満足度★★★★★
カイコは
蚕ではなく回顧。キャストがみんな魅力的だった。ただ、張り巡らされた関係を追いきれず、やや迷子になった。それにしても、登場する動物が動物だったのが驚き。犬が犬。鳥が…トリ。猫の猫さたるやビックリ。あの上目遣いの目はヤバイ。瞬きが輪をかけてヤバイ。あの猫。猫でありながらキツネに見えた。頭の中ではバービーボーイズ「女ぎつねon the Run」が流れた。あの色気は何だ?エロの極致。鳴き声がまた凄い。突然話す台詞がまたエロい。外村道子さん。観る度に違う表情をしていて引き込まれる。女優って…恐い。好き♥️
満足度★★★★
カイコ
回顧なのか、蚕なのか、懐古なのか、いろいろ解釈できる作品でした。
でも、予想を裏切る面白さで、最後まで引き込まれました。
ネコちゃんが最高にキュートでした
満足度★★★★★
詩のような世界観
過去の記憶、思い出。それらを呼び覚ますキーワード、アイテムたち。
昔を思い出そうとするときに、印象的な出来事から少しずつ記憶が蘇っていく感覚。
曖昧な記憶が徐々に鮮明になっていく感じや記憶の改竄なんかがとてもうまく表現されているなぁと思いました。
時間列車は同じ過去の出来事を行きと帰りで全然違うものとして見せてくれます。
いい記憶として思い起こしたものが、実は忘れたい過去だった。
逃げ出したいほどの痛い記憶と対峙する主人公は観ていて辛かったです。
全体的にかなり重い空気でしたけど、ラストは前向きなエンドかな。
詩的、幻想的な世界観の作品で、台詞回しも時折朗読劇のように思えることがありました。
伏線とその回収も上手いですね。特に切符、ロケット鉛筆のくだりが良かったです。
過去のトラウマとなっていたはずアイテムが未来への切符となっていたのは、
過去を認めて前に進むことが出来た、という風に受け取りました。
満足度★★★★
深夜徘徊の勧め
作・演出の山本タカが、公演パンフレットの中で「深夜徘徊の勧め」として、丑三つ時に家を出て自分の住んでいる町を想像を膨らませながら歩くことを勧めている。本作はこれをモチーフにして、回想列車という自らの過去をめぐる旅を描いている。
当然、思い出したくない過去もある。それを真正面から突きつけられるのはしんどいなあ、と思う。人間、都合の悪いことは忘れてしまうようにできているのだ。個人的にはあまり乗りたくない列車だな(笑)
新宿三丁目・スペース雑遊の小さな場所で、舞台装置はいすが2つあるだけ。シンプルこの上ない舞台だから、問われるのは役者の演技力だ。主役を演じた杉浦一輝は鴻上尚史の「虚構の劇団」から参加。そのほかの役者も、ごまかしのきかない状況の中でレベルの高さを示している。
満足度★★★★★
カイコは…
予想とは全然違っていた。ノスタルジックな作品だった。でも、ただ昔を思い出し、懐かしむというものではなかった。もっとずっと深いところを抉る作品だった。後悔の念と葛藤しながら、いったい何処へ辿り着くのだろうか?そんな旅を、一緒に楽しんで欲しいです。それにしても、猫の色気にメロメロです。外村道子さん。その魅力に出会うだけでも観る価値ありです。