満足度★★★★
骨太な芝居に満足
久しぶりに、骨太な芝居を観たように感じました。
脚本は難解で、パッと観ただけではよくわからない所も多いのですが、
日数が経つにつれ、じわじわと味が出てくるように思えます。
1960年当時の時代の空気感、というのか、
そういう物が、
私はまだ生まれてないのであくまで想像の範疇ですが、
良く出ていたかと。
そして、難解なストーリーを、視覚的に楽しませてくれるのが、
舞台空間の巧みな作り方。
装置を作りこむのではなく、最低限の物のみ用意して、
空間をブラックライトの配置の仕方によって様々に変えていく。
うまい。シビレますね。
演劇観たぜ、って感じがとてもして、
芝居らしい芝居を観た満足感を味わえました。
満足度★★★★
懐かしい演劇の香りがしました
とても気の利いた演出でした。
サイスタジオコモネの、稽古場のような舞台空間を、最大限に生かした、演出の工夫に舌を巻くと同時に、こういう劇構成、あまり観た記憶はないのに、何故か、懐かしさを覚えました。
高校演劇部が舞台だからなのか、自分の演劇部時代や、部室の香りを思い出し、胸がキュンとなる瞬間が幾度もありました。
ただ、この作品の舞台となるのが、1960年。私でさえ、まだ小学校に入学したばかりの頃、60年安保が題材になっているので、若い観客は、モデルになった事件や人物を、きっとあまりイメージできないでしょうから、そういう観客に、この作品がどう感じられるのかは、私には想像できないように思いました。
主役の亀田さんは、久しぶりに拝見しましたが、やはりとても役者力のある方だなと、再認識。上田桃子さんも、魅力的でした。
青年座の大家さんが、またいい所で、咬んじゃって、惜しいの何のって。咬まないと、すごく巧い役者さんなのに…。