満足度★★★★★
見事に
不快だった。ふざけるなと叫びたくなる衝動に駆られた。狂気という凶器。理不尽に追い込まれて、もがけばもがくほど食い込んでくる罠。男であることが弱者であることの恐怖を感じさせられた。痴漢冤罪とかの恐怖は、こんな感じではなかろうか。教育現場は戦場だと思う時がある。想像を超える思考をする生徒はいる。同時に、想像を超える思考をする保護者もいる。良かれと思った指導の真意は届かず、捻じ曲げられる。現代で教師は聖職などとは程遠く、生徒や保護者やマスコミから狙われ叩かれる弱者だ。実に欧米的な作品。会話劇であるけれど、全く会話していない。ただ自分の言いたいことを相手に浴びせるだけ。で、時折相手をねじ伏せて、無理やり聞かせる。アスペルガーだ。表が読めないと、理解できないと興奮する彼女は、その典型だ。うーん、こだわりが偏ると、怖いな。
満足度★★★★
なんとも不思議な空間だった。。。
なんとも不思議な空間。斜めの舞台、100分間の二人芝居、音楽なし、台詞喋りっぱなし…
前評判通り、あの展開/あのラスト、賛否両論だろうなぁ。。。
満足度★★★★
劇場帰りに白熱トークを
何とも後味の悪い舞台だった。舞台の出来が悪いわけではない。むしろ逆で、強烈な後味を残した田中哲司、志田未来の大熱演二人芝居に拍手だ。
訴訟社会のアメリカで書かれたから、と見切ることはできない。この戯曲は、セクハラ事件という以外にさまざまなことを提示している。見る人によって、きっと受け止めは千差万別であるに違いない。劇場帰りには、きっと白熱トークになる。このような舞台は、そうそうあるものではないのでは?
満足度★★★★★
とても良かった!
これは賛否両論分かれるネタだなと思いました。
実際に、一緒に行った同僚と意見が真っ二つになってしまったので、カップルで行くのは危険かもしれないくらい、男女で意見が分かれる作品だと思いました。
田中さんも志田さんも素晴らしい芝居でした。
やっぱり栗山さんの演出作品にはずれがないとも感じました。
満足度★★★★★
素晴らしい
デイビット・マメットの問題作で何回も上演されている演目らしいが、翻訳は新しい物という事である。小田島恒志の翻訳が書籍化されていたのなら是非買いたかったが残念だ。栗山民也の演出は音楽を殆ど使わず、この非常に寒々とした人間関係をとても明快に見せてくれていた。志田未来演じる女子学生は、かなり苦学して大学に入って来たと思われて、劣等感を相当持ってそうだが、大学までの教育体系には絶大なる信頼を持っていたのであろうし、おそらくは非常に真面目な学生でもあったのだろう。また田中哲司演じる准教授は人間としては兎に角、学者としては相当優秀みたいで、自分の能力にも相当な自信もあったので、それだけに教育体系を含め周りが無能な人間ばかり見えていたのではないだろうか。両者とも単位とか家とか会話以外の所に本当の関心が行っているのが不幸の始まりなのだろうか?心に余裕があるなら、きっと良い関係になり得たと思うのだが、ボタンのかけ違いで、恐ろしい事である。こう言う会話にならない危ういシチュエーションは、あまり舞台で観るような物だとは思っていなかったが、こうやって作品になってしまうのだから大変な物だと思う。オレアナってのは准教授が広い土地で自分の理想の生活をしたかったのが無になってしまった事に引っ掛けているのだろうか?どこかに解説して貰えると嬉しかった。でも、もしそうなら、人の不幸を茶化しているみたいで、随分残酷なタイトルの付け方だと思う。田中哲司も志田未来も素晴らしい演技者で、この凄くエグい内容なのに一気に見せてくれた。感動的であった。ここまで感動出来たのは、演出の素晴らしさもさる事ながら、この二人の演技の力も大きいのではないかなと思う。この二人の演技は、また観てみたいと思う。良いものを観る事が出来て本当に嬉しかった。