実演鑑賞
2025年1月期のTBS日曜劇場でも注目される詩森ろばの新作は夫婦の間の性的合意をめぐって。1月20日までスズナリ。105分。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/02/post-b83b21.html
実演鑑賞
満足度★★
色々な舞台を何回か見て感じる事は
自分の選ぶ舞台が自分の好みに合わないものが多いという事に気が付きました。
こちらも残念ながら個人的には好みの舞台では無かったです。
深刻な問題なのかもしれないけれど
パートナーにレイプされたとまで思う相手とはどのタイミングでも合意は出来なくなると思う
最近の舞台を見て感じるのは
男女のこういうやり取りが一般的だとしたら、付き合う事さえ面倒な感じになるかも?
相手を好きになるより、自分を分かって欲しいという気持ちの押し付け多い気がする。
もっとシンプルな方がいいな
キャスト、舞台装飾からして
この値段でこの内容か?と思うレベルではあった
3000円も取れれば上等ではないでしょうか?
関係無いけれど
予約で確保した最前列の席より前に自由席ってなんだ???
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/01/16 (木) 14:00
座席1階
性暴力を真正面から扱った衝撃的な作品。客席にいる女性の中には、涙を流す人もいた。客席だけではない。主役の女性を演じた内田慈も舞台上で涙をぬぐうほどの感情移入があり、迫力のある舞台だった。
タイトルの「Yes means Yes」はスウェーデンの法律で、同意のない性的行為は犯罪であるという法律だそうだ。舞台では、一見、お互いを理解し合いうまくいっている若い夫婦が、この法律の成立を伝えるニュースが流れたテレビを突然、夫が切ってしまうという出来事をきっかけに微妙なすきま風が吹くところから物語が回転していく。
性暴力は近年も、よく事件になっている。事件になっていないものは、それこそ何十倍も何百倍もあると思料される。舞台で演じられた事例も「事件」とはどちらかというと距離のあるところにある出来事だから、ごく当たり前にあるのだろう。だからこそ、この舞台の告発は衝撃的だと思う。
女性がどれだけ心身に深い傷を負うのかというのは、男性にも想像はつく。舞台では男性被害者も登場させることにより、性暴力の「汎用」的なところを浮き彫りにする。せりふの中でも出てくるが、男性被害者は被害者という立ち位置さえ確保するのが難しい。こうした視点が鋭い。
どんな物語の結末になるのかやや暗然たるムードではあったが、結びは一筋の希望が見えるようなところに落ち着いていてホッとした。苦しみながらこの本を書いた詩森ろばを称賛したい。
中に台本が入っている(書かれている)という異色のパンフレットがいい。お勧めの舞台だ。
実演鑑賞
満足度★★★
この作者は時にキワモノにも手を出す。このドラマは性行為そのものを主題にしているが、それを芝居で上演するには表面的ながら、社会的制約もある。ウラでは、ジツエンでも映像でも、書物でも(ストリップ、成人映画、官能小説)公開されているし、文芸では表向きでもいくつもの作品が文芸名作として発表されているし、若者にも青春まっただ中小説が散々書かれている。未知の世界ではないが、そこに新しい基準が持ち込まれた。
世間では、ハラスメントが話題にされていて、その観点から性行為も俎上に上がる。個人的には性行為がトラウマになっていることをおおっぴらに話題にしにくい。性行為入りの映画も芝居も盛んに制作されるが、正面からは扱いにくい。そこをスエーデンでは了解がない(相手がイエスと言わなかった)性行為は犯罪行為だと言うことになったがどうか、と設定したドラマである。こうなれば、被害者は女性側であるが、そればかりでもない。しかし、現実には女性側に被害が深刻で、現にこの芝居でも、男性客にはしらけているのもいたが、嗚咽をこらえられない女性客の声もあった。個々のケースに踏み込むにはデータが安易だ。
結果的には今盛んに作られるようになった討論素材ドラマ(結論の見えているディスカション・ドラマではない)であるが、登場人物の生活感が乏しいこと、人間関係に性だけでなく人間表現が乏しいこと、はドラマとしては欠けるところでこれでは同情は呼べても討論は深まらない。キワモノの難しい素材である。1時間45分。
実演鑑賞
満足度★★★★
性に限らずトラウマにより自身を卑下、自責の念に囚われてしまういうことは割とあると思う。だからこそ共感できる部分も多く見入った。
あたかも一人芝居のような内田さんの演技、それを取り囲む4名の俳優による感情表現も凄かった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/01/11 (土) 14:00
性被害の問題を扱った、緊張感ある105分。興味深く観た。
37歳の佳恵(内田慈)は夫のある行動から自分が受けた性被害の過去を回想するが…、という物語。内田の独白、風に芝居は進み、4人の男優が相手役として交互に語り、時に演技するというスタイル。展開は緊張感があり、笑う場面もほぼなく、息を呑んで見守る舞台だった。内田の存在感が強烈だった。普通に役者を使って役割を演じさせたらどうだろうか、と気になっていた。