ビッグマウス症候群 公演情報 ビッグマウス症候群」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★

    実はチャレンジいっぱい!
    フルタ丸にとって、劇団員6名のみでの本公演第2弾となる「ビッグマウス症候群」。

    前回同じメンバーでの公演を経験したこともあってか、奇をてらわない=無理しない、シンプル&ストレートなStageだった。そういう意味では、「うつくしい革命」を観た時のような懐かしさも感じられる。
    「匿名家族」・「Parallel/パラレル」・「共演NG」というチャレンジング興行~客演さんも多かった「愛フォンブース」~フェスとのコラボレーション「食卓のピエロ」・「下北コロッケ」~異色の2人芝居「虎の館」、これらを経ての悟りのような…

    今回の作品、前半と後半でその性格が変わる。映像作品だったら、いま流行りの手法で、前編/後編、に分けられていたかも。こういう作風、フルタさんにしては珍しいかな。

    珍しいといえば、ストーリーテラーがハッキリと登場していたことも注目したい。作り方によっては、これまで通り”観ていればわかるよね”というスタンスでも良かったかもと思うが、敢えてなのか。。。しかも、篠原さんがその役を担っていたのも不意打ち。オーソドックスに考えるなら、宮内くんなどになると思うが。
    ストーリーテラーは、舞台上の第三者に語り掛けるというケースもあるが、今回は客席に向かっての独白。それもかなり長め。日々、自分との葛藤だったんじゃないかな。
    (そういや、本公演作品で、客席と正面から向き合ったのは、自分が見始めてからは初めてだった!)

    前回の「僕は父のプロポーズの言葉を知らない」は、親=カップルの役柄であったので1人のシーンは少なかったが、今回は真逆。
    各メンバーともソロパートがあり、長く、感情を抑止あるいは爆発させるシーンであり、自分の呼吸と客席の呼吸?を合わせながらというのは、苦労もあったんだろうと思う。


    エンディング、あの風見町に住む6人の未来は不透明のまま。それでも、宮内くん演じるカレと、篠原さん演じるカノジョとの関係は、ビックマウス前、に戻っていける気がした。

  • 満足度★★★★

    意外によく出来ていました
    ビッグマウス症候群というタイトル、そして舞台の始まりから、罹患している患者の個人の悩みにフォーカスした、しかしコミカルな舞台かと思ったが、意に反してストーリーがしっかりしていて、見応えがありました。楽しめた舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    選挙監視団 花5つ星
    が必要なのは、日本の選挙。自民党が大勝した選挙でも、多くの疑惑がささやかれてきたわけだし、この「国」が民主主義国家の一員であることは頗る疑わしい事実ではないか? その証拠に国民の政治的無知と肝心な情報の意図的廃棄と隠蔽、意図的無記述など、基本的に事実を捻じ曲げるためのノウハウの信じられないような行使がある。

    ネタバレBOX

     地方に左遷されたSE、刃根は受診させられた心療内科の医師、三浦から“ビッグマウス症候群”と診断され薬を処方されるが、その薬を飲むことを拒否する。この街には、彼と同じようにビッグマウス症候群と診断された患者が何人かおり、彼らは、食間になると必ず、合図の出る機器のアラームに従ってその錠剤を飲むという習慣性を既に身につけていた。何れの患者も弁が立ち目立ちたがり屋で他の人々に影響力を行使し得るポテンシャルを具えていることが、共通項であった。三浦の父は、この街の町長を6期務めた有力者。彼女の処方箋に示されていた薬、レミングスは他人に逆らってでも何かを為そうというインセンティブを抑える効果を持った。即ち三浦の父の町長6期連続当選には、対抗馬となり得る人々のインセンティブをこのエリアの病院の副委員長が薬で抑えるという重大疑惑があったのだ。
     刃根は、自らのSEとしての力、即ち調整力を使って巻田を対抗馬、選挙事務帳、鶯嬢、選挙カー運転手などを手配。仲間をそれぞれのポジションで活躍させるための策を練り実行してゆく。舞台上手奥には、様々なサイズや色の木片をパッチワークのように張り合わせて作られた壁があり、丁度、病院の入り口に当たる所から、患者達が心療内科に掛かる人々であることへの世間のバイアスとそのバイアスを気にする患者たちの心的構造の複雑さが、象徴的に表されていると見ることができ、本当はどろどろしてマニエリスムの描く螺旋状の境界のハッキリしない実態を持つにも関わらず敢えて四角を基本としている所にアイロニーとバイアスへの笑いが込められているように思う。風だけが有名な風見町の産業は玩具の風車と風鈴。然し産業として成り立たない風車が、壁の随所に埋め込んであるのは、6期も無風状態で町長が決まって来たこの街の選挙民の精神的倦怠・怠惰そして奴隷状態を表していると同時に、風を吹かせば回るこの玩具の在り様をアイロニカルに示して効果的である。
     今回が劇団員6人だけで上演する2回目の公演だが、シナリオの質の高さ、いつも通り実にバランスのとれた演出に、息の合った役者陣の演技で堪能させて頂いた。照明、音響効果も舞台を盛り上げていたことは言うまでもないし、中央を台形に切り取った舞台美術も効果的に使われている。
  • 満足度★★★★

    面白い
    思っていたよりも、面白かった。フルタ丸らしい視点に感心。発想がいい!

  • 満足度★★★★

    怒涛の展開が何か面白い(^^)
    病気の話からの展開が読めないながらも
    綺麗に落ち着くとこがスッキリとして面白かった♪

    ネタバレBOX

    症状持ちの患者たちが一斉に薬を服用するシーンが
    チト怖い感じがしたのだが・・・そのまま医療サスペンスに移行かなと思わせつつ
    なんと着地点が選挙の演説討論=これがタイトルの症状の真骨頂(^^;)

    リアリティはチト薄めですが
    田舎町のファンタジー話とみると妙に納得の出来でした♪
  • 満足度★★★★

    復活した生き様
    ビックマウス症候群....出来ないことを、さも出来るように大口をたたく、いわば虚言癖を指すそうだ。この物語は、ビックリハウスのような構造ならぬ構成の錯覚と変容が面白い。
    他人の人生を自分の手中にし、運命を握るようなブラックな…そんな怖さも垣間見えたりして観応え十分。大きな運命が個人の人生を決定付けるか、逆に個人が運命を変え拓くか、そんな視点で観ると隔靴掻痒のおかしみが…。
    そして地方(岐阜)公演へ拡散していくという。(上演時間1時間40分)

    ネタバレBOX

    セットは、段差のある舞台、上手・下手に1~2人が立てる同じようなスペースを設け中央は、舞台側の凹んだ空間を作っている。中央段上に机でもあれば法廷をイメージする。正面上部の壁には寄せ木細工のような模様が張り合わせてあり、風車もいくつか...。

    登場人物は6人なので、その人物紹介と造形は丁寧に説明される。うち、1人は精神科女医で、この街(かざみ町)で生まれ育っている。この女医が、ビックマウス症候群と診断し薬を処方している。その患者が、通院している間に仲良くなり、そこに自分はビックマウス症候群ではない。この薬には何らかの意図があることを疑い始める。この登場人物、特に際だった特徴がある訳ではなく、適当に当てがわれた職業だと思っていたが、それが後々 寄せ木細工のピースをはめるように見事な結実へ。その脚本もさることながら、構成・演出は素晴らしい。

    まず診断する病室は、先に記したスペースに丸椅子1つ。上手・下手の距離を置き対面して症状を問う口調は、すでに怪しげである。女医は上手・下手を交互に行き来して診察室・患者の立ち位置を変える。この動作を通じて定点化やテンポ感の減速を防ぐ。観客は演技を見るため、自然に視線を動かすことになり、一人ひとりの患者に相対している状況を見せる。

    中盤以降、この状況に変化が生じる。東京から出張を命ぜられた男が、この薬によりやる気、高揚感が減退させられていることに気がつく。そして町の合併問題が明るみに出る。現職町長はこの何期も対立候補がなく無風の選挙になっていた。この町長の娘が女医。ここに至って女医の目的が分かる。
    無気力と化していた男が対立候補として出馬した。その応援に、ビックマウス症候群と診断された仲間が立ち上がる。今一度、生きがいを見つけるために、故郷のために立ち上げる再生ドラマ。

    役者の演技は見事...特に選挙演説を通じて現代日本への問題提起。この芝居では町合併の是非を問うことを争点にした展開である。合併しても直ぐその生活状況に変化はない、しかし町名がなくなることは記憶から消え去る、故郷が遠い存在へ追いやられるような感じ。具体的な政策論争を説明することはないが、町の閉塞状況への危機感を訴える。この明確な論旨が町民(18歳以上への選挙権も絡め)の支持を受ける。無風に風が立ち、まさしくこの町の名物...風が吹いた。
    そしてこの選挙で町民が下した結果(審判)は...。ラストシーン、診療室での会話は余韻そのもの。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    なんかタイトルがね
    意外な展開でしたが、真骨頂の“滑稽さの中に、緩くて熱い思い”を清々しく描いてました。

    ネタバレBOX

    いい話への持って行き方が、中盤以降ちょっと強引だった気もするし、ラストもこれでいいの?と思った。
  • 満足度★★★★

    レミングス
    ほかの方も書かれてますが 席は前より後ろのほうがおススメ☆

    ネタバレBOX

    はじめ精神科の先生がストーリーテラーみたいに 皆の症状を話していくところ 
    そんな人いそうだし 自分にもありそうだしで、しっかり心をつかまれました。
    どんなお話になってくのだろうって ワクワクしました。 
    そして先生がはじめから どこか冷たいのも 話はつながっていくのです・・・ 


    真帆さんの「子役の演技」 すごく練習されたのだろうなって 
    抜擢されたのが納得の演技でした。まあそれも過去の栄光なのですけど。


    精神科に通う人たちのお話かと思いきや 話はまさかの一転。
    『自分やる気ないよ!』の一点張りの人たちを まさかのビックマウスで やる気にさせちゃうシーン。 
    コロッと調子よく変わるとことか そもそもその斬新さも テンポも良いし すごく楽しかった(笑) 


    演説には熱い思いが伝わってきて(主張の内容に多少疑問や不安はあるのだけど)純粋に引き込まれました。
    最後の演説は ちょっと長かったように感じつつも 自分が投票したくなりました(笑)


    だって『ビックマウス症候群』悪いこと、病気、という概念を 
    才能というプラスにしてしまうだなんて。


    『この町から才能飛び出る人は出さない』
    わけのわからない薬で 皆の個性という才能をコントロールしてきた先生。
    でもそのメカニズムって 世間に存在してる気がします。
    そのことに 疑問を持つことは大事。
    自分はそのあたりのテーマにもひかれました。


    フルタ丸さんは 笑いをちょいちょい取り入れて外さないところ 
    あと愛があって 心がほっこりするところ  
    前回に引き続き『良い劇団だなー』って思います☆

  • 満足度★★★★

    ビッグマウス症候群
    終演後、本当にこんな病名があるんですか?と聞いてしまったのでしたが、困っている人はいるのかもしれませんね。大口叩く人たちがいっぱいでそれに翻弄されるハチャメチャコメディかなと思っていたので、全然違う展開でしたが面白かったです。

  • 満足度★★★★★

    使いよう
    精神的な問題の話かなあと思ったら、どんどん別の方向に進んでって面白い展開に。ビッグマウスも使いようですね。選挙の見方が変わりました。

    ネタバレBOX

    最後の愛の告白と思しき小どんでん返しがカワイく、効果的でした。
  • 満足度★★★★

    爽快感あり
    1人のビッグマウスが周りを翻弄する話だと思っていたら、
    ビッグマウスは5人もいたのですね。
    役者6人のうち5人がビッグマウス。  
    観劇後それに気付いてびっくり。
    もっと取り巻きの登場人物がいたような印象だったからです。  
    観ているこちらが無意識に町民役になっていて、
    少数派の彼らを取り囲んでいたんだと思いました。

    話の後半は少し強引にも感じましたが、
    細部を検証して説得性を持たせればば周防正行監督あたりが、
    映画化してもおかしくない感じでした。
    面白かったです。

  • 満足度★★★★★

    無題1832(16-122)
    19:30の回(曇)

    18:45会場着、18:50受付(整理券あり)、19:00開場、7作目。
    ハの字の階段状の舞台、市松模様、幾何学的なデザイン、左右は微妙に異なり、何箇所かには風車。

    19:30前説(アナウンス、100分)、19:35開演~21:20終演。

    お話しの骨子は説明のとおり。これがラストに向けてどう展開するのか。中盤までとてもよく笑っていらっしゃるお隣の一団の方々...観ていて「ここってそんなに笑うところかな...?」と感じつつお芝居に集中(でも足を揺するのは勘弁してほしい)。

    いかにも弱りきった面々と沈着冷静な精神科医。失敗談には事欠かず、いまでは「クスリ」にたよざらるを得ない身。クスリの名前が「レミングス」というのは考えさせられる。

    個人的には「街(町)」というカタチに思い入れがないので、終盤の盛りがりがやや強引ではないかと感じながら、一方では「そうだ、そこで行かないでどうするんだ」とも感じているのでした。

    言っていることは至極全うで、個性はそういうものだろうし、自分だけではなく、周囲に想いをはせることができるようになったことがとてもよかったと思うのでした。

  • 満足度★★★★★

    初めは
    ビッグマウス症候群という患者を治療する話なぁと思いながら見ていたのだが、
    劇が進むにつれどんどんと話が加速し盛り上がり最後まで楽しめた。

    途中自分が風見町の住民であるかのような錯覚が何度もおこり、演説に笑ったり、頷いたり、拍手したくもなった。
    初見の劇団だったが次もぜひ見たいと思わせる舞台でした!

  • 満足度★★★★

    もっとポップなお話かと
    思っていましたが意外にも泣かせるお話に。思うにこれは誰しもが夢見る、コンプレックスを生きる力に変えることの出来た人間のお話だからではないだろうか。人が生きるための夢はそれぞれだが、ホンのわずかなきっかけや勇気が人生を変えていくことを教えてくれる。何だかすごく見近な感じのするお話。

  • 満足度★★★★

    開放せよ!
    「ビッグマウス」。果たせなかった時はそれはそれは惨めで恥ずかしいものですよ。とはいいつつ、無理、とわかっていても、つい口からでてしまう「ビッグマウス」。病気、と言われればそんな気もする。

    患者のセリフの数々が、自分の恥ずかしい過去を投影しているようで、胸がちくちくした。そんな、誰の身近にもある「ビッグマウス」のお話。

    観劇後、この厄介なビッグマウスとどう付き合っていくかは、人それぞれ。
    何かを変えたい!一歩踏み出したい!そう思っている人におすすめの、前向きになれる作品です。

  • 満足度★★★★

    ビッグマウスの逆襲
    プシコでシュールな話かと思ってましたが、意外な展開でしたね。ちょっととーとつなところもあるけど、結構熱い再起のドラマ。のめり込めました。篠原さんの白衣姿はいいですねー。

  • 満足度★★★★

    予想より良かったです
    精神科に通う患者さんたちのお話ということで、暗めの舞台かなと覚悟していってきたら、いいお話でした。


    8割良かったのに、最期のほうが失速というかどうクライマックス上がっていくのか期待してしまい大人し目のエンディングでしら。

  • 満足度★★★★

    壮大
    虚言癖の人がドタバタする話かと思っていたら思いのほかの感動作。
    意外に最前よりも後ろの方が見やすいかも?

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