/17 (木) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

くるくる回る
なんだか道路拡張とかいろんな工事なんかの影響で、
五反田の町は昔とだいぶ変わってしまいました。

それでも、こんな狭い町内会的雰囲気な奇妙な舞台を観てしまうと、
昔、会って話してもうこの町を引っ越してしまった人びとの、
なんだかぽかぽかしたような心が、町のあちこちに
まだ眠っているような・・そんな気になってしまいました。

タイトルがそうだからなのか、
話の中に地名がよく出てくるからなのかは分かりませんが、
こんなにも可笑しな舞台なのに、
今までで一番「(地名の上での)五反田っぽい」ような気持ちになってしまったのは、自分が年を取ったということなんでしょうか?(苦笑

それはともかく、なかなかにステキな「Gotanda night」を、どうも・・(笑

ちなみに舞台の仕掛けを観ていて、
昨夜観た「悪い芝居@王子」をちょっと思い出しました。

(以下ネタバレ・・(汗





ネタバレBOX

スケールという面ではだいぶ違いましたが、
昨夜観た「悪い芝居@王子」のように
役者が台の上にのって、それを別の役者たちが
くるくると回すという仕掛けが五反田団でもあって、
それが凄く興味深かった。

その仕掛け、
悪い芝居では、人と人とが目まぐるしく行き交うさまを、
五反田団では、
・・なんだか人と人とが、たゆたうように
むつみ合うように、でも触れ合わないように、
ゆらゆらと揺らめくさまを、
表現しようとしていたように感じられて、
それぞれの提供するイメージの違いも面白ければ、
似ているところもあり、それは
「観ていて少しくらっと来る」感覚というか・・(苦笑

舞台をたくさん見てみると、
ひとつひとつの舞台を分析するだけでは得られない、
こんなちょっとした偶然の一致に
時代の息吹をひょっと感じて、
それがまた楽しいのです(笑
チルディズム

チルディズム

げんこつ団

駅前劇場(東京都)

2011/11/16 (水) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

ヅラとバク転
前回公演が観られなかったので久々の観劇になりましたが、
やはり何度見ても新鮮で素晴らしかったです!(笑

有楽町な宝塚のナイスミドルな男装とは違って、
こちらは隣の新橋駅のSL広場近辺の金券ショップから出てくる
薄毛(幸)のリーマンチックな男装美?の数々・・。

・・これを見ていると、山手線の高架下あたりに
バーコードヅラを装着した老若男女の集う立ち呑み屋の
1軒や2軒はあっても可笑しくないような錯覚に陥るような気も・・(・・言い過ぎました。スミマセン(汗

リーマン以外にも、シェフ(以下ネタバレへ・・)

ネタバレBOX

(活火山の)シェフ、出っ歯の大学一年生男子、
日本昔話的桜田門、
猫耳と地底人の区別がつかないマッドなサイエンティストなどなどが、
白鳥の湖を踊るバーコードハゲリーマンや、
場つなぎに駆り出された両親?などなどの合間に目まぐるしく繰り出され、
凍り、解凍し、噴火し、神託を受け、
また、地球人類70億人を2分していた賛成反対運動は1人の決断によって決着したかと思えばチルド解凍により元の35億人ずつの均衡に戻り、
鏡の前でついポーズをとって逃げ遅れて焼死し、
サ・ラリー教はリーマン達に急速な広がりを見せ始め・・

            ~そして、とってつけた様な大団円~
                               メデタシメデタシ

常日頃からヅラ(ハイカラな呼び名ではウィッグとゆうらしいが・・)
を装着して楽しむ女子らを羨ましく思っていたものの、
今回の公演を観ていると、
「自分もハゲヅラをかぶってバク転のひとつも決めたい!」
などという途方もない希求が沸々と沸き上がってきたり・・(苦笑

・・やはりげんこつ(新橋とヅラ含む)は永久に不滅です!
カオス*ラウンジ『カオス*イグザイル』

カオス*ラウンジ『カオス*イグザイル』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

秋葉原エリア(東京都)

2011/10/22 (土) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

猫の一匹でもいれば・・
自分も・・印象としては弱かった気が・・。

というか第二会場はキャバクラだったのか・・(行ったことないんで・・(汗
ちょっとどういう意味の会場だったのか分からなかったので

「ここはどういう意味のフロアなんですか?猫とかいないんですか?」

とか係りの人に聞いてたような・・そしたら
「第一会場行ってないんですか?」
とか逆に聞かれて
「え、第一会場行ってると、このフロアがどういうところなのか皆分かるの?
俺やっぱ凄く鈍い??(ガーン 」とかなって(苦笑
さらに上に上がったら瀬戸内国際芸術祭でみた様なギャラリー?があったので
「・・あぁ、これならよく分かるわ(ホッ 民家を改装したギャラリーってことね、しかっし前の住民の趣味悪いなぁ・・(←まだよく分かってない」
とか、思っていたんですが・・。

整理してみると・・
クレーンゲーム→女子寮?(入った方が良かったのかもしれないが、普通入らないよなぁ・・)→キャバクラ?→ビニールハウス・・?
なんだか凄く分かりやすくなっちゃった気がするけれど、
観終わった直後の自分には
「第二会場にはどんなたくさんのクレーンゲームがあるんだろう??」
と腕(てほどのものでもないが・・)が鳴っていたのを
肩すかしされた直後であったため、
「なんでぇもうクレーンゲーム無いのかと、ちょっとガックリした感」しかなかったなぁ。

・・いや、なんつか、美術鑑賞は難しい!
(ボルタンスキーなんかは超分かったが、相性かな・・

それにしても、あの会場に猫の一匹でもいれば・・
そしてなおかつ宇宙飛行士の格好をしていれば・・(←注文多いな
ハインライン的スぺオペチックな素敵空間になっただろうに、惜しいなぁ、
なんて思うのは俺だけではない筈・・いや、俺だけか・・(アキバ?的猫妄想の術(ドロン

・・・すみません、分からなかったんで自棄になってました・・(汗

説教強盗

説教強盗

劇団ダミアン

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2011/11/06 (日) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

・・かぶせるように
またあとで書きます(情報量少
・・さいたま行かな・・(汗

天竺ダイヤモンド

天竺ダイヤモンド

ひげ太夫

テアトルBONBON(東京都)

2011/11/08 (火) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

なにが美しいのか・・
今回も、ワクワクするだけじゃなくって、
自分も素直に共感できる所が一杯あって、
元気になれるステキな芝居になってました。

「美しいってなんだろう?」

当たり前のようでいて、何故か誰もハッキリとは口にしないもの。

「・・そうなんだよな。みんな見かけばっかり気にして、
心のキレイさをどこかに隠しちゃってないかな?」

(以下、ネタバレ↓

ネタバレBOX

ホントの美しさって・・もしあるんだとしたら、きっと、この物語みたく、
「困って落ち込んでる友達にお饅頭をあげられる」ことなんだろうね(笑

だって、どんな困ってても、友達が手作りのあったかいお饅頭を目の前に
ポン、て置いてくれたとしたら・・
そしてそのお饅頭を口いっぱいに頬張って、胃の中にあったかいものが
ぎっしり詰まったとしたら・・
きっとすこしだけラクになると思うよ(笑

そういえば自分も昔、白血病になった友達のお見舞いに行ったとき、
メシを奢ったことがあった(苦笑

自分はネットなんかとは違ってリアルではメッチャ口下手(苦笑
で人といると緊張するから、
カッコいい励ましのコトバとかなんかそんなもんじゃなく、
ただ行ってトンカツを奢りたかったんだなぁ(苦笑

・・そういえば覚えている限り病室の窓はどこもたいてい眺めがキレイで
(特にオヤジの最後の時はキレイな東京タワーがよく見えたな・・)、
それはつまり、患者がキケンな状態であったりとかそういうことなんだけど(苦笑
でも、そういう人たちにとっての美しさというのは、
そういう見た目の美しさじゃなく、
さっきみたいなお饅頭とか、トンカツみたいなそういうんじゃないかな・・・
なんてシンプルなことを、僕は・・・ただそうひたすらに、
信じてみたいんです!(苦笑
帰ってきた ザ・バックストリート・シャイニングス

帰ってきた ザ・バックストリート・シャイニングス

スクエア

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/11/10 (木) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

ビール一杯から始まる物語
観始めてすぐ「あ、これは京橋の話だ」と気づきました(笑

立ち飲みの安い店やうどん屋とかなんかがいっぱいあって、
オッサンたちのクダのおもろいとこ。

たまに大阪に行くとちょっぴり覗いてみては、
立ち喰いのラーメン食べてみたり
飲み屋のおこぼれを狙う路地裏の猫を探してみたり(笑
水商売の人おおいなァとか思って遠巻きにそそくさと歩きながら、
やがて終電で慌てて宿に帰ったり。

なんだか大阪には東京生まれの自分にとってはまるっきりSFみたいな・・
そんなフシギなラビリンスがあちこちにあって、
どこにも人間の臭いが染みついていて、
こんなマジメなこと言うのもナンだけど「勉強になること」ばかり。

そんな京橋の路地裏で歌うってことを想像して、
立ち飲み屋のほろ酔いのオッサン達のカオを思い出してうずうずしてみる(笑

たぶん・・・あのオッサン達以上に自分の町を・・たった一杯のビールを、
あるいはくたびれた靴で踏みしめる汚い路地を愛している人たちなんて
いないんじゃないか、と思う。

たった一杯のビールが灯す明かりが、
・・・まるでマッチ売りの少女が擦るマッチの光みたいに、
赤らんだ顔をした男たちの心を照らしているのを僕は見ていたので、
この「ビール一杯から始まる物語」が、
いったいどんなカオをして京橋の立ち飲み屋で話し合われて生まれたんだろう・・
なんて妄想をしてみて(苦笑
また胸がいっぱいになったりするのでした(笑

大阪の愛すべき市井の人たちを歌った歌は、
それだけで染み入るように僕の心にも火を灯すので、
僕も京橋のガード下でビールを前にしているみたいな・・
そんなカオをして舞台を観ていたのかもしれません(笑

ビルと廃材

ビルと廃材

拘束ピエロ

Studio Hatch(東京都)

2011/11/08 (火) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

少年漫画でもいいんじゃない?
「少年漫画のよう」みたいなコメントがあったのですが、
自分は逆にそういったところがとても好きだったので・・。

それと舞台を観ていて気づいたのだけれど、
自分もわりと似た経験をしたことがあったので、
それでか、かなり楽しんで観る事が出来ました(苦笑

以下、ネタバレへ・・

ネタバレBOX

例えば物語の中で
「自分の父親が倒れても友達には心配かけないように全然そんなこと言わない」
というところがあって、
実は自分も全く同じだったので(苦笑
昔の世代はどうかわからないけれど、
今の若い世代では凄く共感できるところなんじゃないか、
と思ったり。

また「急に友達が失踪」というところも同じで(苦笑
周りの友達みんなで血眼になって探し回っているところが
デジャブを観ているみたいで・・(苦笑
(僕の友達の何人かはついに北海道まで探しに行ってしまった・・)

・・クールで距離感を保っているようだけど、実は熱い、というのが、
若い世代には結構広がっているように思っていて(それが80年代とは圧倒的に違う・・
既存の物語ではそれらをまだ完全に拾い切れていないなぁとは
前からちょっと思っていて、
それだけに、荒削りとはいえそういう物語の方向性を
あんな電車の音が間近で感じられる奥まったスタジオで
瑞々しく体感できたことは良かったと思う。

僕は荒削りでどんどんチャレンジしていく人たちが大好きなので、
これからもがんばって作品を作り続けてほしいです。

・・というかほとんどの批判が自分の好みだけで言っているように見えるので・・
文句よりいっぱい良いところを見つけてあげましょうよ・・
11月のストイキックポジティブス

11月のストイキックポジティブス

Crackersboat

STスポット(神奈川県)

2011/11/08 (火) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

ズンズン
KENTARO!!さんのダンスが以前から好きで、
ちょくちょく観に行っているのですが、
なんだか正直、ずいぶん遠くまで来たなァ、と思ったりします(笑

ホント「ズンズン行こう」っていうのがピッタリする感じで、
止まることを知らないというか、毎回観ていていろんな印象が
極めて簡素なステージ上から次々生まれてくるところが
とても素敵だなあと思ったりしています。

今回のSTスポットは、わりと幅が狭い印象だったのですが・・
(以下、ネタバレって程の事でもないですが、↓で・・)

ネタバレBOX

奥行きのある会場の入って左側に観劇列を作って、
横幅を持たせて、「ああ、ここではこんな風に使っていたんだ」
と感心したり、、

それはつまり、ダンサーとしては当然端から端までの
横移動が増えるわけですから、
観客からするとダンサーの前後への移動時のうねり
なんかもすぐ近くから観えるわけで。

当日パンフには「これを書いてる時点でまだフリは考えてない」みたいに
書いてあったのですが、
何を魅せたいかの方向性はだいぶ前から決まってたんだろうなぁと、
思ってみたり。

途中、ソロなのに、違うリズムの音が左右から響くみたく
混じり合うように聴こえて、
そのうちの一つのリズムを拾いながらも
もう一方の音もすこし気にするみたいな感じ(あくまで自分の印象ですけど・・)、
なんだか最近自分がよく聴く音楽に似ていて、
微妙なニュアンスの動きにいっぱい見どころがあって、
それを間近で見られるのがとても楽しかった。

「みんなもっともっと、音と自由に遊ぼう!」って
体全体で跳ね回りながら叫んでいる感じがして、
やっぱ・・・いいな、なんて、思ってました(笑



スーパーソニックジェット赤子(大往生) 他【公演終了致しました!ご来場ありがとうございました!】

スーパーソニックジェット赤子(大往生) 他【公演終了致しました!ご来場ありがとうございました!】

ミジンコターボ

王子小劇場(東京都)

2011/11/03 (木) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

あとでもう少し細かく書こうかと・・
短い中に見どころがぎっしり詰まっていたので、
あとでもう少し細かく書きます・・。

儂が燃えて死ぬまでの噺(大炎上) 他【公演終了致しました!ご来場ありがとうございました!】

儂が燃えて死ぬまでの噺(大炎上) 他【公演終了致しました!ご来場ありがとうございました!】

ミジンコターボ

王子小劇場(東京都)

2011/11/03 (木) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

もう一度見るかもしれないので・・
あとでもう少し詳しく書きます・・

遊園地再生事業団『トータル・リビング 1986-2011』

遊園地再生事業団『トータル・リビング 1986-2011』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2011/10/14 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

ただなぜみんな80年代について語りたがるんだろうか?
「古い」と言われると、確かにその通りなのですが、
それは80年代的(に見える)作家さんに共通する感覚のような気もします・・。

ただ、それはそれで現在もっとも影響のあると思われる方々が
80年代の影を引きずっている(ように見える)ので、
自分としては、リアルタイムで進行している
芸術文化を紐解くうえでの一般教養として
80年代を学ぶということには一定の理解を示しているつもりです。

ちなみに今回は、2011年とバブルの時代とを結びつける、
というものでしたが、舞台の上に出てくる若い人たちが
「70年代よりは80年代」
という向きで80年代に向かう、というのがちょっと、
自分には違和感が残りました・・。

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まぁ、自分の興味が逆に昭和初期~1960年代
(あくまで大雑把なくくりとして)あたりまでなので、
自分のあまり興味がない時代同士で比べられてもなぁ・・という気がしたのは確かです。
・・そもそもバブルの空気は両親が完全にスルーしていた大気だったので、
自分の家の中にはかつてそうした時代が存在したという実感もないですが・・。

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それよりかはいっそ役者の方々が40代以上の格好をして、
80年代を回顧する、とした方が分かりやすいのかな、と思ってしまいます。

確かに80年代に興味をもつ若い人は現在も存在するんでしょうけど、
彼らを先導役にして舞台を進めるのはどうかな・・と思ったりもします。

自分たちのすぐ上の世代の方々が過ごした時代なので、
興味はあるんでしょうけど、
そのさらに上には、もっとシンプル(素朴)で豊潤で、
悲劇的でドラマチック(時に深い憂鬱が支配した・・)だった数多くの時代があったので、
80年代は80年代に生きた人びとに結び付けてほしかった・・
というのが正直な感想です。

若い人には若い人の時代があるので、
過去と現代とを結びつけるのは
その時代に生きた人々の役目であるようについ感じてしまうのです・・

また、そういうところ(見た目だけで先入観がうまれてしまうところ)が
舞台の怖いところでもありますが・・

逆に若い人に現在と過去とを結びつけさせるなら、
のびのびと戦国時代あたりまでさかのぼって
好き勝手やってほしいものです・・。

もし、この舞台が、40代以上のカッコをした人たち
(回想も含め、出来ればすべて本当の40代以上で)
で構成されていれば・・印象はだいぶ変わるように思います。

自分は、とても素敵な舞台だなぁとは思ったのですが、
どうしてもそのあたりが引っかかってしまいました(苦笑

松田正隆『日々の、すみか』

松田正隆『日々の、すみか』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

のとや3F(東京都)

2011/11/02 (水) ~ 2011/11/02 (水)公演終了

満足度★★★★

言葉の断片について
会場に着いたらすでに人が大勢いたので、
狭苦しいなかで立って聴くならと、
了解を得た上で
思い切って昭和な雰囲気に満ちた
エレベーター前の階段の踊り場で
何とはなしにうろうろしつつ、
会場内の動きに耳をそばだててみました・・
(自分なりの地点的見方のつもり

街の音にかき消され、
言葉もごくまれに途切れ途切れにしか聞こえず、
それすらも
「こういう単語ではないか?」と、
かろうじて推測できる程度でしたが(苦笑
朗読会を会場の外から、
微かな空気の振動のみで感じとり
あとはドアのガラスを通して、
中の様子を伺うようにして眺め、
窓の夜景と朗読する姿とが溶け合っているのを認めるのは
なかなかに趣き深いものでした。

自分にとっての理想の朗読会とは
音楽のライブに近いもののように感じるので、
今回のように素晴らしい役者さんたちの発するコトバを
断片的な音色として、
埋もれた街の音の景色の中から掘り起こすのは、
なかなかに貴重な経験であったように思います。

・・まぁ、演技を観ることから解放された分
座席の制約からも解放されて
いろんな楽しみ方ができるということで・・。

バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!

バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!

バナナ学園純情乙女組

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2011/10/26 (水) ~ 2011/11/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

乾燥
自分は、最初から学園で滝に打たれるつもりでしたので
特にレインコートも着ていかなかったのですが、
逆に敬遠されてしまったのか?(誰だって嫌がる人に水をかけたいのでわ?
思ったよりずぶ濡れになりきれなかったのが逆に心残りでした(苦笑

割と頑張って見よう見まねでヲタ芸?をしたり拍手をしたりしてたので
多少汗はかきましたが、帰りにぶらりと猫カフェ(自分にはスタバのような存在)に寄って猫たちと遊び、
さらにもうひと汗かく位の(湿気の)余裕はありました(笑

次からはもう少し頑張って良い席を取り、
さらには自然に水の標的(ターゲット)としてロックオンされやすい雰囲気を醸し出せるよう(具体的な計画は無いですが・・)、
精進しよう(滝だけに)と思ったりしました。

岡崎藝術座『レッドと黒の膨張する半球体』

岡崎藝術座『レッドと黒の膨張する半球体』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

視点
僕も何か書こうと思ったのですが、直前に書いた方が
すべて書いているように思うので遠慮します。

ちなみに自分が一番印象に残ったのは内田慈さんかなぁ。

以前の新国立の「タトゥー」なんかもそうですが、
なんていうか、ふつうの劇とか映画とかに出てる女優さんとかと比べると、
ハッキリ視点が違うように思えてしまうんですよねぇ・・(笑

別に難しい劇の方が偉いとかそういうんではなくて、
出演している作品を観ていると、
「常に自分が時代の一番先の舞台に出ていたい」
という、渇望というか嗅覚をもっているように感じてしまうのです。
(まるでマドンナのよう

そういう意味では、この人が出ているというだけで
「俺にはわからない何かもっと別のものが作品の中に隠れているのでわ?」と
思わせられてしまう、観ている側も試されてしまう
凄い女優さんですね(苦笑

鳥ト踊る

鳥ト踊る

はえぎわ presents 真夜中

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/10/26 (水) ~ 2011/10/31 (月)公演終了

満足度★★★★★

26日(男×女)、31日(男×男)
自分は初演を観ていて、物語を覚えていたので
公演の順番を見ながら、
おそらくA:男×女がオーソドックスなバージョン、
B:男×男がはえぎわ的なバージョンではないかと予想し、
とりあえずわかりやすいようにと
オーソドックス版からはえぎわ版に流れるような形で観てみました。

両方観終わり、どちらを最初に観ても良かったかな、という気はしましたが、
最初に予想した作風は大体当てはまっていたように思いました。

自分が物語をなぞっていった流れを説明します。

まず、男×女編を観ながら物語を復習します。

・・次に、男×男編を観ながら、作者がどこを見せたいのか
男×女編と比べながらあぶり出していきます。

すると・・男×男編は、一見アゴラっぽくない際物にも見えそうなんですが、
よくよく見てみると、あえて男同士を役者を選んだ
作者の意図が見えてくる気がするのです・・(たぶん

以下、ネタばれへ↓(汗

ネタバレBOX

「鳥ト踊る」は、扇風機に髪が絡まった女と、それを見つけた見知らぬ男の話です。

以前、青の奇跡で観たときには、
地下に降りて行って、入るといきなり狭い会場で
そんな訳の分からない光景を目撃してしまい、
びっくりすると同時に
物語の舞台そのままにもみえる会場の雰囲気と溶けあって、
とても楽しめたことを今でも覚えています。

今回、駒場という、残念ながら怪しくなく(苦笑
しかも初演と比べれると割と広い会場だったため、
空間の面では初演に比べるとジャンク感が少なく
そのため、空気としては不利な点はあったように思います。

ただ、男×女編は演技も雰囲気も会場の空気にもうまく溶け込んでいて、
脚本の中の「8 1/2」にヤンキーと小劇場感を混ぜたような
カオティックな不条理劇感をうまく出現させていて、
普通にすごく面白く観れました。

男×男編は、そういう意味では、会場からすると浮いている感が少しあった気がします。

というのも一見したところ、飲み屋で酔っ払った若い劇団員が男同士で
何の結論も出ない不条理劇を延々とやっているいるだけのようにも
観えたからです・・少なくとも上辺は。

ただ、よくよく男×女編と頭の中で比べながら観ていくと・・
いろいろと見えてくるものがありました。

男×女編では、身動きの取れない女が明らかに下の立場に見えました。
ところが男×男編では逆に、
身動きの取れない女役のほうが体格が立派であったため、
こちらが上の立場のような雰囲気が出ていました。

その意味で、男の「器の小ささ感」が凄くよく出ているのは男×男編だったように思います。


また、ここからは自分が勝手にそう解釈したというだけで、
作者の意図とは関係ないと断ったうえで言います、
(自分にはそうではないかと感じられたので
この物語のすべてが、フェリーニの「8 1/2」的な
一人の妄想の産物だと解釈した場合の話です。

男×男編では、両方とも同じ人物であることを暗示するために
女装しているのだと解釈することが可能だと思われます。

つまり、扇風機に髪の絡まった女(女装した男)は、
創作に悩む男が妄想の中で生み出した虚像で、
そのため、女装しているのが観客からはひと目で分かるものの、
男は自分が生み出した妄想の中にいるため、
その不自然さに気づかないとも考えられる。

そう思いながら観ていると・・
物語の最後のほう、
男が去り際、
女に言い聞かせるように「大丈夫」と何度も言ってから、
ヤンキーの「林先輩」に殺されてしまう(直接は描かれないが・・)シーンがあります。

そこではじめて、それまで男の妄想ではないかと感じられていたものが、
実は女の妄想だったのではないかとカチッと切り替わる。

女にとって重要なのは、男なんかでなくヤンキーの「林先輩」で、
男が「林先輩」に殺されるのというのは、
実際に人殺しがあったというよりかは、
女が「林先輩」の器のでかさ(笑)を再認識するというメタファーにもみえる。
(その点、AとBとで、物語の最後の女の反応が微妙に変わっているようにみえます

女は「林先輩」に明日会ってこようか、と言う。
妄想から現実世界に戻ることを暗示しているようです。

日常の風景をきっちり切り取ることも確かに重要だし魅力的ですが、
意図したかどうかはともかくとして、
作品を見ながらこれだけいろいろと解釈できるというのは
面白い作品だからではないかと思います。

しかも、それにはえぎわらしいノイズがたっぷり混じっていて、
しかも鉄割チックな宴会劇にも似た不条理なので、
これは実はなかなかの傑作(怪作ではなく)なのではないかと
思ってしまったりもするのです。

僕はこの作品、とても好きですよ(笑
金糸雀喫茶館

金糸雀喫茶館

黒色綺譚カナリア派

秋葉原 カフェトリオンプ(東京都)

2011/09/16 (金) ~ 2011/09/16 (金)公演終了

満足度★★★★★

秋葉原には猫もいる
自分は夜にカステルッチを観てそのまま大阪に向かう予定だったので、
午後なんとか休みをとって見に行きました。

それにしても、以前から思っていたのですが・・
カナリア派の女優さんたちは、赤澤氏を筆頭にみんな男っぽい演技がよく合うなぁ・・と。

途中、自分が近所(走って3分!)の人気の猫カフェ(目当ての猫あり)にいって
30分ほど猫たちとオモチャでガッツリ遊んで(苦笑
また猛ダッシュで帰ってきたものの
牛水氏と升氏の2人会話劇の出だし5分を見逃すという
若干のハプニング(というかドジ?)はあったものの、
ほぼ昼の部を見られて、とても充実した午後を過ごせました。

今頃だったら皆さん途中ダッシュで猫カフェに行って息を切らせて帰ってきた(苦笑
客の顔も忘れてる頃かなぁ、と思ったので今更書きます。

その節はどうもありがとうございました!

あたらしい草

あたらしい草

chon-muop

RAFT(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

R・ブローティガンならたぶんきっと・・
ああ、さっきはすごくびっくりしてしまった。
だって、すごくきらきらしていたから。
夜の街がすごくキレイで・・。

舞台を観た後でこれだけ夜がきらきらしていることって・・
自分が覚えている限りでは、ユリイカ百貨店のetw
 ・・よく考えたら先週もetwに行ってきたばかりだった。
   夕日から夜にかけて空の色が変わるのを見に・・
での公演以来かもしれない。

ライブでは、わりとこんな夜がある。
ためしにひとつ挙げるなら、下北のleteあたり。

そういやleteは夜の散歩で横を通りがかり
外に少し漏れ出る誰かの演奏がふと耳に入るたび
(セロニアス・)モンクの幾何学的な曲(高桐院の庭を見ると
モンクのようだと思う)を換気扇から聴いていたというケルアックのことを思い出す。
それもまた夜を彩るステキな歴史だ。

・・そんなまるでオトギ話みたいなきらきらした夜・・

舞台が終わって劇場(RAFT)の外に出ると、
そこは僕には子供のころからわりと見知った街。

そういやまだよちよち歩きの時分、よちよちと駅(東中野)の改札を突破していってしまって
死んだオヤジにはえらく心配かけたっけかな(苦笑

そんな懐かしいけれどちょっと寂しい思い出も
夜のきらきらが少し彩ってくれている気がする
・・なんだか、また好きな劇場が増えてしまったかもしれない(苦笑

R・ブローティガンならこんなときどう書いただろうか?
なんてこと考えながら書き始めてだいぶ逸れてしまった。

でもまぁ、これはこれで良いんじゃないですかね、なんて思ったもので、
ハロウィンとはあんまし関係ない夜を過ごす舞台好きに読んでもらえたら光栄です(苦笑

【終演致しました】とりわけ雨をはじくベビー【ご来場頂き、ありがとうございました!】

【終演致しました】とりわけ雨をはじくベビー【ご来場頂き、ありがとうございました!】

トリコロールケーキ

しもきた空間リバティ(東京都)

2011/10/21 (金) ~ 2011/10/24 (月)公演終了

満足度★★★★

妖精=オッサン説
なんとなく観に行ってみたら、
凄く面白かった(笑

やはり舞台の上の人がみんな少し変というのは面白いし、
それが過剰じゃない感じなので観ていて非常に心地よく感じます。

ひとり、おっさんだけが、プーで非常に親切という点を除けば
それほど変人ではない・・というところが凄く新鮮な気がして面白かったです。

最後あのおっさん、本当は妖精(つか寅さん?)だったんじゃないかぁ・・
なんて台詞も、なんだかアリなんじゃないかという気がしてよかったです。

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