満足度★★★
ロボットと人間の境界
人間をその比較対象とする場合の「ロボット」とは、ロボット的存在・・即ち、明確な目的がありそのための行為(仕事)を行う存在のことで、人間がロボット的である局面を見出すことが目論見の一方。他方ではロボットが人間に近づき、「人間的」という尺度において精度を増したときの、ロボットの「人間的」あり方を見出す。時代を、既にそんなロボットが登場している未来に設定し、一見区別のつかないロボットと人間が共存している状況を、今の私たちの生活風景の延長として眺めてみる・・ そこがこの作品の狙いだろうかと思う。
このアプローチで多彩なシーンを連ねた「ロボット・人間エピソード集」となっており、精神科のカウンセリングに来る相談者と医師との対話など、興味深いシーンも幾つかあった。しかし、この着想が触手を伸ばし得るだけの幅は各エピソードに見られるのだが、一つ漠然とした印象を脱せなかったのはなぜか・・。 うまく言えないが「主語」が統一されていない感じ、とでも言おうか、見方を統一できない感じが残った。人間にとって切実な問題につながる警告というようなものになっている訳ではなく、面白がるならもっとやっちゃって良いのではないか、とも思う。あるいは、表現上の拙さの問題だろうか(俳優の)。
ロボット=人間論は面白いテーマだ。テキストの練り上げの余地があり、今後もバージョンを変えるなどで(断続的にでも、シリーズ化などして)温めていってほしい。
満足度★★★★★
無題1664(15-353)
11:00の回(曇)。
秋葉原は朝早くから沢山の人、外国の方も沢山。10:35会場着、受付、10:40開場、ぐるっと回って裏から。ザブトン、ベンチシート、椅子+ザブトン席。3列目の椅子席に座ります。
開演前、正面のシャッターが開いていて、路上、向かいの店内も見えます。
藤谷さんのお名前があったので観に来ました。藤谷さんと小田さんは全員1年生の「少女博愛主義(2015/2@だるま座)」が初めてで、「見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。(2015/4@サブテレニアン)」、藤谷さんは「新・赤と白(2015/3@B1)を入れて4作目、小泉さんは「これでも機嫌のいい顔です。(2013/9@711)」を観ていました。
正面に「ナカフラ」のサイン、床にレールと木箱、周囲に暗幕、95分との説明。
11:00お二人のトーク、11:08開演~12:42終演。15位のシーンに分かれたショート集。レストラン、アイドル、カウンセリング、JRのホームなどでの、少しSF仕立てのささいな会話。
終わってから(劇中、コテコテの関西弁がイイ)藤谷さんにお訊きすると、日芸の方が多いとのこと。外を眺めたり、生命を持たない存在の(実はそれほどではない)悲哀を感じたりしましたが、終演後の街は独特の雰囲気を纏っていました。