オセロー/マクベス 公演情報 オセロー/マクベス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    両方見たかったがギリギリチケットにありつけた(プレイガイドに残ってた)マクベスを拝見。二、三年に劇作家女子会。での、昨年は劇団アトリエでの「ドグラマグラ」(共に一人芝居)に圧倒された中川佐織はどちらに?と見ればマクベス組。となるとあの狂気をマクベス夫人を魅せてくれるか、、と自分の予想を確信していたら、7名全て女性俳優。中川女史はマクベス役であった。
    75分にまとめたマクベスはムーブや集団表現を挟んで要所を描き出す作りで、その舞台として中央に円形の台、その奥部分に高い椅子を据え、王と臣下、城と下界の上下、下は台上と平場を使ってコロス的・舞踊的な円の動き、また上手壁側の階段も使って動きの変化を付けているが、カットインの真っ赤な照明やスモークも含めて全体としては割合に丸みのある(尖ってはいない)作品主体の演出に見えた。
    そして叙事詩の主人公マクベスの、世界と己の人生への最高潮にシニカルな目線が、中川女史の低く抑えた(だが破裂音の混じる)声に抑制的統制的に籠められ、静かなクライマックスを作っていた。
    無残な世界をその見開いた眼に映す(この世との別れの時に全身からの恨みを込めて)小さき存在は、外からの理不尽な攻撃をまばたきせずに見据える幼き子らの眼差しと同様に、己の内からなる不条理を同じく見据えている。この目が、今という時をも正しく見つめる目であるべき哉、と、はたと思わせられたのである。

  • 実演鑑賞

    山の手事情社は創立40周年を迎えるそうで、その蓄積をひしひしと感じる公演でした。演出は劇団主宰の安田さんではなく、劇団のメソッドをよく知る劇団員2名。出演俳優同士によるコミュニケーションも活発に行い、劇団による集団創作の魅力を感じることができる。演目は『オセロー』と『マクベス』の二本立て。

    ネタバレBOX

    僕の観劇順は『オセロー』→『マクベス』でしたが、個人的にはこの順番で観られて良かったです。『オセロー』は山の手メソッドの魅力を十分感じることができる、とても山の手らしい上演。狭めの舞台空間を俳優たちが身体表現で埋め、かつ「コマ送り」のように各シーンの見せ方が格好いい。改めて「山の手の演劇は唯一無二だなぁ」と実感できる上演でした。『マクベス』は、先に観た『オセロー』と比較すると、劇団特有のメソッドから少し離れて、より独自性を探るような演出に見えました(とはいえ、それでも十分に山の手らしいのですが)。出演者は女性のみで、舞台は円形。その円形舞台を囲むように身体表現でみせるシーンも多めで、コンテンポラリーダンスのような見方もできそう。『マクベス』は日本国内で上演する機会も多く、あらすじや展開などもある程度浸透していることから、より大胆なアレンジがしやすいのも、今回の上演に良い影響を与えているかもしれない。二本立て公演で、双方どちらも観ると、山の手が蓄積してきた40年の歩みが感じられ、二作の共通項や差異もあり、興味深い体験でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2025/02/21 (金) 16:00

    座席1階

    「オセロー」を拝見。山の手事情社の2本立ての一つで、もう一つは「マクベス」。シェークスピア4大悲劇のうち2つを扱い、それぞれ70分あまりというコンパクトな舞台に仕立てた。

    山の手事情社のメソッドをたたきこまれている俳優たちの演技は、わかりにくいせりふはなく、発語もはっきり、ゆっくりで体に染み渡るように入ってくる。これはシェークスピア劇でもまったく変わらない。それどころか、スローモーションを見るような俳優の動きを含めたこのメソッドがぴったりくる感じだ。
    狂言回しとして、愛する夫オセローに殺害される美貌の妻デズデモーナの「魂」の役を配置。真っ白なドレスを身にまとった女性が、静かに舞台を差配するところがとてもいい。
    出世争いに敗れてオセローに憎しみを抱き、オセローを陥れようと画策するイアーゴーがいかにも悪役という風情で面白い。デズデモーナが息絶えるところも迫力があった。その「迫力」は激しい動きやせりふでもたらされるものでなく、スローペースかつ明確な動きで客席にもたらされるところが、見ていて熱波のような激しさだと思ってしまう。

    客席には若い世代も多かった。山の手事情社のファンが育っているのだと思う。

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