満足度★★★★
やはり俳優が魅力的
オフェリア・ポピ演じるルルにやはり目を奪われました。プルカレーテは本作を彼女にあてて作ったということですが、これぞファム・ファタール(悪女)と言わんばかりの存在感。積み重ねて役を作るというよりも元々持っている感性で作品の世界観に対応する天才肌の俳優だと感じました。シビウで観た「ファウスト」でも主役を張っていましたが、とても同じ役者には見えなかったです。
他の俳優も魅力的。どの役者も人間としての強烈な個性が体から匂い立ち、かつ自然な演技をマスターしていてきちんと芝居を成立させていました。
満足度★★★
ワクワク!
HPのPVに魅せられ、完売だったチケットをやっとこ前日に手にいれ、当日、客席を通り過ぎて舞台上の客席ごと造ったセットに気分はワクワクのドキドキでテンション上がりまくり! しかし、PVから想像してたのが憎悪・邪悪・狂気がどんどんヒートアップして行き、とんでもない濃密な狂おしい空間になって行く世界だったので、「アレ!ちっと想像してたのと違う⁈」って感じだった。あのPVの世界を造って欲しかったな。
満足度★★★★
舞台上に
舞台上に設営された客席と舞台。それだけでもうわくわく。演劇は世界共通!というかイヤホンガイドも付いていてセリフも多くないので、すんなりと楽しみました。ルルの魅力がムンムン。すごいわぁ。
満足度★★★
魅力的な役者達
ステージ上に設けられた、17世紀のヨーロッパの公開解剖学講義の客席を思わせるU字型の客席に囲まれた細長い空間で、身体的な存在感の強い役者達の演技が繰り広げられ、一部アングラ的な部分はあるものの、基本的には奇を衒わないストレートな作品でした。
イヤホンガイドによる通訳が用意されていましたが、イヤホンをすると普段聞くことのないルーマニア語の響きや、生演奏の音楽の魅力が損なわれるように思われ、芝居のテンションやリズム感とのズレも感じられたので、最初の数分以降はガイドなしで観ましたが、ベルク作曲のオペラ版『ルル』で内容は知っていたので、台詞が分からなくても演技を観ているだけで十分楽しめました。
小悪魔的な魅力で男達をたぶらかすルルが悲惨な死を迎えるという官能的で退廃的な物語にスラップスティックな演出が施されていて、笑える場面が多くあったのが意外でした。
1幕と2幕でストーリーや小道具等、色々な要素がシンメトリックに対応していて、それを象徴するかのように鏡を多用していたのが印象的でした。
上半身裸や下着姿等、露出の多いエロティックな雰囲気が濃厚でしたが、セックスシーンは直接描かずに見立てを用いることが多く、ユーモアが感じられました。
主人公のルルを演じたオフェリア・ポピさんは多様な表情と声色で男達を引き寄せては突き放す姿が魅力的で、まさに「ファム・ファタール」といった感じでした。
他の役者達も極端に太っていたり長身だったりと独特な外見や佇まいで、見世物小屋的な雰囲気があり、印象的でした。
ヴァイオリン、チェロ、ピアノによる演奏はあまり生演奏である必要性が感じられず、曲数が少なくて同じ曲が変奏もされずに何度も使われていたのも残念に思いました。
満足度★★★★★
野生生物博覧会
文字通り人間世界における
人の顔をかぶった?野生生物たちの饗宴を、
サッカー専用競技場のゴール裏のような客席で
眼前のリアルバウトを臨場感たっぷりに観られるのが素晴らしい。
日本の劇場もサッカー専用競技場的なこの観客席を見習って
もっと臨場感のある客席を考えて
より盛り上がる仕掛けを編み出した方が良いんじゃないかと思う。
毎日観ても良い位だと思う。
前売りは完売だけどちょっとずつ当日券も出てるみたいなので
まだ諦めるのは早いと思う。
観客全員が複数回観ていると、
客席も盛り上がりどころが分かってきて
劇場全体に一体感が生まれてきたらもっともっと伸びそうだ。
演出の人の監督した映画も見たけれど、
この方は、もう死んでしまった人びとの魂に
生命力を入れて膨らませ、
躍動感漲るスペクタクルな法螺話に仕上げるのが非常に巧いのかな、と思った。
「ファウスト」が日本に上陸するならぜひ観たい。上海やソウル位だったら
足を延ばして行っても良いかもしれない(P2.5や治安が不安だけど(苦笑
肉食の文化の作品という感じなので、
サッパリめの作品、ジャニーズ的なJ-POPじゃないとダメな人には
ちょっとキツいかもしれない(念のため