満足度★★★★
ほっこりなワンツーワークス
このカンパニーのシャープなテイストはあまり変えずに、でもなんとなく他作と違いほんわかしている本作。感涙してしまいました。
満足度★★★★★
問題提起
終末医療の現場ではもっといろいろありそうなことは想像に難くないですが、それでもいろんな側面をバランス良く盛り込みながら、客観的視点を通して演劇作品に作り上げられてました。あれこれ考えさせられました。
満足度★★★★★
笑って。笑って。笑って死んで。 の実話
笑って。笑って。笑って死んで。
って、本当に笑いながら死を迎えられるだろうか?
身近な人の死に何度か直面する機会を経てきたが…。
見送り、見送られ、死について、終焉について、本当に考えさせられました。
でも本当に笑いながら死を迎えられたら、幸せな気がします…。
満足度★★★★★
テーマ性、社会性、演技といい素晴らしかったです!
友人からワンツーワークスさんのお芝居はとても社会性があり、またストップモーション?風の動きが面白いと聞いて、今回初めて観劇しました!
想像以上に素晴らしいお芝居でした。社会的にまた自分の周囲をはじめ、とても考えさせられるテーマでした。この作品に触れ、お元気クリニック医院長の先生の本も読んでみてさらに想いが膨らみました。
ストップモーション的な動きもとてもよくできていて、見ていて新鮮かつとても楽しい印象でした。
是非再演と、新しいテーマ性のあるお芝居に期待しております。
満足度★★★★★
死に顔ピース
せっかく公開ダメ出しをメモしたのに、持って行くのを忘れてしまいました。なのでチェックできたのは日暮さんの白衣と、校長先生のジャージだけでした。と言うかそれ以降はお話にのめりこんだのでそれどころではありませんでした。病院で病気しか見ていないような医者のもと管をつなげられて最後を迎えるより、自分の家で家族に見守られながら最後の時を迎えられたらピースサインができるかも。とは思いますし、今回のお話は良かったと思いますが、実際に自分ができるだろうか?順番で言ったらまずは両親を看取る事になるのですが、自分の家であんな風に介護ができるのか心配になりました。楠美さんの両親も、大変で・・・ともらしていましたがそれに対して渡良瀬先生は「自分たちだけでやろうとしないで訪問看護をたのんでください」とアドバイスしていたので、そのシーン(訪問看護の人が来てどんな風に変るか)も欲しかったです。
満足度★★★★★
素晴らしい!
いま社会に必要とされている、いや避けては通れない問題に正面から取り組んだ作品。じつはモデルとなる医者が実在すると、アフタートークで知った。その事実が素晴らしいし、それを舞台化したことも素晴らしい。終活は、我々全員の問題だから。
満足度★★★★
死に方について考えさせられました
とにかく水戸部千希己さんの演技が素晴らしかったです。
ストーリー展開は特に予想外なこともなく、演出は私好みではありませんでしたが、ジャグリングの方のプロフェッショナルさなどで最後までダレることなく観ることができました。
満足度★★★★
終末期医療
実在する方の話なんですね。
医師や看護師がコスプレで往診って・・。私も拒否側の一人だった。
観終わって、「親は家で看取りたい」。笑って死んでいって貰いたいと思った。
楠美役の方、とっても良かった。
そして、明るく爽やかに接する末永家だからこそ、できたことかなと思う。
椅子の使い方がいいですね。
以前、別の舞台を観たときにも思ったことだが、ストップモーション的な動き?あの演出、好きです。
満足度★★★★★
いつか考えなければならない死を
こんな形で見せてくれる劇に出会えたことに感謝!!なんだか死に向かうための勇気をもらったような気がした。もうそんな勇気を持ってもいい頃だと思うの。楠美の最後の演技、死へ向かう一息一息はあんな風にして演じているんですね。アフタートークで聞いてびっくりしました。脚本や構成は言うに及ばず、明確なテーマと演技力に始終心を鷲掴みにされました。いつもの緊張感に満ち満ちている舞台とは一味も二味も違う温かい舞台、なんという豊かな表現力、演技力なんだろう。溜め息が出ます。また、クラウンの方の「病院でクラウンをやる時は患者さんにつま先を向けて立つんです」って深すぎる言葉だ・・・・。こんな人だから脚本家の方はこのクラウンを選んだんだろうと思った。いつか私が愛する近親を見送る時、私はきっとこの言葉を思い出すだろうなぁ。
満足度★★★★★
終末期医療の是非
人間は例外なく誰でも死ぬ。
「癌」は年齢を選ばない病だし、3人にひとりは「癌」で死ぬのだと冒頭にも断言しているほどのポピュラーな疾患である。
既存の医療制度が悪いというのではなく、助からない命とどう向かい合うかというのが本作のテーマであろう。
当たり前のことだが、人間は息を引き取るその瞬間までが人生であり、まさにその瞬間までは生きることを謳歌する権利を持っているのである。
終末期医療の重要性を否定する観客は皆無であったはずだ。
出来得るなら皆、渡良瀬のような医師に助けられながら、家族と一緒の場で死を準備したいに違いない。
しかし、当然のごとく、往診であり、医師一人がかかわれる患者の数はたいした人数ではないのが現実だろうし、医療費そのものや、医師の収入に関しても(本作では触れられていないが)検証する必要があろう。
無理をしない。泣きたい時には泣く。この言葉が胸を打った。
この劇団の素晴らしさは、今の問題をきちんと独自取材して我々に提示してくれるところである。
お芝居としての盛り上げ要素よりも、そのテーマの伝わり方に細心の注意を払っている点は、他劇団の追随を赦さない。
「癌」に限らず、老人介護も問題になっている今、終末期医療や介護制度の整備は急をようするのである。
こう声高に訴えたくなるのも、この劇団と接したからだ!!!
満足度★★★★★
お見事!文句なし!
死と終末医療を見つめた作品。やっぱ,ワンツーワークスの芝居は良いよなぁ。ストーリー,構成,演技はもちろんで,最初から引き込まれて,最後まで隙がない。素晴らしいわぁ。これぞ芝居って感じ,良い観劇でした。そして,ただ観ているだけじゃなくて,考えされられる部分もあるのよね。振り返って,考えてしまう。芝居に思想があるんだよね。もうすぐ都落ちする身だけど,その前にこんな見事な芝居を観ることが出来て,ホント嬉しかったです。絶対おススメです。
満足度★★★★★
生きたいを強く意識させる秀作
人は誰でもいつかは死ぬ、その年齢に違いがあるだけということも解っている。それでも生きたいと思う(この劇団でも描いた「自死」という問題もあるが)。人は生まれた時から死に向かって生きることになる。そうであれば何故生まれてくるのか...まさに”生まれ出悩み”である。
本公演は、末期癌患者の在宅医療に関して描いたものであるが、実話をベースにしているだけにリアリティがある。その脚本は取材を重ね、演出は物語をしっかり印象付ける。そして役者は、一人何役もこなし、また人生観に対する変化に伴うキャラクター作りなど、其々の役者の人物造形も見事であった。
満足度★★★★★
「死」を考える日
観劇前の午前中、息子の同級生の訃報が入った。地方から学校へ通う為に上京し、実家に帰る途中の事故だったらしい。顔を覚えてもいない子だったが、親御さんの気持ちはいかばかりかと、残されるものの悲しみを思うだけで涙が溢れた。そして、この舞台、今度は自分が“もしも”を考える。“笑って笑って”でも、その笑顔の内側に隠した家族への思い、そばにいてくれる人たちへの感謝と申し訳なさ。いつか自分もそんなときが来るのではないかという怖さを感じた。何が良くて何が正しいかはわからないが、最後の時にそばにいてくれる人たちがいることは幸せなんだろうなと・・・そう思うと先の彼の最後にまた涙が溢れる。
毎回感じることですが、安定した演技力、そして技術スタッフの腕の良さ、特に今回は照明の見事さに感服しました!
満足度★★★★
ONETWOWORKSな芝居
ワンツーパンチ♪の健全精神に則って健全経営、否、健全舞台製作者を任じる集団(人?)、そんな「名前」から受ける印象が強く、書き手も教師っぽいな・・と書店の戯曲コーナーに並ぶ背表紙の、文学者を名乗りをりはべらっしゃるかのようなペンネームから強い先入観でもって何げにレッテルを貼っていた期間がかなり長くあった。ふとそれを思い出すに、目で見ずして判断する事の限界、否、いつしか判断している事の恐ろしさを、今思い出したのを機に刻み付けねばと思ったりしている。 金が無い(と思っている)と、芝居も中々見れやしないし、ハズレかも知れない代物に安くない金を財布から出す、これは何か別の動機(偏執的な、あるいは浪費的な、お金を何らかの形で流動させたい衝動・・等の?)が働いていない事には、こいつは成り立たないものであるかも知れぬ・・などと不謹慎な呟きが唇から漏れてたりする。そんな、演劇への「壁」を除り去って見える風景は、時に厳しい内容でもあるがそれ以上に、他者の脳内を覗くに匹敵する、一つの世界である。この「可能性」は、ただ事ではない・・人類の才能、特性について思わず考える。良い観劇は幸福だが、自分をあるプロセスの途上に置く体験でもある。真なるものへの途上が人生である事に気づかせる。演劇はある種の嘘を排除するので、編集や詐欺的言辞やまやかしが通用しない(そう信じたい、というだけかも知れないが)。 「ほんたう」への扉が閉ざされようとしている21世紀初頭の日本で、目を曇らせずにいる薬は、何あろう演劇、演劇、これに如くはなし!
閑話休題。今回、非・ドキュメンタリーシアターの1-2公演を初めて観た。もっともテーマがターミナルケアであり、死であるので、自殺をテーマにしたドキュメンタリーシアターを観た時の感触と大きな違いはなく、トークで作演出者も仰っていたが実話・実在人物を元に書かれた本である事がよく表れた、健全で直球な演劇だった。
直球とは言え、ファンにとってはこの劇団の特徴である「ムーブ」や、社会性を踏まえつつも湿気を帯びずドライに処する特色が嬉しいというのは判る気がする。
自分が「死」を見詰めおおせているかは甚だ怪しいが、終末医療、治療しない末期癌患者の生き方については、慣れ親しんだテーマであったのでドラマとして意外な展開はさほどなく、その代わり、役者の「人物」としての佇まい、クラウンの芸やムーブ(今回初めて「気持ち良い」と感じた・・動きの加速度が各様の動きでも揃っているのは高等技術だ)を、よく観た。
涙に流されず、その状況にある「何か」を掴もうと探り、描こうとした、それを観客にそのまま伝えようとした誠実な作品。
この劇団に感じる特徴というのはまた別にあるが、またの機会に。
満足度★★★★
そこまでやる⁉
相変わらずの舞台設計のうまさにまず感心。そして奥村さんと関谷さんの扮装にはよくもここまでと、びっくりぽん。YAMAさんの芸も楽しんだ。
戯画化されてはいるが、現在の末期医療の問題に切り込んだ良い作品だった。たまたま母親が入院中だったこともあり、在宅でどこまでできるか考えさせられた。
満足度★★★★★
医は仁術というけれど
医師というものは、クランケや病巣をオブジェとして観たり、距離を置いてみなければ自分自身の神経がやられてしまう。そんな場所で仕事をしている人々である。(追記後送)