満足度★★★★
プレビュー&本公演
時間の合間にプレビュー(殆ど通し稽古風景=前半)を拝見、本公演はたまたま時間が出来たのでこちらも観る事ができた。
feblabo二度目、以前一度短編集のようなものを観たのが初見だったか・・。
今回は主宰池田氏の執筆による「会議モノ」。大学の政治学(だか)のゼミで教官はゼミ生にモックスという、ディベートのような模擬会議を行なわせる。学生は12人程度。内容は、北陸のある架空の町には様々な職業や立場を代表した者で構成される「連合会議」が存在し、今回議題に上った(教官が指定した)のは「老人の選挙権剥奪」。で、議案に「賛成」「反対」「保留」の三つの立場を選択でき、賛成と反対の立場を取る者は勝てば最高成績Aが獲得でき、負ければD(不可)、つまり野心のある者は勝負に出るが、そこそこで良い者は「保留」に流れる、という具合な設定である。ゼミ生同士の人間関係も絡んで、今度行なわれるモックスでは何らかの「勝負」が予想され、そして当日議論はある程度出尽くして煮詰まる・・という前段でプレビューの「通し」を終えた。
このプレビューの「切り方」は、後の展開が気になる効果も確かにあったが、そこまでの展開での無理さ・もどかしさが私には露呈して見えた。もっともそれも含めて、その後どう処理されたのかは気になった・・(その意味では私にはプレビュー観覧は効果をなした事に。)
この議題そのものの難点に繋がるが、「老人の選挙権を奪う」、という提案そのものの動機が、普通なら最初に提示されるところ、ここでは後々になってそれが出て来る。それを必然化する感情的な対立がしばしば挿入され、息苦しいものになっている。何でそんな議論をやっているのか・・こんな議論しか出来なくなった日本の「民度」を示唆しようという狙いなのか?としても・・と実際つらくなる。それは「老人の選挙権剥奪」が正当性を帯びる特殊な状況が、後付けで少し触れられたりする中でも、すっきりせず残る。
さてそこから、プレビューで見なかった領域に芝居は突入するのだが、このどんでん返しは中々気持ち良かった。とは言え、「すっきりしなさ」は残る。ただしここでのそれは「現実」に近い。人は正論より利害で動くものであったり、道理が通らなくても飯が食えていれば平気だったりする、というレベルで。
このディベートの裏側に流れるストーリーがラストで一つの大団円に収まるが、ここは捻り過ぎていまいち、乗れず。そこはどんでん返し的に片づけなくても、平凡な結末でもいいではないかと思った。例えば、主人公が大学生活に引き戻そうとした友人が、モックスで彼女と反対の意見に立った事(どちらかが落第になる、そういう勝負をかけてきた事)の理由は、「気まぐれ」であっても良いし、「たかだか模擬会議の結果で成績が決まる事じたいおかしい」という持論をこぼしたっていい。その方がリアルでは・・ などと。
しかし一風変わった会議劇であった事は確か。面白い事に今後も挑戦してほしい。
満足度★★★★
観てきた
好みの話題。南作品の最近の流れとは違うが、若々しい力を楽しめた。
モックカンファレンスはminami produceの「はなのいろ」に近い感じを受けた。
満足度★★★★
スリリングな会話劇!
ディベートとロールプレイがミックスしたようなモックカンファレンスなるものを初めて知った。会話劇にもってこいの題材ですね。緊密な芝居にワクワクしながらのめり込んでしまいました。
満足度★★★★
観ました
告知が少なかったのか、あやうく見逃すところでした。
最初は雰囲気に馴染めず会話についていくのがやっとだったが、途中からぐいぐいと引き込まれた。少し納得できないところがあったのと、役者さんのレベルに差があったように感じる。
満足度★★★★
白熱した机上議論
近未来における日本の地方都市の在り方を示唆するようだ。前提は、あくまで大学における授業であり、架空の地方都市という設定を確認しておかないと、現代の法制度などと整合性がとれない。
タイトルに惹かれて観劇することにしたが、直接的な関連性ではなくその背景に隠されている危うさ、悲しさが垣間見える。
満足度★★★★
会話劇
会話劇と銘打った公演は数あれど、なるほどこういうことか、と思わされたのは初めて。気持ち良いテンポと距離感で目が離せない100分だった。