満足度★★★★★
経済劇であり、
やはり人間・・・特に、家族のお話でした。証券会社に努めていた経験のある身として、そして人間大好きな身として。計算し尽された緻密さと人間模様を俯瞰する脚本に次第にワクワクが止まらず、躍動する役者さん達が表現するこの物語を瞬きするのももったいないほど凝視してしまいました。改めて、谷賢一という方の才能の一面を見た思いです。これからもどんな面々を見せていただけるのかとても楽しみです!
満足度★★★★★
テキストが秀逸
テキストが秀逸。表裏一体呼応する2つのストーリー。貨幣経済と資本主義に対する鋭い洞察と理解を驚くほどシンプルに表現してみせる谷賢一という才能。全編通して彼の美意識が貫かれている。兎に角格好イイ。
満足度★★★★
経済
難しい話かと思えば、なんとわかりやすい!特に子供社会の経済の話には“あっ”と思わされました。ひとときカードゲームが流行った時に確かにこういうことが身近でも起きていたことを思い出しました。リアルに自分達が飲み込まれている「経済」というもの、改めて感じることが出来たと思います。また円形劇場の使い方も良かった。改めてなくなるのが惜しいと思わされました。
満足度★★★
お金と家族
貧富の差が拡大し、経済的破綻が目前となった近未来の日本を舞台とした作品で、現実味がありながらも、演劇ならではの趣向も盛り込まれたバランスの良い作品でした。
証券会社に勤める母と、店を失いラーメン屋台を営む父とその息子を中心に、証券会社とスラム街という対照的な世界が並行して描かれていて、お金や経済について考えさせる内容でした。
小学校の給食の牛乳瓶の蓋を例えにして経済のシステムを説明したシーンが変にお勉強的なモードにならなく自然な感じだったのが良かったです。
経済についても家族のドラマについても、もう少し掘り下げて描いて欲しかったです。
狂言回しとして設定されたキャラクターやラーメン屋台の登場シーンといったケレンを効かせた演出が所々にあり、経済という堅い内容になりそうな物語に程良くエンターテインメント性が盛り込まれていて楽しめました。物語の中心となる3人以外は、両極端な2つの世界の対照的な役を1人2役で演じていたのが印象的でした。
BGMとラジオニュースを模した録音の声のバランスが悪くて聞き取り難い時があったのが勿体なく思いました。
満足度★★
う~ん、ちょっと残念な感じ・・・
谷さんの作品なので楽しみにしていたが、脚本、演出とも自分には合わなかった。。南果歩さんの演技を真近に観れたのは贅沢だった。
上演時間2時間。
満足度★★★★★
難しいくないお話
経済に関する内容で、難しいのかなと思ってたが蓋の話で分かることが出来た
格差があり、苦しい生き方をしている人達がいる
今の日本そのまんまのお話、とても良かった
満足度★★★★
とりあえず自分はラーメンよりお赤飯が食べたくなった(´・ω・`)
なんつーか、この芝居、観終わって劇場を出て夜の渋谷の空気に放り出されてから、それからが「はじまり」の芝居なんじゃないかなあ・・・などと帰り道に。
(アマヤドリの『非常の階段』のときも思ったけど)「演劇」で語るには一見むつかしく感じられてしまう「経済」だけど、いざ真摯に芝居にしてみると、これほど「人間たち」を描くのに適したテーマもそんなにないんじゃないか、とか思ったり。
それほど派手にトリッキーなことをやってるわけではないのに、舞台上で語られるセリフ以上に、登場人物たちの積み重ねてきた「時間」が見えてきちゃうような瞬間がいくつもあり。かなりの見応え。
ひとりひとりの設定自体はややベタであるようには感じる物の、そこに彫りこまれたリアリティたるや。
谷賢一の芝居は役者の背中が素敵!ってのはくろねこちゃんあたりから思ってることなんですけど、今回のトーキョースラムエンジェルスは何つっても屋上のシーンの南果歩の「背中」力がなんともすばら。
あの背中が見られる円形劇場のあの席のチケット送ってきた制作さんにすぺしゃるさんくす。
満足度★★★
緩いまんまランディング
市場経済を演劇のフォーマットに嵌め込んだ良質な舞台を最近他所で観ているので、特に面白味を感じられず、薄っぺらい感じで見せ場もなく終わってしまった印象。
満足度★★★★★
ガツンときました
もっと抽象的で難しい内容かと想像していたけれど
自分の毎日の仕事とリンクする部分が生々しくてガツンときました。
老若男女それぞれに感じる部分がある、観るべき作品だと思います。
満足度★★★
2日め観劇
金融IQ値が低い為、途中、サンデル教授の白熱講義を聞いてるみたいでしたが、生きる為には知恵と生活基盤と人との繋がりが根本的に大事という事かな。
亨さんの嵌り過ぎる登場には吹きだしそうになるし、要所で2人が対峙するシーンの濃密な会話と芝居、円形の舞台を効果的に使った演出も楽しかった。
観劇後、無性にアレが食べたくなりましたw。
台詞カミも多々あったけどまだ始まったばかり、空席がもったいないと思えた舞台でした。
約2時間。
満足度★★★
なるほどねぇ
期待と違った作品でしたが、期待はずれという訳では無く。
でも、役者さん達の上手さに支えられている面もあり、作品自体はもう少し深く斬り込んでもいいと思った
山崎彬さんはさすがな立ち回り、他の役者さんも二役を演じ分けてた方は見事。
資本主義経済の行く末
人間に本来備わっている思考や行動のクセから自然と発生してきたとするprimitiveなところから経済を説き現代資本主義経済の来し方行く末を扱っていますが、あくまで人間中心の物語でした。この先資本主義経済は衰退、消滅も含めどのような方向へ向かうのでしょうか。
満足度★★★★★
なんだこの面白さは!
テーマが資本主義というので少し身構える所があったのだけど、観る人を選ばないエンターテイメントだった! 何人かが演じる二役はリンクしていて面白いし、展開が鮮やかで、南果歩さんは凛々しく美しかった。急激に円安が進む現状も相俟って、臨場感たっぷりの近未来だった。
満足度★★★★
あるモノが爆風とともに現れます
山本享さん目当てで、『トーキョー・スラム・エンジェルス』の初日に、青山円形劇場に伺いました。円形劇場は、10月の『御ゑん祭』以来、山本享さんの舞台は、7月の椿座さんの『廃墟の鯨』以来です。タイトルの通り、経済破綻した近未来の東京のスラム街で、変わらず働く男とその元妻で証券ウーマンとして成功した女が、行方不明になった息子を探してスラム街にやってきて、男と再開するところから物語は始まります。円形劇場をところ狭しと、ある物と共に男は現れます。仕事とは、お金とは、尺度(というよりモラルかな)とは何かをテーマに、二人と関係者の生き方を対比させて物語は展開します。背景は暗いお話ですが、男の変わらないという不器用な生き方が、とても清々しかったです。尚、観劇後は、あるモノがとても食べたくなります。