色のない虹 公演情報 色のない虹」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★

    深読みしながら楽しむ
    画家生命の危機に瀕した若い女流画家と彼女をとりまく人々の物語。
    他者の画才にたじろぐ者、他人は他人、自分は自分と割り切る者や画家を志しながら諦めた者など、松木主宰の演劇に対する想いや経験の隠喩と深読みしながら観てあれこれ得心。
    こんな風に真偽のほどはともかく、勝手に深読み(時に誤読)できる芝居って面白いんだよな。
    ま、某作曲家に着想を得たのでは?というのは誤読だったが…(笑)。
    あと、カンバスのフレームあるいは額縁をモチーフとした舞台美術もステキ。

  • 満足度★★★

    まとまっていました。
    初見です。斬新さはありませんでしたが。まとまりのあるお芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    無題1291(14-340)
    18:30の回(晴)。17:45受付、18:02開場、ミニ椅子(2列)、舞台中央にイーゼル、木枠それを囲むように大きな木枠が斜めに空間を仕切っています。正面、左右にも歪んだ木枠。客席、前方左、後方右にも演技スペース

    客入れ時のBGMは弦楽器...sting、U2、M.jacksonなどのカバー、18:15/18:30前説(120分)、18:34開演~20:30終演。

    演出部にお名前がある野宮さん。企画団体シックスペース「吟遊演舞/オロチ(2014/9@pit北)」を観たとき、こちらの公演のチラシがあったので観に来ました。お聞きすると野宮さんは「シックスペース」の主宰、日芸在籍で...ちょうど今日、日芸の芸術祭に行ってきたのでした。

    こちらは初めて。澤木柚季江さん、升望さんは「眠る男(2014/6@絵空箱)」、丸本陽子さんは「LAST BLACK FISH(2014/1@プラザソル」を観ていました。


    ネタバレBOX

    深海生物のお話を読むと、水深ごとに「見える(届く)」波長の違いによって色の識別能力に差が発生する、というようなことが書かれています。

    「色のない虹」というタイトルは、はじめどういう意味なのかと思っていましたが、終わってみるととても奥深いものに感じます。

    主人公と「教師たち」「画家たち」「医師夫婦」「姉と母」との関係が(私には)少し曖昧なまま(何があったのか?)で、なんとなくのところで終わってしまったのが残念です。水原のまっすぐな視線、岩井の個性が特によかったと思います。
  • 満足度★★★★

    なかなかガチな演劇で、
    見応えありました。シアター711の扉の多い劇場をフルに使って、少なくない登場人物をうまくまとめていた。画家の苦しみというかなり稀なテーマでしたが、わかり易く、人物設定もうまい。最後の美術教師の筆使いは圧巻でした。日本には数多くの芸術系の学校があるけれど、芸術家として生きていける人は稀だ。その芸術活動の渦中にいる人々と周辺にいる人々との係わりなど興味深く、始めのうちはこれがテーマかな?と思った。こういうテーマのほうが共感は呼び易かっただろうな、と思います。演出面では主人公の心象風景が巧く描かれていて面白かったですが、ちょっと古臭い感じもした。

    ネタバレBOX

    主人公を「笑った」女性の衣装が気になった。この女性は主人公に較べると明らかに「才能が無いという設定」→才能が無いので服のセンスも無い→衣装もダサいという発想なのだろうか。でも、あれは有り得ない。仮にも芸術の中心にいる人間が、しかも若い女性があんな美意識の欠落した恰好をするはずがない。若い女性で、しかも才能の無さを自覚しているなら、そのコンプレックスの反動として必ず自己主張の強い、お洒落な格好をするはずだ。なぜなら、それが女というものだからです。一本松君やもう一人の女性よりももっとアヴァンギャルドな衣装でもいいくらい。それでこそ、主人公のシンプルな白いブラウスにジーンズという、本当に力のある人間の、衣装になどこだわる必要のないスタンスが鮮明になると思う。細かいことですが、何だか惜しかったですね。

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