誰でもない/終わりをみながら 公演情報 誰でもない/終わりをみながら」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★★

    誰でもない/終わりをみながら
    第一部の『誰でもない』はジャグラー10人による群衆演技。
    個々のスキルに裏付けされた、流動的でロジカルなボールが描く風景。
    音との調和によって、言葉はなくともどこか文学的な香りを漂わす様は、見事の一言でした。

    第二部の『終わりをみながら』はエアリアル、アクロバット等が複合された作品。
    重厚な世界観がある分、一つのミスが命取りになる難易度の高いものだった。
    他ジャンルとの共存を求めた場合、ジャグリングはその奇天烈さだけが目立ってしまいがちであるが、この作品はジャグリングの持つ優美さと、動きながらも1点へ惹き付ける力を切り取って利用していた。当然、拍手など不要である。

    これからも、良い意味で客に媚びることなく、独自の感性で質の高い世界観を作り続けてほしい。

  • 満足度★★

    独特の世界観
    ジャグリングを統一感のあるステージパフォーマンスとして構成していて、大道芸的な賑やかし感が無い、シックな雰囲気が新鮮でした。

    『誰でもない』
    公募で集まった10人がピアノの生演奏に合わせてジャグリングを繰り広げる作品でした。テクニックをひけらかすのではなく、作品としての流れを重視した構成で、ダンス作品のような美しい質感がありました。
    ミスが結構あって残念でしたが、落とした球の回収等のフォローがスムーズで良かったです。

    『終わりをみながら』
    先端がL字型に曲がった台座付きのポールを用いたパフォーマンスから始まり、2枚のベニヤ板をL字型に組んだ壁状のオブジェを使ったトリッキーなパフォーマンス、机と椅子を用いたアクロバット的ダンス、天井から吊された帯状の布を使ったエアリアル、ジャグリングと続く構成で、全般的に寂しげな雰囲気が漂っていました。
    各シーンに思い入れがあり過ぎて、作品の時間構成としてアンバランスさを感じました。全体的にもう少しテンポ良く進行した方が良いと思いました。
    叙情的なピアノとアヴァンギャルドなチェロの演奏は良かったのですが、音楽が少々強過ぎるように思いました。

    現在は若いメンバーが年齢以上に大人びたことを表現しようとしてしっくりしていない部分がありましたが、ジャグリングを芸術性のあるステージパフォーマンスとして見せるスタイルが独特で、今後表現が熟成して行くのが楽しみです。

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