実演鑑賞
満足度★★★★★
峠の茶屋で出会った武士と浪人から、小学校のタイムカプセルを掘り出しに来た4人組、峠の茶屋の三姉妹と亭主(池田成志、ピリリと舞台を占める客演)等々のナンセンスな話がどこまでも続く。すると突最前列右端のカップルの客が「こんなの見てられない。帰ろうぜ」と席を起つのでびっくり。雑兵姿の武士が「帰っちゃいけねえ」と二人を止めに来て、これも芝居のうちとすぐわかるのだが、最高に笑えた。
後半はとんでもないことが起きて、みのすけがキューセイシュを名乗って世迷言を言うのだが、細かいことは忘れてしまった。
テーマとかメッセージとかなしに、ナンセンスギャグだけで3時間20分の長さを感じさせない。ケラの手練手管と俳優陣の客席を引き込む怪演は大したものである。
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2024/07/17 (水)
観てきました☆ 時代劇ということですが、はじまってみれば 言葉遊びだらけのいつものケラさんの舞台でした☆ 今回はプロジェクションマッピングは少なめで ちょっと残念でした。。 池田成志さんが さすがの存在感でした☆☆
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/16 (火) 18:30
徹頭徹尾徹底したおバカなナイロン。面白い。(3分押し)99分(16分休み)78分。
下手に茶店がある時代劇っぽい舞台で、時代劇の人物と現代的な人物が展開する、ひたすらおバカな物語。それ以上言う必要はない気がする。役者陣も生き生きやってるが、奥菜恵がはっちゃけてたのが楽しい。
実演鑑賞
満足度★★★★★
ナイロン100℃では珍しい時代劇(というか初めて?) それくらいしか事前情報が無いままの観劇でしたが、実際これを「あらすじ」として表現するのは至難の業、絶え間なく溢れ出す湧き水みたい
ただひたすら豊富なオモシロの流れを楽しむのみ
ケラさん独特の台詞の妙味(可笑しく人を腐す語り口は逸品)
観客をどう楽しませようか常にアンテナを張っているのだろうなぁと思わせる演出
それを全身から面白臭が放たれている役者陣オンパレードで演じられるのだから“最強”としか言いようがない
正味3時間、次から次へとよくもまあ、ず~っと笑いっぱなしでお腹いっぱいになりました
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/07/10 (水) 18:30
ちょっと意表をついたナンセンスな笑いの連続で3時間以上もたせるというのは驚異的。憎めない。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/07/04 (木) 18:30
もう最高過ぎて笑い過ぎてもうもうもう…
タイトルもだんだんわかってきてじわじわ。
いろいろと捻っていてうはうは。
すごいな、もっと観たいな。
実演鑑賞
満足度★★★★
ナイロン観劇4度目になるか。比較的、見応えある舞台だった。と言っても以前観た「わが闇」等は一定評価されているので、自分の感受性の問題かも知れぬ。で、今回はナイロン的アプローチを漸く理解し始めたという事なのかも・・?
所詮遊び以上のものではない、と作者は腹をくくってるのだろうと推測しているのだが、何かメッセージらしきものを込めて来る瞬間があり、それが茶化しなのか、その逆(日和った)なのか、どっちだ。やっぱ日和ったのね、と。「いい話」にしたいなら直球でやってみろ、と言いたくなる感覚?それかも知れない。
ただ、死体の腕や足が出て来ても平気で見れてしまうシュールなワールドへの巻き込み術は、さすがである。心から笑えるギャグも一つあった(一つかいっ)。
シュールなワールドでの、俳優の肉体の「力」の貢献を実感する所あり、途中で気づいた存在がズームされて目に入って来る池田成志、同じく途中で気づいた奥菜恵(どこまでも変らない)、コールでやっと気づいた山西惇らの圧は中々であった。客演四名の一人坂井真紀はビッグネームと悟るも、判別できず(坂井美紀、水野真紀、水野真紀未だに識別できない)てな塩梅。
だが、どこか「勿体ない」感が残る。それがナイロンと言えばナイロンなのだな。
小劇場への客演で目にしていた水野小論が出るとホームなのに何故かアウェイで頑張ってる錯覚に。
実演鑑賞
満足度★★★★★
ナイロンの49回目の公演。30周年の記念公園でもある。90年代から、独立独歩。一貫して自分の世界を追求して、ぶれることなく、官の栄誉を求めることなく、多くのファンも集めて日本の演劇史上独自の作品を作り続けた。たいしたものである。
タイトルからして、平易なようだが、このとぼけたような思い出の中にはKERAの世界が詰まっている。
ナイロン初の時代劇というとおり、幕が開くと江戸時代らしき小山の上の街道筋の峠の茶屋。道具は一杯だけだがそこで二幕3時間20分(休憩15分)の舞台が始まる。記念公演だから、ナイロンの歴史を紡いできたおなじみの俳優たちが総出演で、一言でいえば、不条理劇のナンセンスコメディ調現代劇が展開する。
軸となる登場人物は峠の茶屋を守る「お肉」「お魚」「お野菜」と名付けられた三人娘。(犬山イヌコ、松永玲子、奥菜恵)、訪れる旅人は浪人・武士之介(三宅弘城)と大名行列からはぐれた家来・人吉(大倉孝二)。丘の下の村では祭りが行われているが、実は飢饉が進んでいて、三人娘はお互いを食いかねない状況だ。物語は大名行列から外れた人吉が、武士之介に呼び止められ、武士之介の思い出話を無理やり聞かされるところから始まる。
二幕の舞台は4っつのエピソードに分かれていて、一応、エピソードとして完結しスクリーンで「○○話・莞」とも出るが、緩やかな連作形式である。
思い出話は最初は武士之介のもののようだが、物語の展開で、誰の思い出かも、話される話の時代設定もよくわからなくなる。物語の担い手も、丘の上に小学校の時に将来の夢を埋めた考古学研究会のメンバーが掘り起こしにやってきた思い出話、とか茶屋にやってきた殿様一行と祭りの時の瓦版売りの思い出、とか、何かの記憶を軸として思い出話がナイロンの名優たちによって奔放に展開する。客席も使った観客や本多劇場の管理人まで登場するバレネタもある。
ナンセンスな物語が、ナンセンスな枠取りの上に展開するのだから、客席からは笑いが絶えない。笑っているうちにお開きになるのだが、ドラマの核には現代劇のテーマが見事隠れている。残酷非情の現実は笑って過ごすしかない。思い出話はその時には、力があるかもしれないし、また残酷に無力かもしれない、だが、そこで行列を作って生きていくしかない。
まずは、観客は野田と並んで二人の優れた劇作家と時代を共有できたことを喜こびたい。
ひと月の半ばにかかろうとしているところ、若い成人客層を軸に多彩な客席満席。
実演鑑賞
満足度★★★★
ナイロン100℃初の時代劇。劇作家として幅広い作品群を持つKERAさんなので、少し意外な気もするし、楽しみでもある。公演チラシのテイストから「ナンセンス強め」を想像しましたが、やはりナンセンス度合いは高く、時代劇×ナンセンスな笑いという珍しい一作。ナイロンらしいとも言える。