満足度★★★★★
満足。
2003年から観ている鹿殺し。
芝居中に、芝居とは違う点で感傷に浸らせてしまうのは、芝居として如何なものか?とは思いはするものの、今まで何のメッセージもなかったことに不満でもあったので、なんだか納得感があった。
無理やり感傷を引き剥がした感想を考えると、文句なしに『鹿殺し』で満足。
前半の弾けっぷりに置いてけぼりにされるところとか、
半ばに思いっきり暗い気持ちにさせられるところとか、
後半でいつのまにか清々しい気持ちになっているところとか。
鹿殺しのパターンと言ってしまえばそれまでだけど、今まで見てきた中で一番好きかもしれない。
劇中劇の弾けっぷりはとても良かった(思わずちっちゃく一緒に踊ってみたり♪)
鹿殺しは見るたびに作り方が繊細になっていく気がします。
前回見たサロメはとても大きな会場だったので、鹿の良いところである繊細さが伝わらなくて、非常に不満だった。
青山円形劇場は、本当にちょうどいい空間だったと思います。
とにかく、関西からの往復の新幹線代を考えても見てよかった!!!!
つか後継なるか?
「鹿殺し」は初めて。前から気になっていた関西の劇団。モチーフの宝塚線の事故にまつわるエピソードは心にしみた。途切れ途切れだが徐々に厚みを増してくる仕掛けで、ラストの上り詰め方も堂に入ってる。チンドン屋風電車、赤い布による事故描写など象徴的な手法は見事で、見せ方のセンスがいい。楽隊や犬の動きも面白い。劇的な空間を作る手法がシャレている。視覚的には。
だが、言葉のセンスはどうだろう。「クソ〜」のように汚ない響きが繰り返されて、耳障りだ。それに主人公を無垢(イノセンス)の位置に固定するための「悪役」の仕立てが安直すぎる。それがリアリティを損なっている。そのムリが感動を減殺する。
良い点も気になる点も確かに「つかこうへい」の継承だと思う。だが、全体の統合という点ではまだまだ。やや散漫。
銀河鉄道の夜、蒲田行進曲、熱海殺人事件、ピーターパン、クレヨンしんちゃん……下敷き作品が厚みをもたらす反面、全体がオムニバス風に分断されてしまっている。音楽と言葉にもっとしなやかさが欲しい。柔らかさの中にホンネを仕込む関西弁の魅力が生きていない。
ーーもっともっと関西の味を出さなあかんでえ。
この若さの未来を信じたいと期待したくなる魅力ある劇団だ。
満足度★★★★
たのしい、かなしい、やさしい
劇中劇、やりたい放題な感じがいいなあと、
ニヤニヤしながら見てた。とっても楽しい。
愉快だけど、でもどこか悲しくて。
でも、それがなかなか癖になる。
そして役者さんの体の使い方が好き。
電車がいい。楽器の演奏は最高。
あの独特の劇団の雰囲気が心地いい。
みなさん書いてらっしゃるけど、優しい気持ちが詰まったお芝居だった。
作家さんすてき。
とっても満足。
鹿の生態。
初見でした。冒頭、電車の登場で早くもお腹いっぱいに。そうか、鹿ってこういうのだったのか。膨大な熱量で描かれる、奇天烈で情緒のある詩。心地良かった。
満足度★★★★★
優しいファンタジー
決してハッピーエンドではないが優しいファンタジー。当劇団比で最高傑作ぢゃないか。
つか、寺山、その他もろもろへのオマージュあり。メンバーの客演歴や演劇上の交遊関係とリンクしてるっぽいのが面白い。
満足度★★★★
楽しくて切ない!
ホント、素晴らしいですわ!確かに舞台はノスタルジックで賑やかでした。
大切にしまっておいたブリキのおもちゃ箱を開けると中から飛びでてくる古い絵本や三次元が見える鏡や何かのスペアキーや端っこがさび付いてしまったハーモニカ。それらを見つけたような感覚のお芝居です。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
記念碑になりうる。
鹿殺しらしさにあふれる、素朴でやさしくて力強い作品でした。内容的にいろいろ勘ぐっちゃう部分もあるけど。でもやっぱりどこまでもやさしい。円形劇場の使い切り方もいいです。人力人力。がんばってますね。