満足度★★★★★
また観てみたいお芝居でした。
素晴らしいお芝居ありがとうございました。
特攻に散った若者達の苦悩をよく描いていると思いました。
悲喜劇でもあり、懸命に生きる人々の群像劇でもあり、当時の市民の等身大として、身近に感じるシーンや台詞があったのが、良かったのかと思います。
女性だけでも十分、その力強さを見せていただきました。
また脚本が良かったと思います。言葉の選択に作者のこだわりを感じました。
作品は違うのですが「メンフィスベル」の香り漂う雰囲気があり、根底に流れる愛と、強いメッセージが溢れる脚本だけに、役者の力量の差が目立ったような気がしました。
戦時下のお婆ちゃんは、こんな風に背筋をきりっと伸ばして、誰よりも芯の強い心で家族を支えていたんだ、と、美穂さんの立ち振る舞いに、昭和の母の オーラを感じました。
今回のお話はユーモアと感動の中に、戦争の愚かさ、何を守るために命をかけたのか、改めて目をむける機会を作ってくれた作品でした。もう一度、見たいと思うお芝居でした。
満足度★★★★★
たっぷり楽しめた舞台
重いテーマ―を少しコミカルにそしてテンポよく演じていてたっぷりと楽しめたお芝居でした。
30人近くの大勢の出演者なのにうまく整理されすっきりと舞台にまとめられていました。
戦争という重いテーマをこんな風な脚本や演出で観ると暗くならず、でも戦争のこわさ、愚かさを十分に感じることのできた作品だと思います。
役者さんたちも大熱演で素晴らしい時間をいただきました。
満足度★★★
人がいっぱい
大勢出演している割には、わさわさ感はなくて、舞台がすっきりしていたのは演出力なのかなあと。
ひとりずつ出てきて遺書を読む場面は、「まだいるのかよ」って。長かった。
殺陣っていうんですかね、戦闘シーンもすごく長かった。
あと、ぼくは泣く演技が嫌いなんですよね。みんな思い切り泣いてるんで、そういうとこで嫌気が差しちゃって。
男性陣はちょっと力不足なんじゃねえのって感じた。娼婦のおねえさん、すきだつたな。壇蜜イメージ?
役者さん、良い仕事(^_^)。
遊女役の菅原雪さんが要所を抑えた良い仕事をしていたと思いました。
と、理屈っぽいことは置いておいて、素敵でした。
他の役者さんも舞台の場数を踏まれている皆さんなのかな、と思いました。
満足度★★★★
忠臣蔵をモチーフにした反戦劇
とても面白い切り口で、反戦の気持ちを訴える実に興味深い話であった。終わりの即興劇の部分はドタバタ劇でありながら、戦争で家族を失う者たちの怒りや悲しみを、見えない敵、国家を吉良に置き換えて見事に表現していた。暗い話にも関わらず、見終わった後、生きる希望や一種の爽快感を残してくれた。
満足度★★★★
チラシの写真どおり。面白い!
とても面白かったです。細かいことを気にしなければ満足できる芝居でした。
まず、衣装が凝っていたのが嬉しい、舞台セットはその分簡素であったが、工夫されていて表現はできていた。開演と同時に登場人物を紹介しながら、話を進めていく方法は、非常に解り易く個々の配役の特徴を把握する上で有効。脚本とても良く、笑いを誘いながら、戦時中の演劇の扱いを上手く見せていた。ただ、海軍兵学校から、男性が戻ってきた理由が解ってから、遺書を読み上げている時間がやや長いことと、その間他の人たちが走っている動作をスローモーションで繰り返しているところは、視覚的にはさすがに飽きてくる。ここは工夫が必要に思えた。
死んでいくことの悲しさ十分伝わりました。役者さんたちは、貼り付け眉毛がとれたり、台詞間違いなど舞台ならではの小さなハプニングありましたが、総じて良い演技でした。
本格的な「演劇」
出演者は上手い人が多い。個人的にはオーバーアクション気味に感じるが、許容範囲には収まっている。ややメリハリに欠けるのは今後の課題。
脚本は前半は良く仕上がっている。ただ、後半は登場人物が自分の気持ちを台詞としてしゃべりすぎている気がする。特に今回は20人以上の登場人物がいる訳であるから、涙をのんで削る決断も必要だった。
すべて総合すると、クオリティの高い公演だと思う。
思いがこもった女忠臣蔵
この作品のポイントは劇と劇中劇(その練習も含めて)が互いに作用しながら話が展開してゆくところにあり、その際、その切換が非常に重要になってきます。最後の方ではこれらが絡み合ってはくるのですが、途中の段階では、劇と劇中劇の役者さんの演技の差がほとんどなく単調になっていたため(役者間での演技力の差がかなりあったことも影響しているのは否めませんが)、全体的にその切換があまりうまくいっていなかったように思います。劇と劇中劇での役者さんの演技のギャップやメリハリをもっとつけてもよかったのではないでしょうか。