ちゃたらーの観てきた!クチコミ一覧

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百鬼夜行

百鬼夜行

劇団 M'sカンパニー

杉並公会堂(東京都)

2011/10/19 (水) ~ 2011/10/22 (土)公演終了

満足度★★★★

完成されている芝居
再演ということもあるのでしょうか、初日だというのに完成されていて安心して物語の中に入り込めました。(科白のトチリらしいのは一点だけありましたね。ほとんど気になりませんでした)
物語がしっかりしている上、間に挿入されるダンスも見ごたえがありました。ただ、中には技術的に「その動き難しいよね?身体固いよね?」というような方もいらしたので、みんなに同じ振り付けというのは無理があったかもしれません。(V字バランス的なヤツ)

声優で存じ上げていた大塚明夫さんが出られるというので興味を持ったのですが、ナマで見る大塚明夫さんは、ダンディで優しそうで、背がとても高く、こんな素敵な人なんだとあらためてファンになった次第です。ただ、お声がとてもいいのに比べるとお芝居はやや固かった気がしました。やはり長い間「声」で芝居をされているのだなと感じました。
とはいえ、皆さん上手で安定していました。中でもゆき役の小山玲奈さんと吉田役の男の人(飯田さん?)がとてもよかったです。前世と現世の二役が、はっきりと演じ分けられていました。

ネタバレBOX

途中で、百年の時の流れを表わすファッションショー的な場面がありましたが、まさかナイトフィーバー的なダンスやタケノコ族を観られるとは思わず、シリアスな場面なのに笑ってしまいました。
あの場面で、何人かの女の子が、何かをすくい取る動きをしたのですが、その意味がわかりませんでした。掬おうとしたものは「時」ですかね?

お節役の二宮さんは、登場したときは往年の朝丘雪路似のオトナの美女だと思いましたが、段々と可愛い声になっていって、最後は少女のようになって、そのギャップが不思議でした。
遊女役の女優さんたち、みんな魅力的でした。三味線の音に合わせて踊るところは、辛い稼業の中でもほのぼのと楽しげな場面として心に残りました。

素敵なお芝居をありがとうございました。

新・愛子と玲子

新・愛子と玲子

劇団こんぺいとう

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2011/10/18 (火) ~ 2011/10/18 (火)公演終了

満足度★★★

テーマの勝利
人が次々に死んだり、本当は親子、本当は兄弟、本当は×××・・・などの人間関係が明らかになっても、「昼メロのパロディです」と言い切られたら、何でも許されてしまう。まさに、今回はテーマの勝利。目の付けどころの勝利ですね。

かく言う私は、昼メロに一家言あるオンナ。ごきげんようからの気持ちの切り替えにも慣れた女ですので「あー、あるある」と、昼メロあるあるを楽しみましたが、一緒に観た男性は、首をひねっていました(笑)
60話分の展開を80分に詰め込んだスピード感は良かったです。ジェットコースター展開がウリですものね昼メロは。これ以上長くなったらしんどかったかも。

役者の技量には明らかに差がありましたが、全体的に、良くも悪くも素人劇団っぽい雰囲気でした。旗揚げしたばかりということなので、これから色々変わっていくのでしょうね。
そんな中で、白田みさき役の女の子はちょっとだけプロっぽかったです。アキバにいそうな感じで可愛かったvv

ネタバレBOX

ここからはちょっと辛口の意見です。

前のクチコミの方と同意見ですが、私も登場人物を減らすことに賛成です。
妹のルミとその恋人忍のシーンは、いらなかったと思います。二人が無意味に抱き合うたびに、せっかくの芝居が中断していました。
西園寺母娘の会話は、学芸会っぽかったです。
ゲス男がゲスゲス言うのも耳障りでした。あれは、なにかのパロだったのでしょうか?
面白くしようとする努力が伝わってくるのですが、多くの場面で上滑りしてました。もったいなかったです。

色々書いてすみません。これからの劇団ということで期待しています。
次回の公演は、パロディでない脚本で観てみたいです。


吉例顔見世

吉例顔見世

御園座

御園座(愛知県)

2011/10/01 (土) ~ 2011/10/25 (火)公演終了

心配が二つ
昼夜観ることができました。
初御園座でしたが、まず広くてビックリしました。
演目も配役もかなり豪華。それに見合ってチケット代も高め。というか、高い。
最近、小劇場に通い始めて、改めて歌舞伎のチケット代の高さに疑問を感じます。(しょうがないけれど)
もっと安い席を作れば、若い人も見られるのにね。招待券を配るより、ユース割引とか学生券とか作ればいいのに。

又五郎さんの足も心配でしたが、それ以上に團十郎さんの声枯れが酷くて、この先持つのか心配です。

ネタバレBOX

一つ一つの演目についての感想は長くなるのでブログに書きました。
歌舞伎に興味のある人で、かつ、心の広い人だけ見てください。

http://ameblo.jp/imacoco2010/entry-11048454092.html

文學青年

文學青年

GO-SUNS

新宿シアターモリエール(東京都)

2011/10/07 (金) ~ 2011/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

情けない男と輝く女
文学少女という言葉には知的で清楚な香りがするのに、文学青年というと、地に足のつかない、もしくは肺病やみのイメージがある・・・・・・というのは、もっぱら私の偏見ですが、まさしく、清楚で美しい女性と地に足のつかない男の『青春の終わり』というのを堪能しました。

芝居の中に盛り込まれた文豪ネタには、国文科の血が騒ぎました。と、同時に、坂口安吾に失礼だわとも(笑)

麻里子役の遊井亮子さんがとても素敵でした。こんなにきれいな人がすぐ目の前でお芝居しているのを見られるなんて、小劇場って素敵ですね。
麻里子に感情移入しすぎてしまったので、村井の言動にはいちいち腹を立ててしまいました。

(ネタバレの内容は、私が村井に毒を吐くというだけのものです)

ネタバレBOX

だいたいね。
結婚もしていないのに、長々とヒモ状態で食わせてもらって、彼女が父親から譲られた大切な喫茶店を「ホストクラブにする」とか、何寝ぼけたこと言ってるの。彼女は嫌だって言ってるじゃないの。
風営法が何だとか言い訳がましいこと言っていたけれど、そもそも、あなたがちゃんと働いていれば、麻里子さんは喫茶店で「文豪ナイト」なんてやらなくってもフツーに食べていけるのです。
周りがみんな「書け書け」って言ってるのに、グズグズグズグズ・・・・・・書けないなら、すっぱり筆折って働けっつーの!!
「俺だって生活かかってるよ」って、ひとの喫茶店あてにして何言ってんだクズ。ヒモ。
菜緒ちゃんへの説教(?)も「自分を幸せにできるのは結局自分だから」と言った直後に「恋愛は一人じゃできないんだから相手のことを考えないと」とか、
いったい何が言いたいんだ。いちいち文豪や他人の言葉を引用して、自分と言うものがないから、薄っぺらいんだ。ペラペラなんだ。

「店一つ終わらせるのがこんなに大変なんて」と、最後まで後始末に追われている麻里子のところに、(全ての引越しが友人たちの手で終わった頃になって)ノコノコ現れ「あっけないな」って・・・もう、その頭に向けて心の引鉄ひきました。チュドン。
案の定、麻里子が怒ってくれて、よかった。馬鹿は言わなきゃわからないからね。言ってもわからないヤツもいるけどね。

ラストシーン。
「これで終わりなのか」と未練がましい村井に、「生きなきゃ」と言い残してさっそうとドアの向こうに消えた麻里子には、ブラボーと拍手を贈りました。

麻里子ほど綺麗で優しい人が、あんな男のそばに20年近くもいたなんて。お気の毒としか言いようがない。結婚しないで30代後半をむかえる、その気持ちは女しかわからないでしょう。でも、こうなった今は、籍入れないでよかったと言えます。うん。よかった。抜くのも大変だもん。(いえ、私は籍抜いた経験ありませんが)
「さみしいから優しいのか優しいからさみしいのか」
多分、優しすぎてさみしくて、最初の一歩が間違っていたんです麻里子。
次の人生のステージではもっともっと輝けるはず。大作家になった山崎くんとの再会とか、素敵だと思う。

村井は、振られた最後の最後まで川端とか引用していたけれど、お前は一生涯他人の言葉をつぶやいて生きてろよ。
・・・と、呪詛をはきたくなりました。
うん。吐いたね、今ね。

ここまでのめり込んで見られたというのは、すごく楽しんだということです。
麻里子さんが素敵だったし、脇の男性陣もやけに美形がそろっていて、ちょっと得した気分です。

素敵なお芝居をありがとうございました。
陛下に届け

陛下に届け

ポップンマッシュルームチキン野郎

Geki地下Liberty(東京都)

2011/10/07 (金) ~ 2011/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

笑いと感動が確かに・・・
そう。笑いと感動が、確かにあったのです。
が、そのどちらも私には強引過ぎて、戸惑った・・・というのが正直な感想です。
といって、面白くなかったというわけではありません。
むしろもう少し観てみたいと思ったので、前作「よーいドン!!死神くん」のDVDも購入しました。これから観るのが楽しみです。

後はネタバレで。
(かなりネタバレしているので、これから観る人は読まないでください)

ネタバレBOX

笑いのとり方が強引だなぁというのは、あくまでも私の個人的な感想です。
人によって受け止め方は、当然、違います。
実際、亀甲縛りもイジメ(罰ゲーム)場面もウケてました。
もちろん、私も笑いました。(←笑ってんじゃん)
しかし、せっかくちゃんと芝居ができる役者さんたちなのに、たけし軍団やダチョウ倶楽部がやり尽くしたようなギャグで無理やり笑わせているのは、「もったいない」とも同時に思いました。
私的笑いのツボは、「豆知識部の先輩後輩」という前振りがあったずいぶん後に「リスのしっぽの話」を聞かされると「あ、このふたり豆知識部だった!」と思い出して思わず吹き出した・・・・・・そのへんにあります。
他にも、ちょっとした会話や間の取り方で笑える場面もたくさんありました。
例えば、陛下が源氏物語の曲を国家にする場面で「君が代しか聞いてないから新鮮だったよ」みたいなことをサラッと言ったところとか。
身体で取る笑いよりも、そっちの方が好みです。

感動の場面については、その前のギャグシーンとの振れ幅が大きくてすんなり入り込めなかったというのもありますが、陛下の気持ちがいまひとつよくわかりませんでした。
どうして最後あのように変わっていくのかというのが、不明。
夢を繰り返し見ているうちに色々考えたのでしょうが、最後の扉を開いて知った事実は、もっと衝撃が大きかったはずです。
あのラストでいいのかなとか、考えてしまいました。
源氏物語の若紫との出会いが、どんな影響を及ぼしたとか、その辺も今一つ分からずじまい。

すみません、色々辛口になってしまいましたが、それだけ期待が大きかったのです。大きすぎたのです。

繰り返しますが、決して面白くなかったのではありません。
面白かったのです。
次回作もぜひ見に行きたいです。
引き際

引き際

metro

赤坂RED/THEATER(東京都)

2011/10/06 (木) ~ 2011/10/13 (木)公演終了

満足度★★★★

もう一つの日本の物語
『この物語は、もう一つの日本を舞台にしている』
脚本の天願大介氏が『引き際』作品解説なるものを用意していてくれました。
そこにはお芝居のキーワード、「レイズ」「ウディ・ガスリー」「野馬台詩」「方丈記」について解説がありました。

ウディ・ガスリーの説明に『でたらめで自由で時に不道徳』とあったのが、何だかこのお芝居にぴったりだと思いました。
人によっては眉をひそめるような(そのほうが道徳的)、下ネタやブラックなネタもありましたが、私も一緒に見た友人も、ただただ笑ってました。

若松武史さんの演技がすごかったです。柄本時生さんがむしろフツーに見えました。
月船さららさんは、お綺麗でかつ男前でした。蝶子の歌唱力はさすが元宝塚。終演後、自ら売店に立たれてのはっちゃけた売り子ぶり。ちょっとファンになりました。

話は、途中のでたらめな勢いに比べると、後半ちょっと尻すぼみ。でも、全体通して満足です。

ネタバレBOX

【あらすじ】
 鎖国前夜。逃げ惑う人々の間では様々なうわさが流れていた。
不老不死の薬になるという不気味な「もの」の噂、人を殺しながら移動している「スナックの美女」の噂・・・・・・。
 海辺の廃墟の町。その片隅にあるスナック「牛の腸」。不気味な名前のこの店に、落ち葉が吹き寄せられるように名も無き男女が集まってくる。解体作業員のヒロシ、元自衛官のトラブル処理屋金本、超絶行商人の黒俣、そして謎の女鈴子。
四枚のカードが揃ったとき、呪われた運命が発動する。
 病院では瀕死の天才亀田博士があるものを待ち続け、空港では海外脱出を願うセレブたちが暇をつぶし、蝉時雨蝶子はリサイタルで熱唱、柿乃花先生は、講演会で国家の未来を熱く語る。果たして「日本」は救われるのだろうか?そもそもこんなことになってしまった原因は何なのか?そして私たちはどこに行こうとしているのか?
 その晩「牛の腸」はすべてを呑み込んで驚くべき未来を提示するのである。
(天願大介氏『引き際』作品解説より転記)



「驚くべき未来」というのは、そんなに「驚くべき」でもなかったです。途中でわかるから。
人間のたくましさというのが伝わってくるオチでした。
引き際・・・・・・引くに引けずに来ちゃったら、開き直るしかない。
こんなときだから、不道徳でも笑って歌ってたくましく生きたいですね。

方丈記も読み返してみようかな。
通し狂言 開幕驚奇復讐譚(かいまくきょうきあだうちものがたり)

通し狂言 開幕驚奇復讐譚(かいまくきょうきあだうちものがたり)

国立劇場

国立劇場 大劇場(東京都)

2011/10/03 (月) ~ 2011/10/27 (木)公演終了

満足度★★★★★

面白かった!!
初日に見ました。
休憩は15分・35分・10分・10分で、終演15時50分です。
大満足です。
仇討、お家の重宝、仙女の問答、両宙乗り、色悪のきめ台詞、親子の再会、天守閣での大立ち回り・・・と、歌舞伎のエキス、おいしいところてんこ盛り!最初から最後まで飽きることなく楽しめました。
あまりに面白かったので、35分の幕間に隣のチケット売り場にいってまた購入しました。もう一度見られるのが嬉しいです。

菊五郎さんが素敵なのはもちろんですが、菊之助さん、松緑さんがとても立派でした。菊之助さんは一時ふっくらされていましたが、また戻りましたね。
若侍役もお姫様役も、美しかったです。
宙乗りの場面では、客席からオオッと思わず声が漏れていました。
両宙乗りは見ごたえあります。
時蔵さん、梅枝さん親子も良かったです。時蔵さんは武家の奥方から伝法まで女の生きざまを演じ分けていらっしゃいました。
梅枝さんは、このところ女形として急成長、いい演技をたくさん見せてくれていたので注目していましたが、今回は凛々しい青年剣士の役がはまってました。立役でも今後楽しみな若手です。

菊五郎劇団は、歌舞伎に新しいものも取り入れるということで、いつも色々な実験をしてくれています。
御見物を楽しませるということを、猿之助さんもそうでしたが、本当に色々考えていらっしゃいますね。

ネタバレBOX

いつぞやはAKB48を取り入れていましたが、今回も話題の人(チーム)を、笑いに組み込んでました。
オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り

石井光三オフィス

世田谷パブリックシアター(東京都)

2011/09/30 (金) ~ 2011/10/12 (水)公演終了

満足度★★★★

よかったです
かなり原作に忠実でした。
筒井道隆さんの透明感あるたたずまいや語り口は、優午のイメージによく合っていたと思います。
最後のシーンは、原作を読んでいる人でもジンとするのではないでしょうか。
(私は感動しました)

役者はチラシにある12人のみ。ほとんどの役者が一人二役をやっていてその違いも楽しめました。

(以下、思いっきりネタばれで)

ネタバレBOX

しかし、その一人二役で、城山と桜が同じ役者(玉置玲央さん)と気付いてからは「じゃあ、あの場面はどうなるの!」と、やたらとそれが気になってしまった私です。
あの場面と言うのは、言わずと知れたあの場面で、私は「オーデュボンの祈り」で好きなシーンを一つだけ挙げよと言われたら、間違いなく「桜が城山を撃ち殺すところ」と答えます。(←あんたそれ変だよ、と友人)
それまでに城山の残虐非道さがこれでもかと描写され、私の中の正義がうち震えて悶えて、こいつはなんとかしなくちゃいかん!やってくれるよね桜!という期待が東京ドーム30個分くらいに膨張した時に、パンと鮮やかにやってくれるあの瞬間。桃太郎侍にも通じるカタルシスがあるのです。(←あんたホントに変だよ、と・・・)
それが、同一役者じゃあどうなるの?と心配したんですが、あっと驚く解決方法が示されました。
うん。それちょっと反則じゃね?みたいな。
そして、その城山の悪行についても、時間の関係でしょうが、ちみっとしか紹介されなかったがために、カタルシスも半分くらいでした。
城山の死にガッツポーズをした伊藤に客席から笑いが起きたように、原作を読んでいなければ「なんで?」的な感想もあったかもしれません。

おおむね原作通りではありましたが、あの内容を2時間30分(内休憩10分)にまとめるのは、かなりの大ワザ。物足りないところがあるのは仕方ないですね。
優午のしかけた謎解きも、駆け足で説明されてしまった感じはあります。
原作を読んでから・・・とまでは言いませんが、観終わった後にでも原作を読んで補完した方がより楽しめると思います。

最後の場面は、原作にはなかった(というか原作はその直前に終わって想像の余地を残していた)丘の上での静香のアルトサックス演奏シーンでした。
これはとてもよかったです。静香役の寺地美穂さん、本当にサックス奏者だったんですね。女優さんだと思っていたので、本当に演奏が始まったときにはビックリしました。
小林隆さんも石井正則さんも河原雅彦さんも良かったです。
吉沢悠さんは、ちょっとカミ過ぎでした(笑)
歪な王子

歪な王子

おにぎりスキッパーズ2

Geki地下Liberty(東京都)

2011/09/28 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★

Imagine
紹介文からイメージしたお芝居とはかなり違っていました。
まず会場に入って驚いたのは、客席の年齢層の高さ。
「えっ、これじゃ私、若すぎて浮いちゃわないかしら」(←ないない・笑)
とか思いましたが、落ち着いて見れば若い方もいらっしゃいました。
70代(推定)から20代まで、なんて幅広いファン層。たまたま私が見た回だけがそうなのか、恒常的にそうなのかは初見なので不明です。

その幅広い年齢層にマッチした、わかりやすい、安定したお芝居でした。
悪く言えば、ベタ。
開始15分くらいで最後のオチまで話が見えてしまったのは、私だけじゃないと思います。
それでも役者さんたちの熱演に好感が持てたので、最後まで楽しく拝見しました。

以下、内容に触れるのでネタばれで・・・

ネタバレBOX

「カレーの人」は、生理的に絶対に好きになれない嫌~な感じを醸し出していて、すごく気持ち悪いんですが、お芝居だとしたら(普段はすごく好感度が高い人だとか)、すごいなと思いました(笑)
そのカレーの人とススムさんの「横柄の連鎖」の話は、とても教訓的でした。
日常でも意識したいと思います。
相手の事情を想像し、自分の行為の行く末までも想像すれば、めったなことはできませんね。ありがとうございます。いい人になれそうです。
また、さくらさんが一人で落ち込むのは(あり得ないとは思いましたが・苦笑)間違った想像の結果(もしくは想像ができなかった結果)ですから、やっぱり、正しいイマジンというものが大事だなと。これまた教訓。
歪な王子と言うのは、被害妄想とか、貧困な想像力が作り出した魔物のことですね。ちゃんと退治できてよかったです。

最後に、この内容と劇場の広さにしては、登場人物が多すぎだと思います。
多分、これ以外に「ずずらん通り商店街シリーズ」があるからでしょうが、お芝居によって登場人物を絞ってたほうが締まると思いました。時間も1時間30分くらいで。
秀山祭九月大歌舞伎

秀山祭九月大歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2011/09/01 (木) ~ 2011/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★

又五郎さんおめでとうございます
あいにくのお怪我でしたが、ギプスをまいてしっかりと務められている様子に、ますますファンになりました。一日も早いご回復をお祈りいたします。
そんな又五郎さんの分も、松王丸吉右衛門さんが親指立ててがんばってました。藤十郎さんの桜丸は初見でしたが、可愛らしかったです。

石川五右衛門では、染五郎さんの「ドヤ顔」を堪能しました。宙乗りも派手で楽しい演目です。

ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

ハリーポタ子【5年ぶりの東京。たくさんのご来場、ありがとうございました。】

石原正一ショー

シアター711(東京都)

2011/09/23 (金) ~ 2011/09/26 (月)公演終了

満足度★★★

楽しかったですv
石原正一ショー初観劇でしたが、とても楽しかったです。どれくらい楽しかったかといえば、終演後浮かれて「野球狂の詩子」のDVDを買って石原さんにサインをいただきに行ったほどです。(その節はありがとうございました)
ハリーポタ子だけじゃなくって、70年代の魔女っ子たちがたくさん出て来て、その女優さん達がみんな可愛いので、見ているだけでも楽しかったです。

ネタバレBOX

正直、話の筋はいいかげんです。
ジャンプに投稿したら、編集さんから「キャラもかわいいし、ギャグも笑えるけど、もう少しプロットしっかり組みたてて」と言われちゃうと思います。失敬!
でも、場面場面の勢いとか懐かしネタを楽しむだけなら十分です。
私は年代がマッチしたからほとんどのネタについていけて、楽しめました。
しかし、老婆心ながら(まさに字面のままの意味で)、若い人が理解できたのか心配です。

日替わりでゲストの役者さんとの魔法対決があって、私が見たときは白ジャージの人が「魔法でザクを倒す」とひとりガンダムをやってくれました。
個人的にすごく気に入りました。ガンダムはファースト世代なので。
その人の劇団も見に行きたいと思ったのですが、メモらなかったのでわかりません。(いただいたコピーには岸さんという名前がありましたが、そんな名前じゃなかったなと記憶)
知っている人がいたら教えてほしいです。
ロミオ&ジュリエット

ロミオ&ジュリエット

TBS

赤坂ACTシアター(東京都)

2011/09/07 (水) ~ 2011/10/02 (日)公演終了

満足度★★★★

「死」のダンスが素敵でした
主役二人が若々しくて美しいのは期待どおりでしたが、浦井健治さん涼風真世さん石川禅さん大鳥れいさん未来優希さん、脇をかためる人たちがみんな歌が上手くて、主役級の豪華さでした。
「死」のダンサー、中島周さんの踊りを見たのは初めてでしたが、とても素敵でした。これを観れただけでもチケット代の価値はあると思います。

ネタバレBOX

ただ、とても残念だったのは、小池先生が現代風にしたかったのか、携帯電話やノートパソコンを小道具に取りいれられたこと。
ジュリエットが死んでしまった!という衝撃的な場面の直後に、ベンヴォーリオが携帯を出してロミオに電話。すると「おかけになった電話は現在電波の届かないところに」の放送で、客席が一斉に噴き出したのは興ざめでした。

衣装も振りつけもポップでロックな「R&J」というより、ちょっとバブルのころのニューハーフショウ(関西風味)でした。
仮面舞踏会の場面は、もろに80年代のディスコでしたね。
私の母とかなら喜んだと思います。・・・なんちて、ゴメンなさい。

でも、観て損は無いと思います。携帯とかノートパソコンを頭から消し去ってその辺の余計なことを考えなければ、最後は感動できます。
髑髏城の七人

髑髏城の七人

劇団☆新感線

青山劇場(東京都)

2011/09/05 (月) ~ 2011/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★

若い
今までのとは違っても、それはそれで新しい味だと思います。
若い役者の魅力いっぱいでした。

ネタバレBOX

個人的には、粟根まことさんが特異な被り物なくお笑いもなく勤めていらしたのが、ほんの少し残念です。その分、天魔王ががんばってくれていたのかな。

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