実演鑑賞
満足度★★★★
キャリル・チャーチル代表作を新訳(常田景子)にて上演。
一人のキャリアウーマン・マーリーンの役員昇進を祝うべく集ったのは家族でも友人でも同僚でもなく、歴史や芸術の中に姿や名を残した女性たち。時空を越えた女たちが語る「わたしたちはどう生きたかトーク」はまさに弾丸の如し。誰もが誰の話も聞いておらず、「あるある」と思わず笑ってしまうのだけど、その混沌が生き方の異なる姉妹の物語に接続し、二人を隔てる「分かり合えなさ」に着地した時、本作の鋭利な核心をぐさりと突きつけられた。
(以下ネタバレBOXへ)
実演鑑賞
満足度★★★★
大変興味深い脚本であり舞台。蠱惑的な世界。隅々まで味わった。
表通りのバイクの音も侵入して来る会場だが「劇」空間がしっかり作られており、横広の客席と舞台、出はけ口は下手側の奥の奥だが移動途中にピアノが置かれ、後藤浩明氏が静かに座り終始抑えめな音を鳴らす。飲み込み易い戯曲ではないが(言葉は晦渋でないのだが)これに拮抗する密度の濃い舞台であった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
凄いものを目撃してしまった…というのが率直な感想です。もちろんいい意味でです。よくもこれだけのクオリティの女優さんを集めたな…というのが第一の感想です。とにかく演技がずば抜けてますね。あと、セリフが被ることをここまでアートに仕上げたものをわたし知りません。しかも、セリフが被っても(←もちろんわざと被らせていますが)女優さんの声質がみな違うこともありどのセリフも聞き取れてしまうという不思議といったら… 舞台の内容ですが、正直、観客の誰もがどこかで心がざわざわとし、そして人によってはヒリヒリしたかと思います。最近にないチョーハイクオリティな舞台でした。最高の時間をほんとーーーにありがとうございます。