満足度★★★★★
ただなぜみんな80年代について語りたがるんだろうか?
「古い」と言われると、確かにその通りなのですが、
それは80年代的(に見える)作家さんに共通する感覚のような気もします・・。
ただ、それはそれで現在もっとも影響のあると思われる方々が
80年代の影を引きずっている(ように見える)ので、
自分としては、リアルタイムで進行している
芸術文化を紐解くうえでの一般教養として
80年代を学ぶということには一定の理解を示しているつもりです。
ちなみに今回は、2011年とバブルの時代とを結びつける、
というものでしたが、舞台の上に出てくる若い人たちが
「70年代よりは80年代」
という向きで80年代に向かう、というのがちょっと、
自分には違和感が残りました・・。
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まぁ、自分の興味が逆に昭和初期~1960年代
(あくまで大雑把なくくりとして)あたりまでなので、
自分のあまり興味がない時代同士で比べられてもなぁ・・という気がしたのは確かです。
・・そもそもバブルの空気は両親が完全にスルーしていた大気だったので、
自分の家の中にはかつてそうした時代が存在したという実感もないですが・・。
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それよりかはいっそ役者の方々が40代以上の格好をして、
80年代を回顧する、とした方が分かりやすいのかな、と思ってしまいます。
確かに80年代に興味をもつ若い人は現在も存在するんでしょうけど、
彼らを先導役にして舞台を進めるのはどうかな・・と思ったりもします。
自分たちのすぐ上の世代の方々が過ごした時代なので、
興味はあるんでしょうけど、
そのさらに上には、もっとシンプル(素朴)で豊潤で、
悲劇的でドラマチック(時に深い憂鬱が支配した・・)だった数多くの時代があったので、
80年代は80年代に生きた人びとに結び付けてほしかった・・
というのが正直な感想です。
若い人には若い人の時代があるので、
過去と現代とを結びつけるのは
その時代に生きた人々の役目であるようについ感じてしまうのです・・
また、そういうところ(見た目だけで先入観がうまれてしまうところ)が
舞台の怖いところでもありますが・・
逆に若い人に現在と過去とを結びつけさせるなら、
のびのびと戦国時代あたりまでさかのぼって
好き勝手やってほしいものです・・。
もし、この舞台が、40代以上のカッコをした人たち
(回想も含め、出来ればすべて本当の40代以上で)
で構成されていれば・・印象はだいぶ変わるように思います。
自分は、とても素敵な舞台だなぁとは思ったのですが、
どうしてもそのあたりが引っかかってしまいました(苦笑