『ハコネコ』 公演情報 『ハコネコ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
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  • 満足度★★★

    「ダーク」ではなかった
    事前に「ダーク」との感想を目にしたが、ある台詞から早い段階で状況を読むことができ、是枝裕和監督の『WonderfulLife』(あるいはディッケンズの「クリスマス・キャロル」)の変奏として安心して観る。
    とはいえ大半を占めるシリアスな状況には胃が痛くなるような気も。

  • 満足度★★★★★

    ハコネコとは蘇りの場所
    ハコネコはハコ砂のような場所だ。心が折れてしまった患者を癒して元に戻してあげる。そんな風に優しく丁寧に紡いでゆく物語だ。だから導入音楽も極力少ない。キャストらの丁寧な演技力がこの物語を一層、密度の高い舞台に仕上げたと思う。心を題材にした物語としては完璧に近いと思う。後半は泣いた。泣いて泣いて泣けた。素晴らしい舞台だった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    主人公・尾川敏雄は自分なりに頑張って温かな家庭を築き上げたはずだった。敏雄は妻も子供も愛していたが、あるきっかけでそれらが少しずつ崩壊していってしまう。

    原因は敏雄の頑固で不器用な性格から、家族に対して素直な言葉を吐けない、向き合えないと言う少々メンドクサイ事柄なのだが、敏雄のような中年以降の男性には、こういったメンドクサイ男が多いのではないかと察する。笑

    彼は妻を疑い子供の嘘を許せず、家族を避け、友人も避けてどんどん孤独になっていってしまうも、それでもなお、受け入れる事が出来なかった。それと同時に敏雄の家族が居なくなってしまう。

    彼は家族に見捨てられたのだと勘違いをして自殺を試みるのだが、そこで夢を見る。その夢がハコネコなのだが、ここで彼の辿って来た記憶の洗い直しをされる。家族が敏雄を想う思いとは反対に敏雄だけがどんどん歪んだ方向に向かっていくさまや、思い込みの激しさ故に簡単に心が折れてしまった様子を客観的に見つめなおし、彼は家族に対して今するべき事を実感するのだった。

    劇中、「頑張れ!」と父親に励まされて「頑張れ!」という言葉が受験生の長男・雄樹には重荷で負担だという意味の会話が登場するが、ワタクシは「頑張る」という言葉は好きだ。自分が幸せになる為ならば、頑張ることを惜しまないし、他人にも「頑張れ!」なんつって励ます。たぶん「頑張れ!」と応援されて負担に感じるのは回数なのだ。今、日本は世界から「頑張れ日本!」と励まされているが、そういった意味でも頑張れ!は好きな言葉だ。

    キャストらの演技力は秀逸で物語りにしっとりと馴染んでいた。素敵な物語だと思う。
  • 満足度★★★★

    身につまされました
    想像した内容とは全然違いましたが、妻子持ち中年男のクリスマスキャロル的な臨死体験あるいは夢話で、身につまされました。色んな意味で緊張した雰囲気の中、リラックスして楽しむという訳にはいかなかったけど、結構面白かったです。

  • 満足度★★★

    よりポップな芝居で‥・訴えて・・・
    大震災で公演を悩んだようで・・・緊急時の避難誘導の案内気配りに.・・・★

    ハコネコのテーマ・狙いに・・・★

    しかし、芝居は作家・演出の個性・好みなのか、ダークな演出でコントラストが強すぎ・・・

    役者の演技も噛みあわない・・・噛みあわないから、余計に芝居が沈み浸透しない・・・座の空気が沈み過ぎて・・・

    主人公の一人芝居を観ているような錯覚にも陥いる。引っ張りすぎて間延びする台詞・・・一人心地良さで絡みの間が悪いと間抜けになる・・・お互いがバランス良く熟せ合えるような演技陣のレベルupも必要!

    芝居の訴えからも、ポップな演出でリズムカルに描いた方が、芝居の幅が拡がり効果があったかも知れない!?もう少しほど良い彩りが欲しい!

    最後に意欲と真面目な劇団へ・・・★ 併せて★★★若さへ期待・激辛コメントです。

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