色のない虹 公演情報 ポムカンパニー「色のない虹」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    なかなかガチな演劇で、
    見応えありました。シアター711の扉の多い劇場をフルに使って、少なくない登場人物をうまくまとめていた。画家の苦しみというかなり稀なテーマでしたが、わかり易く、人物設定もうまい。最後の美術教師の筆使いは圧巻でした。日本には数多くの芸術系の学校があるけれど、芸術家として生きていける人は稀だ。その芸術活動の渦中にいる人々と周辺にいる人々との係わりなど興味深く、始めのうちはこれがテーマかな?と思った。こういうテーマのほうが共感は呼び易かっただろうな、と思います。演出面では主人公の心象風景が巧く描かれていて面白かったですが、ちょっと古臭い感じもした。

    ネタバレBOX

    主人公を「笑った」女性の衣装が気になった。この女性は主人公に較べると明らかに「才能が無いという設定」→才能が無いので服のセンスも無い→衣装もダサいという発想なのだろうか。でも、あれは有り得ない。仮にも芸術の中心にいる人間が、しかも若い女性があんな美意識の欠落した恰好をするはずがない。若い女性で、しかも才能の無さを自覚しているなら、そのコンプレックスの反動として必ず自己主張の強い、お洒落な格好をするはずだ。なぜなら、それが女というものだからです。一本松君やもう一人の女性よりももっとアヴァンギャルドな衣装でもいいくらい。それでこそ、主人公のシンプルな白いブラウスにジーンズという、本当に力のある人間の、衣装になどこだわる必要のないスタンスが鮮明になると思う。細かいことですが、何だか惜しかったですね。

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    2014/11/02 00:02

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