満足度★★★
やや作りすぎの感はあったけれど
本谷さんにしては、もう少し、ご自身にハードル高くして、パルコに挑んでほしかったのですが、永作さんは、年齢不詳の不思議な魅力があるし、昔から注目していた、前田亜季さんと、初見の近藤公園さんの絡み部分がとても良くて、お二人のバトル部分の方が、心を震撼させられました。
セットの転換が、なかなか気が効いていました。
満足度★★★★
今まで観た中では一番笑いが多かった?
やはり本谷ワールド…ではあれ、今まで観た本谷作品(映画も含めると6本)の中では一番笑いが多かったかも? そこはPARCO劇場の客層を配慮したのか?(笑)
また、序盤でもう7年も関係を続けていると誇る愛人とパッとしない妻の立場が「1年前に再婚した」という妻の言葉によって逆転するのが鮮やか…と思っていたら、それがすぐにひっくり返されるところも巧い。
出演者も説明不要の永作博美、本谷作品常連の吉本菜穂子のほか、梶原善、広岡由里子、近藤公園と鉄壁の布陣で、もう1人の目当てであった前田亜季もチャイドル時代とは別の意味でパンツを見せるようになったか、的な?(爆)
満足度★★★
惜しいかな。
理不尽さ、人間の悪意を、そして誰が一番非常識で恐ろしいのかを
日常生活の狭間に見せつけたような印象です。
初本谷なので、これが彼女の能力で何点かは分かりませんが、
少し底が浅かったかな、という感触ですね。
もう一つくらい騒ぎになるネタと、終盤への伏線が欲しいような・・・
時間(120分)のわりに内容が薄い。
90分公演ならこれくらいでも良いかも知れないけれど。
次回は来年本多劇場らしいので
それに期待しようかなぁ。
満足度★★★★★
「ピカレスク」ではなく…
「悪」というとそこに思想や美学が宿るが、
さすが本谷というべきか、そんな矜恃も世界観もなく
ただただ、ひたすらの「悪意」が描かれる。
そしてその「悪意」に巻き込まれた側は、
勝利することはとうていかなわぬのは当然。
では…、どうするか…
なるほどという、ラスト。
梶善、最高でした。
満足度★★★★
初本谷
あまり予備知識なく行ったけどおもしろかったなぁ。
痛いとか狂ってるとかで片付けるほどカンタンではない。
弱者側の理屈も一回りすると正当性を帯びる。
それぞれの主観は永遠に交わらない。
個人的にすごく共感できる作品だった。
マンネリ?
期待よりも低かった。永作さん他それなりって感じだったが
常連吉本さんにちょっと飽きを感じる。パルコだからこうなったのかな。
劇団本谷として大切な舞台だったと思うんだけど
その期待に負けた感じがぬぐえない。
最近、
観にいくたびに、もうしばらく会わないようにしよう、ちょっと距離を置こうとか思うのに、連絡(公演案内)がくると、つい、いそいそと出掛けてしまうような、ずるずるした関係になってます。基本的には大好きなんだけど、このところ主人公と共鳴できないでいるので、ちょっと物足りなかったないんですよね…。
満足度★★★
幸せ最高?
飽きることなく舞台に釘付けにさせる脚本と演出にはさすがと
思わされました。PARCOほどの広さだと演者さんの緊張感も
やはり伝わりにくいので、少し距離感を感じてしまうのですが、
そこは磨き抜かれた感性でカバーされてて引き込まれました。
しかし「無差別テロ」ってのはどうもつまらない。
永作さんが出てきた理由も家庭が崩壊する理由もないんだもん。
この理不尽さが本谷流なのかもしれませんが、そこになにか
理由がないと「災難でしたねー」としか云いようがありません。
今度は「劇団、本谷有希子」を観てみたいと思いました。
満足度★★★★
遅刻したので開演前の風景を知りません
現代日本の上手なコラージュ。
テロや無差別殺人、格差社会にリストカットなど、散りばめられた各テーマが暗くても、
全体にまとめてみると、楽しいエンタテイメントになってしまう不思議。
これだけの要素を、物語にまとめられる才能は、やっぱり凄い。
本谷氏の自意識が独りよがりに陥らないのは、常に周囲とのバランスを、過剰に気にする自意識だからですかね。
満足度★★★★
口先の凶器と救済
初本谷さん。久々広岡さん。
中盤から、これ一体どう収束していくんだろ、終演後拍手できんのかなぁ、と心配になった。けれども。
誰もがそれなりの狂気を秘めながら日常の中にいて、暴露されるとこうなるのかなぁと怖くもあり、自らベールをかけていくのも否定的よりか返って逞しく思えたり。複雑な構造なのに軽薄なおかしみで重い印象が中和。
スライドしたり、ぱっくり開いて吊り上がる壁。ガラスの引き戸とカーテン。舞台装置の使い方がよい感じ。
そして役者さん、大満足。
満足度★★★
劇団外、本谷有希子『幸せ最高ありがとうマジで!』を観た
『無理矢理』、『密室彼女』、『遭難、』、『偏路』、そして本作と観てきているが
正直『遍路』と本作はイマイチだ。
どこがイマイチかと言うと、本谷の一番の武器である「”少しだけ未来にある破綻”を読むこと」をしていない。
もう充分一般化している破綻しか描いていない。
メジャーに進出して行くにあたり、
新しい客への顔見せ的な面も考慮して分かりやすさを優先したのかもしれない。
でも、それはオレを含めたこれまでの本谷ファンには残念以外の何物でもない。
これまで自分を通しながら認知されてきたのだから、突き通して欲しかった。
そのことは永作の演じた役にも言え、真っ直ぐ突き進んで欲しかった。
※ネタバレになるので曖昧な表現にさせてもらう。
今回観て新たに気づいたことは、本谷はセットで分けた空間の使い方が秀逸ということ。
これまでも縦空間の使い方が上手いと感じていたが、
セットで分けた空間の使い方は、KERAと同等かそれ以上だ。
役者は皆素晴らしく、永作独特の早口でも余裕でちゃんと台詞は聞き取れた。
ただ舞台という大空間では線が細いのはかなりの弱点に映った。
横でも縦でもとりあえずでかくて丈夫そうな方がやはり役者向きなのだろう。
もう縦に伸びることのないオレはどうすれば?横…か?筋トレがんばろっ…
関係ないが優香が来てたらしい。オレは戸田菜穂っぽい人とエレベーターが一緒だった。