満足度★★★★★
A・Bを観較べて愉しさ倍増
チェーホフによる原作を登場人物6人、ランタイム2時間に削ぎ落としての上演。
ニーナ役の個性や「濡れ場」の違いを筆頭にオモムキがかなり異なり「愛と欲望の年長組」Bキャストと「ライトでコミカルな若手組」Aキャストを観較べると愉しさ倍増!
満足度★★★★★
主役の塩さんさいこー
千秋楽最後の最後のかもめを観ました。主役の塩さん。。。素晴らしすぎました。パワーがあってオーラすごかったです。これからが楽しみな役者さんです。
他の出演者もかなりの実力ある役者さんだったから安心して観れました。
塩さんがご出演されたから素晴らしい芝居と出会う事ができました。塩さんに感謝、感謝です。
かもめ。。。同じメンバーで絶対再演してほしいです。
満足度★★★★
【Aチーム】びっくりするほど中二病。
Bチームを観た上での観劇のおかげで、戯曲や演出の細かい部分まで落ち着いて堪能。まずはやはり、15歳の宇野愛海ちゃんがニーナを演じることで、びっくりするほど世界観の違う「かもめ」に仕上がったことに驚嘆。ロシアの雪を模したセット(ルデコ4のあの鉄枠が白い布(紙?)覆われている)、真っ白い家具等は全部同じなのに、これほど「温度」の違う光景を見られるとは。おかげで、Bに比べて古典としての質感よりも、現代的な部分が前面に押し出されて「中二」が全編に渡って匂い続ける、喜劇的で面白いお芝居になっていました。
満足度★★★★★
【Bチーム】アロッタ流の耽美的古典
まずはBチームを拝見。私にとっては初のチェーホフ、初の「かもめ」ということで、「中二病~」との副題が付けられたこの公演は正統派の古典とはかけ離れたものになるのかなと思いきや、とても真っ当な古典でした。照明や音楽・美術はアロッタらしい耽美的なもので、脚本も分かりやすく翻案されてあり、アロッタファンかつ古典初心者としては嬉しい限り。終盤はあまりの演技力の凄まじさに泣きながら見てしまい、6人の役者さんにこのような演技をさせることが出来る松枝さんの演出力に感服。終演後にお話を聞いて、ドラマターグとして中田顕四郎さんの存在がかなり大きなものだったことも感じ、これからのアロッタ、おそらくあるであろう新国立劇場での本公演にも弥が上にも期待が高まります。
アルカージナさんは素敵でした…
さきほど、【A】の千秋楽を当日券で拝見しました。うん、やはり、アルカージナ役の方がずば抜けてる。マーシャ役の方もしっかりしていました。正直、チェーホフは何度みてもかったるいっていうか、スローでつかれるというか…チェーホフ、初心者には向かないと思います…くれない的には好きになれないのですが、辻さんがたたれてたので、2時間さほどあきずにみれました。最後席から見守る松枝さんの刃のような視線が素敵でした…(松枝さん、くれないがあのポジションに座らせていただいたのは、舞台と、客席、全体があじわえるからなのです(笑))。★の評価はほかの方々におゆだねします。終幕後のあの号泣さえ聞かなければ、くれないも★★★★★でしたが、残念…気になったことはネタばれ欄にて…
満足度★★★★★
完璧!
Bキャストを観劇。これまでいろいろな「かもめ」を観てきた。アロッタの「かもめ」はこの中でも秀逸,ベストのものと思われた。ル・デコという狭い空間で,濃密な芝居,迫真の演技,台詞も良く考えられて作られている。とにかく凄いの一言。満足できる芝居。絶対のオススメである。
満足度★★★★
中二病なう
Aチーム観劇。
自意識、自己愛の突出する思春期を指す“中二病”という視点が新鮮。
登場人物を3組のカップルにしぼり、それぞれ“中二病なう”、“中二病こじらせ型”
“中二病達人”の3様を鮮やかに見せる。
15歳の宇野愛海さんが初々しく、まさに中二病現在進行形かと思わせるあたり
計算された演出ともとれるが、リアルにみずみずしい舞台となった。
その反面、若さゆえか浅さも見られたが、第4幕最後のニーナは熱演だった。
“ディープ・アロマチック”なチェーホフがいた
(あのキスは)「お仕事だから…」。
ニーナ役の縄田 智子はファンに配慮していた。
アントン・チェーホフ代表戯曲『かもめ』を、『21世紀になり 全面化しつつある中二病は何によって癒やされるのか あるいはついに 癒えないのか についての 一考察』と長いタイトル名に解釈する、松江佳紀。
彼いわく本舞台に「日本の今」を抽出したらしい。
たしかにジーンズ・スタイルのメドヴェージェンコ(=宮本 行)も確認できたが、概ね、元の戯曲を筋通り上演したようだ。
しかし、このメドヴェージェンコには、もう一つの「日本の今」が あった。
それは「関西弁」。
ロシアの民族差を「方言」に例える手法は さほど革新的でもないが、おそらく彼はアメリカ村(大阪)を歩く若者の口調だ。
単に「関西弁」をディフォルメし、ロシアの地域差、民族差を強調するのではなく、「現代意識」を投入させる為だったのなら、それは それで「日本の今」だろう。
「僕は1ヶ月前からトレープレフでした」
そう語るのは、やはりトレープレフ役の塩 顕治。
抜群のスタイル、アニメ『世界名作劇場』少年主人公を思わせる、清廉とした顔…。プライベートでも、一途なようだ。
「元々、トレープレフに近かったからね」(松江)
終演後、10分間の休憩をへて開催された座談会で、ニーナ役・縄田と並んだ塩。
「ということは、愛し合ってるの?」(同)
作中、トレープレフとニーナは恋仲だ。序盤に一度だけ唇を交わす。
「いや、そういうことでは…」(塩、縄田)
松江の投げた変化球に、若手2人は赤面するほかなかった。
『アロッタファジャイナ』番外公演。
公演場所はギャラリーであった。その真ん中で、総勢6人のキャストが熱演する。
縄田は自身が演じたニーナ、それと“彼女”が複数の男性とキス・シーンを披露することで頭が一杯だった。もちろん、女優としてだ。
「キス・シーンの時、意識してますよ。ここは見られていて、ここは隠れて見えないんだと」
透明感のあるニーナは、愛らしく、魅力的だった。
マーシャ役の香元 雅妃、トリゴーリン役の石原 尚太が“強烈な独壇場”だから、それだけ彼女の白さは立つ。
“独壇場”に時間を取りすぎなければ、ニーナと共鳴できた可能性があり、残念で ならない。
満足度★★★★
中二
そんなにアレンジしてない「かもめ」のように感じましたが、中二病という視点を与えられたことで、私はいい塩梅に誘導されてしまいました。
いい年こいた大人が中二なら、本物の中二はどうなってるのかと思い、近所のあるガキを見てみたら、精神的レベルは小二でした。中二から抗議の声が上がらないのは、こういうわけだったのか?
満足度★★★
2/27 Aチーム
2月27日ソワレのAチームを観ました。
6人版でもかもめの面白さは損なわれず、中二病というテーマに納得しながら楽しめました。
原作で読み流していた言葉が生きて心に飛び込んでくるシーンがいくつもあって、かもめの古本を買ってきて赤線ひきまくりたくなりました。
カットされた部分で好きな場面があったので、いつかあるという完全版を楽しみにしています。
満足度★★★★
客観から主観へ
Aチーム観劇
チェーホフの「かもめ」は、今までは知らず知らずのうちに遠くから客観的に観ていたが、この芝居においては登場人物に感情移入することが多く主観的に
観ていた。登場人物を6人に絞ったこと、狭い劇場空間であったことがその要因だと思う。女性陣の演技印象的で、喜劇でなく悲劇に感じた。
満足度★★★★
Bチーム観劇
???同じ話なのに今回は眠気も起こらず楽しめたです
先に主宰からチームが異なると別物ですよというコトを言われていた通りで、
ちょっとビックリしましたです。
アフタートークは主役の二人でした
満足度★★★★
両バージョン観劇がお勧め
Aは、原作が透けて見えるような作り、Bは、役者の解釈をより多く取り込んだ作り と作り分けることによって、現代日本を起点に見たチェーホフの新たな読み込みの可能性・多様性を堪能できる。(受付で販売しているアロッタ版「かもめ」を楽しむための12の証言も参考にするとより面白かろう。追記後送)
満足度★★★★★
僕は自分が思っているほど、地球の中心にはいなかった
「中二病」という言葉は、伊集院光が作ったものとして有名だが、「中二」(中学二年生)を揶揄的に最初に使ったのは、チェーホフであるというのも、やはり有名なことだ。
それを冠したサブタイトルから『かもめ』の登場人物で思い当たるのは、やはりトレープレフ(コスチャ)。
どんな『かもめ』見ても、トレープレフは空回りして痛々しい。
しかし、彼が「主役」ではなかった。
Bチームを観た。
満足度★★★★
AもBもおもしろい。
チューホフといっても名前と場所を日本に置き換えれば(自分の脳内で)凄くすんなり入ってきた。現代の僕らが見ても違和感まるでないなあ。自分も中二病なんだと確信しました。初回だけにここからもっと良くなるに決まってるから評価は4にしておきますが5になるでしょう。美しすぎる2人のニーナ、トリーゴンも全く違うタイプなので比較して見るのは楽しいですね。