実演鑑賞
広島県出身の作・演出家が全編広島弁で綴る一作。高齢の母と、その娘姉妹の三人を中心とした家族の物語(傲慢な兄も少し出てくる)。姉妹が十代だった頃の話、大人になった姉妹と高齢の母の三人で東京旅行へ出掛けた話、認知症の傾向が見られる母と、その母を介護する娘、主にこれらの時間軸を行き来しながら物語は進んでいく。
実演鑑賞
満足度★★★★
方言の力と演者さんの実力によってリアリティがマシマシ!
家族の会話の中の沈黙(間)とか家族の中で起こる体験を共感しているこその笑い声とかが秀逸でした。
テーマ(家族ものは好きなんだけど、介護が…)が好みではなかったので、星4にしました。
実演鑑賞
満足度★★★★
初日観劇、面白い。
リアルな情景を舞台という虚構の世界に巧く落とし込んだ珠玉作。テーマは「老い」、そしてどうしても介護と切り離せないため、それを切実に感じる世代と もう少し距離というか時間が先の若い世代とでは、その受け止め方に感情的な違いが出るかもしれない。それは現実的な感情と、解ってはいるけど といった観念的な理屈といったところか。
登場人物は4人、母と兄は一人二役 そして姉と妹。物語は、広島から東京 浅草観光旅行と子供の頃の出来事を往還して、母との関係を生き生きと描き出す。全編 広島弁、自分は広島が第二の故郷であるから、その方言が懐かしく思えた。方言が母娘の繋がりを意識させ、日常の暮らしがリアルに立ち上がってくる。そして微妙な沈黙も含め、会話の間が実に巧い。旅行でのエピソードを散りばめながら、滑稽とも思える 笑い怒り呆れる といった感情を爆発させる。
アフタートークで山下由 氏が、あるシーンは賛否両論があったことを話していた。初日の観劇後であることから、それは前回上演時の感想であろう。自分も このシーンだけは現実離れしているといった印象を持った。対談の相手は作家、エッセイストの こだま さん。彼女も前半だけで終わったと思っていたと。ぜひ劇場で…。
(上演時間1時間20分 休憩なし)
実演鑑賞
満足度★★★★★
最高!完璧!すばらしかったです。間のとり方、セリフを話すスピード、どれをとっても完璧です。NHKの朝ドラを見ているようでした。姉役と妹役のお二人が本当の姉妹のようでした。息が合うってこういうことをいうんだな…と思いました。あと、シームレスなシーンの展開もすばらしかったです。ストレスなく過去と今を行き来することができました。それと、アフタートークもめちゃくちゃよかったです。『夫のちんぽが入らない』をこのあとネトフリで観る予定ですが、今から観るのが楽しみです。ほんと、最高の時間をありがとうございました。