小劇場!中高生!大往生!2 公演情報 小劇場!中高生!大往生!2」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-5件 / 5件中
  • 楽しそうだった
    同じ高校生が、『楽しく』芝居をしていた。


    私も入りたいと思った。

  • 満足度★★★★

    なんてビビッド!
    役者達ひとりずつの個性に惹かれ、それが引き出されていく歩みにぐいぐいと取り込まれました。

    べたな言い方ですが、めっちゃ面白かったです。

    ネタバレBOX

    楽日ということもあったのでしょうか、
    舞台に現れたときの硬さはたちまちにほどけ
    最初の集団の形成にしても、
    自己紹介→他己紹介(ちょっとぶっこみ)→戻って自己紹介というあたりの、
    役者たちのあざとさのない解かれ方にぐいっと引きこまれました。

    そこからの役者が自らを表現するための
    やり方というか、いろんなシチュエーションの設定や枠の作り方も
    とてもしたたかで洗練されていて・・・。
    そして、その仕掛けから、さらに歩み出す役者たちの
    柔らかな企みや創意がとてもナチュラルでビビッドに感じられて・・・。

    即興的な部分も多くあったようで、
    その分、戯曲や演技のメソッドに繋がれたり縛られたりしない良さが
    随所に表れてくる。
    2人~4人での、ある設定でのお芝居に対して、
    そこに何らかの踏み出しがあったときの
    他の役者たちの反応が、場に熱をつくり
    やがては重ねられていくシーンの
    ありようを客観的にみていた観客も、
    舞台を満たす熱に引きこまれ、
    刹那ごとの感情に前のめりにさせられている。
    べただったり、シャイだったり、箍が外れたように大胆だったり、
    不器用だったりもするのですが、
    少しずつ、役者たちのキャラクターなども垣間見えてくると
    それが観る側のドキドキ感や揺らぎをさらに醸成し、
    役者たちに満ちる舞台上の感覚にしっかりと閉じ込められてしまう。

    学校の先生と生徒というシチュエーションでは、
    演ずることと、そこに生まれた空間に対する役者たちの感覚が
    彼らの日常の先にしなやかに組みあがり
    観客とも共有されていく。

    終盤、やはり3~4人ずつで、
    彼らが齢を重ねていく刹那が切り出されていくのですが
    そこには、私のような歳を喰った観客とは視座の異なる、
    でも、その視点にがあるからこそ
    立体感やリアリティを持って共有しうる
    人生の俯瞰があり、その先に現れる彼らの今の質感があって。
    そこには、演出家が引きだし、役者たちが組み上げ、観る側が共振していく、
    演劇的な空間が生まれておりました。

    観終わって、アフタートークを聴いていても、
    滅失しない舞台の感触が残っていて。
    その一期一会の時間にすっかりと取り込まれていたことに
    改めて気づいたことでした。

  • 満足度★★★★

    間が良い!
    たった三日間のワークショップで形になるのはさすがだと思いました。

    ネタバレBOX

    中高生15人中、女性が12人、男性が3人。ワークショップで行う自己紹介やゲーム、そしてもう少し発展した形で、友人、彼氏、彼女、個性的な先生のエピソード話や、自分が年齢を経た後を想像してのワークショップ同窓会の様子などが綴られていきました。

    個々の演目はそれなりにこなれていくとしても、全体を一つの作品として見るときにはそれぞれがスムーズに流れていくことがとても重要になりますが、この間が素晴らしかったです。

    全員が輪になって自己紹介し、一つずれて隣の人が話を盛って繰り返し、それを踏まえてさらにもう一度自分で自己紹介するゲームが面白かったです。

    二年連続で参加している人もいて、座長と呼ばれているというのには笑いました。
  • 満足度★★★★★

    自分はこれに★5を付ける
    と言う事は普段観る芝居ってなんなんだろうなぁ。


    面白かった。
    普段、面白いと思う芝居と比べても遜色ないくらい面白かった。
    ちなみに内容については即興芝居だったという事に驚愕。
    本当にびっくりだ。


    中高生15名、とても良い座組みになっていると思う。
    それこそ学校のクラスの様にたまたま集まったメンバーだけど、みんな個性的なんだ。
    全員、と言うわけにはいかないだろうけれど、同じメンバーで集まった芝居をまた観てみたいと思えた。

    うーん、15名なんだよなー。
    例えばこれが普通のどこかの芝居だったとして、それだけ人数いると埋もれてしまう役が出てきたりとかありがちだけど。。


    ちなみに観ている大人たちは「キラキラしている」という印象をやはり受ける様で、その通りなんだけど、自分は敢えてその表現は避けたい。
    それは何かちょっと余裕のある表現だと思うのです。
    中高生とか関係なく、単に芝居を観に行って、面白い芝居が観れた。
    他の芝居を観に行くのと変わらなかったですよ。


    明日、最終日。
    また別物が観れるのでしょう。
    スケジュールきついかなと思っていましたが、何とかなりそうなのでもう一度行っちゃえヽ('ー`)ノ
    そういう風にリピートしたいと思う客もいるんだぜ、と言うのを伝えたい。

    ネタバレBOX

    演じていない時には役者は観客になって観ているんだけど、それもまた良い。
    終始にこにこ観ているコとか、クールに観ている様で表情が崩れて印象的に笑うコがいたり、手を繋いで観ていたり...etc
    客の観えるところで待機しているという芝居は他でも観た事があるけれど、意味があまり無いと思ってしまった事とかあるけれど、これはとても効果的だったと思う。
    何がどう、と言われると困るけど「場の空気感」かな?


    演じるモノによって上手い下手はあったと思う。
    ただ学生であったり、面白先生であったり、普段身近にあるだろモノの芝居は、大人の役者がイメージで演じるモノより下手すると面白いんじゃないかという現象が。
    中高生にとって、一番遠いイメージになるのが20〜30代の大人になるのだな、というのが感じれて面白かった。
    また全力で自分を表現しようとすると恋愛の感情が出てくるのだなあ。
  • 満足度★★★★

    稽古期間はわずか3日!
    ワークショップの成果発表会というより、ワークショップそのものを見物している気分にさせられる公演。

    ワークショップを指揮し、公演の構成・演出も務めた悪い芝居の山崎さんは教え子たる制服姿の中高生がゲームや演技をする様子を舞台隅から笑顔で眺めているのみで、さすがに本番、舞台に出てきて指導まではしないのだが、まるで稽古のごとく自由闊達に演じさせる工夫を凝らしてあるため中高生の演技はとても初々しくスーパーナチュラル、それを見ている非番の中高生たちも超自然体で、出番の仲間たちの演技が可笑しけりゃあクスクスウヒャウヒャと素で笑い出す有り様で、それを見ているこの私、彼らくらいの子供がいてもおかしくない年齢のこの私も、それを見ながら保護者感覚で“つられ笑い”を始める始末。
    中高生の本物の保護者を含む他の多くのお客さんも私同様、頬を緩めて彼らを見ていて、会場内はそれはそれは幸福な空気に包まれていたのでした。


    …なんて書くといかにも発表会然としたユルい公演を想像されるかもしれませんが、構成は実によく練られていて、その構成の妙が味わえるだけでも演劇好きには楽しいのでは?

    公演を見世物として面白くすることはもちろん、演劇をやりたい中高生への教育的効果も考えてしつらえられたこの構成には唸らされました。

    ネタバレBOX

    “演じることによって自己を異化する視点を持たせる”
    今回のワークショップのプログラムはこれを一番の目的として組まれていたと思う。


    そのために山崎さんが中高生にやらせたことは、自分に近い人物から演じさせ、徐々に遠い人物を演じさせるというもの。
    その中間段階で演じられ、私的に一番面白く拝見したのが、個々の中高生の身の周りの名物教師を、その教師を知らない者が残りのみんなを生徒に見立てて演じるというもの。

    自分を教え導く教師という存在になりきり、自分が本来その一人であるところの「教え子」たちを相手に「授業」をする体験は別人を演じることと同時に自己を相対化することをも中高生たちに学ばせ、教育的効果大であると感じた。
    いや、その前に、教師役を演じた数名の中高生にはおそろしく芸達者な子が約二名いて、生徒役の子たちと作り上げる授業風景が単純に演し物として面白かった。


    数年後、何かの公演のフライヤーにその名前を見つけたらきっとオジサン嬉しくなるので、上のお2人をはじめとするワークショップ参加者の皆さん、近い将来本格的に役者の道を歩み出したら、できるだけ本名で活動してくださいね!!

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