満足度★★★★★
リアリティと存在感
チームワークと集中力を強く感じました。
日常のさりげない会話の積み重ねの果てに、登場人物が抱えているそれぞれの過去が明らかになって今ここにいることが伝わってきました。
昨年キネマ旬報ベスト1と3に入った、「恋人たち」「ハッピーアワー」を思い出させました。
いずれもワークショップの積み重ねの中から作品化されたものですが、賞を取るからには作品としての完成度が評価された結果です。
ゲストハウスの作品も、完成度が高いと思いました。
いつも思うのですが、こういう作風は観客の想像力を非常に刺激するので、疲れたときにすかっとしたいと思って観ると、初めての人には「うーん」という感想を述べる人がいるかもしれませんね。
装置はほとんどないし、登場人物の動き(目の動きだけでも見ている対象との距離感も全部伝わってしまう)、マイムでの表現は演技者の中にどれほどのリアリティが成立しているかも怖いほど伝わります。
満足度★★★
状況・場面が動かないような...
改めて芝居を観る位置(座席)の重要性を知った。説明にあるとおり、 築80年以上経つ数寄屋造りの家をゲストハウスとし、そこでの出来事を素舞台、パントマイムで表現する。実力ある劇団という印象である。
自分は和室(座敷)で座わるシーンが多くなると思い、最前列で観ることにした(この劇場で座わるシーンだと後方客席では観えないか)。その位置(目線)からは、パントマイムでの仕草がしっかり観ることが出来たが、それによって大切なことを見落としていた。
まさしく「木を見て森を観ていなかった」と思う。その意味で少し勿体なかった。
(上演時間1時間45分)