満足度★★★★
笑いとシリアス部分のバランス配分が絶妙
修学旅行の行く先に関する高校教師たちの数日間にわたる議論。
基本的には娯楽作品の体であるが、原発事故被災者の複雑な心境や放射線関連の科学的データがごく自然に織り込まれているバランス配分が見事。
また、「ダークツーリズム」の是非も問われるが、この作品自体がそれを体現しているようなところが巧み。
ただ、劇中で日が替わる度に前日の様子を語るのは親切ではあるが、ややくどいかも?
満足度★★★★
フクシマの扱いづらさを扱った野心的コメディ/約105分
ぶっちゃけ、今の日本でフクシマのことはとても扱いづらい。
その扱いづらさそのものを、会議劇の形を借りて真っ向から扱ったチャレンジングな一作。
しかも意気込み倒れには終わっておらず、論戦を通してフクシマの扱いづらさを分かりやすく表現するかたわら、単調になりがちな会議劇に派閥抗争劇や男女のドラマを織り混ぜたストーリーは役者勢の力演・熱演も手伝って吸引力大。
コメディとしても風刺的なネタ、ドタバタギャグ、ニッチな小ネタ、アゴラグループをいじくる楽屋オチなど種々の笑いが詰まっていて面白く、役者勢のメリハリの効いた演技が可笑しみに拍車をかける。
あひるなんちゃらがベスト劇団の私にとってどストライクな作風ではなかったものの、かなり楽しませてもらったので★は4つ。
あの名曲のパロディソングも、詞・曲ともに出来がよいうえ、歌い手の女優さんの歌唱力もグンバツで、堪能!
原発問題への斬り込みがやや浅いかな?って気はしたが、あまり深く斬り込みすぎると話が重くなりそうだし、コメディとして成り立たせるにはあれくらいで丁度良かったのではないだろうか?
満足度★★★★
前説、上演、トーク、物販までで1つの作品
とても面白かった。ゲンロンの書籍「福島第一原発観光地化計画」が題材だが、舞台は滋賀県の私立高校の会議室。放射能汚染等のとても難しい問題を踏まえつつ“人間のエゴイズム”で一気通貫するのが潔い。作・演出の高間響さんが時事問題を卑近な日常に落とし込むのが好きだ。色々拙いところはあるが、今回もロビーで戯曲を購入。
笑の内閣は京都が拠点の劇団で「CoRich舞台芸術まつり!2014春」の準グランプリ受賞団体。http://stage.corich.jp/festival2014/grand_prix.php#c
受賞作の講評。
http://stage.corich.jp/festival2014/grand_prix01.php
満足度★★
一応「社会派」?
タイトルに惹かれて観てきました。
過去作品をみると、「クラブ規制」に取り組んでいたり、社会派の集団なんでしょうか…。
演劇を観るというより、彼等に触発されに行くというのが適当かと思います。
芝居は…下手です!なっていません!校長役の松田さんだけがまあ役者レベルです。
ただ、演劇が内包すべき<問題意識>を持った取り組みには賛同します。
これからだろうけどの大人の分別を持って観てあげましょう。