容疑者χの献身 公演情報 容疑者χの献身」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★

    初演よりも好き
    作品的にはあまり好みではないのですが、
    近江谷さんが良かったです。

  • 満足度★★★★

    やはり面白かった
    個人的にはやはり西川さんの演技を見たかったが、作品としては一部の問題もなく面白かったです!

    やはりキャラメルボックスにハズレはない!

  • 満足度★★★★★

    人力で回る舞台の上、今日も繰り返される人の営みは、それだけで、ある時は人の命を救うことがある。
    3年ぶりの再演。前回、石神をキャラメルボックスの西川浩幸が好演していましたが、
    今回は同劇団出身の近江谷さんにバトンタッチ。
    西川さんは、地味で寡黙だけれども善人そうな研究者、
    近江谷さんは、地味で寡黙で狂気を隠していそうな研究者、という印象。
    さらに近江谷さんは、ポスターやチラシの撮影後に、髪を短く(五分刈りくらい)切っていたので
    見ようによっては、刑務所の受刑者のようにも見えて、少し怖い。

    初演を観て、映画をDVDで観て、さらに今回観て最も感じたのは、当然ながら決して許せない石神の独善的な振る舞い。
    純愛?献身?などとは決して思えない。
    石神のしたことによって、結果としてより一層彼女を苦しめることになる。
    (映画版では、映画の内容でも、宣伝でも、評判でも、静かな純愛を讃えているように感じて、あくまで自分が感じただけかもしれないが、許せなかった)

    また、「人は生活しているだけで、誰かを救うことがあるのだ」というところ。
    この話の中で、数少ない「救い」であり、暖かくて、何度観ても泣けてしまう。

    出演者による手押しの回り舞台は、物語を人間が動かしている感じも良くて、
    派手さはないのですがピンスポットが効果的な照明や、
    また、さらに、ピアノと弦楽器による音楽が素晴らしい。
    初演時には、劇場で迷わずCDを買いました。
    静かで優しい。力強い。人間らしい…。
    今も繰り返し、聞いてます。

  • 満足度★★★★

    好き
    映画の容疑者Xの献身をみたことがあり、ストーリーを知っていました。しかし、ワタシはキャラメルの容疑者Xの献身の方が好きです**プロというものは、照明であの場面を、この場面を表現するのか!と驚きました。すごくわかりやすい話しです。映画では若干わからなかったことが舞台ではすんなり入った。好きです、キャラメルボックス。

    ネタバレBOX

    サスで電話ボックスを表現するところにゾクゾクしました。
    また照明で窓から漏れる光を表現してるとこも素敵っ。

    回し舞台でブルー暗転。なんだろうな、人力なのがまた好きです。
    分からないけど、人力で回すからこそ、伝わりますね。

    ワタシが星を4つにしたのには理由があります。
    石神が最後、泣き崩れるシーンです。刑事が触ろうとした瞬間の「彼に触るな!」湯川のセリフ。ワタシは石神の泣き崩れる生身の人間臭さが好きです。しかし、湯川のセリフが入ることで、「お芝居」というモノが急に際立ち、石神の泣き崩れるシーンが表面的に見えてしまった気がします。

    刑事のあの触ろうとすること。湯川のセリフ。
    どちらも好きじゃないです。
  • 満足度★★★★★

    哀しさに泣けた
    映画ではトリックの斬新さに、初演では舞台化の巧さにそれぞれ気をとられ、今回やっと内容をじっくり味わう。
    その結果、事件の当事者たちの運命(的なもの)があまりにも苛酷で哀しく、胸を潰されそうに感じる。

  • 満足度★★★

    演出
    初演作との比較になるけれども、
    別作と思ったほうが良いかな。

  • 満足度★★★

    音楽がとてもいい
    無伴奏~はキャラメルっぽくない、という感想を書きましたが、こちらは舞台セットからしてもう、キャラメル!

    原作好きとしては、ほほほお~。という感じ。わたしはリアルに石神のような先生を知っていて、原作の石神が大好きなので、どうかなあ~と思っていましたが、
    近江谷さんの、ずっと足をぺたぺたつけて猫背で歩く演技は素直にすごいと思いました。

    あのひとは、こう、俗世間から一段上に上がってる感じのイメージを持っていたのですが、でも、高校教師になって現実を生きている石神は
    存外あれくらい俗っぽいのかなあとも思ったり。
    理系を演じるのって難しいですね。
    当日券で行ったら割と遠かったので、表情とか、前の方で見たかったなー!

    あと、音楽がとてもいいです。これは原作好きとして手放しによかった!雰囲気ぴったりでした。

    初演のDVDも見て行ったのですが、実川さんが上手になってたー!

    ところで少し前にキャラメルをたくさん見ていた出戻り組の私には、
    若手だった岡田さんがすっかり看板役者に!石原さんが中堅になってる!近江谷さんが感じがかわってるー!とか、いろいろ懐かしいものがありました。
    多田さんはポスト岡田さんみたいになっていくのかなあ~なんて、未来に思いを馳せたのでした。


    でも、7000円はちょと高いなという印象…。ハーフプライス売り切れていたのですが、枚数制限があるんですね。こちら5000円、無伴奏ソナタ3500円くらいだと、許容範囲かなあという気がしました。

    ネタバレBOX

    完全トリックと原作のネタバレです。私は原作大好きなので、ちょっと辛口。


    石神の部屋で湯川に境遇を説明する場面、モノローグがよかったなあ。「説明する必要はない」っていう原作のスタンスが好きだったので。でもそうしたら石神がほとんどしゃべらなくなりますからね…。

    「確率を高める」系の理系ワードをもっと拾ってほしかったかも。

    脅迫文の文面の解釈、原作は「本心なのか計算なのか何もかかれていない」ところがすきなのですが、舞台版だと本心に近い見せ方をされてましたね。このあたりは小説にしかできない隠し方なのかなーと思いました…!

    原作を読んでいたからわかったのですが、「殺人が行われたのは3月9日、なのになぜ刑事は10日のことばかり聞くのか?」(原作で言うところの「なぜ三月十日なのですか―」)ってくだりはなくてもよかったのかな?「的外れだとさえ感じていた。」の後くらいに…みんなわかったのかしら。

    あと、ラストはできたら、石神一人で終わってほしかった。彼の感情には、湯川にも介入できるはずないって思った…のですがあれがだいたい原作とおりなのですね。手をかける際、一瞬迷う芝居をする岡田さんの選択は(彼の選択かどうかわかりませんが)台本と役者としての折り合いをつける、素敵な選択だなと思いました。
  • 満足度★★★★★

    とてもゆとりのある堂々とした公演。
    原作知らずに観させて頂きましたが,大きい会場なのにちっとも気にならない作品で凄みも感じました。不安が多い昨今ですが,人の心の居所を何だか確かめられたような気がしました。

  • 満足度★★★

    原作に忠実
    原作、映画、前公演観賞済み。
    前回公演時キャラメルにこの世界観は似合わないのでは、と思っていた。ゲストキャストに惹かれ見に行ったら、ちゃんと舞台として成立していたのでビックリ感心した覚えがある。
    一部キャストに変更はあるものの、前回と同様、原作に忠実、尚且つよりスリリングさとシャープな印象が加わっていたように感じた。
    石神、靖子、湯川の関連と舞台上で物語をずっと見ていた「歯車」が象徴的。推理より人間性に照準を併せている所がこの劇団特有の良心だと思う。上演時間は2時間以上かかり、話の内容には気が滅入るが苦痛や長さは感じず。キャラメル陣と客演陣の見事さに恐れ入る、いい舞台だった。
    ただ、劇団好きならわかる小ネタの内容はイマイチよくわからんし、そんな事入れんでも笑わせる箇所はあったと思うが。あまり舞台を見た事ない観客へ興味を持ってもらいたいのなら、舞台の内容で勝負して欲しい、とも思う。
    あと、背の高い川原さんが更に大きい小林さんを見上げながら台詞喋っている、という姿を見た事もなかなか貴重だった。

    ネタバレBOX

    舞台セットが表裏一体型、人力主体の廻し舞台。出演者が手元で照明操作が出来そうな勢いだが、さすがにそれはない。
    前回よりも情景やリーディング場面が縮小されたが却って好印象。主要キャストが転換時リーディングのように語るが、気になった点が「富樫」役柄上、彼が語りかけるのは違和感があり、別の役で出た方が良かったのではないか。
    事件のアリバイの為のホームレス描写の細やかさ。男の純朴と純愛が招いた彼らの末路、石神の想いとそれに対する靖子の重圧感、美里の現実からの逃避、湯川が真相の過程を解明していく場面の切なさ(関係ないが客席に伸びる湯川のシルエットが綺麗だった)。見事なまでの富樫のクズで下衆で卑劣で冷酷ぷり。張りつめた雰囲気を良い意味でぶち壊すべんてん亭でのやり取り、デカ部屋のコミュニケーション具合に息抜き出来る。

    生きる価値を見いだせなくなった刻の中から救ってくれた女性、そこから石神の献身は始まっていたのだろうか。それまでの凍てついた表情が氷解していくかのような活力が目に見えて取れる変化。石神と湯川の対面は湯川にとっては同じ思考の共有者への嬉しさがあっても、石神にしたら自らの老いを痛感したんではないだろうか。他者から見れば奇異、当人にすれば懐古と微妙な緊張が見て取れた。
    花岡親子と石神の一つの歯車が狂った時から起こった歯止めの利かない生き方の衝動。石神は衝動とは思ってないだろうけど。知らず知らずの内に花岡親子を苦しめていた事に気づいたのか、積み上げた感情が壊れた瞬間は自己犠牲の涙か、はたまた謝罪の涙か。溢れ爆発した瞬間に、見ている心がざわめきだった。

    花岡親子良かったけど、観客全員が原作内容を知っているという訳ではないと思うので、もう少し彼女達の心境を舞台ならではの視点で加えてあれば良かったかも。
    元々、西牟田さんのハスキーな声が印象的だが、今回それが消えてる感じ。靖子の内面の強さと弱さ、哀しさと切なさ、誰かに頼れる事の安堵とそれが言えない辛さやもどかしさ。西牟田さんでなければ成り立たなかった靖子像だと思う。靖子、同年代の女の友達いなかったんだろうなー‥。
    前作の西川さんの理系男の冴えなさと緊迫感ある石神から、近江谷さんの堅い風貌と神妙さ、どちらも変貌メリハリが利いて甲乙つけがたい石神像。
    救われない結末だったので、湯川先生、観客も救ってほしかった。っていうか、湯川先生クール過ぎて二人の陰にかすんだ印象。

    班長、部下に無茶ぶりさせたり混ぜっ返したり、時々台詞がロレってなってたけど。お茶目だけど年相応の風格があり、あのドラマの刑事さん役との違いを見せてくれたのは流石だ。舞台の中でドラマは別物だと思うのでその話題を出すと、つい一瞬だけど興ざめしてしまった。
    草薙、友人への憂いと職務の遂行、愚者に見えて意外と賢者ぽく見えバランス感覚が優れている人に思えた。
    岸谷、いろんな面で、頑張れと言いたい。
  • 満足度★★★★★

    原作以上
    私はそう感じた。
    それぐらい感動的で熱が伝わってきた。
    特に終盤。
    観れて良かった。

  • 満足度★★★★★

    心、のどうしようもなさ
    キャラメルボックスが演じる悲劇。原作を読んでいても終盤は食い入るように見入ってしまい、涙腺が緩んだ。
     
    理屈では分かっている。しかし、心が言うことを聞かない。一度芽生えた感情を押し殺すことが出来ない。そうした人間模様は生身の人間が演じることで更に重みが増すと思うので、原作を知っている方も劇場へ足を運ぶ価値は充分にあると思います。
     
    ちなみに原作を知らない方は劇場でもらえる冊子の「観終わってから読んでください」は絶対に観終わってから読んで下さい。事件の真相が書いてあるのでご注意を。

    ネタバレBOX

    「それは、絶対に完璧だと信じていた数式が、予期せぬ未知数によって徐々に乱れていく時の感覚に似ていた。」(原作より)
     
    違和感や物足りなさは全くありませんでしたが、湯川という「予期せぬ未知数」の登場に動揺・狼狽の色を見せる石神、という描写が原作より弱いと感じました。

このページのQRコードです。

拡大