三ノ輪の三姉妹 公演情報 かるがも団地「三ノ輪の三姉妹」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    かるがも団地『三ノ輪の三姉妹』を観劇。

    三鷹市芸術文化センターの期待の若手劇団シリーズ。

    あらすじ:
    母と二人暮らしの三人姉妹の次女・箕輪葉月。
    長女(苑子)は行方不明で、三女(茜)は独り暮らしをしている。
    そんな最中、母の余命がいくばくもないのをきっかけに、ばらばらになった三人姉妹の仲を元に戻そうと葉月は奮闘するのだが…。

    感想:
    粗筋から何となく想像出来るが、期待を裏切らない物語を見ることが出来る。
    三人姉妹の人生の歩みから、どのように苦しみながら、生きてきたか?
    と各エピソード毎に描き、最後は三人姉妹が母の死に目に遭うという分かりやすい流れだ。
    演劇には常に劇的な展開を期待しつつ、物足りないと今作を感じてしまいがちだが、人間の死、肉親、姉妹との確執など「己の身に降りかかってきたら、とんでもない事だ!」と身に沁みてしまうのだ。
    でも..、今作は大きな感動もないのに何故良作に感じてしまうのだろう?
    俳優の力量?
    演出力?
    チェーホフ似の物語?
    それは構成力の上手さだ。
    場面毎のつなぎの短い箇所は、厄介な人間関係を小芝居で笑わせながらサラッと描き、一気に本筋に落とし込んでいくのだ。そのせいか毎場面ごとがクライマックスを見ているような錯覚を覚え、しっかりと染み込んでくるのだ。構成力は俳優の演技力あっての賜物だ。
    この演出家、綿密に作り込んでいながら、俳優の力量を一番に信じているのは確かだ。
    今後の追っかけ劇団になるかは分からないが、目が離せないのは間違いない。

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    2024/09/04 18:29

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