三ノ輪の三姉妹 公演情報 三ノ輪の三姉妹」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-10件 / 10件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/09/06 (金)

    これからも応援したい劇団「かるがも団地」
    なんか面白いよね。上司役すべて演じ分けていた?宮野さん可笑しい。
    若手がこのようなアットホーム的な物語を上演してくれるのがまた良いと思いました。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    舞台ならではのサービス精神満点の、しっかりと現代的なホームドラマ。
    良かったです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    よくあるホームドラマなんだけど、みやのさん、村上さんの変幻自在の演技と小気味いい場展で飽きさせないドラマに仕上がっていた。
    中島さんと村上さんのコンビニシーンが一番すき。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/09/04 (水) 14:00

    タイトル通り三姉妹(特に次女)を中心にその母や周囲の人々が織り成すドラマ。
    まずは脚本の構成と舞台空間の構成が巧い。そして「こういう人物ならこういう物言いになるだろうな」なリアリティがある人物表現も巧い。
    そこに部屋と少し離れた所にある洗濯機の音を聞かせたり回想場面でわずかに台詞にリバーブをかけたりする音響も加わって、いやぁ、舞台演劇っていいもんですねぇ。洗濯機と言えばコインランドリーの「アレ」には笑ったし毎度おなじみ(?)宮野さんの「演じ分け」も良かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「再び集う家族の物語」


     性格の違いが際立ちバラバラに暮らす三姉妹が、母の死をきっかけに再び集い、不器用ながらも絆を深めていく秀作である。

    ネタバレBOX

     物語は三ノ輪に住む箕輪家の次女苑子(冨岡英香)の語りから幕を開ける。丸の内のベンチャー企業に勤める苑子は子どものときから利発で成績がよく、ハラスメント気味な社長(宮野風紗音)と要領の悪い新入社員(村上弦)のあいだを取り持ったり、家庭のゴタゴタを調停する役割に長けている。仕事の傍ら余命3ヶ月と宣告された母の幹江(はぎわら水雨子)の見舞いを続けるなかで、いまは離れて暮らす姉妹や、離婚して出ていった父(藤田恭輔)と過ごした日々を回想する。

     自主性の強い末妹の茜(瀧口さくら)と内弁慶な長姉葉月(中島梓織)は子どもの頃から折り合いが悪く、両親が離婚してからはさらに拍車がかかったらしい。居酒屋で働いている茜は実家を出て北千住で一人暮らしをしており、彼氏の茶柱篤人(岡本セキユ)の同棲を計画している。かたや職を転々としてきた葉月は10年前に実家を出てしまい、家族に隠れ町屋で造園事務の仕事に就いていた。物語は姉妹それぞれを主に据えた章立てで進行していき、やがて三姉妹揃って死期が近いながらも屈託のない母の幹江に会いにゆくことになる。

     本作は台詞の秀逸さと流れるような展開のうまさが際立っている。あらすじだけ書けば深刻な話のようだが、随所にコミカルな仕掛けが入っていて飽きることがなかった。箕輪家のご近所さんで会ったそばから髪を切ろうとする美容師の徳永タエ子(柿原寛子)と、有名歌手と同姓同名であることをネタにしている兄の秀明(袖山駿)が、やがて三姉妹を再会させる契機を作るといった伏線も周到である。苑子の会社の社長にはじまり茜の勤める居酒屋の店長や葉月の親方、果てはコインランドリーまで演じ分けた宮野風紗音、気の弱い新入社員や幹江とギャグ合戦を繰り広げる看護師を担う村上弦の達者さも印象深い。

     他方で全体的に説明過多で、俳優の演技で感じたかった役の感情を台詞が説明しすぎるきらいがあったことも事実である。冒頭で苑子が家族の状況について観客に語りかけるところも丁寧であったが、やや喋り過ぎではなかったか。子ども時代の回想や不器用な葉月が職場で邪険に扱われる様子も描きこまれていたが、あえて描かず俳優の語りで観客に伝えるという手法も考えられただろう。母親に会いにいく場面のバスの乗車やマイムでコインランドリーを表現する場面など手数の多さには感心したが、もう少し狩り込んでみてもよかったのではないだろうか。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    7日観劇

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    かるがも団地『三ノ輪の三姉妹』を観劇。

    三鷹市芸術文化センターの期待の若手劇団シリーズ。

    あらすじ:
    母と二人暮らしの三人姉妹の次女・箕輪葉月。
    長女(苑子)は行方不明で、三女(茜)は独り暮らしをしている。
    そんな最中、母の余命がいくばくもないのをきっかけに、ばらばらになった三人姉妹の仲を元に戻そうと葉月は奮闘するのだが…。

    感想:
    粗筋から何となく想像出来るが、期待を裏切らない物語を見ることが出来る。
    三人姉妹の人生の歩みから、どのように苦しみながら、生きてきたか?
    と各エピソード毎に描き、最後は三人姉妹が母の死に目に遭うという分かりやすい流れだ。
    演劇には常に劇的な展開を期待しつつ、物足りないと今作を感じてしまいがちだが、人間の死、肉親、姉妹との確執など「己の身に降りかかってきたら、とんでもない事だ!」と身に沁みてしまうのだ。
    でも..、今作は大きな感動もないのに何故良作に感じてしまうのだろう?
    俳優の力量?
    演出力?
    チェーホフ似の物語?
    それは構成力の上手さだ。
    場面毎のつなぎの短い箇所は、厄介な人間関係を小芝居で笑わせながらサラッと描き、一気に本筋に落とし込んでいくのだ。そのせいか毎場面ごとがクライマックスを見ているような錯覚を覚え、しっかりと染み込んでくるのだ。構成力は俳優の演技力あっての賜物だ。
    この演出家、綿密に作り込んでいながら、俳優の力量を一番に信じているのは確かだ。
    今後の追っかけ劇団になるかは分からないが、目が離せないのは間違いない。
  • 実演鑑賞

    タイトル通り「三姉妹」のお話であり、三姉妹含む家族の物語。章立てしてあり、一人ずつ人物を描いていき、終章で全体をまとめあげる構成。家族の人物相関が描かれる群像劇で、ねじれた糸の塊が少しずつ紐解けていき、登場人物の内面や物語の全容が明らかになっていく。

    ネタバレBOX

    母親の病気をきっかけに、あまり反りが合わない三姉妹のコミュニケーションが徐々に復活していく。三姉妹の性格や思考は家族関係から影響を受けており、それぞれがそれぞれの「心の闇」や「寂しさ」を抱えている。不器用ながら実直に生きようとする三姉妹の心根は根本的に善人で、それらがじんわりと客席を包み込むような物語……と感じました。

    ただ、演出面で個人的にあまり馴染めないシーンが多く、僕自身がうまく飲み込めなかったことが残念でした。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/08/31 (土) 13:00

    好きな劇団が三鷹で上演だが、いい話だけれど、いつもとちょっと雰囲気が違う気もする。(1分押し、前説2分)119分。
     初見から5作品続けて評価星5つの劇団。本作もいい話だが、家族の葛藤を描いて、ちょっと新しい気もする。三ノ輪にすむ箕輪三姉妹の次女・苑子(冨岡英香)は母の癌が分かって、いろいろと大変だが、同居する3女・茜(瀧口さくら)はそれほど気にしてない様子で、10年前に出て行った長女・葉月(中島梓織)と偶然出会うが素っ気ない様子で…、の物語。取り巻く人々との様々を描いて、しっかりとした「ホームドラマ」になっていた。母役のはぎわら水雨子と看護婦役の村上弦のやり取りがとてもいいが、3女のカレシ役の岡本セキユの存在感が素晴らしくいい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    チラシの写真も素敵で気になっていた、かるがも団地『三ノ輪の三姉妹』。初日観劇。
    登場人物たちの心の動線が丁寧に張り巡らされていて、そのことが導く風景にも奥行きがありました。独特のチャームをもった台詞回し、語りと会話の継ぎ目のシームレスさ、作家の個性、俳優の魅力を端々に感じる演劇で、観られてとてもよかった!

    誰を切り取っても人物造形が丁寧で、どこか自分に似たあの人も、全然似てないその人も、其々ちがうみんなの気持ちが少しずつわかってシンパシーとエンパシーを重ねながら観ました。
    自分の家族にもこう思えたらな。下町でそれぞれの暮らしを送る姉妹とも、そして、姉妹を生み育てたお母さんとも手を取り合いたい。そんな気持ちでした。

    俳優さんがとにかくチャーミングで、みんな少し可笑しくて、でもその可笑しさの裏でそれぞれが何かを背負ったり抱えたりしていて、姉妹に限らずそれゆえの明るさがとても愛おしかった。生きてきた歩みや人生の見えるお芝居の数々でした。

    四人姉妹に生まれ、卒論を向田邦子で書いた身としては(あくまで単なる設定という意味で)『阿修羅のごとく』を想起もしたけれど、家父長制(のようなもの)や男性性(のようなもの)についての視点を携えつつ、ただの批判や糾弾に収めないことでより人間やその関わるの複雑さがリアルに描かれているように感じました。
    あと、選べない境遇の元で今を生きていく上での息苦しさを生々しく切り取っていたところにも惹かれました。明るく、温かいけれど、きちんと生々しい。そんなところに惹かれました。

    グッとくるシーンたくさんあったのですが、美容室のシーン好きだったな。
    (以下ネタバレBOXへ)

    ネタバレBOX

    誰かに髪をなでられるときにだけ緩まる何かを私たちはこの身体にもっているような気がしていて、三姉妹にとってそういう場所があることが私はとてもうれしかった。
    あと、生まれ育った環境が真逆の恋人の存在も。「わかりあえなさ」だけでなく、そこを飛び越えようとする姿までを筆と芝居が追ってくれたことに救われた。
    同棲と一人暮らしについての議論も必要なシーンだったと感じました。

    家族の仲の良さなんてものは本当に外からはわからないもので、それぞれの形があるけれど、不器用だけど懸命な人たちがそれぞれの場所で、たとえば商店街や海のそば、2LDKのマンションなんかでそれぞれ楽しく生きていてほしい。それから時々つながって、相変わらずのその煩わしさに嫌気がさしたり、それでもやっぱり気にしあったりしながら生きていけますように。

    ちなみに私は四姉妹の三女。誰かと誰かの間に時々挟まり、おしゃれと居酒屋はとても好きで、ここだと思う職場と出会うまでに遠回りをしてきました。ちなみにちなみに、姉妹との最後のやりとりは昨晩のグループライン。ある必要に迫られて4人全員が映っている写真を送り合った。気に入る写真も夕飯に食べたいものも、いつも意見は割れるし、些細なことで揉めたりもするけど、雨が降ったら傘の中に入れてあげるし、入れてくれる人たちではあるかなあ。

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