アンダー・ザ・ロウズ 公演情報 アンダー・ザ・ロウズ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-16件 / 16件中
  • 満足度★★★★★

    大変遅くなりました、、
    震災直後に観たこの作品。余震の恐怖が続く中、5回通った日が遠い昔のようです。いじめ問題を重すぎることなく軽快に描いていますが、今DVDを観ても客席の皆さんと一緒に笑うことができません。しかし躍動感のある役者さん達は魅力に溢れ、特に大久保綾乃ちゃんの悲痛な演技は強く心に残ります。綾乃ちゃん、舞台に戻ってきてください・・・心から待ってます。

  • 観た
    2011.4.14

  • 満足度★★★★

    CoRich登録してみた
    鴻上ファンの皆さんには、 「空気」と「世間」(講談社現代新書)もおすすめ。

  • 満足度★★★★

    視点の置き所
    舞台美術の見せ方のスマートさ、適度な風刺の盛り込み具合、笑いのネタは直接的で面白いけど、ちょっと古い感じ。

    緩い視点で見たほうが単純に楽しめる。 

  • 満足度★★★★

    冷徹な視線が貫かれて
    単にシビアな状況を言い連ねるだけではなく
    複数の視座から客観的に語られたことにより
    作り手が描く世界に立体感が生まれていたように思います。

    作り手の舞台を組み上げる様式のようなものが
    今回は上手く機能していたように感じました。

    ネタバレBOX

    開演すると、瞬時に舞台に持っていかれる。
    光と歪んだミラーが創り出す世界が
    観る側を舞台に一気に取り込んでいきます。

    ジグゾーパズルのように
    物語が少しずつ組みあがってくる前半部分を
    役者たちのメリハリを持ったお芝居が
    しっかりと維持していきます。

    実をいうと、挿入されるベタな笑いなどが
    ちょっと舞台の肌触りを古風な感じにしてしまってもいるのですが、
    それでも、観る側を過度に舞台側に引き入れない安全弁の役割を果たし
    「鴻上流」のテイストやテンションに劇場が満たされる。

    パラレルワールドの話、
    共通した記憶をもったままその世界にやってきた男の
    戸惑いの描き方や受け入れ方がナチュラルで
    観る側は彼を通して次第にもうひとつの世界を受け入れていきます。
    現実の世界でいじめを観過ごした彼が、
    その世界では、いじめに対してのリベンジをおこなった
    伝説の人物のようになっていて。
    彼の立ち位置から
    役者たちから次第に伝わってくるキャラクター個々の物語を
    常態的な出来事として捉える視座が作られていく・・・。

    それが、単にいじめや暴力のパターンの羅列であれば
    紡がれる物語に
    それほど鋭利な切迫感は感じなかったかもしれません。
    むしろ、そのテーマに、
    言い古されたような陳腐な感覚が付きまとったと思う。
    しかし、そこに文学賞を受賞した女性が置かれることで、
    物語にもう一つの視野が現出します。
    ほとんどの作品がいじめや家庭の問題を描いて落選していくなかで、
    彼女はそれらと無縁の生活の感覚を描いて文学賞を取る。
    その彼女の存在といじめを書いて落選し続けた男の姿に
    不思議な実存感があって・・・。
    演じる役者の秀逸が、
    いじめによる行き場のない苦悩や
    なによりもいじめとは無縁のふくよかな家庭環境がもつイノセンスの色に
    リアリティを与える。
    彼が解き放とうとするもの、そして彼女が感じようとするもの、
    そこには作り手ならではの視座だからこそ
    現出する真実があって。

    さらには背中を押すという行為、
    集団が力を求める構造、
    詐欺まがいのことや禍々しいもの。
    あっさりと揺らぐ世間、あるいは風潮。
    パラレルワールドの別の世界という設定がしたたかに生きて
    観る側に、個々が抱え押さえこんでいるものの、
    もっといえば抑え込まざるを得なかったものの
    箍が外れた先の姿が
    一つのシミュレーションのごとく
    舞台に現出していきます。

    作り手によって
    その仮定から導かれるものの終焉に
    変わることなく続いていく
    現代の構造と、解放されえないことへの失望と
    でも、下を向くばかりではなく
    前に歩もうとするその世界の人たちの姿が置かれます。
    何も変わらないなかでの絶望と、
    それでもついえることのない望みが
    文学賞を取った女性と取りえなかった男が生み出した視野の先に
    浮かんでくるのです。

    男は、パラレルワールドから
    作り手が編み込んだ視野とともに
    観客と同じ世界にもどる。
    パラレルワールドでの如く晒されるのではなく
    秘され閉じ込められた想いに向き合う彼の姿には
    イメージに浮き上がらないボディを持った説得力があって、
    浸潤されました。

    作り手の作劇には
    いわゆる90年代演劇のテイストが残されていて
    笑いなどで醸そうとする軽さなどには、
    必ずしも機能していない部分もあるのですが、
    それでも、冷徹に何かを描き出す力には
    初めて第三舞台を観た時の切れ味を思い出させるものがあって。

    また、シベ少や空想組曲への客演で
    秀逸なお芝居を見せた役者たちを観るにつけても
    役者たちが一作ごとの力をつけていることを実感。

    劇団の次の作品も観たいと思わせる、
    舞台だったと思います。

  • 満足度★★★★

    なつかしい90年代
    いいお芝居だったと思う。
    話の間口も広いし、見てていろいろと楽しめた。
    「エゴ・サーチ」の時と較べて、役者の力がアップして、
    あてがきの面白さが空回りせず機能していたということだろう。
    遊機械だったり、300だったり、つかこうへい、遊眠社だったり、第三舞台って、
    そういえばこういう風に劇団の役者それぞれのキャラクターを
    イメージを膨らませて、劇空間で愉しんでいたなあと、ふと思った。
    歌舞伎の名題じゃないけれども、そういう感じでキャラクターを楽しめるお芝居を大きな空間で作っているのはある意味この劇団の強みだと思う。

  • 満足度★★★

    ちょっと残念・・・
    全体的には、らしさはあったものの
    話としての焦点の合わなさ、
    この劇団には無かった色、
    落とし所のつまづきなど
    詰めの甘さが目立つカンジでした。

  • 満足度★★★

    これから老いていくものの演劇
    まず、映像をからめた舞台美術がまさしく「美」術である。俳優ひとりひとりに「他に無い」特徴があり、座高円寺の小劇場とよべるぎりぎりのサイズをパワフルに満たしている。また、闇雲にパワーがある(小劇団ではありがちだ)のではなく、訓練された身体とコントロールされたメンタルに基づく確かな基礎力を感じる。それでも尚、私には退屈だった。

    ネタバレBOX

    物語の主軸となる人物が作者と異なる文化的背景にある場合、クリエイターは特に人物描写に注意しなければならないと思う。所謂「ネット世界の住人」に対する描写がいかにも宇宙人的で、ネット規制を推進する警察がインターネットに抱いている感覚に近いように感じた。インターネットの向こう側にいるのも人間であるという感覚がぽっかり抜け落ちていると思う。SF的な仕掛けも目新しいものではなく、総じて見ると「これから老いていくもの」の演劇と感じた。
  • 満足度★★

    う~ん・・・
    劇場空間が広いからなのか、本や演出の軸が定まらないからなのか、役者がいまひとつ自信を持ってやれてないからなのか、とくになにも積み重なってこなかった。残念。次回は大高さんも出演とのことなので、次回にいろいろと期待。

  • 満足度★★

    笑えなく感動もなく、「書簡」にプン・・狙いはこれ?
    <笑えなく、感動もなく、「書簡」にプンプン・・はっ、狙いはこれ?>
    役者さん、映像宣伝・美術、振付等スタッフさんには、誠に申し訳ありませんが、中途半端で、伝わって来るものが無く、更に「書簡」を見て、率直に「じつに困った作品であった(引用文)」と思いました。原因は背骨のない「本」、久々に登場の時は、監視社会うんぬんで、ん~さすが、と思いましたが・・。人生経験も豊富であるハズなのに、相も変わらずのネット(といじめ)でも良いのですが、その取扱いが、偏って散らかったままで、大人なのに遊び心も・・全て短絡的で中途半端で、挙句にいじめの解消(解決)策が「目には目を」でバットによる頭部殴打(R15指定)やりっぱなし、とは・・ん~煮詰まってきているのかなぁ。。
    要は今も昔も、簡単明瞭、面白いものは、「面白く」、つまんないものは、「つまらない」なのです。
    ご丁寧に「ごあいさつ」状での(言い訳)演劇論、書込み威嚇等、矛先を交わす大人の術は・・さすが。
    この演劇界も仮想現実の世界、本の出来・不出来は別として、発表した時点で作者を離れ一人歩きし、良くも悪くも評価を受けるのは宿命でしょ?第一線ライブ(劇場)での勝負に、昔の名前は関係無く(大人だからなぐさめない)、ネット社会同様、評価が怖ければ、他の劇団、別のペンネームで勝負されては?時代・世代と戦っている事には最上の敬意を表します。劇団も役者さんも良いと思いますので、次回作の奮起を期待します!

  • 満足度★★★★★

    物語の力っっ
    初虚構の劇団・初座高円寺。笑って泣けて、素直に面白かったです。きちんと各役者さんに見せ場があって、起承転結もしっかりして、物語自体はわかりやすい。でも、登場人物の葛藤やメッセージが胸に響く。登場人物や出演されてる役者さんとおそらく同世代の自分には、まるで自分の事を描かれてるような共感がありましたが、僕より上や下の世代の方はどんな風に見たのだろうと気になります。
    青臭いと思われるのか、空想的で現実離れしてると思われるのか。世代を超えて共感できるのかなって思いました。

    ネタバレBOX

    パラレルワールドなんて手垢のついた設定で大丈夫かな、、、って思って序盤は見てました。でもすっかり「空振同盟」の世界に強く心惹かれる自分がいました。

    自分の孤独を認めて、自分自身で生き直しを図る。それはまるで、学生運動の時代のような暴力的な変革だけど、とても理想的な「空気と世間」への対処方法に見える。大事な事は、今いる共同体での自分の立ち位置や宗教や政治ではなくて、自分自身なんですよと突き付けられてるように感じる。宗教には神と教典があって、政治には理想的な事を口にする政治家がいて、そこに盲目的に身を委ねれば自分は何も変わらなくても救われるような錯覚を覚える。でも、動かないと何も変わらないんですよ、と突きつけられる。

    実際は、一之瀬に背中を押された者の生き直しはうまくはいかないし、世間の風に一蹴されて「空振同盟」は崩壊していくようにみえるけれど、正しさや道徳的な価値感にそぐわないものは、とことん叩いてかまわないんだって風潮は息苦しいよなって思う。もがいて、もがいて、でもパラレルワールドから戻ってきた一之瀬のように、舞台を見終わった観客のように、現実に戻った自分達は現実的な形で自己実現していくしかない訳で。

    でもそうは言っても「この息苦しさを感じてるのは自分だけじゃない」ってわかるだけでも安心です。だから僕は、生き直しを図るためにバットを持たなくてすみそうだし。観劇後、自分の背中も押してもらってげんきもらえた気がします。見れて良かったっっ!!
  • 満足度★★★★

    秘密とつながり
    シンプルだけど構成が美しい舞台美術と演出にやられた、演者さんの
    声の通りのよさが当たり前だけどとても心地よかった、以下はネタバレBOXで。

    ネタバレBOX

    まず開場に入って鴻上さんのご挨拶にやられた、ネットと現代という部分で自分が悩んでいるものををものすごく納得できる言葉で書かれていて、グサリと胸を刺された。

    作品は思ってもいなかったSFテイスト、平行世界の日本、過剰な統制と世間の風。

    みんながみんなの事を当たり前に思いやる薄っぺらい平たい世界。

    見ていて恐ろしいと思ったし、そういう世界に生きたくない、生きてはいけない。
    いや寧ろそんな世界にしてやるもんか!と思ってしまった。

    揺らぐ鏡に囲まれた秘密の花園、舞い落ちる薔薇がただただ美しい。

    自分も劇団を運営していますが、作品と劇団にあった熱をどうにかして
    自分も伝えていかなければ、と思わせてくれました。

  • 満足度★★★★

    盛りだくさん
    SF的なんだけど、現実的な問題も含んでいて、ダンスもあってと盛りだくさんでした。おもしろかったんだけど、僕はちょっと消化しきれなかったかな・・・。

  • 満足度★★★★

    流石だね!
    やっぱり、レベルが高い!
    今回は若さで押し切るようなこともなく
    前回よりも断然いい作品でした。

    もちろん、風刺もバッチリで鴻上さんの技が冴え渡ってた!

  • 満足度★★★★★

    良かったです。
    達者な役者さんばかりで、SF的なんだけど、ダンスも決めるとこ決めつつ、適度なコミカルさと笑いもあるのに、社会風刺的なメッセージもありました。表に見える事だけが、真実ではないと、改めて、思いました。一緒に見た友人も私も、初見だったのですが満足で、次回作も見たいと、思いました。

    ネタバレBOX

    仕事も順調、素敵な恋人もいる主人公が、15年ぶりに再会した友人に、連れていかれた場所は、ワープトンネル。そこから、違う世界に、、、
    秘密は、トラウマ的な心の中のちょっとしたキズ、どこかで、封印してきた記憶でも、ありました。

    壁には、大小の白いプレート6枚。
    舞台上には、移動できるパーテーションの様なのが6台で、色んな世界を見せてくれます。表側が白なので、壁のプレートと一緒に、光や映像の映し出しが、映えました。裏側がミラー状?で、鏡ほど、はっきり写らないから、輪郭の柔らかさが、作品とあってました。角度によってなのか、ちょっと、歪んで見える感も、主人公達の心を映すかのようで、良かったです。

    なんとかレンジャーものが、出てきたのは、私にとっては意外な感もあり、面白いだけでなく、ちょっと毒も含み、大人向け?であるものの、やや長く感じた。でも友人は、『あれが、あるから、重くならずに、面白いんじゃん!』と、かなり、気にいっってました。
  • 満足度★★★★★

    魅せてくれました
    この劇団を見るのは3回目だが、毎回見せてくれる
    SFであり、サスペンスであり、コントであり、さまざまな要素を取り込んで作製されている。
    しかし根っこには社会にたいする痛烈な批判を含んでいて、人々が集団化することによる怖さや、マスコミ、ネットなどの報道・口コミにたいして暗に批判しているようであり、警鐘も鳴らしている。
    芝居は踊りあり、謎解きあり、内容も面白く、役者さんも乗りに乗ってたようであった。楽しいひと時を過ごすことができた

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