満足度★★★★
芝居は厚く気持ちは熱かった
至近距離、見上げる位置での観劇は貴重。
前回の公演で観た時は結構史実とか法廷用語に気を取られたんだけど、
今回はドラマとしてグワッと入ってきた感じ。
最前列中央という場所のおかげか弁護団の熱意というか熱気を肌で感じることができました。
そして、まさかこの作品で涙を流すとは。
満足度★★★★★
シンプルな舞台か らの熱量は凄まじい
今回でこの作品を観るのは3回目。
今までの2回はpit北/区域という観客の集中度が増すサイズと空間の劇場だったので、今回のような、“普通の”舞台で演じるときに、同じような感覚を得られるのか、あるいは演出を変えてくるのか、が興味の中心にあった。
満足度★★★★
(結果は)わかっていたけれど!
芝居としては5人の弁護団の状況把握による戦略や熱い思いが演じられていてよかったのですが、ひとつの言葉が凄くひっかかりました。
それは、”日本人全員が戦争をしていた”という言葉です。私から言わせば”させられていた”のですから大きな間違いです。
また、このままであれば。やはり小劇場のほうがより臨場感が出るのは皆が思うところでしょう。ひと工夫欲しいです。
満足度★★★★
失望でなく希望
罪という言葉は一筋縄ではいかない。法が道を網羅することが叶わぬ限り、常に悩ましい。責任とはリスクであり、賞賛の期待と罪業の不安とを甘んじて引き受ける覚悟だと思う。裁判が‘公正に’行われて審判を受けた、その事実こそ「責任を取った」ということであり、その後の国家にとって意義深いことであった、そのために弁護人たちは、そして被告人たちでさえもが立派に務めを果たしたのだと思い知った。小机を囲む五人に客席が一体化して‘敵’に囲まれたように思われるほど熱伝導に優れた会話劇。
満足度★★★★★
改めて感じるパラドックスの力
再再演の舞台を観て以来の、観劇でした。
いつもの、狭い空間での上演が、緊迫感を作り出していたので、俳優座劇場での上演は成功するだろうかと、心配しながらの観劇でした。
開幕前には、左右に、常時置かれている木材などが立てかけられていて、やはり、この作品には相応しくない劇場空間ではと危惧しました。
ところが、始まってみると、嫌がオウにも、中央の5人に、気持ちが集中して、知らない間に、その木材などは、目に入らなくなりました。
野木さんの、筆力、構成力、演出力と、5人の役者さんの力量で、東京裁判の弁護団しか、視界に入らなくなるなんて、これぞ、パラドックスの力技だと、感嘆するばかりでした。