満足度★★★
夜の部は、かなり残念な出来映え
歌舞伎を見始めて半世紀以上経つので、同じ演目を何度も違う演じ手で観ているわけで、どうしても、先人や、名役者の場合と比較してしまう自分がいます。
歌舞伎公演は、同じ時に、世話物、時代物、狂言、舞踊等、ありとあらゆる種類の演目の、これまた全く異質な役を演じなければならないのですから、同じ役者さんでも、その公演の役で、向き不向きや、任に合う合わないの差が出るのは致し方ないことだと思いますが、今月の公演は、昼の部も含め、そういったことを顕著に感じた舞台でした。
それにしても、自宅の茶の間での懇親会さながらにずっと私語を取り交わしてるおばさん達、「必殺仕置き人」のように、睡眠薬入りの吹き矢で、眠らせて、黙らせたくなりました。
後ろの席の外人の同時通訳は、まだ外国語だから、ましだったのですが…。
満足度★★★★
夜の部
夜の部観ました。
「吹雪峠(ふぶきとうげ)」は、とにかく短くてシンプル。でも、シンプルすぎるかな。。。染五郎さん、愛之助さん、孝太郎さんはグッドだけど、作品があまりにも簡素でちょっと不満。
「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」は、逆に話が冗長で途中飽きてしまった。ただ、後半の吉右衛門さんと段四郎さんの演技は圧巻でした!
「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」は、やはり染五郎さんが良かった。
満足度★★★★★
諸々に感慨深い松嶋屋4代観劇
現仁左衛門さんが、孝夫さん時代から、もう40年以上のファン歴なので、今月の歌舞伎を見逃すわけにはいかないと思っていました。
先代の仁左衛門さんから、千之助君まで、4代の松嶋屋さんの至芸を拝見できた幸せは筆舌に尽し難い思いです。
故あって、もう一度、今再び観ておきたいと思った「頼朝の死」と、仁左衛門さんが、孫の千之助君と連舞する「連獅子」、共に万感の想いで観劇しました。
千之助君、子獅子の所作が、手順舞踊にならず、懸命に心を表現しようとする様が心打ちました。
親子での「連獅子」は数々観ましたが、孫ととなると希少ではないでしょうか。
代々伝わる芸の真髄を見せて頂き、大満足です。